2013年12月26日木曜日

歳末 托鉢行脚

平成25年12月26日

年末も押し迫ってまいりましたので、21日の護摩の日に、托鉢を行いました。平成15年から続く信貴山千手院大阪分院の恒例行事で、和尚は昨年から引き継ぎました。千手院本山よりの応援を得て、4名で近鉄南大阪線矢田駅周辺の商店街を回りました。法螺貝の音を響かせながら、昨年ご喜捨いただいたお店などを廻った訳ですが、通りすがりにご喜捨してくださる方もいて、嬉しい托鉢行脚となりました。金額も昨年比150%、お一人で5,000円包んでくださった方も。
分院よりの寄付も加え、総額24100円を25日に平野区役所に届けて参りました。ささやかな托鉢行ですが、すっきりとした気持ちで、新年を迎えることができます。ありがとうございました。
初詣は、ぜひ信貴山千手院にもお出かけください。和尚は大晦日から5日まで、柴燈護摩の導師を交替で努めています。合掌

  法螺の音や 托鉢行脚 年の暮

2013年12月16日月曜日

和尚と巡るお遍路の旅 平成26~27年

平成25年12月16日

今年もあと半月となりました。慌しい日々を送られていることと拝察いたします。お風邪等引きませぬように、御身ご自愛ください。さて和尚と巡るお遍路の旅の日程が決まりました。来年はお四国1,200年、再来年は高野山1,200年と一生に一度の大エベントが待っています。特にお四国は、記念のスタンプや納札など用意して、皆様のお参りをお待ちしております。和尚の旅も、スタンプや納札がある期間に一周しようと、いつもの春秋に加え夏もお参りすることとなりました。

 第11回 伊予の国一国巡り 平成26年3月10日~12日
       9日夜のフェリーで出発します。
 第12回 讃岐の国一国巡り 平成26年7月14日~16日
       13日夜のフェリーで出発します。
 第13回 阿波の国一国巡り 平成26年11月10日~12日

 第14回 土佐の国一国巡り 平成27年3月9日~11日

 第2回  小豆島お遍路の旅 平成26年4月14日~16日
       13日夜のフェリーで出発します。
 第2回 京都三弘法と高野山の旅 平成27年4月13日~14日
       高野山無量光院に泊まります。

お問い合わせや詳しい案内の必要な方はご連絡ください。
                          田尾秀寛
                       090-2351-3927
                                            tao6637h@m5.kcn.ne.jp
 

2013年12月12日木曜日

西国12回 32~33番 生駒発

平成25年12月11日

華厳寺満願堂の狸・和尚の錫杖を手に
西国の最終回、生駒よリ2号車に添乗する。生駒駅前の集合ポイントには、四国6回、9回のお客様も集まっていて大賑わい。西国へは、奈良から2台、宝塚、枚方もあって4台という。お客様は35名、8時30分発。32番観音正寺は、西国随一の難所。麓の石寺楽市から1.5km、自然石を積み上げた石段で人よりもお馬さん仕様となっている。というのも佐々木六角氏の山城の時代があり、織田信長に滅ぼされて、跡地にお寺が中興した経緯があるからだ。30分~45分はかかる。登りより下りの方が足の負担が大きい。段差が大きいからだ。そんな説明をした上で、タクシー利用のオプションを受ける。一人でも歩く方がいれば、先達は歩きに付き合うことになっているので、和尚としては歩きの多い方が楽しい。35人中、7人が歩くことに。竹杖を借りてもらい、登り始める。しばらく登ると分岐点がある、下りの際にそこで道を間違えないよう念を押し、マイペースを勧めて和尚が先頭に立つ。高齢の3人組が、遅れたものの全員無事登りきった。奈良組2号車と宝塚組の先着者とで、合同のお勤め。ご本尊の由来や錀の突き方など説明する。いつもながら、歩き組の方が下りは速い。石寺楽市で、タクシー組のバスを待つのだ。お弁当をいただきながら、33番華厳寺へ。八日市ICから関ヶ原IC経由谷汲着14時10分。駐車場から桜並木を800m歩いて山門から本堂へ。並木の保護のためバスは通行禁止なのだ。本堂、笈摺堂、満願堂と回るのが習わしで、御朱印も3ヵ所。希望者には「満願の証」もある(2000円)。お参り40分後に集合と声を掛けて解散、納経を終えた添乗員と歩いていると、小振りのバスが停まり送っていくという。乗車して話を聞くと、平日のみの参拝客の送迎バスで、デザインもレトロなもの。「宝くじ号」と名が付いている。時間が合えば利用してくださいと時刻表を渡された。15時40分出発、近くの「谷汲あられの里」に立ち寄り。試食もあって、ご婦人方興味深々のようだ。17時過ぎに関ヶ原ICに入ったが、情報では近畿自動車道が渋滞しているとのこと。ドライバーさんの判断は、京滋バイパスから京奈和道を利用、JR奈良~西大寺~生駒の順に廻るというもの。予定の逆順とはなるが、お客様の了解を得てそれを選択。結果は大正解、JR奈良19時15分、西大寺19時30分着。和尚も西大寺で下車。満願の方は10人弱に留まったが、良いお参りでした。合掌

観音正寺にて   枯落葉 踏みしめ登る 城の寺

華厳寺にて    谷汲の 満願の寺 冬時雨

中部阪急 四国9回 48番~58番 新大阪合流

平成25年12月9~10日

繁多寺興教大師像
名古屋発のお遍路に新大阪駅から合流することとなった。岡山までひかり493号で行き、そこからバスに乗り換えてのお遍路。一行は43名、岡山駅を9時40分出発し、松山を目指す。途中の石槌山HWOで昼食、48番西林寺に13時20分過ぎ到着。いよいよお参り開始だ。雲行きが怪しくなり、49番浄土寺では、雨が降りだした。鐘楼の屋根の下に逃げ込んでのお勤め。読経が終わる頃には、雨足も遠のき、大師堂のお参りでは傘もいらぬ状態に。50番繁多寺では、興教大師覚鑁像を前に、大師と新義真言宗3派について説明する。打ち止めの51番石手寺に着くとまたもや雨が降りだした。記念撮影は、国宝の山門前。お勤めは本堂は軒下で、大師堂は堂内で雨を避ける。石手寺の話題はなんといっても「衛門三郎の玉石」、伝説の衛門三郎再来の石だ。宝物館で拝観、いつものように、赤ちゃんには握れないとか握れるとかかしましい。次に釈迦の庭に案内し、お釈迦様の一代記を概説しながら巡る。打ち留めは16時45分。5ヶ寺廻った前例があったので、どうかと思ったが、4ヶ寺が精一杯だった。2日目に7ヶ寺残ったわけで、朝の出発を早めにお願いした。お宿は道後の「古湧園」、名門だ。夕食後、和尚は馴染みの「番鳥」に顔を出し、軽く一杯。
10日の朝食は、6時40分からのバイキング。出発は、1時間後の7時40分でお願いした。岡山発の帰りの新幹線が決まっているので、スケジュール管理が大切になってくる。ドライバーさんに確認すると、15時頃には出発したいという。とはいうものの、説明したいポイントを抜く訳にもいかないので、少しずつ全体のぺースをあげることに専念する。まずは52番太山寺に向う。駐車場から登り坂を数百メートル、冷気の中のお遍路は朝一番にふさわしい。国宝の本堂、大師堂、鐘楼、太子堂と案内し、留めは「一畑薬師堂」。出雲から勧請した眼のお薬師さまだ。昨日から納札の裏に「め」を歳の数程書いて置くようにお勧めしておいた。皆さん、線香・蝋燭を供養し丁寧なお参り。少し走れば、52番延命寺。左甚五郎の龍や隠れキリシタン仏塔、日本最古の銅製の納札などで名高いが、大師堂の鬼瓦など瓦のデザインが素晴らしく、芸術品だ。松山に別れを告げて、今治に向け海岸線をひた走る。途中に菊間瓦の製造所が立ち並ぶ菊間町を通る。円明寺の瓦の素晴らしさの根源を見るようだ。昼食前に、市内中心部の3ヶ寺を回りたいと、お客様の了解を取り付ける。54番延命寺、56番泰山寺、55番南光坊の順だ。各々にお話ししたいポイントがあるので、結局昼食会場の今治国際グランドホテル到着は、13時前になってしまった。驚いたことに、昼食は「中華レストラン龍宮」での本格中華、円卓を囲んでの食事だ。お遍路バスの昼食としては、破格のこと。びっくりして添乗員に聞くと、彼女も初めての経験とか。中部地方のお遍路バスのお客様は、食事やお宿にこだわりがあるとは聞いていたが、これにはびっくりだ。食事時間も短くしていただいて、58番仙遊寺に。山道の参道を登り、境内に入ると、本堂の濡れ縁に「ご接待です」と蜜柑が一箱置いてある。「ありがたくいただきましょう」と声掛けて、雨中のお参り。大師堂前の鐘楼の屋根の下に集合だ。打ち留めは57番栄福寺、予定通りの時間にお参りを終えたと思っていたが、納経に時間が掛かって、やきもきする。15時17分ようやく出発。しまなみ海道、山陽道と走り、途中福山SAで休憩をとるが、岡山駅到着17時30分頃。なんとか若干の余裕を以て帰路につける。和尚は、自由席なので、お客様とお別れし大阪へ。雨が降ったり止んだりの2日間だったが、和尚は傘を開かずじまい。
とても楽しいお参りでした。合掌

  古湧園にて   師走雨 音を聞きつつ 道後の湯

  仙遊寺にて   伊予柑の ご接待有り 冬の寺

2013年12月5日木曜日

西国6回 16~19番+元慶寺  なんば発


元慶寺の大銀杏
平成25年12月3日

好天に恵まれ、なんばより8時50分出発。お客様は42名と満員状態。ドライバーの走り易いルートと云う事で、まずは番外・元慶寺に向う。第2京阪経由阪神高速京都線の終点まで1時間ほど。国道沿いで下車し、添乗員を先頭に和尚が最後尾について徒歩で元慶寺へ。西国中興の花山法皇出家の寺でご本尊は薬師如来、本堂前の銀杏が黄色く色付いて、美しい。納経の終わるのを待って、下車ポイントへ。回送のバスを待つ。いつも停めさせていただいている日野自動車が工事中のための手段だ。17番六波羅蜜寺へも路上駐車からの歩き,本堂に上がりこみ,ゆっくりとお話する。昼時となった為,16番清水寺の駐車場に入り、お弁当をいただく。紅葉のシーズンとあってか、平日にもかかわらず、大勢の観光客で参道は溢れている。本堂に入るいつもの入口付近が工事中であった。観光客は多いが、本堂に上がってお勤めをしようとするのは、我々だけだ。13時30分にバス出発と告げて解散、和尚は電通の先輩の「村上喜宝堂」にご挨拶。お茶を頂きながらの四方山話のひと時、ふと気が着くと幾種類もの模造刀が展示してある。和尚は、剣舞用に一振り所望。大刀は,重くて、踊れない。程よい小太刀を選んでもらった。バスに戻ると一人行方不明という。携帯電話も持っていないようで、連絡がつかない。添乗員を残して、バスは19番革堂に向う。先着の団体のお勤めを待っている時に、無事合流。やはり道を間違えたようだ。打ち止めは、18番六角堂。シースルーエレベーターで、屋根の上から六角堂を見てもらう。15時半打ち止めし、本日のお楽しみ,「西利本店」へ。2階の試食コーナーで、お漬物を白ワインでいただくのだ。これが実に良くマッチし、ご婦人方も大喜びだ。小1時間ほどで帰路へ。梅田着17時45分。お疲れ様でした。合掌

  観音の 札所巡りや 冬の京

  木枯しや 平家の栄華 六波羅寺

2013年11月23日土曜日

信貴山 大本山 千手院 大根だき会

平成25年11月23日

和尚が大阪分院をお預かりしている信貴山大本山千手院では、12月1日(毎年第1週日曜日に恒例)に「大根だき会」を行います。御信者様から4~500本の大根が奉納されるとか。それをじっくり煮込んで振舞われます。「厄除け・健康・長寿」を」祈願するもので10時から16時まで。
和尚は、横で柴燈護摩の導師を交代で努めることになるでしょう。
ちなみに美味しい「ぜんざい」が人気ですよ。近鉄・JR王寺駅から直通バスもあります。
詳しくは、千手院にお問い合わせください。☎0745-72-4481

2013年11月21日木曜日

西国10回 28・29番 生駒発

平成25年11月20日

松尾寺本堂
日本海の2ヶ寺を38名のお客様と回る。お馴染みの方が結構いて、和やかな雰囲気でスタートだ。事故渋滞発生ということで、京奈和道から京都縦貫道を走る。丹波まで延伸したので、こちらのルートの方が確実とのドライバーさんの判断。「丹波の里・やまがた屋」で休憩とお買いもの。27号線を北上し、京丹波わち入口より再度高速へ。11時半頃28番成相寺到着、本堂内の拝観も出来て、お客様はにっこりだ。シーサイドセンターで昼食。29番松尾寺への道路が崩落し、バスは通行止め。最寄駅前のコンビニでお客様と遥拝し、和尚とアシスタントはタクシーで納経に向かう。納札とお賽銭を預かり、本堂で一人読経。納経所はいつもは3人体制だが、たまたま所用で一人のみ、時間がかかってしまった。お客様は、添乗員と赤れんが倉庫群の見学だ。やっと16時に合流でき、インター傍の「かね和」という海産物のお店へ。いつも行く「とれとれセンター」が定休日で、楽しみにしていたお客様からの要望で、添乗員が探したとのこと。なかなかの品揃えと新鮮さでお客様は大満足。帰路の高速道路は、宝塚付近12kmの渋滞だったが、生駒着19時半。来月は12回の結願の旅、和尚の予定が11日生駒発で、ご一緒できるお客様もいるようだ。風邪などにご注意して、がんばりましょうとお別れした。合掌

 成相寺にて  紅葉の 日本三景 成相寺

 松尾寺にて  木枯しや 独座し祈る 山の寺

四国8回 38~43番  生駒発

平成11月18~19日

明石寺の紅葉を鐘楼越しに
生駒から39名のお客様と四国最南端の足摺岬を目指す。長距離とあってドライバーは2人体制、1時間半から2時間を目途に休憩を取りながら、39番延光寺に15時40分到着。7時間以上の長旅だ。打ち始めが即打ち止めとなる。日も暮れかかり、オプションの四万十川の遊覧も時間切れ。足摺岬に向かい、お宿の「サニーサイドホテル」18時着。京都組と一緒で満員状態、新館で宿泊することに。新館は、メゾネットタイプのロッジ風で、露天風呂もついて楽しい構造となっている。
朝のお勤めを食事作法とともに食前にやることにした。2台分の大合唱だ。38番金剛福寺の門前で記念撮影、本堂の周りの仏群を説明しながら大師堂へ。お堂の横の五智如来を解説してから、足摺七不思議を巡る。展望台から眺める180度に広がる太平洋に皆さん感嘆の声だ。土佐清水港の黒潮市場でお弁当の積み込みとお買いもの。和尚推薦の「まぐろの佃煮」が良く売れる。40番観自在寺まで1時間半、伊予の国にようやく入る。大師堂の周りのお砂踏みを一列になって行う。1時間で宇和島市、ここには41番龍光寺と42番佛木寺がある。「三間のお稲荷さん」で親しまれている龍光寺は小高い丘にあり、お楽しみは参道のお饅頭屋さん。「試食を40人分お願い」と声をかけて、お参り。お饅頭と蜜柑が大人気だ。堂々たる山門の佛木寺には、お大師さまの帰朝時の開創伝説がある。楠の梢に中国から投げた宝珠が留まっていたと云われ、その楠の木で本尊大日如来などを彫られたというのだ。かっては1時間以上掛けて山越えをしていた43番明石寺も、高速道路が延伸し、15分ほどでたどり着ける。紅葉が見事だ。打ち止めにご宝号は7遍。急に寒くなったと地元の声。この寺でも雪がぱらついたようだ。松山道、徳島道、淡路道と四国を抜け、生駒着21時40分。最長距離のお参り、お疲れ様。合掌

 足摺や 寒天の月 露天風呂

第10回 秀寛和尚と巡る遍路の旅(土佐の国一国巡り)

平成25年11月11~13日
御蔵洞から見る空と海から空海と称したという

和尚主催の一国巡りも10回目、よく続いているものだ。11日8時30分難波を総勢12名で出発した。それに馴染みの添乗員が付く。今回からの新メンバーは二人、大和高田と名張の女性コンビだ。常連者の暖かい拍手に迎えられて合流。本来は、土佐の国の一国巡りだが、前回の阿波の国巡りで17番井戸寺を打ち漏らしているので、そこからスタート。七仏薬師、面影の井戸や藩主の別邸の御門を移築した山門などで名高い寺。土佐の入口、御蔵洞に15時に着いた。大師の「三教指帰」で、自ら修行の地と表しているポイントだ。ようやく24番最御崎寺へ。これからスタートと気を引き締める。25番津照寺の本堂への急な108段の石段の説明をしていたのだが、屋根の雪替え工事中で、ご本尊は下の大師堂に祀られている。お陰で、26番金剛頂寺を廻ることができた。こちらの宿坊に泊まらせていただくので、朝でも良かったのだが、結果的には余裕が出来て有り難い。
金剛頂寺から見る日の出
こちらの食事と朝勤行は定評があるので、いつもお世話になるのだ。駐車場の「はらみた屋」さんには、いつものように電話を入れて、山道の通行の是非を問うことに。金剛頂寺に落ち着いて話を聞くと、ご住職は豊山派の宗務総長なので当然不在、副住職の朝のお勤めと思っていたら、なんと断食護摩の修法中。朝のお勤め役が和尚に回ってきた。早めに起きて確認し、お泊りの皆さんを待ち受ける。お勤めの後は、ご本尊の薬師如来にまつわる話を語る。奥様から記念にと、お大師様の著作3点セットをいただいた。出立の時に「不動岩」に立ち寄るようにアドバイスされた。修行の地である「行当岬」の一角にあり、「三教指帰」に云う「土州室戸の岬に勤念す谷響きを惜しまず明星来影す」というのはこの地であるとの説もあるとか。訪ねてみると、さもありなんという佇まい。近年、金剛頂寺が大補修をしたそうだ。添乗員もドライバーさんも初めてということで一緒に見学、勉強になりました。27番神峯寺はタクシーに乗り換えて山を登る。「神峯の名水」をいただくべく、ペットボトル持参だ。麓の地場産品直売の「神峯」では「お遍路さんバッチ」が大人気。28番大日寺、29番、国分寺、30番善楽寺と廻って、遅めの昼食。はりまや橋近くの「土佐市場」でお昼をいただいて、皆ではりまや橋で、記念写真。日本三大がっかり名所とのこと。31番竹林寺、32番禅師峰寺、33番雪蹊寺と廻りお宿は「三陽莊」。来年の開創1,200年に向けて国分寺は本堂の工事中だった。
最終日の朝一番に35番青龍寺に向うのだが、すぐそばなので、食事の前に朝のお勤めをすることにした。食事作法とセットだ。三陽莊のマイクロで送迎してもらい、恵果阿闍梨のお堂も参拝する。36番清滝寺へは、マイクロに乗り換えての登山。ハラハラするような細い道だ。本堂前のお薬師さん立像の台座の戒壇巡りに久しぶりに挑戦する。34番種間寺の安産御礼の柄杓が観音様の周りに奉納されている。最高齢は、43歳だった。打ち止めの37番岩本寺へ走る。高速道路が延伸したので、30分位は短縮された感じだ。「いろは歌」を合唱して締めくくる。駐車場横の「此処や」で生姜のアイスクリームを堪能し、お土産に新生姜を頂く。「ゆういんぐ四万十」でうどん定食のお昼。この店は、高速道路の延伸とともにお店を移転してきた。岩本寺へのルートとなるので、成程と感心する。吉野川HWO、淡路HWOで休憩して難波へ。19時到着。お疲れ様でした。合掌

     木枯らしが 車窓を叩く バス遍路

     お大師の 悟りの地かと 不動岩

2013年11月6日水曜日

四国8回 38~43番 大和八木発

平成25年11月4~5日

足摺岬の中浜万次郎像
大和八木駅~高田市駅~王寺駅と廻るコースで、和尚は初めての添乗だ。皆さん初めての方ばかりと思っていたら、青山からこられているご夫妻が、私と3度目だと言う。和尚が桜井から添乗した時のメンバーだ。八木に7時集合とあって、和尚も5時起床。雨が降っているので、トランクにビニールを掛けて、最寄り駅まで歩く。八木駅で8人、高田市駅で8人、王寺駅で22人の合計38人のお客様。王寺駅を出発したのは8時過ぎ、西名阪に入るとすぐに香芝SAでトイレ休憩。今回のコースは片道500km、初日は39番延光寺をお参りするのがやっとという、最も関西から遠いコースなので、ドライバーも2人体制だ。阪神高速に入る頃になると雨も上がり、段々と青空も見えてくる。連休の中日のせいか、渋滞もなくスムースに走れる。3度ほど休憩を取り、延光寺到着は15時半。お参りの作法など確認してもらってのお参り。眼洗いの井戸や樹齢500年のいぶき等案内する。ここでは、赤亀の朱印を背中に頂くことを忘れてはならない。鶴と亀が背中に並び、にっこりだ。日も暮れかかり、オプションの四万十川遊覧は中止、アカメ館で休憩してお宿の足摺サニーサイドホテルに向かう。宿入りは18時過ぎ。和尚も日頃の睡眠不足を解消すべく、21時に就寝。5時過ぎまで爆睡して、リフレッシュ。
5日は、朝一番で38番金剛福寺にお参りとなるが、道中は朝のお勤めをする時間がない。食事作法の前にお勤めをすべく、経本を持ってきてもらった。このやり方も中々良いものだと自画自賛。金剛福寺の本堂前の池の水が抜かれ工事中、先日完了と思っていたので工事の人に聞くと、いよいよ最終段階で、今月中に完成とのことだった。お参り後は、ジョン万次郎像から展望台、更に足摺灯台へと案内する。バスに戻ると、山門前で撮った記念写真が出来上がっている。岬を下り、土佐清水港の黒潮市場でお買い物、和尚のお薦めは「まぐろのかぶと煮」だ。今や市場一番の人気商品となっている。お弁当を積み込んで、1時間半ほどで40番観自在寺に到着。弘法大師の弥陀の宝印が有名だ。大師堂の周りのお砂踏みをやり、平城天皇のお髪塚に案内してバスへ戻る。お弁当をいただきながら1時間、41番龍光寺へ。「三間のお稲荷さん」と云われるように、神仏同居の珍しい札所。参道の風月庵に声をかけ、お饅頭の試食の段取りをお願いする。帰路はお茶のご接待もあって、お饅頭が大人気。すぐ近くに42番佛木寺。近年新築した山門が堂々として素晴らしい。大日如来がご本尊というのも珍しいが、弘法大師が、帰朝時に唐から投げた宝珠が楠の頂きに留まっていたという縁起も興味深い。その時勧められるままに、牛に乗っていたところから、家畜供養の碑もあるのだ。43番明石寺へは、かっては山越えで時間が掛かったが、高速道路の開通で20分ほどで行けるようになった。修理中だった本堂も、工事を終えている。傷んだところだけを新しい部材に差し替えるという、日本の宮大工さんの技術力がよくわかる。打ち止めは15時半。ひたすら奈良へ向かって走るのみだ。いろは歌のCDを掛けて歌の練習等をしながら、休憩3度。渋滞もなく走れたが、それでも王寺駅22時前、最終の八木には23時前という長丁場。皆さんお疲れ様でした。次回は、45番岩屋寺の山登りが待っています。がんばってくださいね。
合掌
改装なった明石寺本堂

足摺岬にて   初冬や 露天風呂に 風渡る

          冬めくや 足摺岬に 波寄せる

          木枯の 一番吹けりと テレビ云ふ

2013年10月23日水曜日

四国7回 32~37番 三国ヶ丘発

平成25年10月21~22日

雪蹊寺のびんずる尊者
河内長野~金剛~泉ヶ丘~三国ヶ丘と回るコースに和尚は三国ヶ丘から添乗。お客様は38名。このコースに乗るのは初めてなので、全員お初の方ばかりと思っていたが、3~4人はご一緒した方がいらっしゃった。他に奈良、芦屋方面から各1台、合計3台出ているという。方面的には、先ず一緒になることはない。先達は、いずれも馴染みのベテラン女性先達だ。8時20分出発、淡路で休憩をとり、昼食は吉野川HWOで少し早めにいただく。仕様書では、初日は2ヶ寺となっているのだが、出来ればもう1ヶ寺廻りたいところ。2時間ほどで37番岩本寺、高速道路の延伸で、随分と早くなったものだ。本堂内陣の格子天井にはめ込まれた絵が面白い。猫からマリリンモンローまで、多彩だ。全国から公募したものという。ご本尊が五体いらっしゃるのも特徴である。お参りの後は、「此処や」の手造りアイスクリーム。土佐特産の生姜味とプラスワンの二味で200円。カップのコーンの味も良い。和尚は生姜味とバニラを選択。事前に推薦していたので、皆で行列だ。「和尚の推薦するものは、絶対美味しい」と自画自賛する。次は、35番清滝寺。スーパーマルナカの駐車場にバスを停め、マイクロとタクシーで山を登る。2度ほど切り返しが必要なほど急で狭い道を行く。本堂前の薬師如来立像の台座が戒壇巡りになっている。「挑戦する方は、どうぞ」と声を掛けるが、参加したのはご婦人一人だけだった。バスに戻って時計を見ると16時半、なんとか17時前に入れると、34番種間寺へ走る。10分前にたどり着き、納経所へ行って「ギリギリでごめんなさい」とご挨拶。お参りはゆっくりと、錀の叩き方など講釈して、大師堂で試して頂く。18時頃、お宿の三陽莊に。温泉付きで料理やおもてなしの素晴らしい最高のお宿だ。名物鰹の塩タタキを堪能する。
秦神社本殿
22日 すぐそばの36番青龍寺へはお宿のマイクロが運んでくれる。朝のお勤めをする時間がないので、思い立って食時作法の前にやらせていただいた。これも初めてだが、良いものだ。青龍寺の石段を見て、尻込みをする方が数名、無理をせずに納札を託すようにと声を掛ける。33番雪蹊寺では、3台が入れ替るように次々とお参り。長宗我部元親の法号からとった寺名で、菩提所となった折に臨済宗に変えさせられた歴史を持つ。隣が、元親と長男信親を主祭神とする「秦神社」だ。打ち止めの32番禅師峰寺に向かう。行基が開いた峰の寺ということだそうだ。参道登り口に立つ十一面観音像の後頭部をしっかり見るように伝える。大哄笑面といわれるお顔は、通常は見ることができないのだが、登りの参道が背後になるのでよく見ることができるのだ。岡の上からの眺望を楽しんで打ち止め。10時40分だ。昼食までの一時を桂浜で楽しんで頂く。先ずは、坂本龍馬像をバックに記念写真。後は自由に散策してもらい、12時過ぎに昼食会場の日本サンゴセンターへ。帰路も、吉野川、淡路HWOで休憩して先ずは三国ヶ丘へ。阪神高速神戸線が13kmの渋滞表示、ドライバーさんのコース取りは、7号北神戸線へ入り、からと台出口から六甲有料道路(六甲トンネル)へ。そして湾岸線には魚崎浜から入った。住吉浜から入ると混雑するとの判断。それがバッチリで、三国ヶ丘着18時30分。和尚はここでお別れ。お疲れ様でした。秋雨前線と台風襲来でお天気が不安定な中での上天気の2日間、皆様の日頃のご精進の賜物ですね。合掌

 三陽莊にて   土佐の宿 戻り鰹や 塩タタキ

 岩本寺にて   秋雨の 晴れ間に参る 土佐の寺

 高知道にて   秋日和 お馬トンネル 純信橋

2013年10月15日火曜日

西国お礼参り  北向観音・善光寺・元善光寺       なんば発

平成25年10月13~14日

賑わう善光寺仲見世通り
半年ぶりの善光寺お礼参り。梅田~難波から31名のお客様と7時50分出発。三連休の中日とあって、渋滞必至とは思っていたが、早々に第2京阪への分岐点で車両火災による渋滞。名神から大山崎ルートで京滋バイパスに入る。しかし、名神が12kmの渋滞とあってか京滋バイパスに迂回してくる車も多そうだ。多賀SA、屏風山PAで休憩し、昼食会場のレストハウス駒ヶ根到着が13時過ぎとなった。前回もそうだったが、ドライフルーツがいろいろ置いてある。今回はいちじくを購入。1000円で山盛りだ。岡谷ICを下ると諏訪湖越しに富士山がかすかに確認できる。142号線(中山道)をひた走るのだが、なんと新和田トンネルは有料だ。北向観音に16時前着。南向きの善光寺に対し北を向いているので、裏善光寺とも云い、善光寺だけでは片参りとなるとか。本堂に上がってお参りさせていただく。お宿は、宿坊(常智院)と松代ロイヤルホテルの選択。和尚たちはホテル組だ。ホテルは、露天風呂のみが温泉。岩風呂で、温度もほどよく長湯ができる。

   秋冷や 野沢菜嬉し 信州路

   天高く 諏訪湖はるかに 富士の山

   秋風に なびく薄や 中山道

14日、ホテル組が8時20分に出発して、善光寺の第2駐車場で宿坊組と合流。専門のガイドさんの引率でお参りスタート。記念撮影をして大勧進へ。善光寺は天台宗の大勧進と浄土宗の大本願がお守りをしている無宗派のお寺なのだ。代表役員は事務局長という。大勧進は、七五三詣りで賑わい、結婚式の看板も掛かっている。行在所を抜けて無量寿堂でお勤め、そしてご祈願の申し込みだ。善光寺本堂に向かい、先ずは戒壇巡り。お客様が多く、中々前に進まない。そのあとは、内陣での法要。本堂前に行列が出来ているので何事かと思っていると、11時に大本願尼宮上人の特別回向があり、「お数珠頂だい」を待っているという。お朝事以外の「お数珠頂だい」に遭遇できる機会は中々ない。皆大喜びで列に連なる。我々お礼参り組は、本堂脇の特等席だ。あまりに人が多く、お上人が我々のところにたどりついたのは、11時を回っていた。宿坊組はお朝事に参加していたので、大勧進の大僧正と大本願のお上人とお二人からお数珠を頂だいしたことになる。
お昼は、常智院でお蕎麦だ。「信州信濃の蕎麦よりも、わたしゃ貴方のそばが良い」などというセリフを思い出した。食後は、お軸やお念珠の発注をし、仲見世を散策する時間もとってある。副住職の話では、2日目前から急に冷え込んできたそうだ。

   七五三 晴れの姿や 大勧進
大勧進

善光寺を出て、30分ほどで「おぎのや」に。峠の釜めしで有名な店で、信州のお土産ものを取り扱っている。和尚も釜めしと野沢菜漬けを買い込んだ。お礼参りの打ち止めは元善光寺。本田善光が大阪のあみだ池から引き上げた阿弥陀様を最初に安置したところ。先着のバス2台の観光客と一緒にお寺の説明を聞く。団体さんが引き上げた後、お勤め。宝物館から平和殿と案内し、最後は戒壇めぐりだ。宝物館では、曼荼羅や五百羅漢図、薬師三尊、そして善光寺一光三尊などの解説をさせていただいた。16時35分打ち止め。

    信濃路や 林檎は赤く 柿黄色

    秋冷や 林檎たわわに 信州路

中央道は予想通りの50kmの大渋滞、名神の渋滞も重なって、3回の休憩を余儀なくされた。梅田到着は22時過ぎ。前回より1時間遅れだが、ドライバーさんの奮闘で、この程度で済んだというのが実感。お疲れ様でした。合掌

    秋連休 テールランプの 長き帯



2013年10月9日水曜日

西国9回 26~27番 堺発

平成25年10月8日
一乗寺の三重塔(国宝)

三国ヶ丘~堺東~堺駅のルートに添乗、お客様は40名。堺からはしばらく振りなのだが、和尚と一緒だった方が10人程もいてびっくりだ。中国道が補修工事の上に、事故で吹田~池田間が通行止め。宝塚を過ぎるまでは大渋滞。8時に出発したが、26番一乗寺到着は10時半を回っていた。国宝の三重塔を左手に見ながら、161段の石段を登る。本堂に上がり、三重塔を見下ろすと美しい。
天井一面に打ち付けられた納札に、皆びっくりだ。お昼は、姫路城前の高田馬場。お城の補修工事はあと1年位かかるそうだ。27番圓教寺へのロープウエイは15分間隔、13時15分に乗車できた。
本堂まで、約1キロの山道。500円でマイクロバスが利用できる。しかし半分程は、歩き組、山道に並ぶ三十三ヶ所の観音様を説明しながらゆっくり歩む。本堂でのお勤めの後、希望者を「三ッ堂」に案内する。大講堂、食堂、常行堂がコノ字形に並んでいて、「ラストサムライ」など映画の撮影に良く使われているスポットなのだ。14時45分のロープウエイで下山。堺東に17時40分到着。「来年は、お四国開創1200年にいきましょう」と声を掛けて失礼した。
合掌


圓教寺にて   観世音 居並び迎ふ 書写の秋

西国1 回 青岸渡寺 生駒発

平成25年10月7日

水量豊かな那智の滝
5日に続き、生駒から青岸渡寺へ向かう。お客様は37名、阪急から3台出ているという。同じルートをたどるが、平日とあってか先日の土曜日に比べ、車の流れがスムースで、45分位速いペース。道中雨が降ったようだが(和尚は眠っていて知らないのだ)那智の滝に着いた時には、雨は上がっている。「私は晴れ女よ」との声も。青岸渡寺の本堂に入ると、ご住職が待ち受けている。「昨日はお疲れ様でした」とご挨拶、お勤めの後の法話は、ご住職がやってくださった。帰路も順調に走ることが出来て、生駒着20時過ぎ。お書と同じ団地にお住まいの方がいらしたので、一緒に帰ることにに。合掌
 
 那智山にて    鱗雲 雨上がりたる 那智の山

 青岸渡寺にて  老僧の 観音法話 秋深し

 那智の滝にて  秋暑し 滝の飛沫に 生き返り

西国三十三所 第9回公認先達研修会

平成25年10月6日

講演の川崎一洸師
全国から470名の公認先達が大阪梅田・新阪急ホテルに集い、研修会が開催された。和尚は30分前に会場についたが、既に会場は満員状態、途方に暮れていると、先達仲間が席をキープしてくれていて、助かった。仲間6~7人と一緒だ。開会すると御法楽で般若心経を唱え、札所会会長高木亮亨第1番青岸渡寺住職が挨拶された。特任大先達昇補状授与の後、「観音様の三十三身」と題しての講演、講師は四国霊場第28番大日寺住職川崎一洸師。師は、幼少の頃から、仏像観賞が大好きで、嵩じて高野山大学で図像学を研究、遂にお坊さんになってしまったという。観世音菩薩、観自在菩薩という二つの表現について解説され、7観音のお姿の特徴などについて、映像を交えて講演された。大変分かりやすく、良いお話であった。特任大先達の昇補状の授与、質疑応答などあって、お楽しみ抽選会。なんと30名ほどの当選者の中に我々の仲間が3人も入り大騒ぎだ。閉会式の後は、会食をして自由解散。また来年ということだ。資料によると、現在の公認先達数は、6320人とのこと。合掌

2013年10月6日日曜日

西国1回  1番  生駒発

平成25年10月5日
青岸渡寺本堂

秋スタートの西国巡礼が始まった。和尚も生駒から40名のお客様と共に、8時25分1番青岸渡寺に向けて出発。阪急からは、我々の奈良組、松井山手~枚方~高槻組、姫路~明石組、天王寺組の4台が出ているようだ。天気予報では、現地は午後から雨模様という。初めてのお客様がほとんどなので、お経の上げ方、その意味、お参りの作法など丁寧に説明する。紀の川SAで休憩、印南SAでお弁当のpick up、南高梅の中田食品に11時過ぎに到着。工場見学や梅酒の試飲、梅干製品の試食、そして買い物time。20度の梅酒は絶品だ。お弁当を車中でいただきながら、中辺路(国道311号)を走り、熊野川沿いに国道168号を走る。13時半ごろ、那智山の麓の「かまぼこセンター」に到着。トイレ休憩と買い物も目的だが、ロウソクと線香のセットもここでpick upし、お客様に配布となる。那智の滝のお参りする頃には、すっかり雨模様。記念撮影がどうなることかと思っていたら、写真屋さんはテントを張って雨対策万全とか。滝壺周辺は、まだ修復工事が行われている。石段を下り、帰りは登ってくる。結構、きつそうな様子が伺えるが、これはほんの足慣らし。お寺への参道は、約450段の石段だ。杖を借り、傘を差して登る。ほぼ登りきったところが、お寺と那智大社との分岐点になっている。そこで、集合してお参りの手順と動き方を説明する。本堂にたどり着くと、明石組がお参りをはじめるところ、お線香、ロウソクを済ませ待機。その後、明石組と一緒に副住職の法話をいただく。西国で、法話があるのは、この寺と今熊野くらいか。法話のあと、明石組と入れ替わってお勤め。15時15分打ち止め、45分後の16時バス出発と伝え、那智大社など自由に参拝していただく。バスは熊野交通の駐車場に停めているのだが、売店の「黒飴ソフト」は那智山名物。車中で話をしておいたので、良く売れている。帰路も同じルートをたどるのだが、休憩は中辺路の古道ステーション「近露」。ここのスーパーではアルコールも売っているので、それまでに夕べのお勤めを済ませておいた。飲みたい方はどうぞという訳だ。紀の川SAを出たのが20時前、生駒到着は21時過ぎ。12時間以上の長旅だが、個人で動くと一泊二日の行程なのだから、バスツアーは有り難い。帝産バスもドライバー2人体制で対応してくれている。「これから、何度かご一緒します」とご挨拶してお別れ、お疲れ様です。合掌

那智の滝にて  秋雨を 三筋に落とす 那智の滝

那智山にて   秋雨や 黒飴ソフト 那智の山


2013年9月29日日曜日

第10回 和尚と巡る四国一国巡り(土佐の国)

平成25年9月29日

春秋に一国を巡り2年4回で結願する和尚の遍路旅も、今秋で10回目となります。
スケジュールが決まりましたのでご案内します。

 開催日 平成25年11月11日(月)~13日(水) 2泊3日
       出発 11日 8時新大坂駅 8時30分 難波
 
 行程  24番最御崎寺~37番岩本寺(38番、39番は次回巡拝)
      前回うち漏らした井戸寺を最初に廻ります。
  
 費用  @65000円

 申し込み・お問い合わせは ハロートラベルサービス大阪(橋本)
    ☎06-6306-6411
 または和尚まで
    ☎090-2351-3927
 

2013年9月26日木曜日

阪急名古屋 西国6回 9~14+22~24番

平成25年9月23~24日

三室戸寺本堂
名古屋からのお客様24名を興福寺の南円堂でお迎えすることとなった。10時半頃の到着というので和尚としては、ゆったりとした朝だ。このコースは、昼食会場が決められているので、動きが制約されるが、二日間で効率の良いお参りを考える。到着した添乗員と相談、南円堂の後は、22~24番を回ることとなった。昼食は、宇治平等院近くの喜撰茶屋。台風18号の影響で、宇治川は溢れんばかりの増水だ。浮島に渡る橋も、通行止めの状態。そこから京滋バイパスの宇治西ICより宝塚ICへと走り24番中山寺に。エスカレーターも完備した境内にお客様はびっくり。近畿36不動霊場でもあり、なんといっても徳道上人が33箇の宝印を石棺の中に隠した寺としても有名だ。改めて宝塚ICから茨木ICに向かい23番勝尾寺へ。もともと勝王寺だったが恐れ多いと、発音はそのままに、勝尾寺と表記するが、山門には「勝王寺」の額が掛かっている。石段を登り本堂へ行くと、丁度ご供養の時間で、本堂からマイクを通して読経の声が流れてくる。その声に負けないようにと皆で大声を張り上げる。16時に勝尾寺出発。時計が気になる。添乗員が22番総持寺に電話を入れると、17時までに入ってくださいとのこと。バスを路上で降りて、寺に到着が16時40分。余裕で間に合った。日本料理の板前さんのメッカと説明する。「山陰流包丁式」で名高い寺でもあるのだ。茨木ICから雄琴温泉「雄山荘」へ。車中で、「西国巡礼の始まり」のDVDを見てもらい、近江八景の漢詩など紹介する。部屋から琵琶湖が見下ろせて夜景も素晴らしい。
24日 昨夜早く床についたせいか、5時半に目が覚めた。シャワーを浴びて7時食事、7時45分に出発出来た。8時30分京都・高台寺に到着、塔頭で座禅を組むのがコースに入っている。和尚も参加させて貰った。真言宗の阿字観や月輪観とは考え方は違うが、形的には似たようなものだ。今日のお参りは6ヶ寺なのだが、12番岩間山正法寺が台風の影響で通行止め、ご本尊、納経所が11番醍醐寺に出向いているとのこと。その醍醐寺からスタートする。観音堂で、2ヶ寺のお参りだ。納経に時間がかかるし、国宝や重文の豊富な寺なので、ゆっくりと拝観して頂く。10番三室戸寺は花の寺だが、今は見るべきものは無い時期だ。昼食は、石山寺門前の洗心寮、名物「志じみ飯」。13番石山寺は、東寺真言宗大本山、西国では、唯一の和尚と同宗の寺。紫式部が源氏物語の構想を練った寺という。打ち止めは14番園城寺(三井寺)、観音堂では、上がらせてもらってのお勤め。それから塔頭・微妙寺や金堂、三井の晩鐘、釈迦堂など拝観。和尚は、最寄りの京阪の駅でお別れしJR、近鉄を乗り継いで帰路に。和気藹々とゆったりとした2日間でした。合掌

 勝尾寺にて   勝尾寺 ひっそりと咲く 彼岸花

 雄山荘にて   秋月や 琵琶湖遥かに 露天風呂

 石山寺にて   秋風や 近江八景 石山寺

 洗心寮にて   中秋や 瀬田の畔の 志じみめし



三井の晩鐘

2013年9月18日水曜日

西国8回 24、25番+花山院  生駒発

平成25年9月17日

播州清水寺の山門
調べてみるとこのコースは、昨年の二月以来だ。44名のお客様と生駒を出発。台風18号の通過後とあって雲一つない青空、風も爽やかなお参り日和だ。お客様の内10数名は和尚と一緒の経験があるそうだ。JR奈良と西大寺を経由しているので、この生駒駅でトイレに駆け込む方も少なくない。8時40分スタート赤松SAで休憩し、25番播州清水寺を目指す。京都の清水寺と区別するために「播州」と云うが、御嶽山清水寺だ。この辺りでは、法道仙人の開基の寺がいくつもあり、清水寺も花山院もその一つだ。この100年、何度も火災や落雷などの被害で諸堂は焼失と再建の歴史のようだ。11時前に到着、堂々たる朱塗りの山門の前で、「右入左退」の原則を説明する。和尚も大学の道場で修行中に厳しく躾けられたのだが、「聖域に出入りする時には、右足から入り左足から出る」というもの。和尚は左足から踏み出す癖があり、道場に入るときによく叱られたものだ。
大講堂が西国の札所となっている。お参りの前に念珠の使い方等説明。次の番外花山院菩提寺までの車中でお弁当をいただく。花山院は花山法皇の御廟所、登山口から急な坂を900m登る。タクシーのオプションもあり、25名利用で一人往復800円。歩き組は19名で約30分~40分かかる。寺の本尊は薬師如来だが、西国の札所は、正面に十一面観音、向かって右に花山法皇、左に弘法大師が祀られている。納経所の前が開けてさながら展望台だ。有馬富士を眼下に、六甲山脈が遠望できる。登る時より降りの方が、急坂であることを実感させられる。
24番中山寺に向かう途中の三田で「丹波屋三田店」に立ち寄り。佃煮類やお菓子などが並んでいる。中山寺の駐車場は、阪急の駅を挟んで反対側にある。線路下の通路を抜けると門前のお店が並び、お礼参りの晒しなど売っているのも安産の中山寺独特の風情だ。山門をくぐり両側の塔頭を抜けて本堂に向かう。幼児を抱いた若夫婦や安産祈願らしい女性の姿が目に付く。石段にエスカレーターが設置されているのも珍しい。お参り後、近畿三十六不動の札所となっている五大堂や徳道上人が33個の宝印を収めたとされる石棺等を説明し各自でお参りしてもらう。和尚は、納経の後「羅漢堂」を拝観。打ち止めは16時前、生駒に17時前に到着。台風一過の青空のもと、さわやかなお参りでした。合掌

 花山院にて  台風一過 青空背負う 有馬富士

 中山寺にて  爽やかや お礼参りに 赤子連れ

2013年9月6日金曜日

第三十三回 四国八十八ヵ所霊場会公認先達大会&伊予の寺

平成25年9月4~5日

全国大会法要後の会長法話
5日に松山市のひめぎんホールで全国大会が開催されるのに際し、女性先達4人を愛車に乗せて参加することとなった。毎回、信貴山千手院の尼僧がご接待のティッシュパーパーを配っているので、今回はそれも和尚の車で運ぶことにした。4日7時になんばに集合し、先ずは75番善通寺を目指す。出来れば、いくつかの札所を回ってから松山入りするつもりであった。昼前に善通寺に到着、お参り後「オハラうどん」で昼食、そして南大門前の「コトブキ」でコーヒータイム。この店は、和尚の高校の同級生がやっている店なのだ。
天気予報で、台風17号に伴う大雨の情報がカーラジオから流れてくる。なんと、松山道が通行止めだ。国道11号線をひたすら走るが、随所で渋滞。ようやく解除になり、小松ICから松山道へ。道後の宝荘ホテルにたどり着いたのは18時。結局、札所を廻る余裕もない11時間のドライブだった。先着の千手院の尼僧と合流し、夕食は予約の「番鳥」へ。女性5人に男性は和尚だけの会食、女将心づくしのメニューは、秋刀魚と烏賊のお刺身に焼き茄子、鯨肉の生姜焼き、それから焼き鳥はお好みだが、今治風の皮焼き、ササミ、ズリ、等など。仕上げは、ちらし寿司にお吸い物。食べきれない焼き鳥とちらしは包んでもらう。お土産に、地元の美味しい醤油を小分けしてくれていた。満腹で、道後の夜を歩く。和尚お薦めの「伊予かすり」の専門店に、女性軍は興味深々。いろいろとお買い上げだ。ホテルの部屋は、10畳の和室。山頭火の俳画額が掛かっている。「夕焼雲のうつくしければ人の恋しき」。
温泉を楽しみ、売店で地元の焼酎を買い込んで飲み直し。肴は、お持ち帰りの焼き鳥とちらし。道後の宵を堪能だ。
5日9時半から受付なのだが、前泊している方も多いので集まりは早い。8時にホテルを出て、皆でティッシュ配りだ。ひめぎんホールで、老人福祉施設関連のセミナーも開催されていて、その参加者もどんどんやって来る。ティッシュの箱がすぐ空っぽになってしまった。会場の真ん中に席を確保。和尚の推薦寺・88番大窪寺の住職にもロビーでご挨拶ができた。来年の開創1200年には、ご本尊のご開帳を50年振りに行うという。毎月8日~12日9時から15時だ。それに合わせて予定を組むことにする。
大会開始は10時30分。物故者の慰霊法要と表彰式、そして会長の法話で午前中は終わり、午後から太鼓奉納と特別講演だが、和尚たちは失礼して札所を巡ることに。女性軍の希望は49番からというので、浄土寺から53番圓明寺までを廻る。昨日とは打って変わって上天気。和尚たちと同じように札所巡りの先達姿も多い。16時頃打ち上げて、帰路につく。松山道は開通しているが、高松道の板野、鳴門間が土砂崩れで不通。徳島道を終点まで走り、鳴門ICから入り直して淡路島を走る。淡路SAで夕食を摂り、なんばへ。良く走りました。合掌

浄土寺にて   浄土寺や 台風一過の 青き空

繁多寺にて   繁多寺や 経に重なる 法師蝉


四国9回 52~59番 高槻発

平成25年9月2~3日

太山寺・一畑薬師堂
四條畷から枚方を経由してJR高槻から松山、今治方面の札所を廻るコース。和尚は、このコースに5月に添乗しているのをすっかり忘れていた。お客様に指摘を受けて、気がつく始末。そんな訳で44人中10人ほどが2度目となる。小豆島でご一緒した方もいらして、楽しかったと声を掛けられた。
8時30分に出発したバスは、淡路の室津SA、吉野川SA、で休憩の後、小松IC近くの「リンリンパーク」で遅めの昼食。添乗員はお店のメニューから選べるというので、ドライバーさんお薦めの「オムライス」を頼んだ。大盛りを注文したのだが、もともと量が多いとかで、完食するのが大変だった。
59番国分寺からお参り開始、時折雨のぱらつく天気、雨宿り出来る場所を探しながらの参拝。握手大師と薬師の壷に行列だ出来る。58番仙遊寺のご住職の講演で聞いた「西浄」(トイレのこと)の裏話などお話する。57番栄福寺本堂の柱には、「横綱大鵬」の千社札がまだ張り付いている。足の不自由な少年が、この寺で歩けるようになり、犬に引かせた箱車と松葉杖を奉納したというエピソードを話し、古ぼけた箱車を紹介する。16時前に打ち止め。「ハタダお菓子館」に立ち寄りするのだが、ここには「石鎚の伏流水」が設置されているので、ペットボトル持参をお勧めする。勿論和尚もだ。
ホテルは、道後の「ルナパーク」。折角の道後の夜なので、楽しみ方を伝授。和尚は、夕食後、馴染みの「番鳥」に出向き、4日の打ち合わせ。先達全国大会が5日に開催されるので、道後に前泊し、夕食は「番鳥」でお願いしているのだ。
3日は7 時45分出発。52番太山寺からスタート。雰囲気がとても素晴らしい寺で、駐車場から坂道を登っていくのだが緑に包まれて、朝一番のお参りが最高なのだ。しかも、一畑薬師を勧請しているので、納札に「め」と歳の数だけ書いておくように話しておいたのだ。大師堂横の「痔疾」を和らげるという丸く真ん中に窪みのある礎石を亀の子束子でこする。これも皆笑顔で楽しんでいる。53番圓明寺は、すぐ近く。本堂の鴨居に左甚五郎作の大きな龍の彫り物があり、参拝客を睨んでいる。いつも感心するのは、大師堂の瓦だ。芸術品としか例えようがない見事さ。トイレが土蔵風であるのも風情がある。大師堂の左奥には、隠れキリスタンのものと思われる「マリア観音」の石塔が。
松山市内から、瓦で有名な菊間町を抜け海岸線を今治に走る。54番延命寺には「六公四民」を上手に勝ち取って、村人が飢えることをなくした「庄屋・越智孫兵衛」の墓もある。56番泰山寺は雨中でのお参り。55番南光坊のご本尊は大通智勝如来。大日如来の異形で釈迦の過去仏の一つとされる。大門の四天王像が隆々として立派。お客様に四天王の覚え方をお教えする。「じぞうこうたか」(地蔵買うたか?)というのだ。仏教は、どういう訳か時計回りで東南西北の順。つまり持國天・増長天・広目天・多聞天の順なのだ。打ち止めは12時30分。お弁当をいただきながらしまなみ海道を走り、大三島の「しまなみ宝船」立ち寄り。吉備SA・三木SAで休憩してなんと17時30分高槻着。     合掌

 太山寺にて       秋風や 眼のお薬師に 人の列

 しまなみ海道にて    秋雨や しまなみ海道 島かすむ


2013年8月31日土曜日

讃岐から阿波路へ ふらりとお参りに

平成25年8月29~30日

常楽寺の流水岩の庭
毎週木曜日は、和尚が顧問をしている会社の会議が午前中にある。それを終えて、讃岐へと向かった。目標は84番屋島寺と85番八栗寺だ。13時半、淡路SAで「カツ丼」の昼食、15時半に屋島寺に到着した。平日の昼下リとあってか、境内にお参り客は無く、観光客用の弁慶姿の男性と平安調の衣装をまとった女性が所在なさげにウロウロしているだけだ。85番八栗寺のケーブルの時間が気になってたが、16時発に間に合った。上りの車中では、「いろは歌」が3回流れる。お参り後、麓の「よもぎ餅」樫原さんに電話し、待っていてもらい、5個入りを購入。大きくて餡子がたっぷりで1個100円なのだ。宿は南淡路ロイヤルホテル。前述の会社が法人会員なので、素泊まりで2500円程度。そんな訳で和尚も、ダイワロイヤル系のホテルを愛用しているのだが、基本は素泊まり。夕食は、ホテルの和食の店で焼酎と肴で済ませ、朝は早く出発してしまうからだ。
30日も6時半出発、18番恩山寺に走る。ラッシュの前に徳島市内を通過してしまうのが狙い。人影もない境内に、和尚の読経の声のみ。17番井戸寺に向かう途中で「ガスト」を見付け朝食。8時からの開店で、先客は一人だけ。モーニングメニューから「きのこ雑炊」を選ぶ、コーヒーや生ジュースもフリーという。それで523円、びっくりだ。井戸寺の本堂が閉まっているので、納経所で聞くと、最近は土日以外は閉めているというのだ。七仏薬師を拝めないのは残念だったが、納経所でお茶とおせんべいのご接待を受けた。「面影の井戸」の霊水で喉を潤して16番観音寺から15番国分寺と廻る。国分寺の大師堂のも基礎工事は完成だ。今度来る時には、棟上げが済んでいるに違いない。14番常楽寺も人影がないので、「流水岩の庭」をカメラに収めた。13番大日寺に行くと、住職の著書が並んでいる。「タイトルは「がまんの先には、いいことが待っている」(PHP研究所)。韓国伝統舞踊の国宝級の踊り手から国分寺に嫁ぎ、夫亡き後、修行して住職を継いだことは、知っていたので早速購入。ここで打ち止め12時15分。帰路は、南海フェリーを選択、徳島港発13時30分に乗ることに。時間があるので、遅めの昼食は、「徳島ラーメン生玉子添え」、醤油味の豚骨ラーメンといった感じか。2時間ほどで和歌山港。たまにはこのコースものんびりしていいものだ。合掌

 八栗寺にて  蜻蛉舞ひ 八栗名物 餡子餅

2013年8月28日水曜日

四国8回 44~51番 生駒発

平成25年8月26~27日

浄瑠璃寺の真魚像
ブログを確認すると、1年ぶりの第8回となるようだ。お客様は35名、和尚の馴染みの方は8名ほど。中に兄弟子と懇意な方も参加されていて、久しぶりのご挨拶だ。最年長は88歳翁、「88歳で88ヵ所を回ると決めた。これが最後だ」という。大柄で、白衣に白の地下足袋を履き、矍鑠とされている。お参りに際して、何度も腰掛けることを勧めたが、背筋を伸ばして立ってお勤めを続けられた。また、お婆さんも一人参加、少し耳は遠いが、足取りはしっかりとして、岩屋寺も完走だった。
26日の朝は少し小雨まじり、菖蒲池~西大寺間の踏切で人身事故が発生ということで心配したが、そう遅れることもなく生駒に到着できた。コーヒーを頂いて集合場所に行くと、11回も同じタイミングとかで、沢山のお客様が集まってきた。長距離とあって帝産バスのドライバーは2人体制だ。龍野西、豊浜と休憩して、砥部焼き陶芸館に向かう。豊浜を過ぎる頃から、本格的に雨が降りだしたが、陶芸館を出る頃には止んでくれた。先ずは、45番岩屋寺から。新涼というにふさわしい爽やかな気候だ。皆なんとか本殿までたどり着き、汗を収めて勤行。拝殿ではご住職が護摩供養中だ。お参り後、独鈷の霊水の湧く穴禅定に案内する。山を下り、麓の一休館でお茶のご接待を受ける。既に16時は回っているので、44番大寶寺では、火を使わず「運心」でお願いする。駐車場そばの「すごうさん」で一息入れて、奥道後へ。松山市内を通らずに行けるバイパスが開通していて、スムースにホテル入り。梅田からのバスの先達と夕食を共にする。聞くとホテル奥道後も経営者が変わったとかで、少し雰囲気も違う感じだ。柑橘類を商う亀井商店の奥さんが店を出している。「ナダオレンジ」を見繕って送ってもらうことにした。
27日は7時45分の出発。いつもは石手寺から回るのだが、昨日のバイパスを通れば、順打ちの方が良いのかと、ドライバーさんと相談し46番浄瑠璃寺からスタートすることに。なんと30分で着いてしまった。一番乗りのお参りで、爽やかこの上もない。本尊薬師如来、脇侍の日光・月光菩薩の話をする。女性は太陽、家の中の中心として光を振りまくのだと言っていると、朝から夫婦喧嘩という奥様が、「話を聞いて反省しました」と言ってきた。大師堂では、一列に並んで順に真魚像を抱き祈願する。47番八坂寺へは、少し歩いてもらうのだが、和尚は最後尾で、件のお婆さんに付いて歩く。48番西林寺で、お参りをしていると、石手寺から回っている梅田組がやってきた。49番浄土寺は、駐車場からの距離があるので、添乗員に先導してもらい、和尚は後ろに付いて迷子予防だ。境内に木陰がないので、鐘楼の影の中に入ってお勤め。50番繁多寺は、鐘楼の天井に二十四孝の絵が描かれている。覚鑁上人の像を前に、新義真言宗などにつき説明する。お昼時とはなったが、断って51番石手寺を回ってお昼ということにしてもらう。宝物館の衛門三郎の玉の石の前では、皆さんいろんな感想が飛び出す。いつもながらのことで、和尚は一人ニヤニヤだ。13時前、打ち止め。お昼は、伊予かすり会館、食後の「塩アイス」が大人気だ。
帰路は、石鎚、吉野川、淡路と3HWOで休憩して、明石大橋を渡る、丁度19時でレインボウカラーだ。阪神高速が渋滞ということで、中国道~近畿道のルートを選択、20時30分生駒着。合掌

岩屋寺にて   朝霧を 海に喩えむ 山の寺 

奥道後にて   新涼や 朝湯楽しむ 奥道後

浄瑠璃寺にて  秋風や 伊吹柏槙 浄瑠璃寺

石手寺にて   石手寺や 三郎の石 蝉時雨

かすり会館にて 秋遍路 かすり会館 塩アイス

 

2013年8月22日木曜日

西国7回 生駒発 20~23番

平成25年8月21日

善峯寺のエントランスの石垣がリニュ-アル
お盆weekは、どのようにお過ごしでしたか?和尚は10日から18日まで、回忌法要が2件、お盆の御参りが3件、墓参りが2件それに分院の護摩供養と千手院の多聞会と、結構慌ただしい日々でした。さて今回は、5日と同じく西国7回、出発地は生駒でお客様は44名と満席。10名ほどが、かって和尚と一緒だった方、その内の一人が、5月の2回目で一緒で、その時のブログにコメントを頂いているという。見逃したことをお詫びするとともに、早速拝見させていただいた。深謝!深謝!
阪急からは、2台ということで、もう1台は加古川方面から。奈良の方が先行するので、マイペースでお参りできる。生駒を8時半に出発し、20番善峯寺到着は9時40分。長い列を作って急な参道を登る。例のごとく本堂に上がり込んでのお参り、納経に時間がかかるので色々と解説をするとともに、天然記念物の「遊龍の松」の見物をお薦めする。21番穴太寺に向かう前に、「豆屋黒兵衛」でお買い物。穴太寺のお参りを終えると丁度お昼時、納経はしばらくかかるので、お客様に手伝ってもらってお弁当配り。食事を摂りながら23番勝尾寺へ。駐車場に着くと別のお参りのバスが出ようとするところ、なんと先達は旧知の顔だ。挨拶を交わして再会を約す。広い境内の石段を登り、本堂へ。一方通行なので、お堂は順にお参りをと念を押す。暑さ対策もあって、お茶屋に集合としたが、かき氷が大人気だった。22番総持寺は、もっとも日差しの強い時間帯に歩いていくことになってしまった。お参りの後、ほとんどのお客様が、クーラーの利いた広い納経所で暑さを避けることに。和尚は、お軸を運ぶショルダーバッグを売っていたので、衝動買い。法事の際に、お軸を持参するのに最適と思ったからだ。納経を終えて、山門に集合し皆一緒にバスへ戻る。人数を数えていた添乗員が、一人足りないと言い出した。再確認するも、やはり足りない。境内に戻り声を張り上げても反応がないという。バスで確認すると、確かに女性が一人戻っていない。さて迷子かなと思っていると、小走りに帰ってきた。なんとトイレに入っていて、気がつくと誰もいないので、慌てて戻ってきたという。ホッと一安心だ。打ち止めは、15時20分。総持寺から生駒まで、高速であっという間だ。お客様への納経用品の返却などの時間がない。やむなく、東大阪のパーキングエリアでトイレ休憩して、時間を稼ぐ。それでも生駒着16時20分。お疲れ様でした。合掌

 善峯寺にて  新涼や 遊龍の松 寝そべたり

 勝尾寺にて  お参りを 終えて分け合う かき氷

2013年8月5日月曜日

西国7回 なんば発  20~23番

平成25年8月5日
勝尾寺の山門

20番善峯寺から23番勝尾寺の4ヶ寺が今回のコース。歩け歩けのコースではあるが、比較的ゆったりとしたお参りとなる。梅田を経由してなんば発は8時50分、お客様は43名と満席状態。かって和尚と一緒だったという方も10人近くいる。その中の一人は、「戌年同行会」の主要メンバーの妹さん、ご縁というものは面白いものだ。
京都縦貫道の名神との接点部分が開通したので、スムースに京都の西方郊外にたどり着ける。20番善峯寺への九十九折の参道を上り、本堂に上がり込んでのお参り。扇風機4~5台をフル回転させる。今日のコースで、ゆったりと座ってお話ができるのはここだけなので、お念珠の使い方や錀の叩き方等お話させていただく。お参り後は、天然記念物の「遊龍松」の見学をお勧めする。ふと気がつくと、山門をくぐって右側の石積みが完成している。前回は工事中だった。
21番穴太寺の駐車場に着くと、少し雨模様だ。ドライバーさんが傘の用意を促してくれる。和尚も網代笠にビニールカバーをセットする。駐車場から境内までの200m足らずの間に、雨がパラパラ降ってくる。阪急トラピックス3台の内、どうも我々が先頭を走っているらしい。お参りを終えて、インター近くの「豆屋黒兵衛」に立ち寄る。丹波の黒豆を中心とするお菓子やそして京漬物も売っている。バス乗車時に、お弁当とお茶が配られるが、遅めのお昼となる。
次に23番勝尾寺を目指す。勝尾寺を先に行くか、総持寺を先に行くかは悩むところ。1台は、総持寺から勝尾寺というコースを選択したようだ。本堂でのご供養の経を読む声がスピーカーを通して流れてくる。その声に導かれるように参道を登るのだ。本来は「勝王寺」だが恐れ多いと「勝尾寺」とされたという。手入れの行き届いた美しいお寺である。ところが、納経帖の係が一人しかいないということで、納経がベタ遅れ状態。お参りを終えてから40分後のリスタートとなってしまった。
打ち止めは22番総持寺。門前にバスは入れなくなり、路駐から歩くことになる。しかもバスは、周辺を走り、添乗員の連絡を受けてから集合ポイントに回送となる。従って、納経終りを待って、全員で行動せざるを得ないのだ。びんずる尊者の像が境内に安置されているので、なぜ外にいるのかを説明する。打ち止め15時45分。先頭をキープしたお蔭で、梅田16時30分、なんば45分という早い時刻にたどり着けた。合掌

 勝尾寺にて  境内に 流るる経や 夏達磨

2013年8月4日日曜日

四国2回 生駒発 1+7~11番

平成25年8月3日

法輪寺にて「同行三匹」
8月に入っての初添乗は生駒から。お客様は26名だが、バスは大型なので、ゆったりとしている。1回目から引き続き和尚と一緒という方も4、5名乗車されている。土曜日のせいか夏休みというせいか、阪神高速は大渋滞。淡路SAにたどり着くのに2時間近くかかってしまった。1番霊山寺にトイレ休憩と納経用品の追加購入のため立ち寄るのだが、阪急から4台出ているバスのうち最後尾で、30分離れていると聞かされた。最後尾だゆっくりお参りできるのは大歓迎だが、17時までに打ち止めの寺にたどり着かなければならないので、時間管理に気をつけなければならない。しかし、26名なので、通常よりは乗り降りの時間はかからないはずだと楽観視する。
丁度昼時となり、お弁当をいただきながら吉野川を渡る。11番藤井寺からは逆打ちでのお参りだ。丁度。3台目のバスと入れ替わりとなった。本尊薬師如来も重文で「厄除け薬師」として名高いが、なんといっても本陣の天井に描かれた30畳敷の雲龍の図が圧巻だ。お参り後、白龍弁天堂の参詣をお勧めする。本堂左から12番焼山寺に向かう遍路道は、今に残る「空海の道」だ。男性軍は興味深々で、歩いてどの位かかるのかと聞いてくる。
10番切幡寺は、山門近くまで800mなだらかに上り、そこから333段の石段が待っている。最後は女厄坂、男厄坂だ。タクシーのオプションもあるが、利用者は5名。5名以上が往復550円なので、最低の人数というところ。和尚も、僧衣を脱いで白衣姿で登る。心臓が悪いとか脳梗塞をやったとかいう男性軍が徒歩組だ。タクシーを利用すればとの声に「そんなことすると、家内から行くなといわれる」と意気軒昂だ。お参りを終えて、大汗を拭き拭き「大塔」まで案内する。霞がかかっていて、吉野川の堤防も薄ぼんやりとしているが、お客様はご満足だ。いつもは、中間地点の不動堂で、一息入れて、不動真言の練習などするのだが、今日は時間短縮のため割愛した。
9番法輪寺門前の「あわじ庵」は、夏季休暇に入っている。草餅の予約を入れようと電話をしてみて正解だった。ご夫婦で、三匹のポメラリアンを連れたお遍路さん、よく見ると三匹はご宝号の入った白衣を着ている。同行二人ならぬ「同行三匹」だと微笑ましくなる。お客様の人気の的になった。
8番熊谷寺のご詠歌の流れる参道を歩けば、暑さも和らぐというものだ。大師堂から眼の高さに見える本堂の鬼瓦にカメラの砲列。ベンチに腰掛けてもらってお参りだ。
時間が気になっていたが、16時15分頃、打ち止めの7番十楽寺に到着、やれやれだ。本堂と大師堂の間に「治眼疾目救歳地蔵」がある。事前に歳の数だけ「め」を納札に書いておくように伝えておいたので、御札を納めて皆でお参り。お大師様は、色白で若く「役者顔」。「役者顔のお大師さん」というのは和尚の勝手な命名なのだ。ご宝号を七辺唱えて無事打ち止め。愛染堂に上がり、錀の突き方など話する。なんとか17時前に打ち止め。
淡路島の走行中に、「いろは歌」の資料を配り、CDを流す。そして夕べの勤行を済ませる。淡路HWOでは、地ビールやお酒も売っている。男性陣から一杯やれるようにと、早めのお勤めを求められて以来、淡路島走行中にお勤めをすることにしたのだ。
帰路の阪神高速は、神戸辺りで渋滞したが順調に走れ、20時過ぎに生駒に到着。駅周辺はお祭りで賑わっていた。合掌

  熊谷寺にて  お遍路の 経読む声に 蝉時雨


2013年7月29日月曜日

第5回やまとフォーラムー教育・文化・健康ー

平成25年7月29日

学校法人冬木学園は地域の文化交流の要となり、その発展に貢献することを目的として、「やまとフォーラム」を開催。今回で5回目。やまとフォーラムでは、畿央大学はじめ冬木学園の教員と地域の実社会で活躍する講師を招いて、14講座を開講。基調講演を含め3講座を無料で参加できる。
和尚は、「お遍路の社会学」というテーマで2限目の一講座を担当します。講演内容には「四国霊場開創1200年を来年に控え、お四国は年間50万人の方がお参りに訪れています。第2次お遍路ブームと称される現在の有様を、さまざまな観点から解説します。」と書きました。
会場は近鉄大阪線五位堂駅が最寄りの「畿央大学」。
事前の申し込みが必要、大学のホームページから参加申し込みが可能。
http://www.kio.ac.jp/へアクセスしてください。
お問い合わせは、0745-54-1601大学企画部へ

9月1日(日) 受付12:00~開会13:00
基調講演 13:20~14:20 「葛城の万葉歌と大伯皇女の歌」
1限目   14:40~15:40
2限目   16:00~17:00

2013年7月24日水曜日

吟友と四国路へ

平成25年7月21~22日

藤井芳洲「芳春有感」歌碑
和尚が講師を務める「南興吟詩会」の面々と四国路を旅することとなった。きっかけは、剣舞を習おうかと幼馴染の藤間幹弥師匠に相談のところ、快く振り付けを承諾してくれたことに始まる。善通寺まで行くのならと、足を伸ばし関心流始祖藤井芳洲先生の歌碑のある四国別格13番仙龍寺を訪ねようとなった。21日の8時に出発、総勢5名(男3・女2)で四国中央市を目指す。
淡路島を抜け、徳島道から高知道に入り新宮ICから国道とは思えぬ山道を抜けて仙龍寺にたどり着いた。仙龍寺は、四国霊場65番三角寺の奥の院で、弘法大師自刻のお大師様がご本尊。
急坂を最後に上り詰めたところが境内、本堂の斜め正面に流祖の歌碑が建つ。漢詩は、流祖作の「芳春有感」。全員で声高らかに吟じて、本堂へお参り。岩肌に張り付いて建つ坊舎の奥まったところにある。心経を唱え、ご住職にご挨拶。
帰路は、高松道の川之江IC経由、豊浜SAで遅めの昼食となった。やはり「讃岐うどん」を食べるべしとメニューを調べ、お薦めの「うどんちゃんぽん」を注文、云わばちゃんぽん麺の替わりがうどんということ。これが、中々結構でした。善通寺までは一走り、南門前の「コトブキ」で午後のコーヒー。西院前の熊岡菓子店で名物堅パンを買う。高野山の道場仲間の栗峯澄明師にお願いして、戒壇巡りや霊宝館を案内していただく。17時前にお宿の善通寺グランドホテルへ。
18時より幹弥師匠の娘夫婦が営む「藤乃」で会食、。嬢さんが出産直後とあって、師匠がお店のお手伝い。御蔭で打ち合わせもバッチリだ。
22日は、朝うどんに挑戦。ホテルの「手打ちうどんマップ」から選び、善通寺駅近くの「こがね製麺所」へ。朝7時から18時までのお店だ。おでんやお寿司も置いてある定番のお店、和尚はついつい食べ過ぎてしまう。幹弥師匠のお稽古は10時から、少し時間があるので、78番郷照寺をお参りすることに。和尚の思惑は、門前の「地蔵餅」。いつも売り切れなので、この時間ならと思った次第。しかしお団子しか残っていなかった。
丸亀のお稽古場で特訓開始。何の素養もない5人が、剣舞に初挑戦というのだから、大変だ。なにしろ扇の持ち方すら知らないのだ。曲は「城山」、勇壮な吟だ。2時間近くの特訓だった。振り付けのメモもいただいて、これからみんなで半復練習だ。
帰路、「津田の松原SA」で又々うどん。うどんづくしの讃岐の旅となった。皆が喜んでくれたので、ドライバーの和尚も大満足の2日間だった。
合掌

   夏に来て 讃岐うどんの 喰べ歩き

   お大師の 戒壇巡り きゅうり加持

   岩肌に 貼り付く寺や 蝉時雨

   右手(めて)に剣 左手(ゆんで)に扇 夏稽古





2013年7月15日月曜日

四国4回 17~20番 榛原発

平成25年7月14日
鶴林寺本堂前の紫陽花

昨日に続き、連休中のお参り。日曜日とあって大渋滞は覚悟の上だ。阪急トラピックスからは4台のバスが出ている。和尚は、三重県桔梗が丘、名張を経て奈良県榛原、桜井で集客するコースに乗る。和尚は、榛原が最終出発地と勘違いして(?)、早起きを強いられた。電車の便が良くなくて、7時頃に着こうとすると距離は短いのに5時起床だ。榛原からは馴染みのご夫婦のみ、おかしいなと思っていると、添乗員より「桜井からの乗車でなかったのですか」との声で勘違いに気がついた。桜井8時15分出発、お客様は37名。香芝SA、淡路SAでの休憩をとって、鳴門西でお弁当のpick upは12時前。なんと我々は、最終組で、時間差1時間。無事回り終えるか不安になって来る。17番井戸寺からのお参り。弘法大師の「面影の井戸」があるので、空きペットボトルを用意し、加持水としていただく。
20番鶴林寺~18番立江寺~19番恩山寺と次のコースを決めたものの、鶴林寺への道順についてドライバーさんと協議。このコースは初めてという富士交通の二人のドライバーは、国道、県道を走るコースを想定していたが、時間のロスを心配して、道は狭いが蜜柑山を登るコースを提案する。「頑張ってみよう」とそのコースを走ることに。お客様もびっくりするようなルートだが、1時間近く短縮できるのだ。雨が降ったり、止んだりの不安定な天候だが、傘は持たずに坂道を登る。
背中に「鶴のご朱印」を希望する方が12~3名居る。いつもは、お参りに後に各自で並んでいただくのだが、時間短縮を考え添乗員で預かることにした。しかし「今後は駄目」と叱られたようだ。山を下る途中で救急車がサイレンを鳴らして走ってくる。別のバスのお客様が転倒して頭から出血しているらしい。立江寺まで45分、時計が気になりだした。「お京さんの黒髪堂」を見学しバスが出発できたのは16時30分。添乗員が念のためと恩山寺へ電話をかけるが、繋がらない。ともかく17時までにたどり着くしかない。10分で駐車場着、そこから坂道を急いで、なんとかセーフ。和尚とお客様は、安心して本堂への石段を上り、梵鐘を突く。16時半を回っているので、「運心」でお願いし、ローソク、線香は取りやめ。打ち止めは17寺10分。
帰路の大渋滞を考えると、少しでも時間を節約したい。そこで、本来立ち寄る「阿波の里」「淡路ハイウエイオアシス」は、割愛することにした。添乗員が会社の了解を取り付け、和尚はお客様に説明して、室津SAのコンビニで夕食代わりになるものを買ってもらうことに。和尚もサンドイッチと名物竹ちくわを3本。バスは大渋滞の阪神高速を避け、宝塚を目指す。香芝SA21時、桜井駅21時45分。三重県組は、更に1時間近くかかる。ドライバーさんの決断と立ち寄り先のカットで、お客様もなんとか電車のある内に帰宅できそうだ。桜井でお別れし、ホームに上がると、向かいのホームのお客様が金剛杖を取り違えたとの声。添乗員と連絡を取って打ち合わせをしてもらう。無事名張駅で交換できたとお客様から連絡。よかったよかった。
毎回、迷子予防とまさかの時の為に和尚は携帯の電話番号を伝えている。たまには、このような忘れ物対応にも役に立つのだ。合掌

 鶴林寺にて  雷鳴の 轟く寺で 大読経

 立江寺にて  夏の雨 黒髪悲し 関所寺

西国10回 28・29番 なんば発

平成25年7月13日

成相寺参道より本堂を望む
3連休の初日とあって阪神高速は大渋滞、バスは、池田から国道を走り宝塚ICから中国道へ。8時半に42名のお客様と出発し、西紀SAに10時過ぎに到着、迂回作戦が効を奏した。
お客様に、母校高野山大学院通信課程に4月に入学したという方が居らして、お話を聞くと仏像の興味から、密教を学ぼうと考えたという。乾教授に師事することになったらしい。和尚は、結局3年半かかっての9月修了組だが、焦らずがんばって欲しいものだ。
先ずは、天の橋立にある28番成相寺へ登る。急坂をバスは喘ぎ喘ぎ走る。明石からのバスが先着している。入れ替わって本堂でお参り。有名な笠松公園は通過しているので、「股覗き」で絶景を見ることはできない。昼食は、その公園の下にある「笠松の里」。駐車場の傍に丹後一の宮「元伊勢籠神社」がある。食後にお参りのお客様も多かった。
舞鶴軍港を左手に、29番松尾寺に向かうが、途中で「舞鶴トレトレセンター」でお買い物。地元の海産物が売られ、その場ですぐ食べられる物も多く、岩牡蠣が人気のようだ。
29番では、明石組とほぼ同時に到着。先着の明石組のお参りが終わるのを待つ間に、念珠の使い方等お話する。打ち止め後、山門の前でダイエット談義。「動物性蛋白質」をしばらく排除して「精進料理」に徹すれば良いというのが和尚流。女性陣は、「おやつは駄目」というのに弱いようだ。2台同時のため、納経が遅れ30分待ち。その間を利用して、般若心経の話。
舞鶴東ICから舞鶴若狭道に入ったのが16時50分、福知山あたりから30分程は猛烈な雨。視界も効かず、路面に溜まった水を弾き飛ばしながらの走行だ。
今日は、晴れ間があると思えば、猛烈に降ったりと、コロコロと天候が激変する一日。しかし有り難いことに、お参りに際しては、傘の必要が無かった。帰路も渋滞で、宝塚西トンネル12kmの表示、梅田着19時10分。まずまずといったところ。合掌

 成相寺にて 夕立ちや 天の橋立 海浮かぶ

 松尾寺にて 遠雷や 馬頭観音 松尾寺
 


2013年7月10日水曜日

西国6回 16~19番+元慶寺 堺発

平成25年7月9日
元慶寺本堂
堺からの出発、お客様は38名。連日猛暑が続く、今日の京都の最高気温の予想は37度とか。
歩け歩けの京都市内のお参りなので、熱中症が心配になってくる。京田辺PAでトイレ休憩の後、16番清水寺へ。修学旅行のバスが何台か並んでいる。参道の参拝客は、いつもより少なめだ。
本堂に上がり、お前立の観音様のお姿を解説。清水型観音として全国に流布しているのだ。30分後にバス集合として、自由に参拝していただく。「清水の舞台」は目下大修理中だ。
和尚は、参道の「村上貴宝堂」へ。電通先輩の店主は不在だったが、女将さんにお茶をいただいて四方山話。17番六波羅蜜寺は、バスを国道に停めて、300mほど歩く。風の通る本堂に上がり、お勤め。錀の突き方など説明する。
お昼をいただきながら番外の元慶寺へ。幹線道路沿いにある日野自動車の整備工場に駐車させてもらって、1kmの歩き巡礼だ。先頭を和尚が、最後尾に添乗員が付いて迷子予防。西国中興・花山天皇出家の寺だが、今は鄙びた佇まいだ。ご本尊は薬師如来。
市内に戻り、19番革堂・行願寺へ。納経所では、老尼住職がお元気に筆を執っておられる。一人で巡拝中の顔見知りの先達が、顔を見たいと待っていてくれた。久しぶりだ。打ち止めは18番六角堂・頂法寺。いけばな発祥の地の看板も上がっている。シースルーエレベーターに乗れば、上から六角の屋根が拝見できるのだ。打ち止めは14時40分。
帰路のお楽しみは、西本願寺前の「西利」本店。京都を代表する漬物屋さんの一つだが、ここでの試食は、お漬物を白ワインでいただくのだ。17時頃堺到着。こんな日もたまにはありがたい。合掌

 清水寺にて  雲の峰 三十七度の 京まいり

四国1回 なんば発 1~6番

平成25年7月8日

地蔵寺の銀杏の実
6日に続いての第1回のお参り、今回はなんばからの出発。お客様は44名で超満員。バスは4台出ているという。8時20分の集合だが、3名ほど遅参されスタートは10分遅れ。一気に淡路島の室津PAまで走って休憩、なんと和尚が勤務していた電通の先輩が同乗されていた。10年程先輩でクリエイティブ畑、和尚が僧侶に転身したことはご存知だったようだ。既に7周をクリアされ、納札が「赤」になると納経帖も見せていただいた。席も和尚の後ろで、共通の同僚の話などに花が咲く。
1番霊山寺では3台揃って、本堂での法話。2番極楽寺を打ち終えての昼食はやはり13時になった。6番安楽寺に向かう車中でのお弁当、5番地蔵寺から4番大日寺に回ると、バスが輻湊してきた。奈良組と合同でお参りすることにし、本堂、大師堂と廻る。打ち止めの3番金泉寺も合同参拝、打ち止めは16時30分。
帰路は阪神高速神戸線の渋滞情報で、ルート変更し湾岸線へ。いつもは、梅田からなんばへと回るのだが、ルート変更の関係でなんば、梅田の順となった。合掌

 熱を持つ 網代笠かな 夏の空

 本堂に 注意書きあり 燕の巣

 盆供養 面影偲び お遍路へ

 水鉢に 一輪白く 蓮の花

大日寺の水蓮

2013年7月7日日曜日

四国1回 生駒発  1~6番

平成25年7月6日

安楽寺本堂前の童仏像
7月は、お四国の第1回目がスタートする月でもある。1月、4月のスタートに続くものだ。奈良のコースの最終集合地が生駒駅前である。8時20分の集合だが、いつも通り1時間前に到着。KFCの店でコーヒーをいただく。梅雨というのに青空で、暑い一日になりそうだ。生駒から西国第1回も同じ時刻に集合とあって賑わっている。電通の後輩の顔を発見し、声を掛けると西国のお参りを始めるという。頑張って結願してもらいたいものだ。
添乗員の話だと土曜日とあって近畿各所から7台のバスが出ているという。お客様は41名、ほぼ満席だ。ほとんどの方が初めてのお参りとのことなので、懇切丁寧に説明する。1番霊山寺に着くとバスが並んでいる。我々は、遅い到着組だ。納経用品を揃え、記念写真を撮って、大師堂でお参り。その後、本堂で3台分一緒に法話を聞き、勤行。お昼を過ぎたが、2番極楽寺へ。お昼は2番から6番までの車中でお願いし、お参り優先だ。抱き地蔵、長命杉と盛り沢山の上に、長寿庵でのお買い物も重なり、お弁当は13時過ぎになってしまった。6番安楽寺に向かい、やっと混雑から逃れられた。お客様の読経も、ようやく馴染んで、調子が良くなっている。お遍路功徳記で名高い水谷繁治・しづ夫妻の話や日光菩薩にちなみ女性太陽論を展開する。門前の「しらかわ」のソフトクリームがよく売れる。5番地蔵寺の大師堂は、工事中。年内一杯の工事期間であることは、来年の開創1200年に合わせての改修工事に違いない。樹齢800年超えの大銀杏は既に青い実を着け、若々しく生い茂っている。その緑陰の下でお勤め。門前の駄菓子屋さんもアイスキャンデーを売っている。和尚は、6番のソフトクリームに続いてここでもキャンデーを求める。添乗員が「お腹は大丈夫ですかと?」と心配してくれるが、流れる汗に心地よい。4番大日寺に着き、山門の説明をしていると、急に大粒の雨とともに雷鳴が轟く。本堂から西国の観音様を祀る回廊を抜け大師堂へ。雨は嘘のように止み、太陽が照りつける。駐車場のアスファルトから、湯気が猛烈に立ち上り、サウナ状態だ。16時頃、3番金泉寺に到着できたので、ロウソク、線香のご供養ができた。16時半を過ぎて、「運心」をお願いすることがしばしばあるのだ。大師堂で、弘法大師の絵伝を元に一代記を説明させてもらう。16時40分打ち止め。「阿波の里」でお買い物休憩を執り、「いろは歌」の解説とCD。淡路島の洲本を通過する頃に、またもや豪雨だ。生駒着20時30分、順調な帰路だった。皆さん頑張って、結願しましょうね。合掌

 地蔵寺にて  大銀杏 緑陰のもと 読む心経

 大日寺にて  雷鳴に 雨音弾み 経を読む 

2013年6月30日日曜日

四国3回 12~16番 生駒発

平成25年6月29日
焼山寺境内

常楽寺アララギ大師
生駒からの添乗で、お客様は37名。梅田と阪神間から各1台出ているので、阪急から3台といことになる。梅雨の合間の晴れ間というお天気で、風も心地よい。このコースは、歩け歩けのコースで、時間的にいつもギリギリとなる。お客様に、足の不安な方は、見受けられないので、取り敢えず一安心。偶然とはおもしろもので、「○○之園」という珍しい姓の二人が添乗員となった。自己紹介でお客様も大爆笑。帝産観光バスの車掌さんも、顔なじみの女性なので、気心も良く解っている。先ずは渋滞を避けて、湾岸線を利用して淡路SAに。お客様から、前回時の写真をいただく。ご主人とのツーショットだ。いつ会えるかわ判らないのに、ちゃんと用意してくれていたのだ。
12番焼山寺に向かう前に、13番大日寺を打つことにした。トイレ休憩やお昼のお弁当のことなど考え、変更してみたのだ。大日寺の本堂の柱に「横綱 大鵬」の納札が貼り付けられていたのだが、風雨にさらされ、ついに判読不能になってきた。まるで、本人の逝去に合わせるかの如くだ。12番焼山寺へ向かういつもの県道21号が工事中ということで、国道438号線に迂回して走る。少し大廻りだが、この方が道幅も広く、スムースだ。「へんろ駅」でマイクロバス2台に乗り換えて山上の駐車場に。途中に、遍路の元祖といわれる衛門三郎終焉の地「杖杉庵」がある。車中で、衛門三郎の話はしておいたので、お客様は納得顔だ。お参りを終えて、「へんろ駅」に戻ると「すだち館」に行列してお買い物、添乗員の「タイムサービス」の時みたいという表現が面白い。おすすめの「すだちジュース」が品切れだったが、見かねたご主人が宅配便で発送しようといた梱包をほどいて、売ってくれた。お客様は大喜び。
同じ国道を打ち返して、14番常楽寺へ。「流水岩の庭」と言われるように、足元が急流の川底状になっている。気を付けるようにとは話していたが、なんと手前の階段で足を滑らせ顔を擦りむく方が。アララギの木の10本ほどに枝分かれした分かれ目の空間に、石のお大師様が安置されている。「アララギ大師」だ。ここから、15番国分寺までの800mほどは、全くの歩き遍路。先頭は和尚、最後尾に添乗員が付く。迷子予防の為だ。途中の「真言八祖」を祀るお堂で、集結して国分寺へ。なんと大師堂の再建工事が始まっている。来年の開創1200年に間に合わせるようだ。鳥蒭沙摩明王堂に居候しているお大師様も、ようやく安住の場ができる。予想どうり、16番観音寺にたどり着いたのは16時半。灯明、線香は本堂のみにしていただき、大師堂は運心でお願いした。帰路も、渋滞がでていたが、ドライバーさんの迂回ルートが功を奏して、生駒着20時半頃。お疲れ様でした。合掌

 常楽寺にて  梅雨晴れや 花の如くに 枇杷たわわ

 焼山寺にて  紫陽花が 参道照らす 焼山寺

2013年6月25日火曜日

仏教稲門会 京都総会

平成25年6月24日

早稲田大学出身の僧侶や研究者等の校友会、6月京都、12月東京と年2回開催されている。和尚は、京都だけは欠かさず参加させていただいているのだ。会員は全国で200名強で、今回は40人程が出席した。関東から九州まで広範囲に集結したが、地元関西勢の出席が少なかったのが残念だった。仏教関係者の会らしく「三帰依文唱和」で開会、全日本仏教会顧問弁護士の長谷川正浩氏(昭43卒)の税に纏る講演の後、懇親会。野末陳平氏(昭26卒)も出席されていて、都議選挙を終えての総括が面白かった。惨敗した民主党海江田党主は、長く野末氏の秘書を勤めていたとかで、裏話もチラホラあって興味深かった。締めは、勿論「都の西北」だが、CD伴奏が一番で途絶えるハプニング、それにもめげず3番まで歌い切るのが早稲田らしい。東京総会は12月6日(金)、和尚は日程的に無理。ご盛会をお祈りします。合掌

三帰依文
みずから仏に帰依したてまつる。まさに願わくば、衆生とともに、大道を体解して、無上意を  おこさん。
みずから法に帰依したてまつる。まさに願わくば、衆生とともに、深く経蔵に入りて、智慧海  の如くならん。
みずから僧に帰依したてまつる。まさに願わくば、衆生とともに、大衆を統理して、一切無  礙ならん。

2013年6月19日水曜日

四国6回 32~37番 なんば発

平成25年6月16~17日

種間寺前のあじさい街道
2日間で土佐の国中心部6ヶ寺を廻るゆったりとしたコース。お客様は35名、ご高齢の男女各1名いらっしゃる。阪急からは4台のバス。35番清滝寺は、タクシーで麓から登るため調整しないと混乱を招く。添乗員の調整の結果、我々は先に清滝寺を打ち、37番岩本寺、34番種間寺と回ることになった。残りの3台が岩本寺からスタートするからだ。2度程休憩して、13時清滝寺麓のスーパーマルナカの駐車場に到着。マイクロバスやタクシーに分乗して参道を登る。途中で2回は、切り返しを強いられる細い参道、地元のタクシー会社は往きと帰りはコースを替えて、一方通行にしているという。カーナビを使うと、その帰りのルートを登るように指示が出る。従って下りで一般の車と遭遇することになるのだ。お参り後、境内に立つ薬師如来像の胎内巡りに挑戦してもらう。漆黒の闇というものを体験できる。ドライバーさんの話では、この辺りは早場米の産地で、8月頃の収穫。田んぼは青々として風になびいている。讃岐ではようやく田植えというのにだ。
再び高速にのって、37番岩本寺に向かう。霊場唯一の五本尊を祀り、全国公募の格子絵が本堂の天井を埋め尽くしているのでも有名だ。和尚は「マリリンモンロー」の絵を探してみてくださいといつも案内している。駐車場横の手造りアイスの「此処や」に行列。「生姜味+何か」で注文をとアドバイスしておいた。和尚は、「生姜+緑茶」をいただく。門前の青果店「まるい」を覗くと新生姜が5袋ほど出ている。新生姜ファンの同級生に電話し、2袋代理購入。(1000円)
土佐ICまで戻り、34番種間寺へ向かう。「あじさい街道」と名付けられた道には、延々と満開の紫陽花が続く。紫、赤、そして白が見事だ。錀の打ち方などお話し、ご宝号を7回唱えて本日の打ち止めは17時45分。お宿は、竜温泉・三陽荘。お客様の人気のお宿の一つだ。温泉で疲れを癒し、名物の「塩タタキ」も少し頂いて、早々に熟睡。
17日の出発は7時45分。早朝から露天風呂を楽しんで、36番青龍寺へ三陽荘のマイクロバスで送迎してもらう。弘法大師が唐から東に投げた独鈷杵が、この山に届いていたところから、師匠の恵果阿闍梨を偲んで建てたお寺。真っ直ぐに登る170段の石段は、横綱朝青龍が明徳義塾高校相撲部の時に、うさぎ跳びで登ったという。本堂右に、真新しい薬師堂が建っている。下りは、スロープで降り切ると「恵果堂」がある。
恵果堂があるのも、ここだけだ。33番雪蹊寺は、長宗我部元親ゆかりの寺で、「雪渓」も法号に由来する。隣接する「秦神社」もご祭神は、元親親子。32番禅師峰寺の駐車場に立つ「十一面観音」の背後に登り参道があり、後頭部の「大哄笑面」を見ることができる。十一面観音の後頭部を見ることができる稀有なポイントなのだ。10時45分打ち止め。
桂浜の坂本龍馬像をバックに記念撮影、ゆっくり散策する時間をとって、昼食会場の「日本サンゴセンター」へ。帰路の高速道路は事故渋滞が発生していたが、それでも梅田着18時半頃。お疲れさまでした。合掌

 清滝寺にて  緑濃き 早稲田吹き分け 土佐の風

 岩本寺にて  梅雨晴れや 生姜アイス 岩本寺

 種間寺にて  種間寺や あじさい街道 水流る

 桂浜にて   空と海 梅雨は何処に 桂浜

禅師峰寺十一面観音の大哄笑面

2013年6月13日木曜日

西国9回 26~27番 堺発

平成25年6月12日

圓教寺大講堂
先週に引き続き、一乗寺と圓教寺を廻る。京都から2台、大阪から枚方と堺とで2台と計4台のバスが阪急トラピックスから出ている。京都組が26番一乗寺から廻るというので、大阪組は27番圓教寺からスタートする。納経の問題もあるが、昼食会場のキャパシティの問題もあるとのこと。8時10分堺より37名のお客様と出発。お四国や西国で和尚と一緒だった方が10数名いて心強い。バスは泉ヶ丘始発なので、途中でトイレ休憩をと思った時には既に明石を過ぎていた。10時、別所SAで休憩し、30分ほどで書写山ロープウエイに。臨時便を出してもらい山頂駅へ。約半数の方がマイクロバス利用、残りの方は、和尚と歩きだ。心配された台風3号の影響はなく、青空が広がる。気温は高いが、湿度はそれほどでもなく、緑陰の中さわやかな歩きだ。両脇に並ぶ札所のご本尊像を拝しながら、坂を登り切り、下ると摩尼殿(本堂)が聳え立つ。本堂に上がり、如意輪観音のお姿について解説をしていると枚方組が到着。お参りを済ませ、映画のロケに良く使われる三つ堂に案内する。できれば12時15分のロープウエイに乗るように伝えて、解散。食堂2階の宝物館を訪れる方が多い。
お昼は、姫路城前の「高田馬場」、13時前の食事作法となった。お客様の食事と違って添乗員達には「あなご丼」が用意されていた。13時40分一乗寺に向かう。枚方組とほぼ同時に出発したので、本堂でのお勤めは合同とした。80名を超える方々の大読経が、本堂に響き渡った。般若心経の要点をお話して本日の打ち止め。
15時30分帰路に着き、堺17時到着。暑い中、お疲れ様でした。合掌

 圓教寺にて  空中の ゴンドラ抜ける 初夏の風

          緑陰に 居並ぶ観音 圓教寺

2013年6月12日水曜日

第1回 空海・高野山検定

平成25年6月9日

「空海・高野山検定」の教科書と問題用紙
世の中検定流行りの昨今ですが、なんと「空海・高野山検定」なるものが今年からスタートした。平成27年の高野山開創1200年を間近に控えての企画と思われるが、和尚としては公認先達としてお四国に皆様をお連れしている立場上、無視するわけにも行かず受験することにした。公式テキストとして「空海・高野山の教科書」も出版されたので、それを2回読破、事前に開催された受験講座も受講して万全を期したつもり。今回の検定は、3級と2級。検定料は4500円と5500円、両方の受験も可能で、その際は9000円という。和尚は、2級を受けることにした。会場は、東京・大阪・名古屋・福岡・高野山の5会場。受験者は10歳~92歳で1300人とか。和尚は、大阪会場で、出来島の「集成建設専門学校」へ出向いた。先達仲間も受験している。問題は80問でマークシート方式、4つの答えから正解を選ぶ。制限時間は1時間。「教科書」の内容をしっかり記憶していれば、7割という合格ラインはクリアーできるはずだが、結構細かい問題もあって、考え込むこともしばしば。試験を終えて、精査してみると、2問不正解だ。1問は勘違い、もう一問は完全にアウト。考え込んだ問題は、すべて正解だった。
来年は、1級と4級が新設されそうだと聞いているので、来年は1級に挑戦だ。「教科書」は、金剛峯寺と高野山大学の監修で「空海の生涯」「空海の言葉」「高野山の至宝」「高野山の巡礼」の4章構成、頭の中の整理には役にたったと思う。合掌

2013年6月6日木曜日

西国9回 26~27番 なんば発

平成25年6月5日

一乗寺三重塔
梅雨入り宣言のあと、どういう訳が雨の降らない日々が続いている。今日も30度を超える夏日の予報だ。添乗員は、熱中症にご注意と連呼している。26番一乗寺と27番圓教寺をお参りするコースでいずれも天台宗のお寺。なんば発8時30分、第2神明道路が工事渋滞13kmということで、山陽道に迂回する。法華山一乗寺は、三つに分かれた石段を登るが、途中に国宝の三重塔が建つ。本堂に上がり外陣に座ってお勤め、お念珠の使い方など説明する。
昼食は、姫路城前の「高田馬場」。修理中のお城は、四角に幕に包まれて、一見すると巨大な昼行灯のようだ。ゆっくりと休憩を取って、書写山圓教寺へ。西国霊場ゆかりの性空上人開基の寺で、西の比叡山と称される。ロープウエイが15分毎の運行なのだが、臨時便を出してくれた。山頂駅から本堂(摩尼殿)まで20分程の参道、マイクロバス組と歩き組に別れ本堂へ向かう。(バスは500円)和尚は、歩き組7~8人と参道に安置された札所のご本尊像を説明しながら進む。登ったり下ったりだが、山の風が心地よい。本堂に上がってお参りのあとは、さらに奥へ。重文の大講堂・食堂・常行堂がコの字に並ぶ三つ堂へ案内する。「ラストサムライ」などの映画の舞台となっているところだ。自由に拝観してもらうことにして、遅くとも15時15分のロープウエイに乗るように伝えて解散。集合場所は、麓の「杵屋」だ。和尚は、数名のお客さんと早めに山を下り、コーヒータイム。
帰路は、明石SAで休憩して梅田着17時30分、さらに15分でなんば。梅雨とは思えぬ爽やかな一日だった。お客様の中に、電通グループの女性がいて、お互いにびっくり。ご縁ですね。合掌

 圓教寺にて   空梅雨や 西の叡山 圓教寺

 姫路城にて   梅雨空に 昼行灯か 白鷺城

 

2013年5月29日水曜日

土佐の国を中心に2泊3日の遍路旅

平成25年5月26~28日

延光寺句碑「おぼろ夜の赤亀にのる鐘ひとつ」
和尚から見ればお姉さん先達3人と2泊3日の遍路旅に出た。どうしても足摺方面が手薄になりがちなので、今回も40番から逆打ちで行けるところまで行こうということなった。枚方からの先達が、7時なら難波集合も大丈夫ということなので、旧歌舞伎座前から出発。長駆、40番観自在寺を目指してひた走る。宇和島の先までは、高速道路がつながっている。40番観自在寺は、マイカーなのでいつもと違って、門前の駐車場まで入ることができる。大師堂の周りのお砂踏みや平城天皇遺髪塚も参拝して39番延光寺へ向かう。指宿市指定の天然記念物「寺山のいぶき」も鑑賞、亀のご朱印をいただく者も。17時の閉門までには余裕で38番金剛福寺にたどり着き、ドライバーとしてはホッと一息というところだ。境内の変わりように驚くお姉さん先達を案内してお参りを済ませ、民宿西田へ。和尚は「取り敢えずビール」を部屋に持ち込み、大相撲のテレビ桟敷だ。夕餉はスペシャルの鰹のたたきやお刺身がメイン。地元の焼酎「龍馬」を瓶ごとお願いする。親父さんのご自慢の各派名僧の墨跡や西安青龍寺の墨跡が、お軸になってズラリと並ぶ部屋での語らいだ。時間の経つのを忘れる一時。
27日、6時過ぎに朝食を摂り、金剛福寺に朝参り。一番乗りと思ったが、先客も多い。本堂裏手の五智如来など、日頃お参りできないポイントを重点に廻る。個人的にお参りするありがたさだ。
足摺岬とお別れし37番岩本寺へ。ここに来れば、「此処や」にご挨拶に行かねばならない。手作りアイスの名店だ。ブルーベリーの新製品がでている。いつものパターンは、「生姜+何かお好み」という訳だ。生姜が高知の特産品であることを、お遍路で知った。
出来るだけ多くのお寺を廻る方針に立って、青龍寺と竹林寺はパスすることにした。難所の35番清滝寺へ。狭い山道を登るのだが、心配した通り下りの車とバッティング、バックで道を空けざるを得ない羽目に陥った。後続の車が先にバックし、誘導してくれる。和尚の車は、お遍路には大きすぎるのかとぼやきながら、ソロソロとバック。マイクロを3台やり過ごしてようやく境内に。日本語の流暢な外人遍路にカメラのシャッターを頼まれる。写真家とかで、いろいろと注文をつけてくるのにはまいった。山を下り昼食場所を探していると、手打ちうどんの幟が目に入った。しばらく待たされたが、讃岐風のコシのあるうどんで、大満足。34番種間寺へ、名物紫陽花ロードが色付き始めている。33番雪蹊寺は、臨済宗妙心寺派のお寺で長宗我部家の菩提寺。隣接する「秦神社」のご祭神も元親・信親親子だ。32番禅師峰寺の石段を登ると、不動明王が迎えてくれる。境内から見下ろす太平洋も見事だ。30番善楽寺もマイカーだと狭い参道から進入できる。先客の団体のお参りを待って、参拝。開創1200年記念のバッジをオリジナルで用意している。お姉さん方は、全員購入。土佐の苔寺と称される29番国分寺の本堂は目下改修中。お参りを終えてカーナビをチェックすると、28番大日寺に17時前に入れそうな表示。渋滞で到着がギリギリになりそうだったので、電話を入れて待っていただくことに。なんとか16時50分に納経所にたどり着き、納経を済ませてユックリお参り。打ち止めは、お姉さん方の「いろは歌」の合唱だ。これで、流れはスムースだ。お宿は「土佐ロイヤルホテル」。日本料理の「磯旅」に席を予約、「鯨カツ」「じゃっこ天」等数品を頼み、地元の焼酎と土佐鶴の熱燗で堪能。仕上げは、お茶漬けやおにぎり。露天風呂をゆっくりと楽しんで、熟睡。
種間寺子安観音堂
28日朝から雨模様、天気予報では梅雨入りとか。6時半に出発し、27番神峯寺へ。「神峯の霊水」用にペットボトルを用意。ツアー時とは逆に、大師堂からお参りする。本堂から石段を下り、霊水、納経所と無駄な動きがないのだ。山を下りて、国道沿いの「ドライイン27」を覗く。一番乗りでモーニングをお願いする。一人で切り盛りするおばさまが、自家製という枇杷を山盛サービスしてくださった。コーヒーやトーストの前に遠慮なくいただく、小ぶりだが大変甘く美味しい。その上、帰りにはプラムを昼食用にと包んでくれる。ありがたいことです。26番金剛頂寺では、第2世智光上人のご廟もお参り。歩き遍路で、ご主人と泊まりたいという先達の為に、パンフでもと思い本坊を訪ねる。奥様にお話すると、パンフはないがと「四国へんろ」(平幡良雄著)をくださった。25番津照寺の鐘楼門の鐘は撞いたことはない。この機会にと、4人で鐘を撞く。本堂に行くと、丁度大掃除の真最中。御蔭で、お前立本尊を久しぶりに拝むことができた。門前の「遍路の店」で名物どら焼きを求め、24番最御崎寺へ。ツアーだと、団体用の入口から入るのだが、今回は参道を通り山門から境内へ入る。いつもの逆で、新鮮な感じがする。ここまでで、予定は終了なのだが、できれば17番井戸寺もとのリクエスト。カーナビでは、なんとか間に合いそうなので、雨の中をひたすら走る。お昼のポイントは甲浦近くかと話をしていると、夫婦で歩きの時に泊まったという店を思い出したという。サーファー向けの民宿と食堂とのこと。皆で「鯖の塩焼き定食」を美味しくいただく。16時過ぎに井戸寺到着。「面影の井戸」で霊水も頂き、無事打ち止め。淡路SAで一休みして大阪へ。3日間で約1200km走破。お疲れ様でした。
和尚は、これで25回目結願です。合掌

       梅雨入りや 歩き遍路の 雨支度

       枇杷甘く 接待嬉し 遍路旅
金剛頂寺の大師像



四国2回 7~11番 生駒発

平成25年5月25日

十楽寺戦没者慰霊の不動明王
生駒集合8時20分でユックリ出発と思っていたが、愛犬に早く起こされやむなく起床。生駒に着いてコーヒーをいただきながら時間調整。お客様は35名、2回目とあって和尚も初対面の方ばかりと思っていたが、西国や四国で一緒だったという方も。土曜日とあってか阪神高速が大渋滞、淡路SAまで行くつもりが、京橋でトイレ休憩のやむなきの事態。その後は、1番霊山寺まで進みトイレ休憩と追加の買い物タイム。お弁当をいただきながら、11番藤井寺へ向かう。お念珠の使い方等お話しながらお参りを済ませ、10番切幡寺へ。800m程なだらかに登り、333段の石段が待っている。タクシーのオプションの希望者は、7名のみ。元気で歩く方が圧倒的だ。和尚は、いつもの通り、大塔まで案内する。梅雨入り近しというが天気も良くて、吉野川も絶景だ。9番法輪寺前の「あわじ庵」の草餅が売り切れそうと判断して、バスの中で希望者を確認して予約を入れておいたのだが、やはり足らなかった。ごめんなさい。今後は、多めに頼んで、余れば引き取って添乗員でいただくことにするべきか。8番熊谷寺は、相変わらず素敵なお寺だ。ご詠歌を聞きながら参道を歩くと、なんとなくホッとする。7番十楽寺に16時半過ぎに着いたので、「運心」を説明し火の気は自粛していただく。「治眼疾目救歳地蔵」に「め」と年の数ほど書いた納札を納める方も多い。事前に話しておいたのだ。「役者顔の美男子のお大師様が待っています」とも告げていたのだが、大師堂に電気が点いていなくて全く拝めず、がっかりだ。愛染堂にも案内すると言っていたのだが、17時で施錠されてしまった。打ち止めは17時15分。淡路HWOで休憩して一気に生駒へ。20時15分到着、お疲れ様でした。6月29日に生駒から第3回に添乗する予定と云うと、何人かが予約済みとのこと。また来月頑張りましょう。合掌

   梅雨入りの 前にお四国 寺参り

2013年5月22日水曜日

戌年同行の会・覚王山日泰寺参拝

平成25年5月21日

日泰寺山門
今日21日は、全国的に弘法市で賑わう日。恒例の戌年同行の会のお参りを、日泰寺とし、弘法市の立つ21日と決めた。この会は、堺から戌年にお四国を回った人々を中心とするいわば同窓会で、平成27年の慈尊院のご開帳まではと、頑張っているのだ。
朝8時、総勢32名で名古屋へ向かう。目的の覚王山日泰寺は、タイ国王から贈られた真正仏舎利をお祀りする寺で、仏教界挙げてお守りする唯一のお寺だ。明治時代の招致合戦で名古屋に決まったのだが、お寺の周辺に四国霊場が徐々に作られ、弘法市が立つようになったものだ。和尚は、今回で3度目のお参りだが、弘法市の立つ日は初めてだ。インターネットで、札所の写真などをファイルして持参した。地下鉄覚王山駅から山門までは、屋台が立ち並び車は通行禁止。東門近くにバスを停め、境内に。多くの参拝客で溢れている。本堂は、超宗派とあって荘厳も無く、中央にタイ国から贈られた金銅のご本尊が安置されているだけの広々とした空間だ。正面は、人の列が続くので、左に寄ってご法楽。本堂前で記念写真を撮った後は、自由参拝。和尚は、お四国のお堂を廻る。この日に合わせて、ご開扉されているお堂がほとんどで、順にお参りされている方も沢山いる。独特の風景だ。
覚王山八十八ヶ所
昼食は、名古屋港の東山ガーデン。南極観測船「ふじ」が係留され、見学できるようになっている。かの南極犬「タロー」「ジロー」の銅像もあり、水族館もあって、港の一大公園というところか。遅めの昼食を摂って。「なばなの里」へ。今の見所は「ベゴニアガーデン」と「バラ園」。初めての見学だが、美しさとボリュウムに圧倒されてしまった。帰路も快調で、19時堺帰着。お疲れ様でした。合掌

 日泰寺にて  五月風 弘法市や 日泰寺

西国5回 12~15回 難波発

平成25年5月20日

園城寺(三井寺)観音堂
梅田経由難波発の最もメインのコースだが、和尚にとっては久しぶりの難波発だ。このところ奈良方面からの添乗が多い。お客様は39名、行程的に近いので、スタートも8時50分とユックリめ。先ずは12番岩間山正法寺、通称岩間寺。雷除けの観音様で知られるが、俳句に目覚めた和尚にとっては、とんでもないお寺。俳聖芭蕉が参籠して、新境地を開いたと伝えられ、「古池や蛙飛び込む水の音」の池は、本堂と不動堂の間の池というのだ。そんなことを説明しながら、ワイワイとお参り。13番石山寺は、紫式部が源氏物語の構想を練った寺であり、和尚が所属する東寺真言宗の大本山でもある。時間を多めに取って、昼食の時間まで散策していただく。お昼は門前の「洗心寮」、琵琶湖畔とあって「蜆づくし」だ。14番園城寺は、弘法大師の甥・智証大師円珍中興の名刹、通称「三井寺」で知られる。詩吟を学生時代から嗜む和尚としては、大江敬香の「近江八景」の一節が浮かんで来るというものだ。「堅田の落雁」「比良の雪」「矢走の渡」「粟津の洲」「唐崎松間の雨」「石山堂外の秋」「三井の晩鐘」「瀬田の夕べ」と詠われる内の二箇所を楽しめる訳だ。園城寺の観音堂に先ず登り、本堂に上がり込んでお参り。元気な方を案内して山内を巡る。塔頭の「微妙寺」を訪れると、わざわざ厨子を開けて重文の「十一面観音」を拝ませて下さった。お客様は「日頃の行いが良いせい」と自画自賛。金堂も内拝し、諸仏を解説する。「三井の晩鐘」は一突き300円。釈迦堂から山門を抜けて駐車場へ。丁度そこへ、加古川組が到着した。和尚のルートとは逆に、山門から巡って観音堂へ行くという。打ち止めの15番今熊野観音寺の前に、「井筒八つ橋本舗追分店」に立ち寄り京菓子の試食大会だ。和尚はコーヒ-タイム。今熊野は、今は泉涌寺の塔頭だが応仁の乱以前は、こちらの方が大きかったようだ。後白河法皇の頭痛治しで知られる。ここでも本堂に上がりお勤め、お寺の由緒など法話を聞いて打ち止め。16時前だ。「こんな日もあって良いですね」とは添乗員の声。本堂前の「五智水」を汲む方も。和尚は、お大師さまにご挨拶して失礼した。合掌

 今熊野にて  新緑や 五智水旨し 今熊野


2013年5月15日水曜日

四国5回 24~31番 高槻発

平成25年5月13~14日

竹林寺五重塔
四條畷から枚方を経由してJR高槻という今年1月からの新コース。和尚は、数年ぶりに高槻から添乗することに。お客様は42名と満員状態。顔なじみのお客様はいないものと思っていたが、枚方乗車のお客様にお馴染みの方がいらした。往復800kmという長丁場、お昼は吉野川HWO。土佐の国の第一歩は、29番国分寺から「土佐の苔寺」とも言われる美しい佇まいなのだが、目下本堂は改修工事中だ。来年の開創1200年に間に合わせようというのだろう。大師堂の左に「酒断地蔵尊」が祀られているのだが、禁酒しようという方はいないようだ。30番善楽寺に向かうと駐車場に先着バスが2台、本堂と大師堂でお参り中だ。終わるのを待って、本堂からお参りする。31番竹林寺は、土佐を代表する札所、何しろ「よさこい節」の簪を買ったお坊さんは塔頭の妙高寺の「純信」さんと伝わっている。今は牧野富太郎記念の植物園となっている。境内の新録と五重塔はまるで絵葉書だ。28番大日寺には16時半過ぎに到着。お客様には「運心」で、火の気は自粛していただく。大日如来がご本尊なのだが、金剛界の大日如来なので、ご真言も「金剛界の「おん ばざらだと ばん」でとこだわっている。納経所から少し登ったところに奥の院「爪彫り薬師」がある。弘法大師が楠の立木に爪で薬師如来を彫られたというのだが、明治の台風で倒れ、跡地に霊木を祀っているのだ。霊水も湧き出ており、喉を潤した。お宿は、土佐ロイヤルホテル、お参りのコースの中程に位置し、無駄な動きをしなくても良いので、ありがたい。お陰で、翌朝の出発は8時。ゆったりとした露天風呂を夜、朝と楽しませてもらった。
津照寺の本堂への石段
2日目は、27番神峯寺から。安田タクシーに分乗して山を登る。バスが集中してピストン運転の大騒ぎだ。駐車場から山門までの間に水谷繁治・しず夫妻の「報恩の碑」あがある。昨日から「神峯の霊水」のためにペットボトルを用意するように伝えておいた。和尚もお加持水として確保。26番金剛頂寺の本堂は、お薬師さんの眷属が揃い、模範的な構成となっている。脇侍の日光菩薩女性論を披露し、ミニ法話。駐車場の「はらみたや」のアイスクリンが馬鹿売れ、行列だ。和尚は、網代笠のカバーを発注。山道を登ってくるバスが3台あるというので、それを待つ間にお弁当をいただく。27番津照寺の石段に息が上がる。門前のどら焼きや枇杷に人気。打ち止めは24番最御崎寺。本尊虚空蔵菩薩のご真言は、お客様は苦手の一つ。少し練習してからお勤め。大師堂の左手に眼病平癒の「一畑薬師」が勧請されていて、皆さんお参りだ。打ち止めは13時半頃。御蔵洞に立ち寄り、洞窟の中から外を眺め「空海」の名前の由来に感じ入る。3ヶ所程で休憩を取り、高槻到着は19時半過ぎ。渋滞もなくスムースな帰路だった。合掌

 大日寺にて  五月晴れ 爪彫り薬師 土佐の寺

 竹林寺にて  新緑が 額縁となる 五重塔

 御蔵洞にて  五月風 空と海のみ 御蔵洞