2017年3月20日月曜日

西国あれこれ

平成29年3月20日

西国全周の折に、お客様の対応に追われ、ご朱印漏れの寺があることを発見。和尚のご先祖の墓は平成17年に讃岐から京都に移転しているので、お彼岸の墓参りを兼ねて、リカバリーに。
まずは、番外元慶寺に。北花山院交差点から下り左折しようと思ったが、和尚の腕では無理と判断、そばのドラックストアの駐車場に停めてお参りすることに。お参り後、近くの京都東山花鳥霊園に墓参。お参りのお花が満ち満ちている。日本人の心根を感じさせられる光景だ。和尚もお四国、石手寺門前の棕櫚屋でいただいた墓石磨きを駆使して磨きたてる。経を唱え、六波羅密寺へ。連休とあって参拝客の姿も多い。本堂に座り、勤行。帰路に。

六波羅寺 神籤読み合ふ 京の春

2017年3月19日日曜日

東京阪急 西国全周 7泊8日

平成29年3月11~18日

阪急東京の春の恒例西国全周に名古屋から添乗、お客様は21名。海外旅行より高いお参りツアーを選んだ方々だ。名古屋駅で9時過ぎに合流し、1番青岸渡寺を目指す。嬉野PA、七里御浜みかんパークで休憩の後、那智の滝に14時15分到着。滝前で記念撮影し、青岸渡寺の参道を登る。三重塔も開扉しているが、15時半までというので、慌てて駆け込む。ここは那智の滝の最高の撮影ポイントだ。今日は東日本大震災の7回忌、14時46分にサイレンが鳴る。和尚も呼応してホラ貝を吹き鳴らす。那智大社を参拝して下山、南部ロイヤルホテルに向かう。17時前に橋杭岩で見学休憩。先日和尚は、ここの売店でホラ貝を衝動買いし、加工してもらったのだ。お店の方にその報告をすると、ぜひ見せて欲しいし、吹いてみて欲しいというので、リクエストに応える。18時半頃ロイヤルホテル到着。
12日 8時出発。岸和田SAで、トイレを済ませ、4番施福寺を10時過ぎから登山開始。皆で、本堂に入りお勤めする。堂内を解説しながら案内して下山。槙尾観光センターで、草餅などが良く売れている。昼食会場の「はやし」に13時着。食事もそこそこに2番紀三井寺の石段を登る。お勤め後の大観音の参拝も、下から見上げて解説するに留めた。3番粉河寺に15時30分頃着、内陣でお勤めし、16時過ぎ6番壺坂寺に向け出発。電話で、向かう旨伝えると、17時までには着いて欲しいという。17時から警備会社の管轄になるというのだ。ドライバーさんが、裏道を探し走りに走ってくれたお陰で、16時55分に滑り込み。ご住職も心配して入口までお迎えに。着いたからにはゆっくり参拝をと云っていただき、大講堂のお雛飾りも開けておいて下さった。山内の石仏も拝観でき感謝感謝だ。結局18時前まで滞在し、宿の橿原ロイヤルホテルへ。明朝の神宮参拝をお勧めして、和尚は帰宅。30分ほどなのだ。
長谷寺の寒牡丹
13日 8時出発。気分の悪いお客様がいて、添乗員に付き添われ病院に。8番長谷寺の駐車場にバスを停め、番外の法起院へ。9時開門なのだが、10分ほど早く開けていただく。長谷寺登廊横には、寒牡丹が蓑の中にまだ花を付けていて、撮影会の雰囲気となる。本堂、大師堂、本長谷寺、五重塔と案内して、7番岡寺へ。30分ほどで到着。厄除け祈祷の期間で、本堂には上がれないが、厄除けの鐘を突き、龍蓋池、大師堂と回る。少し早目の昼食を「柿の葉ずしヤマト」で済ませ、5番葛井寺へ。バスの駐車場が閉鎖になったので、大型バスなら駅前で降りて商店街を歩くのだが、中型バスの強みで、いつもの処で降りてバスは回送。門前の葛井餅屋さんが、喜んでくれた。参拝客のルートが変わり、お客が減ったというのだ。45分ほどで、9番南円堂へ。残念なことに国宝館は工事中だ。14時20分頃に20番善峯寺に向け出発し15時半着。つづれ折りの急な参道を登ると説明していたのだが、駐車場のお店の方が、中型バスは上まで上がれると教えて下さった。本堂でお参りの後、遊龍の松など境内をゆっくり見学でき、京都東急ホテルにも17時に到着できた。和尚は、コンビニで般若心経の資料のコピー。ホテルには高くて頼めないからだ。病院に行ったお客様も、無事ホテルに直行し元気を取り戻したようだ。
14日 8時出発。17番六波羅蜜寺へ。本堂でお参り後、宝物館の見学。教科書に出てくる空也上人像など重文の宝庫だ。番外の元慶寺へは、歩け歩けなので、添乗員を先頭に和尚が最後尾について迷子予防。11番醍醐寺の入場システムが、変更になっていて、今は納経料、三宝院、宝物館の見学料込みで800円という閑散期サービス料金。季節によって変動するというので、HPなどで常にチェックが必要だ。1時間ほどかけて楽しんでいただく。10番三室戸寺は花の寺だが、今は静かなものだ。お昼は、平等院近くの喜撰茶屋。少し多めに時間を取って、平等院も各自で拝観していただく。12番正法寺(岩間寺)には、松尾芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の句に出てくる古池が本堂と不動堂の間にある。13番石山寺は、和尚の属する東寺真言宗の大本山。山内も広いので、見どころを案内して回ると50分近く要した。普賢院跡の梅林が見頃で素晴らしい。14番園城寺(三井寺)も広いお寺、まずは観音堂への石段を登る。数えてみると178段だった。弁慶の引きずり鐘、金堂、三井の晩鐘、釈迦堂など案内して、打ち止めは16時40分。
石山寺普賢院跡の梅林
15日 7時45分出発。16番清水寺に一番乗り、バスの駐車場も1台もいない。参道のお店も半分以上閉まっている。したがっていつも大行列の音羽の滝も貸切状態。和尚の先輩の村上喜宝堂にも、電話を入れて早めに開けてくれるよう頼んでおいたので、なんとか間に合った。1時間半ほど、楽しんでもらった。19番行願寺(革堂)は特別御開帳の時期にあたり、お勤めの後に内拝させていただく。(500円)18番六角堂頂法寺も御開帳だ。ご本尊は5.5cmの如意輪観音なので、お前立の脇からお姿を遠くに拝むことに。(1000円)両寺とも和尚は初めての御開帳だ。早めのお昼は、八ツ橋西尾の本店、料理は京都のおばんざいなので、女性軍には好評のはずだ。食後はお買いものタイム。12時に15番今熊野観音寺に向け出発、なんとこちらもご開帳。(200円)御開帳料金が三者三様なのが面白い。京都を離れ、22番総持寺へ。中型バスなので、線路のガード下がくぐれて、お寺の近くで下してもらうことができた。23番勝尾寺は、勝運の寺。境内の石段を登り始めた頃に、定例の法要が終わり、本堂の中でお勤めさせていただいた。和尚は2度目の経験。お客様は、御開帳もあり、幸運な1日と大喜びだ。境内の整備が終わり、帰路が多宝塔を回るルートとなっている。打ち止めは21番穴太寺、本堂の寝釈迦を撫でて、お宿の宮津ロイヤルホテルを目指すが、まずはトイレをと、「道の駅ガレリアかめおか」に立ち寄る。ホテル着18時20分。
中山寺五重塔
16日 8時出発。いったん福井県に入り、29番松尾寺へは1時間ほど。本堂に上がりお勤め。山主松尾心空師の講演録「日本を救った新渡戸稲造著「武士道」について」を2冊購入。1冊は居合道の先生へのお土産だ。次いで28番成相寺への急坂をバスは喘ぎながら登る。境内にはまだ雪が多く残っている。内拝をしていただき、孔雀明王、閻魔大王など案内し、ドライバーにお願いしてパノラマ展望台に登ってもらい、天橋立を眼下に楽しんでいただく。昼食は、本伊勢・籠(この)神社近くの松井物産、参道の店々のオイルサーデンの値段をチェックしながら歩く。TVで有名になったこの缶詰は、お店によって小売値段が違うのだ。決めたお店で聞くと、片口イワシとマイワシで値段が違う、本来は片口イワシなんだが、味はマイワシが上で、値段も高いという。和尚は3缶づつ買うことにした。(帰宅して買い置きを見ると、マイワシでした)食事後2時間かけて番外花山院菩提寺へ。タクシーのピストンで、急坂を登る。花山法皇堂でお参りの後、「本堂、ご廟などをお参りし、納経所前から有馬富士をご覧ください」と案内する。打ち止めは、24番中山寺。お楽しみは五重塔だ。工事中から気にはなっていたが、先日完成と聞いていたのだ。「青龍」と扁額がかかっている如く、青色を基調とした彩色がなされており、現代風で鮮やかだ。お参りの後は、広い境内を説明し、各自で自由に拝観していただく。17時丁度にバスは出発し神戸フラワー&フルーツパーク内のホテルへ。神戸市立とあってか、民間では考えられない設計空間だ。
17日 7時45分出発。27番圓教寺まで1時間強。ロープウエイで山頂へ。本堂までマイクロバスに乗る方と和尚と一緒に歩く方に分かれる。半分近くが歩き組だ。参道の三十三観音を説明しながら登る。摩尼伝でお参りの後、「ラストサムライ」などの撮影の舞台となった「三ツ堂」に案内し食堂2階の宝物館へ。下山してトムクルーズが大量に購入したいうバームクーヘンなど買い込むと2時間程を要した。26番一乗寺までは40分ほど、本堂でお許しを得て、天井の花模様の納め札など撮影させていただく。石段の途中にある三重塔は国宝だ。昼時となったが、昼食会場の東条グランド赤坂まで小1時間、遅めの食事となった。25番播洲清水寺まで15分、専用道路を登り、美しい山門前までたどり着ける。山門から、下って本堂へ。ここまでで14時、最終日の打ち漏らしの危険を避けるため、もう1ヶ寺回りたい。31番長命寺の納経時間は16時30分まで、32番観音正寺は17時までだが、肝心の道路は16時30分まで。両寺ともタクシーで登る。タクシー会社のベテランに相談すると、長命寺を勧めてくれた。ドライバーさんの腕を頼りに、事故渋滞のないことを祈りながらの2時間、16時10分に山麓に着いた。ピストン輸送で16時30分に皆が揃い、40分打ち止め。感謝感謝の綱渡りでした。長浜ロイヤルホテルに18時前到着。
18日 竹生島へ渡る彦根港からの1便は9時30分発なので、ゆっくりと朝食を楽しみ8時40分出発。
港に9時前に着いた。30番宝厳寺の国宝唐門は、目下改修工事中。上陸後、急な石段を登り、本堂へ。弁財天のご真言を唱えてお参り。宝物館に、「面向不背の珠」を見に行く。讃岐の志度寺縁起で名高いものだが、興福寺に奉納された後、どうゆう訳かここにあるのだ。出港前、いつもの「芋餅」いただく。彦根港着12時。美味しいお弁当をいただきながら、32番観音正寺へのタクシー乗り場五個庄へ45分ほど、3台のタクシーのピストン輸送。ところが、次の団体を乗せたバスがつかないため、待機のタクシーが我々に。お陰で、下りも6台で一気にという幸運に恵まれた。ご本尊は白檀の千手観音、松本明慶作だ。14時前に33番華厳寺に向け出発、この寺も納経時間は16時半までなのだ。2時間前後の走行時間として、寺近くの「谷汲みあられの里」でのトイレ休憩と買い物も可能だ。駐車場から本堂まで800m、桜並木を守るため大型車は通行禁止なのだ。本堂、笈摺堂、満願堂と経を唱えて回る。無事満願、「満願の証」を依頼している方も多い。16時30分打ち止め。岐阜羽島駅は、あまり買い物できないとの添乗員の判断で、近くのスーパーバローなどが入るショッピングゾーンに立ち寄る。18時半過ぎ岐阜羽島駅到着、ここで皆さんとお別れ。満願おめでとうございます。当初の計画だと、打ちもらしの恐れがあると、大幅に変更。ドライバーさんをはじめスタッフのチームワークで事なきを得ました。合掌

那智の滝にて   春風を 抱きくだける 那智の滝

京都の車窓から  ほんのりと 北山粧ふ 春の雪

成相寺にて    残雪の 橋立観音 春の海

中山寺にて    春空に 青龍と名付く 五重塔

彦根港にて    春の湖 赤備え船 竹生島

2017年3月10日金曜日

西国2回 2~4番 なんば発

平成29年3月8日
粉河寺の柴燈護摩供

43名のお客様となんばを8時25分に出発。まずは4番施福寺を目指す。あまり時間がないので、添乗員達は納経帖などの整理に大わらわだ。和尚も、自己紹介など後回しにして、朝のお勤め優先だ。1時間ほどで、麓に到着。無理をしないように話をしておいたので、下で待っていますという方も数人。皆で本堂に上がり、お勤めと拝観だ。事前に、全員が入堂するなら中でお勤め、あるいは外でお勤めして希望者のみ入堂するかと聞いていて、皆で本堂でお勤めとなった訳だ。ご本尊弥勒菩薩、西国の本尊千手観音、そして文殊菩薩や四天王の居並ぶ姿を解説し、方違い観音や馬頭観音など、説明しながら巡る。お客様の声は、大満足のようだ。(拝観料500円)下山中に、顔見知りの遍路研究者と遭遇、一人でお参りとのことだった。全員がバスに戻って出発は11時過ぎ、昼食会場のマリーナシティにまで約1時間だ。このシリーズでは、初めての食事作法。和尚たちは、別メニューの選択なので、ラーメンとチラシ握りですます。2番の紀三井寺までは、15分ほど、紀伊国屋文左衛門の結縁坂ともいわれる急な石段を登りきると、境内にたどり着く。本堂でお参りの後、松本明慶作の千手十一面観音立像に案内する。国内最大級で12m弱だ。打ち止めは、3番粉河寺。なんと我々の到着を待ってたかのように、丈六堂の前で柴燈護摩が始まった。マイクでがなりたてるので、我々のお勤めの経頭である和尚も負けるわけにはいかない。大声を張り上げる。16時過ぎ無事に打ち止めて、良く見るとこの地区の雛飾りのイベントの期間だった。それぞれのお宅の雛飾りを披露している。(粉河とんまか雛通り)17時30分なんば着、お疲れさまでした。ゆっくりとお風呂で足を癒してくださいと伝えてお別れ。合掌

粉河寺にて   春風に柴燈護摩の煙かな
粉河とんまか雛通り

2017年3月7日火曜日

土佐から讃岐へ

平成29年3月4~6日

大日寺の鐘楼と紅白梅
遍路記録をパソコンで整理しているのだが、バランスの良くないところを修正しようとハンドルを握った。中国道を選んだのが失敗で、10kmの渋滞に巻き込まれ淡路島まで2時間ほど要した。朝食をと思い、カリカリカレーパン(280円)を求めたが、これは最高。日和佐に12時頃到着、セルフうどん「とば作」に飛び込む。13時過ぎに「みくろ洞」に着いたが、柵をして中には入れないようになっているのが残念だった。説明看板によると、向かって右の洞が修行の場で左が居住の場とか。24番最御崎寺には、正面から入ることに。バス遍路だと裏手からになるのだ。今日から新調した「ホラ貝」を持参した。山門前で吹き鳴らす。25番津照寺の石段は手すりを頼りに登る。26番金剛頂寺では、まずは「はらみたや」に顔を出し、奥さんにご挨拶。アイスクリンでリフレッシュしてお参りだ。土佐ロイヤルに泊まると言うと、ならば27番高峯寺までがんばりなさいと背中を押され、ひた走る。16時半ごろにたどり着いたので、先に納経所でご朱印をいただく。霊水で喉をうるおし、本堂から大師堂へ。蝋燭台などお掃除の真っ最中、声をかけて供養させていただいた。「ほったらかしの寺もあるのに、綺麗にされていますね」と声をかけると、日課にしているのだが、中々綺麗にならないとの弁。18時頃土佐ロイヤルへ。和尚は、法人メンバーカードを持っているので、ウエルカムドリンクのコーヒーを飲んでいる間に荷物は部屋に運ばれている。夕食は、「磯旅」でじゃこ天やウツボの唐揚げなどを肴にハイボールを2杯。部屋で持参の芋焼酎を下地に入れているのでこれで充分なのだ。
5日 朝風呂を楽しんでから、朝食は太平洋を眼下に見下ろしながらのバイキング。9時に出発し28番大日寺へ。鐘楼脇の紅梅と白梅が可憐だ。日曜日とあってか本堂の扉が開き、中でお参りできる。外陣に座り、彩色の大日如来を拝ませていただく。和尚は初めての経験だ。納経所で川﨑住職の書かれた「弘法大師空海と出会う」を購入。岩波新書で920円+税なのだが、900円だった。
奥の院まで足を延ばすと、霊水を大量汲んでいる家族がいる。爪彫り薬師の小堂も霊水口も改修整備されていた。高知道の22本のトンネルを抜け讃岐へ。「灸まんうどん」で腹ごしらえして、善通寺南大門前の「喫茶ことぶき」でコーヒータイム。マスターは、和尚の高校の同級生なのだ。87番長尾寺、86番志度寺を打って、善通寺グランドホテルへ。夕食は隣接の「蔵の匠」。中生一杯は、宿泊客へのサービスだ。同級の藤間流の師匠に付き合ってもらって、カキフライなどを肴に黒霧島を2杯。電話をしてみると、馴染みの「スナック道」が開いている。タクシーで駆けつけ、カラオケタイムだ。
6日 前夜に求めておいたパン、サラダ、野菜ジュースで朝食。和尚の本籍地詫間にある「長寿院」へ向かう。かっての墓所を覗くと、我が家が撤収したままの整地状態であった。心経一巻を唱え、長寿院へ。目的は、祖父母の供養。和尚も、幼稚園位の時に連れられて訪れた記憶がある。それ以来なので、65年振りになる。ご住職の菅智潤師は善通寺の宗務総長、無理を言って8時半にお願いをしたのだ。気になっていたことを一つ
済ませ、善通寺へ戻り「ことぶき」で休憩。カーナビで、「山下うどん」を目指す。うどんツアーのバスも訪れるという有名店だ。おでんもチラシも美味しかった。昼過ぎに出発するとさすがに渋滞はない。3時間半ほどで帰宅できた。合掌

 土佐ロイヤルホテルにて  春月のつかの間消ゆる露天風呂