2011年1月31日月曜日

読売奈良 西国1番 西大寺発


平成23年1月30日

読売旅行(奈良)の西国三十三ヶ所巡礼の旅がリニューアルスタートということで、西大寺より添乗した。バスは4台で、和尚は3号車。他の号車の添乗員も先達も皆顔馴染みの面々だ。生駒からの御婦人が集合時間になっても姿をみせない。連絡もつかず、10分待って近鉄奈良駅に向かう。そこへ、件の御婦人から連絡が入り、少し遅れるが奈良駅から乗車とのこと。結局10分遅れの7時40分に出発、お客様は満員の44名。1回目は、18日と30日の2日間、お試し価格の3000円しかも60歳以上は2000円とあっての大量集客だ。2回目(2月13日)は3台の予定という。和尚も2号車に添乗予定だ。どうもリニューアルスタートに際し、和尚は指名されたようだ。この回の参拝は、1番青岸渡寺のみ。個人で行くとなると1泊覚悟だが、バスならば日帰りできるのが魅力だ。バスは国道169線(東熊野街道)をひた走る。山越えでは、雪に見舞われた。道路の温度表示はー6度。2時間ほど走り上北山温泉近くの道の駅「上北山」で休憩。国道309号から42号に至りようやく海岸線。新宮市の手前「パーク七里御浜」で柑橘類の試食を楽しんで、参道入り口にある「蓬莱閣」到着が12時5分、想定より1時間早いという。まずは腹ごしらえ。1時より、467段の石段に挑戦する。和尚を先頭に、最後尾にアシスタントが付く万全の体制。お寺と那智大社の分岐点で集合してお寺から那智大社を一順するコースを説明する。本堂では、3台分のお客さんで芋のこ洗い、順にお勤めをして45分後のバス出発を確認する。和尚も那智の大滝、三重塔を遠望して那智大社を廻り石段を降りる。途中で4台目のお客様とすれ違った。「蓬莱閣」でコーヒーブレイクをしながら、名物「めはりずし」を注文、3個+おかず少々で650円。これで帰着が遅くなっても安心だ。14時10分出発、和菓子の「那智ねぼけ堂」に立ち寄って、来た道を戻る。休憩は、「上北山」のみ。お客様より缶コーヒーのご接待。男性軍から「一杯やりたいので、夕べの勤行を」の声。和気藹々とした雰囲気でひた走り、近鉄奈良駅に19時着。18日は21時頃到着というので、平日と日曜日では片道1時間違うということか。西大寺駅のコンコースにある奈良豊澤酒造直営「蔵元・豊祝」の地酒で打ち上げ。美味しいお酒と楽しい会話にしたたか酔ってしまった。合掌

  三筋にて 白く落つるや 冬の滝

(写真は、那智の大滝の遠望)

2011年1月29日土曜日

四国1回 1~6番 堺発


平成23年1月23日

元気印の若手女性先達が、風邪でダウンというので急遽ピンチヒッター、堺から添乗することになった。お客様は17名、本来なら催行できる人数ではないのだが、1月の設定日は全て催行すると発表しているので、たとえお客様が一人でもバスを走らせるということになる。お客様には「こんなことは今回限りですから、ゆっくり楽しみましょう」と話しておいた。添乗員から88歳老と60歳のお嬢さんのペアや若年性脳溢血か何かで半身が不自由な御主人と奥さんのカップルもいらっしゃると聞いた。本日は特に安全第一にと、気を引き締めた。88歳老は、歩き遍路3回の大ベテラン、金剛杖もすり減って短くなっている。今回が最後のお遍路と決断したとか。「まだまだ大丈夫ですよ。94歳の常連のご婦人もいますよ」と和尚は励ます。1番霊山寺では、法話は大師堂。幸運なことに我々が一番乗りだったので、次のバスのお客様が到着するまでの間、ゆっくりとお大師様を拝んでいただいた。2番極楽寺の本堂への石段が登れるかと心配したが、半身の不自由な方も「大丈夫、この位なら何とか登れます」との声。登れない時はどうすればとの質問に、「遥拝」すれば良いと答えた。確かに「石段の下から拝みますから、納め札をお願いします」との声はよく聞くこと。和尚の高野山大学の道場での修業中にも、何度か「遥拝」ということがあったのだ。6番安楽寺に向かう車中で、いつものようにお弁当を頂く。本堂で、錀の叩き方を講釈し、本尊薬師如来の脇侍である日光・月光両菩薩の働きについて、いずれが男性また女性の働きをするかを問うた。日光菩薩が男性の働きをすると答えた人の方が多かったが、正解は逆だ。だから「太陽である奥様が、一杯光を与えないと、月である旦那様は輝きませんよ」と兄弟子の土口哲光師の受け売りで語る。本日のバスは8台、5番地蔵寺の駐車場の状況を見て、4番大日寺からお参りすることに変更した。これが大正解。3番金泉寺の大師堂では、京都発のお客様と合同で勤行。打ち止めのお寺とあって、始めは小さかった読経の声も張りが出て、素晴らしい大合唱となった。堺到着が19時、順調な一日だった。合掌

   手を引かれ 寒風歩む 老遍路

   石段を 手すり頼りに 寒遍路

(写真は、地蔵寺の修行大師像)

2011年1月20日木曜日

和尚と巡る 阿波一国めぐり


平成23年1月20日

 通算第5回目となる「和尚と巡る一国巡り」阿波の国編の概要がまとまりました。
 毎回15名ほどで中型バスで廻ります。

 4月18日(月)9時 新大阪 9時半 難波 出発
         1番霊山寺~7番十楽寺 (6番安楽寺 泊)
 4月19日(火)8番熊谷寺~17番井戸寺(徳島市内 泊)
 4月20日(水)18番恩山寺~23番薬王寺 帰阪

   参加費 54,000円

お申し込み・お問い合わせは
   ハロートラベルサービス大阪(橋本)
      06-6306-6411
   田尾秀寛
      090-2351-3927

(写真は、3番金泉寺の俱利伽羅竜王)

四国1回 1~6番 八尾発


平成23年1月16日

八尾駅(7:30)~八戸ノ里~長田というコース、昨年からスタートし和尚は2回目の添乗となる。お客様は23名で、添乗員は一人だ。バスは、ローレル観光の中型、トイレ完備というのが安心できる。初回の方が殆んどなので、基本的なことをしっかりインプットする必要がある。まずは勤行、お参りの作法などだ。日曜日とあってか高速も滑らかで、淡路SAに9時到着。次に遍路の衣装、納経用品などの説明。1番霊山寺には10時半着。大師堂で、尼僧さんから受戒と法話。和尚も本堂より大師堂の方がうれしい。なんといってもお大師様が素晴らしいのだ。ビフォー・アフターの記念写真と説明するので、1番の写真は良く売れる。確かに、1番の写真と88番の写真を比べると人相が変わっているのだ。これは、和尚の実感でもある。2番極楽寺から6番安楽寺に飛び、その道中でお弁当。極楽寺の「草餅」が復活していた。これも評判の逸品だ。今日は、阪急トラピックスだけで8台のバスという。1番はともかくとして、2番、6番はかちあわずにうまくお参りできたが、5番地蔵寺は大師堂から始め、4番大日寺では本堂も大師堂も大合唱となった。3番金泉寺はばす4台が集中しての大混雑。やむなく「黄金井」「閻魔堂」と廻って大師堂、本堂の順に。16時前に打ち上げた。「阿波の里」「淡路HO」で休憩、長田に19時過ぎ、八尾に19時半過ぎに着いた。強い寒風の吹く厳しい日だったが、お客様は皆さん元気なお参りだった。合掌

 寒風に 負けぬ遍路の 読経かな

(写真は、2番極楽寺の「抱き地蔵」)

2011年1月15日土曜日

後七日御修法(ごひちにちみしほ)東寺


平成23年1月14日

8日から始まった御修法の最終日、東寺へ向かった。11時過ぎに到着、食堂で納経。灌頂院前で、高僧方の退出を待つ。お遍路仲間が10名ほど集まり、新年の挨拶を交わしながらの一時。信貴山の佐々木照真尼にも会う事ができた。管長のお世話に駆けつけたという。宮内庁からの勅使が入場、しばらくすると、灌頂院から御影堂までの行列がはじまった。皆さんに「ご宝号」をお唱えしましょうと声を掛け、「南無大師遍照金剛」の大合唱。七日間、御祈祷された天皇陛下の御衣が菊の御紋の箱で担ぎだされる。高僧の行列の後に、ご詠歌の一行が続く。それからは、ひたすら、開門を待つのみだ。並んで待つ人のみが経験できる年に一度の「後拝み」だ。まずは、各本山の専修学院の修行僧が、研修のため入場、その後が一般入場だ。今年は、西院流で胎蔵曼荼羅が主尊。兄弟子の土口哲光師が退職されたので、毎年配っていたご案内のチラシが無いのが寂しい。入場に際して、千円の志納金の代わりに授かる「御修法お守り」は、この時だけの頒布だ。その袋に入っていた説明書きは、以下の通り『後七日後修法について ー 御修法は国家の安泰や世界平和を祈願する修法です。後七日御修法は弘法大師の提言により、中国・唐の高僧が皇帝の為に始めたににならって承和元年(834)宮中真言院で営まれたのが始まりです。翌年には弘法大師自ら大阿(導師)となって奉修されました。それ以降諸般の事情で一時中断はありましたが現在まで継承されています。本年は西院流にて胎蔵曼荼羅の前で厳修され、真言宗の十八本山のご山主堄下をはじめとして各山の高僧方十五名にそれぞれの配役を司り総勢百名近い僧侶が相携え、一日三座七日間にわたり国民の皆さまの一年の安泰を祈願する行事です。この守護札は天皇さまの念持仏として住居の次の間にお祀りされた二間観世音菩薩を主尊として祈禱しましたので、どうか身につけて守護されますようお願い申し上げます。 - 後七日御修法事務局』和尚は、皆と別れれから、西国15番今熊野観音寺にお参り、ご朱印をいただいて帰路についた。合掌
(写真は御修法の行列)

2011年1月13日木曜日

名古屋 高野山お礼参り


平成23年1月12日

名古屋からの高野山お礼参りに添乗した。合流ポイントは、西名阪の針テラス、近鉄榛原駅から7時47分のバスに乗るのが、唯一の交通機関だ。昨夜来の寒波で、すっかり雪化粧、チェーンを巻いた中型バスがノロノロ走る。途中で山辺高校の生徒が4~5人下車すると、お客は和尚とアシスタントの二人だけだ。終点の針テラスに着いたのが8時半、料金720円の道中だった。37人のお客さまを乗せた西濃華陽観光バスの到着は9時、休憩後高野山に向かう。早速、朝のお勤めをし、勤行次第のお経やご真言の意味について解説、お山の中腹にある「花山ドライブイン」で休憩。お客様は夕食のお弁当に「名物・柿の葉すし」を試食をしながらいろいろな組み合わせで発注している。お参りの帰路にピックアップするのだ。山頂の大門の巨大さに、驚きの声が上がる。金剛峰寺前の「常喜院」で精進料理の昼食、2台のバス合同で、食事作法。毎回のツアーで集めたお念珠の玉で、本連の念珠を発注する方、お軸の表装の相談をする方で、熱気に包まれる。13時10分、いよいよお参り開始。お山の公認ガイドにしたがって、まずは金剛峰寺で勤行、バスで奥の院へ。記念撮影の後、雪道に足をとられながら、参道を歩く。何人か、足のおぼつかない方もいるので、先導はガイドさんにまかせ、最後尾について歩くことに。ユーモアたっぷりの説明に、しばしば笑い声が起こる。ご廟前で勤行、ここでは鳴り物は禁止。ご入定のお大師さまの付近では、静粛にということだ。無事、満願のお参りを終えて15時20分下山、「柿の葉すし」をピックアップし帰路に着く。夕べの勤行の後、名古屋の「覚王山 日泰寺」の由来について説明する。この宗派を超えたお寺について、名古屋の政財界と仏教界が一丸となって誘致したことを、意外と地元の方は知らないのだ。バスは、山麓線(県道30号)から大和高田バイパスを通り、京奈和道経由郡山ICから名古屋へ帰るという。さて、どこで降ろしてもらうか思案のあげく、橿原市曲川のミドリ電化の前で飛び降りた。そこからタクシーを呼び、近鉄真菅駅へ。和尚は、18時半には自宅に帰りついたが、お客様はあと3時間はかかるという。本当にご苦労さまです。合掌
(写真は、雪景色の奥の院)

2011年1月11日火曜日

西国 6回 16番~19番+元慶寺 難波発


平成23年1月10日

難波発のバスに添乗、今日は京都市内の札所めぐりだ。お客様は31名。京都市内とあって、バスの停車ポイントから札所までが離れていて、歩け歩けのお参りとなる。まずは、番外札所の元慶寺から。このお寺は中興の花山法皇が出家した寺だが、駐車位置から15~20分はかかる。足の弱そうな方が数人いる様なので、迷子の危険性が高い。そこで添乗員に先頭を歩いてもらい、和尚は最後尾について歩くことにする。六波羅蜜寺では、本堂に上がりこみお勤め。清水寺は、多くの参拝客が訪れている。はぐれない様に、ゆっくり歩き清水の舞台上でお勤め、そこで解散し、45分後のバス集合とする。境内は広いし、参道のみやげ物やさんも多いからだ。和尚は電通の先輩である「村上喜宝堂」に立ち寄りお茶をいただきながらのおしゃべり。バスのお客様にも、伝えてあったので、何人かの方が買い物にこられた。先輩にお願いして、特別割引をしていただいた。革堂で、住職の老尼にご挨拶。お元気そうだ。打ち上げは六角堂、よく知られた池坊だ。シースルーのエレベーターから見ると六角がよく分かると説明する。何人かの方が、エレベーターに乗って確認したようだ。最後に、京漬物の西利本店に立ち寄り、試食。なんと白ワインと漬物の相性が抜群なのだ。結構、皆さんお買い上げの様子。和尚もいつもの「浅漬け大根」を買ってしまった。小雪の舞う寒い一日だったが、日差しも多く、良いおまいりだった。17時には、梅田到着。ご苦労様でした。合掌
(写真は、清水寺の舞台)

2011年1月6日木曜日

四国1回 1~6番 五位堂発


平成23年1月5日

いよいよ新しい年の遍路がはじまった。阪急トラピックスは、1月のバス遍路は、全て計画通り催行と広告してるので、たとえ一人の参加者であっても行かねばならない。そんな訳で、和尚の最寄り駅から出発するバスもお客様は総勢14名、五位堂駅からは7名が乗車。他のルートを合わせると6台とのこと。まずは、1番霊山寺に向かうが、高速道路はスイスイと極めて順調。本堂で住職の法話・受戒の後、住職に「高野山学園の評議員だったのですね。学報で拝見しました。」と声をかける。大師堂では、2台の大合唱。2番極楽寺では、奥様に新年のご挨拶ができた。お年玉を頂き、恐縮する。この年になって、お年玉を頂くのは此処だけだ。車中で昼食の時間を確保するため、6番安楽寺へ。本堂の前は工事中、雨対策の参拝所のようだ。門前の「しらかわ」でコーヒーを頂いて、5番地蔵寺に。3台ほどのバスが固まり、少し混雑。4番大日寺がピークの混みようだ。大日寺は、和尚が属する東寺真言宗の寺だが、この程、準別格本山に昇格された。本堂の柱に「東寺真言宗準別格本山」のま新しい看板が、まぶしい。よく見ると揮毫は、和尚の師僧・東寺の砂原秀遍長者だ。「大日如来が生まれ年の守り本尊です」というご婦人がいたので、お姿や印相、位置づけ等について詳しく説明する。大師堂では、またも合同のお勤め。3番金泉寺では、本堂のお勤めの後、倶利伽羅竜王、黄金井、閻魔堂と案内して、大師堂の名古屋組に合流、3台分の大合唱。お堂に掲げられた弘法大師一代記の絵を一枚づつ解説して、弁慶の力石へ。打ち止めが16時前。帰路もスムースで、19時過ぎに五位堂に到着した。中先達、権中先達という二人の先達が乗っていたが、なんと武田先達の友人だった。世間は狭い。合掌
(写真は、大日寺の新看板)

2011年1月4日火曜日

新年ご挨拶

平成23年1月4日

新年明けましておめでとうございます。
皆様方それぞれにとって、今年も良い年となりますようお祈り申し上げます。
和尚の今年のお正月は、息子夫婦が帰省しませんでしたので、家内と愛犬とで静かに過ごしました。
二日は、お預かりしている田原本の「常徳寺」で初法要を修しました。また、この日は、父の祥月命日にもあたります。二~三日にかけては、箱根駅伝で盛り上がりました。10区で、20秒差まで東洋大に詰め寄られた時は、半分諦めかけましたが、逃げ切って18年ぶりの総合優勝です。とても力の入った戦いでした。三日の夜のタケシの仏教番組は、よく出来ていましたね。高野山の映像のテロップが間違っていましたが、日本仏教の流れを上手に整理していたと思います。さて、和尚は明日から第1回のバス遍路に添乗です。今年も、頑張って遍路ばなしを書き続けます。宜しくお願いいたします。合掌
 
 阿弥陀さま 新年挨拶 初法要

 祥月の 命日なるや 正二日