2010年1月30日土曜日

読売旅行(奈良) 四国6回 30番~36番



平成22年1月24~25日

東生駒駅前より乗車、御客様は、13名なので奈良交通バスは中型、添乗員も石津青年ただ一人。淡路SA,吉野川HO、で休憩、30番善楽寺到着が1時過ぎ、境内の「梅見地蔵」の紅梅がほころび始め、可憐なたたずまいだ。和尚の好きな32番竹林寺、33番禅師峰寺、34番雪蹊寺と打って、御宿は高知プリンスホテル。雪蹊寺の大師堂の右手にミカンを小さくしてような黄色い実がたくさんついた木が2本ある。地元の参拝客が「橘の木ですよ。珍しいでしょう。」と教えてくれた。ミカンの原種だという。レストランで夕食、美味しくかつおのたたきなどいただいて、お風呂にはいり、このところの睡眠不足を解消しようと早々に床についた。ところが御隣は、宴会の真っ最中、カラオケの熱唱がガンガン響いてくる。これはたまらないと、またレストランに戻り、宴会終了まで避難した。コーヒー2杯と焼酎の湯割り1杯で、1時間ほどつぶすとフロントからようやく宴会も御開きとの連絡、部屋に戻ることができた。それでも9時過ぎだから、そう文句も言えまい。
翌朝7時に「食事作法」して朝食、出発は8時、35番種間寺へ向かう。安産のお礼に奉納した底の抜けた柄杓に書かれた年齢はやはり高齢が多い。35番清滝寺へは、マイクロタクシーに乗り換え山道を登る。本堂前の薬師如来像の台座に戒壇めぐりがあり、皆で挑戦、真の暗闇を体験してもらう。36番青龍寺の石段は、近くの明徳義塾運動部のトレーニング場でもある。大相撲の横綱「朝青龍明徳」もここがスタートだ。だから寺名と校名をしこ名に戴いているのだ。「朝」は師匠朝汐からだ。お昼をいただく三陽荘がマイクロで門前までの送迎サービス、見上げるばかりの直線の石段を上りつめると本堂、大師堂がある。下りは、坂道を使い「恵果堂」へ至る。四国霊場で唯一の真言七祖恵果阿闍梨を祀るお堂だ。「南無恵果阿闍梨」と3唱して昼食へ。売店に和尚の「よう おまいり」が置いてあり、5~6冊のお買い上げ、早速「同行二人 沙門秀寛」と署名をさせていただいた。
食事の後は、桂浜の坂本竜馬像の前で記念写真、「黒潮市場」で物色して、いよいよ帰路に。吉野川HO,淡路HOで休憩、東生駒駅着は7時。土佐の国7ヶ寺詣り、お疲れ様でした。合掌
(写真は、雪蹊寺の橘と善楽寺の梅見地蔵)

2010年1月29日金曜日

西国 6回 京都市内を巡拝


平成22年1月22日

難波から乗車して京都へ向かう。今日のコースは、番外の元慶寺、六波羅密寺、清水寺、行願寺(革堂)、頂法寺(六角堂)と京都市内を廻る。添乗は米崎、上田のベテランコンビ、御客様は28名。桂川SAのトイレ休憩の折、姫路発のバスに出会い、最初にお参りする寺を調整の結果、和尚のバスは六波羅密寺から打ち始めることとなった。このコースは、札所の近くには、駐車場もなく、道も狭いのでバスから結構歩くこととなる。歩け歩けの一日とあって迷子が心配なので、和尚の携帯番号をしっかりとメモしてもらう。
六波羅密寺で、本堂に座り、御念珠の使い方などを話し、花山法皇出家の寺・元慶寺から清水寺に廻る。さずが天下の清水寺、多くの観光客が押し寄せている。参道にある「村上喜宝堂」に顔を出し、電通OBのご亭主に御挨拶、御客様が立ち寄りの際は格別の御配慮をお願いする。清水の舞台で勤行の後は、45分後にバスに戻るように伝え、一時解散する。参道の念珠店であれこれ悩む二人連れのお客様にアドバイス、それぞれ本連の念珠と塗香入れセットを買い求められた。和尚も塗香のご接待に預かった。革堂から六角堂に廻って打ち止め。六角堂は、横手のビルのエレベーターで上ると御堂の全景が良く見える。
帰路、西本願寺前の漬物屋「西利本店」にお立ち寄り、2階の試食コーナーに上ると各種漬物ともに白ワインが並んでいる。白ワインで漬物をいただくという経験は初めてだが、これは旨い、はまってしまいそうだ。御客様も大喜びで、いろんな漬物を選びながら白ワインを堪能。結局和尚は、「あっさり漬け大根」が気に入り「白菜の浅漬け」とともに御買い上げ。御馳走様でした。合掌
(写真は六角堂の十六羅漢)

2010年1月27日水曜日

四国 1回 1番~6番(寝屋川発)


平成22年1月18日

このコースは、枚方~寝屋川~守口を廻るのだが、今回は守口集合はないとのことで、寝屋川市駅に向かう。7時40分集合なのだが、20分にはバスが到着した。お客様は総勢40名、添乗の伊藤女史、俣沢さん、商都交通の川節ドライバーとは、既にご一緒したこともある顔なじみだ。40人のうち遍路経験者は、6~7名、初めての方を中心にお経の唱え方やおまいりの作法などを詳しく説明していくと、アッというまに淡路SAに到着する。トイレ休憩の後も、遍路用品などについて説明すると、もう徳島県だ。快晴に恵まれ、風もない。鳴門大橋の風速表示が「風速0m」だったのには驚いた。
1番霊山寺では、まずは納経用品などの購入と受付、そして記念写真を撮る。
1年12回のお遍路で4回程の「団写」があるが、和尚は1番と88番大窪寺の2枚だけは、ぜひにとお勧めしている。冗談で「使用前・使用後」と言っているのだが、本当におまいり前と結願の時とでは、お顔が明らかに違うのだ。これは、和尚自身の実感でもある。
次に、本堂で副住職の授戒と法話、御開帳中の「仏舎利」も案内する。そして大師堂でお勤めをして2番極楽寺へ向かう。
2番極楽寺でのお勧めは「抱き地蔵」、本堂と大師堂の間にあり、小さな石の地蔵さんなのだが、抱っこして祈願することを勧めているのだ。4~5kgはあると思うが、皆、列をなして抱っこして祈願し、次の人に手渡していく。かわいらしさに、笑顔一杯だ。さらには、大師御手植えの「長命杉」、樹齢1200年を超える老樹である。鈴のついた紅白の紐が幹から結ばれ、その紐を振って鈴を鳴らし霊気をいただく。本堂からこの長命杉へと降りてゆく石段でズッコケタ人がいたが、幸い尻もちをついただけでセーフ、頭を打たなくてよかった。
和尚のいつものパターンは、2番から6番安楽寺に飛ぶこと、この間の20分ほどでお弁当をたべていただき、お寺の案内をすると、丁度門前という段取り。仁王門で松本明慶作の仁王様の解説をし、「大師身代わりのさか松」から本堂前の水盤にチョコンと正座する童天女像に案内する。正面からみても可愛らしいが、「お尻を見てください」と後ろへ誘導すると「まあ、可愛い」と感嘆の声が上がるのだ。
大師堂のお大師さんは、青年僧を思わせるたくましい風貌をされている。同じ明慶作でも和尚の念持仏である大師像とは、まったく表情が違う。門前の「しらかわ」でコーヒーをいただき5番地蔵寺へ。樹齢約800年の大銀杏が迎えてくれる。御本尊延命地蔵尊の胎内仏は、弘法大師作の勝軍地蔵尊だ、甲冑を身にまとい右手に錫杖、左手に如意宝珠を持ち、軍馬に跨った5.5cmほどのものとか。お前立ちとしてそのお姿の勝軍地蔵が安置されていて拝観できる。四国霊場唯一のもの。おまいりの後、希望者を羅漢堂(奥の院)に案内する。実名・実聞の二人の僧が、全国を行脚して集めた浄財で奉納したと伝えられ、今なお200躰は安置されている。中央に釈迦3尊、右に弘法大師、左に弥勒菩薩をまつる御堂があり、その間をつなぐ回廊に羅漢さんがまつられているという構造で、入口は弥勒堂だ。
本堂から羅漢堂にいたる参道には、梅が両側に植栽され、たくさんの蕾が春を待っている。「百薬に 優る遍路に 出にけり」と書かれた石碑の前で、「遍路」は旧暦弥生3月の季語であることなど説明する。
4番大日寺は、和尚と同門の東寺真言宗の寺だ。朱塗りの鐘楼門で、1階が角柱、2階が円柱という珍しい構造、本堂から大師堂にむかう回廊に西国33札所の観音様が並んでいる。宇宙の教主大日如来と西国札所が一挙にお参り出来る訳だ。お前立御本尊のお姿をよく観察してもらい、菩薩形の大日如来のお姿が、如来の中の如来である意であることを説明。大師堂脇に鎮座する「びんずる尊者」もお遍路さんの人気が高い。
本日打ち止めの寺・3番金泉寺は、見どころの多い寺、仁王門の吽形の仁王さんのお顔が、まるで「にらめっこ」をしているような表情で、とてもファニーだ。源平の屋島の戦いに進軍する義経一行が、小松島の恩山寺あたりに上陸し、途中この金泉寺で戦勝祈願したとか。その時、力自慢の弁慶が、持ちあげたという「弁慶の力石」が納経所の前庭にある。
大師堂が近年、改修され一新、お堂の中でお参りできるようになった。大師の御一代絵が掲げられているので、御誕生からご入定まで、1枚づつ物語る。
大師堂の右奥に、寺名のゆわれである大師が掘られた井戸があり、「黄金井(こがねい)」という。顔が写れば長命間違いなしとかで、皆顔を覗かせ、写る顔を確認して笑顔になる。その左手に「閻魔堂」、「あの世で会わなくて良いように、今のうちに胡麻をすっておきましょう。」というのが、和尚の決まり文句。
この後、「弁慶の力石」に案内して第1回目を終える。今日も、今日とて良いご縁をいただいた。合掌
(写真は、地蔵寺奥の院「羅漢堂」)

2010年1月17日日曜日

後七日御修法(ごひちにちみしほ)東寺


平成22年1月14日

毎年1月8日から14日まで京都の東寺において「後七日御修法」が開催される。平安時代から続く真言宗挙げての一大御修法で18総本山の山主クラス15名が選ばれ、一日三座21座のご修法が続けられる。かっては宮中真言院で行われていたが、明治政府の「神仏分離令」以降廃されたが、その後東寺灌頂院で復活することが許された。京都御所から天皇陛下の御衣を奉じて鎮護国家を祈るものだ。今年の大阿闍梨(導師)は、高野山金剛峯寺の松長有慶座主で、8人の山主が参加するという豪華版、14日の最終日は多くの参拝客が集まった。和尚も毎年14日には、兄弟子の土口哲光教化部長のお手伝いに行き、御修法を案内するチラシを配る。大変寒い日であったが、お四国の遍路仲間がたくさん駆けつけてくれていた。11時半、最後の御修法を終えた一行が退堂してくる行列を皆で御宝号を唱えながら迎える。
その後が、年に1時間だけの「後おがみ」だ。1週間の御修法を続けた「灌頂院」を拝観させてもらえるのだ。12時半ごろには、毎年入場できるのだが、今年は各本山の修行僧が多く、一般の入場は1時となってしまった。ありがたいことに、例年より少し照明が良く、両部の大曼荼羅、十二天、五大明王のお軸などはっきりと拝ませていただいた。御修法の御札をいただき、今年の新年が始まる。また、来年も東寺で会いましょう。合掌

新年バス遍路


平成22年1月13日

阪急トラピックスの遍路バスは、年に数回第1番からの第1回目がスタートするが、何といっても1月スタートのお客様が圧倒的に多い。初詣を兼ねようという方もいるし、お試し料金のため取敢えず参加してみようという方もいるからだと思う。今年は例年よりお客様が多いようで、お正月3か日は、20数台、それ以降も連日10数台のバスが走っている。和尚も第1回目だけで6回添乗することになっている。初回だから、お勤めの説明やお参りの作法などお伝えしなければならないことも多く、道中は、ほとんどしゃべり続け状態となる。それでも、朝の勤行は全く声が聞こえないが、帰る頃にはしっかり声が出てくる。先達冥利につきるというものだ。13日は、南海堺駅前から乗車、お客様は39名。風も強く、大変寒い日であったが、四国に近づくにつれ空模様があやしくなり、1番霊山寺に着くころには、本格的に降りだした。これは積もると覚悟した。2番極楽寺では、まったくの雪化粧、「これはすばらしい」とお客様と雪を楽しむ雰囲気になってきた。各お寺で、雪をさけながらのお参りを続け、思いのほか早く帰着できた。森位添乗員、安井アシスト、コンビナートバスの古賀ドライバー、お疲れさまでした。和尚もまた一日良いご縁をいただきました。
合掌 (写真は、2番極楽寺の雪化粧)

2010年1月4日月曜日

四国 1回 1番~6番


平成22年1月3日

新春初参りをお四国で

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年は、和尚にとっても記念すべき年でした。春秋のお彼岸にあわせ、「弘法大師御逮夜法要とこんにゃく祭」を常徳寺で開催できたこと。また、春秋2回づつ2年でお四国を1周するオリジナル・バス遍路をスタートできたこと。さらには、お釈迦さまを新たに常徳寺に迎えたこと。etc.

さて、寅年のお四国は、3日の阪急1回目からスタート。コースは、枚方~寝屋川で、和尚は、寝屋川から乗車、1番霊山寺に向かった。37名の参加者の内、経験者は4~5名でほとんどが初めての方。ひたすらお参りの説明を続けるうちに淡路島に到着、最初の休憩。淡路SAを出てからは、納経用品や遍路グッズの解説をしている間に霊山寺は、まじかに。
本日の阪急の遍路バスは、合計19台とのこと。元旦、2日は22~3台というから少しは減ったが、大変なにぎわい。仏教稲門会のメンバーでもある副住職と新年のご挨拶、和尚のバスを含め3台分のお客様を大師堂に案内し、授戒と法話。導師は件の副住職。正直なところ、同じならば、本堂より大師堂のほうが和尚は好のましい。なにしろお大師様のお像が、素晴らしい。一人一人が、お側近くでお参りできるのも大師堂ならではだからだ。しかし、込み合わないと本堂が優先使用なので大師堂でお勤めをする機会は少ない。「皆さん、ラッキーですよ」と声をかけたくらいだ。
本堂で仏舎利を御開帳してくれているのだが、大混雑で和尚は、それどころではなかった。行方不明が一人出て、出発が若干遅れたが、なんとか霊山寺を終え、2番極楽寺へ向かう。バスは、とりあえず1番、2番を打ち終えてから、次に向かう寺を決めるので、2番までは、込み合う。お参りを終え、長寿庵で奥様に新年のご挨拶ができた。毎年のことながら、極楽寺では、お年玉をいただく。この年になって、お年玉をいただけるのは、此処だけだ。
和尚のパターンは、次は6番安楽寺に飛ぶことだ。2番から6番へ行く車中の約20分でお弁当を食べて頂くためだ。そうすれば、6番のお参りの後、門前の「しらかわ」で食後のコーヒタイムも取れる。「しらかわ」で、和尚の「よう おまいり」が2冊お買い上げ、サインを頼まれたので解った次第。5番地蔵寺に向かうとタイミング悪くバスが駐車場に入るのが、見えたので、4番大日寺へ向かったが、なんとこちらが大混雑、駐車スペースがあるので、バスはいいのだが、狭い境内はラッシュ並み、あちらこちらで読経の声がする。和尚は、大師堂でお参りの後、本堂で大日如来について解説、御本尊をしっかり拝んでいただき、西国の観音様もゆっくり拝んで、5番へ向かった。順打ち組と逆打ち組が、大日寺で大遭遇したようで、5番はスムース、オプションの奥の院「五百羅漢堂」へも大半が参加した。打ち止めの3番金泉寺は、我々だけでゆっくりとお参りさせていただいた。それでも打ち止め時刻は4時半。初めての参加者にゆったりとお参りしていただけたと思う。
休憩場所の「阿波の里」でおうどんをいただいて腹ごしらえ、Uターンラッシュの高速道路のため、帰着時刻が、まったく読めない。淡路HOを7時に出発したが、どのルートも事故表示で渋滞、それでも寝屋川に9時にたどりつけた。商都交通の川節ドライバー、本当にお疲れさまでした。添乗の池田嬢、アシストの大山君お疲れさまでした。合掌
(写真は、3番金泉寺の俱梨伽羅明王)