2017年1月29日日曜日

西国1番 青岸渡寺と那智大社

平成29年1月28日

那智大社本殿
隣町のY夫妻を案内してのお参り。先週に続く青岸渡寺だ。7時半に迎えに行き、阪和道をひた走る。印南SAで小休憩後、道の駅「くしもと橋杭岩」で写真撮影や展望デッキからの眺望などを楽しむ。売店に「ホラ貝」が置いてある。気になって売り物かと聞くと5000円という。つい衝動買い。駅の向かいの評判の和菓子屋さんを覗くと、お客さんがいっぱいだ。名物の薄皮饅頭の試食を勧められる。相変わらず美味だ。
一気に参道入り口まで走り。石段を登る。昼時なので、途中の茶店でお蕎麦を頂くことに。滝の霊水を使ったコーヒーも追加し、リフレッシュして本堂へ。土曜日とあってか、御祈祷を受けている方も多くみられる。3人で、写真屋さんにマイカメラのシャッターを押してもらい。プロの写真を奥様が購入、これが、写真屋さんのシャッターサービスの狙い。三重塔に案内して、和尚は周辺の写真撮影に没頭、日頃はこんな余裕はないからだ。那智大社をお参りして下山する途中で、阪急の梅田からの一行に遭遇、添乗員も先達も馴染みの顔ぶれだ。参道の那智黒の工房の観音様のデザインが気に入って、もう少し大きめのものをと、店主に相談して欲しいとおかみさんにお願いするが、まったく相手にしてもらえず、他所にあるかもと。なんと商売気のない店と感じ入った。那智の滝の無料駐車場は4-5台分しかなく満車なので、ご夫妻だけで行ってもらい。和尚は空くのを待つことに。スペースが空くのと、ご夫妻が戻ってくるのが、ほぼ同時だった。今回は来た道を戻ることにした。道の駅「すさみ」まで走り、休憩。和尚は、花粉症に効くという「じゃばら」の飴やポン酢を購入。ここから高速に乗り、紀ノ川SAで休憩して帰路に。往復約500km、高速道路の延伸のお陰で、楽に日帰りができる。春の陽気の一日で、快適なおまいりでした。合掌

  春近く 那智のお山に 多き人

2017年1月27日金曜日

四国4回 16~23番 なんば発

平成29年1月24日

なんばより21名のお客様と8時20分出発。いつもの半分ほどのお客様なので、2席にお一人様というゆったりさ。淡路SA、徳島とくとくターミナルで休憩し、23番薬王寺に12時前に到着。「厄除けの寺」として全国的に有名な寺で、吉川英治の「鳴門秘帖」や司馬遼太郎の「空海の風景」にも登場し記念碑が建っている。女厄坂、男厄坂を登ると本堂が正面に。若い役僧に声をかけて、本堂に上がれせていただく。大師堂をお参りして61段の還暦坂を上り、愉祇塔の五智如来を解説。上層から眺める日和佐の海も素晴らしい。22番平等寺は、改装なった本堂も大師堂も椅子席が用意されていてお客様には好評だ。白水の井戸から霊水を汲む方も。14時20分初のロープウエイで太龍寺へ、下りは15時20分と伝えて、お参り開始。本堂への石段を登る方とスロープを利用する方が半分づづという感じ。大師堂の配置は、高野山奥の院を模しており「西の高野」と云われる。もう1ヶ寺回れると、18番恩山寺を目指す。ふもとに源義経上陸地の石碑があり、屋島の合戦時は、ここから北上したのだ。珍しく釈迦10大弟子の像が並んでいるので、かいつまんで解説。16時50分打ちあげて、帰ろうとすると、逆打ち11回のバスが上ってくるので、待機をとの寺の連絡、無理をお願いしたらしい。ところが、そのバスは駐車場に入らずお客様を下し始めた。駐車場で待っていた我々のバスは、道をふさがれ待たされる羽目に。お宿は分宿、相部屋組が「昴宿よしの」、個室組が「クレメントホテル徳島」。夕食時の暴飲暴食がたたったのか、横になっても断続的に胃がきりきりと痛む。朝は、食事を抜いてコンビニで胃腸薬を購入。
7時半出発。携帯を忘れたかもというご婦人がいて、バスは駅前ロータリーを1周してホテルへ戻ったが、「ありました」との勘違いの声で、「よしの」でお客様を迎え17番井戸寺へ。本堂の七仏薬師を拝んでもらいたいと思っていたが、開錠が9時なので間に合わず。面影の井戸の霊水を各々ペットボトルに詰めて16番観音寺へ。バイパスにバスを停めて、歩いて往復する。19番立江寺に10時到着。納経所にお願いして、本堂に上らせていただき、両脇に掲げられた両曼陀羅もライトアップをお願いする。これは、映画「空海」の撮影時に使用されたものと説明する。本尊地蔵菩薩や絵格子天井も素晴らしく、お客様は大満足。門前の立江餅も10ケースほど残っていて、これもラッキー。20番鶴林寺へ登る。バス駐車場からの急坂や本堂への石段に息を切らしながら登り、お参り。大師堂でのお参りの後は、道中衣の背中に鶴のご朱印を頂く方も。39番延光寺の亀とセットにするのだ。12時20分打ち止め。昼食会場のロイヤルガーデンホテルへ。お客様にとっては、4回目にして初めての食事作法を行う。和尚のお腹はどうしようもないので、小椀のお蕎麦と卵焼き1切れ、ご飯を2口いただき、味噌汁を啜る程度にとどめた。帰路ハレルヤ製菓に立ち寄り、梅田17時過ぎ、なんば17時30分到着。風は冷たく寒かったが、天気は良くて良いお参りとなりました。和尚の胃を除けば。
合掌

   寒風に 揺られ渡る 鳴門橋

2017年1月23日月曜日

西国1番 青岸渡寺

平成29年1月18日

橋杭岩
姉さん先達二人との西国巡礼シリーズ、今回は1番青岸渡寺に向かう。ところが、まったく失念していた和尚は朝寝を楽しみ、起きたところに電話、集合時間を過ぎていると云う。慌てて飛び出し、なんば出発は9時半。阪和道が延伸し、「すさみ」まで走れる。「すさみ道の駅」がICを降りたところにある。そこで昼食、和尚は「しらす丼と蕎麦のセット」これには大満足。これからは一般道を走る。橋杭岩で写真撮影。参道入り口に14時到着、本堂も閑散としている。若い僧が今日は阪急のバスもありませんと言う。三重塔が開いていると聞き、お参りに。和尚は初めて足を延ばす。上層から各層に千手観音、阿弥陀如来、不動明王が順に祀られていて、エレベーターで昇ってから下りながらの参拝だ。(@300円)見下ろす那智の滝が美しく、撮影ポイントだ。姉さん先達たちを南海橋本駅に送ろうとカーナビをセットすると168号線つまり新宮~五条を走れという。奈良県に入ると、道の狭い個所もあり、走りにくい。しかも道端に残雪もあり、滑らないかと不安だったが、なんとか17時頃に橋本着、やれやれだ。走行距離は450キロを超え、やはり高速道路が安全と感じ入った次第。
今年は、那智大社1700年、青岸渡寺は西国草創1300年の期間とあって、那智山はにぎわいそうだ。合掌

 初春の 滝を見下ろし 那智の山
三重塔と那智の滝

読売奈良 四国1回 西大寺発

平成29年1月15日

安楽寺の仁王(松本明慶作)
橿原神宮前を皮切りにJR奈良などを経由して西大寺からというコース。もう一台は、伊賀上野からの三重コースだ。お客様は33名で比較的ゆったりしている。日曜日とあってか高速道路もスムースで1時間余で淡路SA到着、1番霊山寺には11時前に。聞けば、各社から合計9台のバスが来ているという。添乗員の判断で、我々は1番から順打ちすることに。霊山寺を出て、お弁当を開き、2番極楽寺の駐車場で皆の食事終わりを待つ。いつものように「抱き地蔵」を順に抱いてご真言を唱える。長命杉の霊気をいただいて長寿庵に行くと、大奥様が待っていてくれて、新年のご挨拶。今年もお元気そうで何よりだ。御接待をいただいて、3番金泉寺へ。本堂、倶利伽羅竜王、大師堂、黄金井、閻魔堂、弁慶の力石と巡る。大師堂では、掲げられたお大師の一代記の絵額の解説をする。4番大日寺の御本尊大日如来のお姿について説明し、回廊の西国33観音を順に拝観。5番地蔵寺で、ようやく他のバスに遭遇、順打ちで大正解。門前の屋台の駄菓子屋さんも御婦人たちに人気、和尚もニッキ味の飴玉を探す。6番安楽寺は、「結縁潅頂の日」とあって、本堂、大師堂共に外でお勤め。松本明慶作の仏像についてお話する。16時前に打ち止め、帰路を順調で西大寺着19時過ぎ。又ご一緒しますとお別れ。合掌

 極楽寺にて  初遍路 抱く地蔵や 極楽寺

東寺 後七日御修法 

平成29年1月14日

勅使の入堂
新年8日から14日までの7日間、東寺潅頂院を舞台に真言宗最高のご修法が展開される。835年から宮中真言院で修せられたもので、明治16年からは東寺潅頂院に舞台を移して続けられている。
開白日、中日、結願日には宮内庁より勅使が参拝する。今年は、小峰一允智積院化主を大阿闍梨(導師)に仲田順和醍醐寺座主、立部祐道仁和寺門跡、小池弘三須磨寺貫主など15名の定額僧が出仕、天皇陛下の御衣を奉じて21座の法要が続けられた。和尚は、14日の結願日にお参りして、ご案内のチラシを配り、還列を拝んで後拝みに参加するのを常としている。「後拝み」とは、21座の御修法の潅頂院をそのままの状態で拝観させていただくもの。今年は、いつもより院内が暗くてよく見えなかったのが残念で、係の僧に聞くとやはりいつもより暗いのではとの返事だった。
師僧の砂原秀遍長者に御年賀をお届けして、先達仲間と晦庵河道屋へ。鴨南蛮と季節の炊き込みご飯のセットをいただいて、錦市場へといつものコース。京都へ入る頃は、猛吹雪だったが、次第に収まり、良いお参りとなりました。合掌

 還列の 僧に緋傘の 御修法(みしほ)かな

2017年1月11日水曜日

四国第1回 1~6番 なんば発

平成29年1月9日

安楽寺童天女像(松本明慶作)特にお尻が可愛い
和尚にとっては、初先達が第1回と初物づくし。8時20分集合でなんばから43名のお客様と出発。聞けば、約3分の1の方が初めてのお四国のようだ。その方々を中心に、御参りの作法やお勤めの仕方をレクチャーする。和尚のコース取りは、1,2、6,5,4,3番だ。奈良からのもう一台は、順打ちで、番号順に御参りしてくれるというので、ありがたい。1番霊山寺では、紀州の接待講が、有田ミカンのご接待。小振りだが、糖度の高い、おいしいミカンが5ケづつ、パックされている。その中のメッセージは以下の通り。「お接待 私たちの住む有田市は、弘法大師がおわします霊峰高野山を源流として流れる有田川の河口部に位置し紀州有田みかんの発祥地です。この有田みかんは清らかな有田川の水と温暖な気候、そして水はけの良い段々畑で育成しました。どうぞ遍路のお供にお召し上がり下さい。南無大師遍照金剛 合掌 お気をつけてお参り下さい」本当においしいミカンでした。感謝。2番極楽寺では、抱き地蔵を皆で抱いて、お参り。遅めのお弁当を頂きながら6番安楽寺へ走る。この間の30分弱が、落ち着いて食事ができるタイミングなのだ。5番地蔵寺の門前では、いつもの駄菓子さんが、寒空に店を開いている。和尚は、鳴門金時を愛犬のために購入、「昔ながらの手造り飴」をサービスしてくださった。4番大日寺は、唯一の東寺真言宗の寺で大日如来がご本尊。その御姿などについてお話しする。西国三十三観音が揃って迎えてくれるのも、ここだけだ。3番金泉寺は、見どころの多い寺、とくに大師堂では弘法大師の御生涯を表す絵額が12枚掲げられている。打ち止めは16時前、和尚にしては異例の速さ、これは祝日で高速道路の渋滞が無かったせいだ。風は、冷たく吹いたが、時折降る雨は小降りで、結局傘を開くこともなかった。梅田に19時着、なんばに19時15分。御堂筋は、並木にイルミネーション、梅田から黄、青、白、桃、紫などと順に楽しませてくれた。また、お会いできる日まで。お疲れさまでした。合掌

  
初遍路 たどたどしくも けなげなり


2017年1月7日土曜日

信貴山 新年柴燈護摩

平成29年1月1~5日

新年柴燈護摩供
信貴山大本山千手院吉例の新年柴燈護摩供に出仕、大晦日に集合して午前零時を期して開白。例年に比べ風も穏やかで、寒さもそれほど感じない。初詣のお客様の波が収まったところで、仮眠を取り、朝から再スタート。導師と修験行者を2班に分けて、30分交替で勤める。警察の3日間の人出予想では、信貴山には8万数千人とのことだったが、元日の朝の人出は、思ったより少ない。どうしたことかと思っていると、11時頃から急に増えてきた。夕方になっても人波が続くので、18時頃まで続けた。出仕するメンバーの中には、3が日は自坊の行事があり、終えて参加の方もいれば、逆に4日には、仕事が始まる方もいて、そのあたりが、メンバーの切れ目だ。和尚と関東から出仕の二人交替で5日まで導師を勤めさせていただいた。参拝者の祈願の護摩木を確認しながら、炉に投じるのだが、「家内安全」「健康健全」「心願成就」「厄除け開運」をベストフォーとするが、「入試合格」「良縁成就」なども結構目につき、若い方がお参りに来ていると実感する。今年は酉年で、変化の年とか、和尚も今年は変化の年となりそうだ。合掌