2015年12月28日月曜日

別格二十霊場巡り 最終回 13~16番+18番

平成27年12月27~28日
箸蔵寺本殿

開創1200年記念のスタンプも年内で終了、なんとか間に合わせようと、この年末に残り5ヶ寺を巡ることに。7時半に難波を出発し、13番仙龍寺を目指す。330kmを走り、11時半に到着。道路から本堂までの急で狭い坂道を、恐る恐るソロソロ走る。本堂に入る玄関の前に、和尚が属する吟道関心流の流祖藤井芳洲先生の歌碑が建つ。自作の漢詩である。一吟奉じて、本堂に上がりお勤めさせていただく。ご本尊は自刻の弘法大師だ。14番椿堂(常福寺)へは30分ほどだ。ご本尊は延命地蔵菩薩、道を挟んで大師堂がある。お参りを終えて、15番箸蔵寺に向かうが、なかなか昼食を摂るお店に遭遇しない。192号線沿いにレストランを見つけ、遅めのお昼。きつねうどんにおでんで、冷えた身体が甦ってくる感じだ。箸蔵寺は、金毘羅さんの奥の院。勿論、ご本尊は金毘羅大権現だ。建物のうち6棟が国の重文という文化遺産の宝庫でもある。急角度のロープウエイで本坊まで上がり、さらに急な石段200段以上が待っている。本殿前で膝まずき勤行。左手奥に、御影堂がある。弘法大師のお姿を前にお勤め。少し雨がパラパラと来たが、大したことはない。大覚寺派別格本山16番萩原寺へは、カーナビを頼りに約40分で到着。時間を気にして、まずは納経所へ。道を挟んで広い境内の奥に本堂がある。ご本尊は伽羅陀山火伏地蔵菩薩。仁王門をくぐり石段を上るのだ。大師堂は仁王門の手前。ここで、打ち止めとし、いろは歌を合唱。お宿は、観音寺グランドホテル、夕食は和食処で、蟹雑炊。運転疲れか焼酎の飲み過ぎか、一風呂浴びてバタンキュー。1時半頃、一旦目覚めたが、結局4時半に起床。朝食の和定食に堪能し、折角だからと琴弾公園に上がり、名物の寛永通宝をカメラに収める。海岸線を走り、18番海岸寺を目指す。途中で通過するのは、和尚の本籍地三豊市詫間町だ。海岸寺は、お大師の誕生地を標榜しているお寺。和尚の子供の頃は、ここの海岸が、海水浴場だった。山門に郷土の力士像が立つ。琴ヶ浜と大豪だ。まずは、ご本尊聖観世音菩薩の本堂に上がり、お勤め、奥の護摩堂にも足を延ばし、お不動さんのご真言を唱える。そして、少し離れた奥の院こと大師堂へ移動。お堂の手前に「産井」がある。納経所に声を掛け、上に上がらせて貰ってお勤め。すると、「産湯盥をご覧になりますか」と声がかかった。ご本尊の稚児大師(周囲に四天王像)の足元の箱の蓋を取ると、石の盥が現れた。参拝客が、安産を祈って摩りまわるので、すべすべになっている。和尚も初体験で、感動。これで、無事結願だ。善通寺へ向かう。目的は、門前近くの「左近」というお店、3月の一国巡りの夕食会場の下見なのだ。母校善通寺一高の同級生お薦めの店、注文した「鯛の荒炊き」の美味しくて、安かったこと。迷うことなく、予約を入れておいた。善通寺では、親鸞堂、法然上人逆修塔、釈迦堂、七佛薬師など日頃は、ゆっくり拝観できないところを案内する。そして、熊岡菓子店の堅パンだ。充実したお参りを終えて、帰路に。何と陽のある内に帰り着いた。有り難いことです。合掌

琴弾公園の寛永通宝
箸蔵寺にて   冬時雨 金毘羅権現 箸蔵寺

海岸寺にて   お大師の 産湯の寺や 冬遍路

2015年12月21日月曜日

歳末托鉢行脚

平成27年12月19日

法螺を鳴らし読経
信貴山千手院大阪分院、第3土曜日の定例護摩供に合わせて、年末恒例の托鉢を行った。場所は、いつもの矢田駅前商店街、比較的個人商店が多いのだ。大本山千手院からの応援も得て、僧4名、四国先達1名の5人編成。毘沙門天の幟を立て、法螺2丁を吹き鳴らす。
「年末の托鉢です。お経を上げさせてもらって良いですか?」と声を掛け順に廻る。毎年、応じて下さっているお店を中心に、「商売繁盛・家内安全・心願成就の為に般若心経1巻唱え奉る。」と読経し御札を渡す。昨年の御札は頂いて、午後からの護摩供で御焚きあげするのだ。待ち構えてくれているお店もあって、有り難いことです。常連のお店が二軒御休みだったので、郵便受けから御札を入れて差し上げた。
今年の浄財は、9,200円。分院からの1万円を加えて、平野区民生委員協議会に寄付させていただく。平成14年から続けている行事で、今年は市長表彰を受けている。合掌

  法螺鳴らし 托鉢行脚 師走風

2015年12月11日金曜日

西国12回 32・33番 西大寺発

平成27年12月8日
華厳寺参道の紅葉

参道の柿すだれ
生駒~西大寺~JR奈良のコースに西大寺から添乗。雲ひとつなく、無風の上天気で格好のお参り日和。特に西国札所で最大の難所と言われる32番観音正寺の登山が待っているので、有り難い限り。お客様37名の内、歩いて登る方が12名、タクシー利用が25名。梅田~なんばのコースも1台出ていて、44名中歩く方が9名と云う。石寺よりの表参道を大阪組より10分遅れでスタートするが結局のところ、2台分合同でのお勤めとなった。タクシーはピストン輸送の為、全員揃うのに時間を要した。先着組に、ご本尊の縁起や錀の叩き方などお話ししながら待つことに。大阪組の先達が、歩き組の一人が到着していないと、様子を確認に早々に下山。何と、突然の胃痛で途中下山したことが判明し一安心。タクシー組を乗せたバスが、迎えに来るまで、麓の「石寺楽市」で待たせていただく。1時間ほど待って合流、お弁当をいただきながら33番華厳寺へ向かう。14時半頃、駐車場に到着し、並木の参道を1kmほど歩く。バスは、並木保護のため通行禁止なのだ。春は桜、秋は紅葉の名所なのだが、今年の紅葉は、何処もいま一つだ。本堂、笈摺堂、満願堂とお参りし、満願堂の廻りの多くの狸の石像の由来について説明。通常は「見サル、言わサル、聞かサル」の三猿像が猿ならぬ狸になっているのが面白い。納経所で、「満願の証」を書いて貰う方も多い。16時過ぎに出発、近くの「谷汲みあられの里」に御立ち寄り。なんと、新宿・中村屋のあられは、ここの工場製と云う。善光寺へのお礼参りの説明をしながら帰路に就く。順調に走れ、休憩をはさんで3時間ほどで西大寺着(19時半)和尚は、駅ナカの「豊祝」で一息入れて帰宅。無事満願の方、おめでとうございます。合掌

 華厳寺にて  美濃寒寺 精進落しの 鯉を 撫で

2015年12月9日水曜日

信貴山千手院大根だき会

平成27年12月6日

柴燈護摩の始まり
信貴山大本山千手院恒例の大根だき会。厄除け・健康・長寿を祈願する法要です。9時半より16時まで、柴燈護摩を交替で焚き続け、参拝のお客様には、大根だきを食べていただきます。和尚も、例年通り、導師の一人として出仕させていただきました。好天に恵まれ、風もなく、最高の一日でした。13、20日の午後も催行されます。美味しい大根を賞味にお越し下さい。合掌

 法螺鳴って 大根だき会 信貴の山

大根だき
お手伝いの信者さんと

2015年11月30日月曜日

西国7・8番+法起院

平成27年11月27日

岡寺の紅葉
家内の旧友が遊びに来ているので、運転手兼案内人として御供することに。昨夜来の雨は上がったものの冷たい風が吹く日、紅葉のシーズンとあって駐車場の心配をしながら8番長谷寺に向かう。意外とスムースに番外・法起院の駐車場に入ることができた。まずは長谷寺からのお参り。本堂舞台の工事は知っていたが、仁王門の修理も始まっている。2年ほどの工期のようだ。399段の「登廊」を上るのだが、途中に「宗宝舘」がある。秋の特別拝観中とのことで、入らせていただくが、入場無料。入口では、巨大な閻魔大王が迎える。国宝の銅板法華説相図(千佛多宝仏塔)や重文の御宝など有り難く拝観させていただいた。この千佛多宝塔仏塔は、方形の銅板の中央に多宝塔、周囲に三尊佛、七尊佛、千佛などを浮き彫りにしたもの。元長谷寺に金色のレプリカがある。宗宝館は、春秋に公開されているようだが、和尚は初体験。本堂、大師堂、元長谷寺、五重塔と巡り、法起院へ。参道の草餅を五つ購入。納経所の話では、今年の紅葉は今一つ、寒くなるタイミングが遅れた為という。7番岡寺では、本堂に上がらせていただいての読経。新企画なのか、「健脚絵馬」が登場、大師堂に奉納するのだ。駐車場近くの無人スタンドに、富有柿が並んでいる。(5個・200円)明日香の景色を楽しみながら、高松塚古墳へ。駐車場から数百mの遊歩道が整備されており、明日香の原風景を楽しませてくれる。連れていった愛犬のトイプードルも大はしゃぎだ。古墳下の絵画館に入ると、スタッフが懇切丁寧な解説。石室の壁画が目下、保存修理の作業中とか。しかし復元石室や壁画の模写など素晴らしい。帰路、柿の葉すしを買い込み、運転しながら頬張って、遅めの昼食。5~6時間の周遊、こんなのんびりとしたお参りも良いものだ。合掌

 岡寺にて    秋冷や 人無き屋台 柿並ぶ

 高松塚にて  枯落葉 高松塚の 壁画かな
 

2015年11月26日木曜日

四国2回 7~11番 なんば発

法輪寺本堂の雨どいの鯉
平成27年11月25日

なんばから31名のお客様と出発。2回目なので、1回目で聞いたと思われる話を復習させていただく。まずは1番霊山寺に寄って、買い忘れたものの購入やトイレ休憩。お弁当を配り、早めの食事となる。和尚の行程では、11番藤井寺からの逆打ちだが、食事をするタイミングは限られるからだ。藤井寺の見どころは、ご本尊薬師如来と30畳敷きの大龍図。更に白龍弁天もお薦め。10番切幡寺のタクシーのオプションはわずか5名ほど。足元のおぼつかない方も歩き組だ。皆が揃うまで、お念珠の使い方などお話しする。本堂、大師堂、はたきり観音、女人即身成仏の北向き観音、切幡の大塔と廻る。和尚はにとって、大塔からの景色は必見なのだ。麓の金山商会でお茶のご接待を受け、9番法輪寺へ。雨を避けてのお参り。門前のあわじ屋の草餅が人気、和尚も見かねて御手伝い。8番熊谷寺は、和尚もお気に入りのスポット。多宝塔、中門、本堂、大師堂と説明しながらのお参りだ。7番十楽寺の「治眼疾目救歳地蔵」に歳の数ほど「め」と書いた納め札を納める。事前に、用意するように話しておいたのだ。大師堂の弘法大師は、役者顔の美男子。打ち止めは16時20分、立ち寄り先のハレルヤ製菓へ。帰路の車中で、「いろは歌」の研修会。淡路HWOを19時前に出発、神戸線は渋滞情報が出ていたが、意外とスムースに走れ、梅田20時、なんば20時15分着。これから2,3回はご一緒しますとご挨拶してお別れ。山の登りお疲れ様でした。合掌

 切幡寺にて  秋時雨 三百三十三段 切幡寺

別格二十霊場巡り2回目 1~4番+17・19・20番

平成27年11月23~24日

神野寺・まんのう池を見下ろす大師像
なんばに7時半集合。目覚ましの電池が切れて、朝寝坊。慌てて飛び出し、間に合うかと心配したが、祝日とあって高速はガラガラでセーフ。淡路SAで朝食を摂り、一息入れる。1番大山寺へ向かう。進入路を間違え迷っていると犬を散歩中の若者二人に出会い、道を尋ねて狭い山道を上る。たどり着くと駐車場は満杯状態、境内に入ると「柴燈護摩」の設営。本堂からは、理趣経と唱える声が聞こえる。法要の真っ最中だ。多くの人が参加。この寺も源義経の戦勝祈願の寺、屋島での勝利の後、「三宝荒神像」「初音の鼓」「愛馬・薄雪」を寄進と伝わる。ご本尊は千手観音。下りは、次々と上ってくる車との摺れ違いに難儀させられた。2番童学寺に向かう途中で昼食をと思っていると「手打ちそば」の幟を見つけ、入店。「カレー南蛮」を注文、20分分ほど待たされたが、細身のそばは美味しく、カレーの味も素晴らしい。店の名前は「ひかり」、お箸の袋に「一寸先は光」と書いてある。なるほどと納得、その箸も、竹の割りばしで使いやすく、御持ち帰り。再来必死だ。童学寺のご本尊は薬師如来。弘法大師が幼少の頃、学問修行に励んだ寺であるところからの寺名とか。「いろは大師」の像があり、当山で「いろは四十八文字」を考案したと伝わり、硯の水を求めたと云う「大師の加持水」が残る。大師堂の周辺には、「四国八十八ヶ所」「西国三十三所」「別格二十霊場」のご本尊が並び、お砂踏み道場となっている。3番慈眼寺の駐車場に着くと、阪急のバスが停まっている。顔なじみの添乗員に聞くと6日間で二十霊場を廻り東寺にお礼参りに行くツアーとか。大師堂に上がり、お勤め。「穴禅定」近くにある本堂まで、足を滑らしながら上りると頭から湯気が立つ。ご本尊は、十一面観音。お勤めを終えると、先着のご夫婦の奥様が声を掛けてきた。西大寺から和尚のバスに二度ほど一緒で、それから病みつきとなり5周の四国、そして別格と云う。小雨に濡れた参道は、滑りやすく手すりを頼りにソロソロと降りる。お宿の4番鯖大師本坊は17時夕食、18時より護摩供と聞いている。カーナビをセットすると到着時刻は17時30分の表示。必死に走ること2時間、16時45分到着。ご住職先導の食事作法の後の食事は、味付けが素晴らしかった。「鰹のタタキ」「野菜の煮物」「精進揚げ」「茶碗蒸し」「酢の物」「枝豆」のメニュー、精進揚げの一つに柿があった。和尚は、初体験だが、これは超美味。宿泊客は、我々3人のみ、貸切だ。地下の通路を抜け、護摩堂へ。ご住職と役僧、そして我々だけの5人の護摩供。有り難いことです。朝のお勤めは5時50分から本堂で。瞑想法の指導を受け、般若心経の読経、そして書き下し文の心経を唱える。そして鯖大師の由来や法話などいただく。ご本尊は鯖を手に持つ弘法大師。世の中は狭いもの、信貴山千手院の田中猊下とご住職は、高野山大学の同級生で同じ山岳部という。朝食も、住職先導の食事作法。納経所でご朱印を戴き、20番大龍寺を目指す。しばらく走ると、携帯に電話、和尚が部屋に改良服(黒衣)を置き忘れているというのだ。急いで戻ると、駐車場にお世話を戴いた女性職員が待ち構えてくれていた。徳島道脇町ICから大滝山を上る。枯落葉の絨毯の山道をひたすら走る。ガソリンメーターが残り60km分と表示。ようやくたどり着き、お勤めを終えて、ご住職に高松方面への道を確認、ガソリンスタンドまでの距離を尋ねると15kmほどというので、ホッと一安心。17番神野寺はまんのう池の傍にある。打ち終えて12時過ぎ、善通寺一高の同級生の実家近くのラーメン屋を目指す。先日教えて貰った良いお店だ。ところが、御休み。月曜日定休なのだが、祝日営業で振り替え休業の模様。あきらめて、やはり同級生が経営するお店のひとつで遅めの昼食。今回の打ち止めは、19番香西寺、和尚の別格霊場の推薦寺でもある。広々とした本堂に上がりお勤め。外に出ると先達仲間が二人、読経の声で和尚と分かったという。やはり別格霊場を廻っている。大師堂では、一緒にお勤め。ご住職は、不在だったが、筆を持つお嬢さんに「よろしく」と伝言してお別れ。帰路の神戸線は、故障車と事故処理で、大渋滞。淡路島SAからなんばまで2時間かかってしまった。年末に、残りの寺をまわって結願の予定。合掌

 慈眼寺にて  慈眼寺や 別格霊場 秋時雨

 大龍寺にて  枯落葉 西照権現 大龍山

2015年11月18日水曜日

西国10回 28~29番 西大寺発

平成27年11月16日
智恩寺文殊堂

扇型のおみくじ
生駒~西大寺~JR奈良のコース。和尚は、西大寺乗車を選択、それでも起床は5時だ。西大寺駅構内の喫茶店で、モーニングコーヒーを戴く余裕はある。お客様は31名で、ゆったりしている。大阪からもう1台出ている。京都縦貫道が繋がったので、スムースだ。新しくできた「京丹波・味夢の里」という道の駅で休憩。新鮮野菜や京都の物産が豊富。28番成相寺に初めて登るというドライバーさんは、参道の急坂に驚いていた。本堂に掲げられている左甚五郎作の「間向きの龍」は、写真撮影が許されている。お昼は、橋立大丸の本店。三大文殊のひとつである智恩寺の駐車場に停めて、境内を横切って行く。これは、有り難い。文殊様のお参りもできるのだ。何と「おみくじ」が扇になっていて、珍しい。
立ち寄り先の「道の駅とれとれセンター」の駐車場はマイカーで溢れている。丁度「カニまつり」なのだ。29番松尾寺では、本堂に上がり込んでのお勤め。大阪組を外で待たすことになってしまった。
ご当所のお薦めは、竹中罐詰の「丹後オイルサーディン」。テレビで推奨されたこともあり、人気の品だ。ところが、値段がまちまちなのには驚いた。味夢の里(475円)橋立大丸(550円)とれとれセンター(525円)私は570円だったというお客さんもいる始末。そんな訳で、帰路の味夢の里では、大人気となった次第。西大寺駅中の「豊祝」でアシスタントさんとお酒を酌み交わし帰路に。天気に恵まれ良いお参りでした。合掌

 成相寺にて  小春日や 真向きの龍に カメラ向け

阿波路巡り 1~13番+17・19番

平成27年13~15日
法輪寺の鐘楼

13日に母校善通寺一高の創立11周年記念式典が行われるので、同窓会関西支部を代表して出席した。午前中に閉式するので、阿波の里を巡ることにした。讃岐うどんとおでんにチラシずしの定番の昼食を済ませ、1番霊山寺に走る。午後のお寺は、人影も少なく静かなものだ。お陰で隅々まで拝観させていただいた。2番極楽寺は、今夜の宿でもある。お参りを済ませて、確認すると17時の法要に間に合えばと云うので、3番金泉寺に足を延ばす。バス遍路で、気になっていた本堂裏手の多宝塔に行ってみると、何とそれは個人の墓所だった。極楽寺に16時半頃戻り、綴れ折りの階段を上り、本堂へ。夕食時に大奥さんにご挨拶し、御話を聞くと、ご住職共々80歳になられる由。後継者はお孫さんで、走り回る子供は、曾孫ということだ。曾孫さんのお守りが活力の素ようだ。翌朝、出発時に、鳴門金時を一箱いただいた。
14日 4番大日寺は、我が東寺真言宗の準別格本山。平成の大改修を順次行っている。費用の一部にと1万円寄付させてもらうと、記念にと「ミニ鬼瓦」の置物やお守りをいただく。ご住職の近況を尋ねると「このところ足が弱っています。私が寺に戻ってからです」と副住職の返事、「それは、安心なされたからでしょうね」と云うと「皆さん、そうおっしゃるのですが、」と苦笑い。5番地蔵寺では、久しぶりに奥の院「五百羅漢」にお参り。ツアーでは、時間の関係でお参りしないのだ。6番安楽寺門前の「しらかわ」でブレンドコーヒーを注文、美味しかったので、豆を購入した。7番十楽寺、8番熊谷寺から9番法輪寺と打って、門前の草餅屋さんでお昼にした。おうどんと草餅のセットで、これも美味。10番切幡寺へは、車で一気に境内下まで。切幡の大塔に上がり、写真を撮る。阪急から2台のバスが到着、馴染みの先達が頑張っている。麓の金山商会で、お茶のご接待を受け、お線香を求めるとこれもご接待してくださった。11番藤井寺の大龍の天井画が素晴らしい。ご存知ない家族連れのお遍路さんに、天井画や白龍弁天さんをお薦めする。12番焼山寺の納経所は、一人で複数の納経帖やお軸は、受け付けない。しかし「おいずる」は認めるという。これが根拠と、昔の霊場会の通達を置いてある、それによると、「おいずる」だけ認めるのもおかしいのだ。今夜のお宿は、19番立江寺、17時までに入らねばとひたすら走る。ギリギリに到着し、すぐ本堂で副住職のお勤め。同宿客は、イギリスからのご夫婦のみ。
15日 再度、焼山寺に挑戦する。そして11番大日寺に。和尚の詩吟のお弟子さんから、「千枚通し」を買ってきて欲しいと頼まれているので、17番井戸寺に向かう。本堂、大師堂でお勤めし、面影の井戸でペットボトルに霊水を詰め、少し早いが帰路につく。なぜなら、明日は西国10回の添乗で5時起床なのだ。合掌
 
 霊山寺にて  打ち初め 小春日和の 霊山寺

 井戸寺にて  小春日や 面影の井戸 閼伽を汲み

第15回 一国巡り 38~59番 

平成27年11月8~11日
栄福寺の渋柿

和尚と巡る一国巡りも今回で15回目、今回は和尚を含め6名の参加なので、7人乗りの乗用車をレンタルし、前にもお願いした個人タクシーのドライバーさんに運転をお願いした。
8日の夜のオレンジフェリーで東予港を目指し、朝一番から足摺岬に向かうという算段なのだ。3人の女性は、初めてお四国巡りをするグループ。船中で、お参りの概略を説明し、少しづつ馴れていただくことにする。オレンジフェリーは、レストランも大浴場もあり快適な船旅を楽しめる。22時出港、6時接岸、38番金剛福寺へ。休憩の「ゆーいんぐ四万十」で、名物の栗焼酎「ダバダ火振」やお菓子を買い込み、握りたてのおにぎりを頬張る。金剛福寺をゆっくりとお参りし、足摺岬の散策に案内する。岬のたもとが土佐清水港、「黒潮市場」で昼食。和尚は、いつもの「マグロのかぶと煮」を購入する。39番延光寺では、赤亀のご朱印を道中着の背に頂く。初日の打ち止めは40番観自在寺、大師堂を一周して八十八ヶ所のお砂踏みだ。お宿は宇和島グランドホテル、夕食は「ほづみ亭」を予約してある。宇和島に泊まる目的は、ここでの食事にある。山海の珍味が堪能できるからだ。いつもながらの大満足。
浄土寺の山門
10日 41番龍光寺、42番佛木寺と廻り、「道の駅・みま」に立ち寄る。充実した道の駅だ。ハイウエイレストラン宇和島で、お弁当をpick upして43番明石寺へ。大銀杏の落葉が絨毯のようで美しい。45番岩屋寺は、最大の難所。股関節手術を経験した女性も、体重を持て余す先輩も何とか登りきってのお参り。山を降りて、「一休館」で一息入れる。44番大寶寺は、乗用車なので山門近くまでたどり着ける。これは有り難い。46番浄瑠璃寺、大師堂の稚児大師を順に抱っこしてのお参り。47番八坂寺も、歩くことなく寺の駐車場まで進入できた。48番西林寺に電話を入れて、お願いをしておいたが、何とか時間内に到着。17時に打ち止めできた。初遍路の一人が、大の俳句愛好家で、いろいろな句会に参加し、雑誌などにも投句されている。俳句を作るために旅をするという。和尚のような新米と違って、本格派だ。車中での俳句談義も勉強になった。お宿は、道後温泉「宝莊」、夕食後は、坊っちゃん温泉に向かう3人と別れ、道後の商店街をぶらつく。伊予かすりの専門店で、先輩は堂々の値切り交渉。見事に、作務衣をゲットした。
11日 まずは、51番石手寺から。棕櫚堂が、早々と店を開けており、ご挨拶。棕櫚の座敷箒をいただいた。分院で使わせていただくことに。聞けば、中国人の団体の爆買いで、仏壇磨きなどほとんど無い状態とか。50番繁多寺、49番浄土寺とまわり、53番圓明寺へ。ここにお弁当を運んで貰っていたのだ。見どころの多いお寺で、本堂の左甚五郎の龍やキリシタン灯籠、大師堂の瓦も芸術品級。おトイレも一見土蔵風のデザインで楽しい。52番太山寺も、山門近くの駐車場まで上がる。国宝の本堂、大師堂、鐘楼の地獄絵、聖徳太子堂など廻って納経所へ。その前に、一畑薬師が勧請されている。左手に瀬戸内海を眺めながらのお弁当、今治へ向かう。54番延命寺は、本堂の大改修中で、ご本尊は薬師堂に仮安置。本尊さんはどこかと迷うお遍路もちらほら。55番南光坊の四天王さんの前で記念撮影。納経所で、和尚の納経帖を開いて、「これは私の字です」と懐かしそうだ。56番泰山寺、57番栄福寺と廻って、58番仙遊寺への参道を上る。栄福寺の住職の書いた本が映画化されている。書店の店員をしていて、祖父の後を継いで住職になるという話で、なかなか楽しい本だった。59番国分寺で16時打ち止め。ドライバーさんが、警察署で事故証明を書いて貰うという。実は、仙遊寺の転回場所で、フロントが縁石に接触したのだが、見ると結構凹んでいる。警察は、その縁石の写真を撮ってこいと云う。仙遊寺に戻り、撮影して今治警察署へ。それでも1時間ほどのロスタイムで済んだ。お疲れ様でした。次回は、3月27~31日です。合掌

 握りたて 土佐の新米 頬張りぬ

 明石寺 老僧銀杏の 落葉掃き

 大寶寺 経読む遍路に 落葉かな

 稚児大師 抱ゐて祈るや 秋遍路

2015年11月5日木曜日

西国7回 20~23番 西大寺発

平成27年11月4日

勝尾寺山門
生駒~西大寺~JR奈良と廻るコースに、西大寺から添乗。お客様は39名。京奈和道路~第2京阪~京都縦貫道とスムースに走れ、20番善峯寺に10時前に到着。このコースは、結構歩け歩けなのだが、最初の寺が難関。綴れ織りの急な参道を登らなければならない。杖に頼っている方も見かけるので、心配したがなんとか全員本堂までたどり着いた。本堂に上がらせていただいてお勤め。お錀の叩き方などお話しする。お参り後のお薦めは、多宝塔前の天然記念物「遊龍の松」だ。
21番穴太寺の前に、近くの「豆屋 黒兵衛」に立ち寄る。丹波の黒豆を中心とするお菓子が並んでいる。京漬物もあったので、和尚はそちらを購入。穴太寺でのお勤めの後、希望者を案内して本堂、書院、お庭と拝観。本堂の涅槃釈迦像は、「なで仏」、ピカピカに光っている。丁度、御昼時となり、車中でお弁当を戴きながら、23番勝尾寺に向かう。美しく手入れの行き届いた広い境内の石段を上る。一願不動尊の前で、一方通行の境内の動き方を案内する。お参りにほぼ1時間ほど費やした。打ち止めは22番総持寺、山陰流包丁式で名高く、観音様は亀に乗っている。寺の近くまでバスは行けないので、少し離れたところから歩いて行くのだ。帰りも納経の終わるのを待って、全員で移動する。そのため、山門近くで待ってもらう必要がある。その時間を利用して、和尚は、大師堂、金堂、など諸堂をゆっくりと拝観させていただいた。お陰で、自分のご朱印をいただく時間がなくなってしまった。15時20分ごろ出発、生駒に16時に着く。添乗員は、納経用品や配り物などで、大忙しだ。夕べのお勤めも短縮バージョン。天気に恵まれ、良いお参りでした。合掌

 善峯寺にて  せせらぎに 落葉流るる 西山や

          小春日や 遊龍の松 善峯寺

2015年11月2日月曜日

四国1回 1~6番 天王寺発

平成27年10月31日

極楽寺の一願水掛不動尊
天王寺から44名のお客様と打ち始めのバス遍路。千手院大阪分院のメンバー夫妻もキャンセル待ちで滑り込んだ。秋晴れの天気だが、肌寒い朝。土曜日とあってか、いつもより渋滞で、淡路SAまで1時間半ほど費やした。三宮方面からのバスが1台出ていて、我々はそのバスを追ってのお参りとなる。「1番霊山寺に着くまでは、寝ないでがっばって下さい」と断って、初めての方を中心に「勤行次第」「作法」「納経用品」などについて解説する。霊山寺では、納経用品の買い物の後、記念撮影。和尚のお薦めは、1番と88番の写真は買って、お参り前とお参り後のお顔を見比べることだ。とても良い顔になっていると実感する。本堂で、尼僧さんの受戒と法話を2台合同で行う。三宮組は、先に大師堂のお参りを済ませての合流だ。お弁当タイムは、「2番極楽寺の後でと」断ってのお参り。「抱き地蔵」や「長命杉」とゆっくりとお参りだ。長寿庵で、住職の奥様と久しぶりのご挨拶。来月は宿坊にお世話になる。13時頃、6番安楽寺に向け出発。松本明慶作の仏像やご寄付された本尊薬師如来の由来など説明する。寒さしのぎに、コーヒーで暖をとる。5番地蔵寺の樹齢800年の大銀杏は、予想に反してまだ青さが優っている。4番大日寺では、大日如来のお姿について話し、回廊の西国観音様を拝みながら大師堂へ。観音様も年に数体づつ補修をする計画のようだ。大師堂やお大師様は補修を終えて、すっきりされている。3番金泉寺は、見どころの多いお寺。帰路のお菓子屋立ち寄りの時間が気になるものの、やはり、すべての案内しないと気が済まない。打ち止めは16時20分、これなら17時までにハレルヤ製菓に入れ得ると一安心。淡路HWOで休憩し、天王寺着20時。感想をを聞くと、初めての方は、相当疲れたようだった。「次回からは、大丈夫ですよ」とお別れ。合掌

 霊山寺にて  打ち初め 小春日和や 霊山寺
          
          永き日や 発心の道場 打ち初め

 極楽寺にて  抱き地蔵 抱きて祈るや 秋遍路

2015年10月29日木曜日

高野山 秋の特別ご開帳

平成27年10月28日
中門の多聞天

蛇腹道の紅葉
先達仲間3人で、高野山に登った。主目的は、無量光院の両界曼荼羅の拝観と特別ご開帳だ(11月1日まで)。新本堂に、両界曼荼羅が納められたというので、無量光院へ。尼僧さんの案内で、ゆっくりと拝ませていただいた。ついで、近畿三十六不動の一つである南院を訪れ、お勤めさせていただく。特別ご開帳のせいか、お山の駐車場は溢れんばかりなので、車は南院さんに置かせていただいて、取敢えず腹ごしらえと、中本名玉堂へ。これまた団体予約で一杯だ。顔なじみの店員さんが、少し待ってくれれば、用意しますと言ってくれたので、そうさせて貰った。金剛峯寺の本尊弘法大師に会いに行く。二人が高野山参事会のメンバーなので、同伴の和尚も入場無料だ。売店で、「小説弘法大師物語」をお薦めする。昭和9年1月5日よりの朝日新聞連載小説で直木三十五が執筆するが、2月24日に逝去、38回から後を論説委員であった釋瓢齊が126回まで書き続けたというもの。さし絵が高野山金堂の壁画を描いた木村武山だ。和尚の知るところ、弘法大師の本格小説では唯一のものと思うが、なかなか書店で手に入らない。しかし、金剛峯寺の売店では売っているのだ。(発行:スタジオ類)
紅葉の蛇腹道を歩き、金堂へ。(拝観無料)本尊薬師如来の前に座り、しばらく時を過ごした。もう生きている間にはお会いできないと思うからだ。中門の四天王さまをお一人づつカメラに納める。
最後は、霊宝館。ここも参事会員は無料で、和尚も恩恵に預かる。仏様たちと久しぶりのご対面だった。喫茶「西利」で、美味しいコーヒーを堪能して下山。途中の「こんにゃくの里」により、山芋と高野槙を購入。先達で登るのと違って、のんびりとした1日でした。合掌

 高野山にて  紅葉の トンネルくぐる 蛇腹道

2015年10月25日日曜日

読売旅行 西国11回 32~33番 榛原発

平成27年10月24日

観音正寺 本堂
久しぶりの読売旅行で、集合場所は最寄りの五位堂駅、朝もゆっくりで大喜びしていた。しかし前日の電話で愕然。3台出る内の3号車の予定だったが、2号車に変更してくれという。2号車は、榛原から名張、桔梗が丘を経て上野ドライブインから32番に向かうというコース。榛原6時30分集合には、和尚も始発電車に乗る必要がある。ということは、当初添乗予定の先達さんは、とても間に合わないということで、変更という訳だ。5時起床の予定が、緊張のせいか4時に目覚めてしまった。
榛原10名、名張7名、桔梗が丘8名、上野ドライイン18名と乗車して総勢43名と満員状態だ。他の2台は、それぞれ違うコースだが、名神高速を利用する。その点、2号車は名阪国道から近江路に向かうので、一番に到着できる。32番観音正寺は、麓の五個荘からタクシーで登る。先着したので、全員が一挙にタクシーで移動できた。当初は、2回に分けてお勤めかと話をしていたが、お陰で、お勤めも全員ですることができた。また、松本明慶作の白檀の大千手観音様を心ゆくまで拝んでいただけた。順調な滑り出しで、昼食会場のレストランハイウエー(彦根IC近く)に11時過ぎに到着し、12時過ぎには、33番谷汲山華厳寺に向けて出発できた。1時間少々で谷汲山の駐車場にたどり着き、まずはトイレに案内する。参道は、桜と楓の並木となっており、保護のためバスは通行できない。約800mを歩き山門をくぐる。108本の石灯籠を数えると本堂だ。おいずる堂から満願堂と3ヶ所でお勤め。満願の証を求める方も多い。50分後の15時集合の声をかけて自由参拝とする。
帰路は、東名阪から西名阪のルート。途中休憩し、上野ドライブインに18時前着。和尚は、桔梗が丘駅で失礼して、帰宅。満願おめでとうございます。善光寺のお礼参りには、寒さにお気を付け下さい。合掌
 谷汲山にて   柿並ぶ 満願の里 谷汲山
 

2015年10月23日金曜日

西国2回 2~4番 生駒発

平成27年10月21日

粉河寺中門の多聞天
生駒から43名のお客様と最大の難所・4番施福寺へ向かう。歩けば、長命寺や観音正寺の方が難所なのだが、タクシーのオプションがあるので、全員が立ち向かうという点でここが1番となる訳だ。
枚方方面よりもう1台とのことだが、我々が先行することになる。施福寺は本堂の改修を終えて、本堂拝観が有料となったので、お客様に意向を聞くと本堂でのお参りを希望する方が6割ほど。従って、まずは本堂下でお勤めの後、内拝希望者を和尚が案内することとした。(拝観料500円)
麓の槙尾山観光センターで、お杖を借りて登る。山門までたどり着いて一息入れるが、ここから30分の張り紙がある。このところ25度程度の気温になるので、和尚はTシャツの軽装で、黒衣や袈裟などをリュックに詰めて登る。これが大正解、本堂にたどり着き、汗を拭い着替えをして全員そろうのを待ち受ける。本堂は改修の結果、すべての仏様がそのままの姿で拝観できるようになり、とても有り難い。お客様も大満足だ。山を降りると、観光センターの柿の葉寿司と草餅が大好評。最後に降りてきた方は、売り切れてしまい残念がっていた。(後で聞くと、枚方組のお客様が写真撮影中に1m程の
沢に落ちて、救急車を呼ぶ騒ぎになったらしい)
和歌山マリーナシティの黒潮市場で昼食、お客様にとっては、初めての「食事作法」となった。2番紀三井寺の結縁坂の石段を上がり本堂に行けば、JTB名古屋のご一行がお勤めを始めるところ、心経のお唱えが終わるのを待って、我々もお勤めを開始する。そのあと我々は、新仏殿の大観音様に会いに行く。松本明慶作の約12mの千手十一面観音立像だ。100円払って、「展望回廊」に上がる。回廊は、観音様のお顔の高さで、三つの円窓から間近に拝むことができるのだ。勿論、万葉集に歌われた和歌の浦も眼の下だ。堪能して、3番粉河寺へ。奥行きの深い広い境内を説明しながら案内する。見どころの多い寺なのだ。ご本尊は絶対秘仏だが、脇の二十五部衆や野荒らしの虎(左甚五郎作)などを拝観できる。10名ほどの内拝希望者(400円)に対し和尚が案内役を勤める。16時30分打ち止め。阪和道堺料金所あたりに来ると、俄かに渋滞。何事かと思っていると、ETCの入り口4ヶ所が全て赤信号で一般入り口のみしか通行できない状態なのだ。係員が出て誘導しながらさかんに謝っている。つまり信号機の故障なのだ。こんなこともあるものだとびっくり。
「今夜は、しっかり足を揉みほぐして下さい」とお伝えしてお別れ。結願までに何度かご一緒することになるでしょう。その時はよろしく。合掌

 施福寺にて  秋晴れに 汗心地良き 槙尾山

四国4回 ミキ大阪会 梅田発

平成27年10月19~20日

平等寺の山門
梅田から28名のお客様と阿波路へ向け出発。初めての1泊2日のバス遍路。お客様は皆さん顔なじみの方々なので、集合地点から和やかな雰囲気だ。8時の出発だが、湾岸線の通行止めの影響で渋滞、淡路SAにたどり着いたのが9時20分、徳島とくとくターミナルで休憩し20番鶴林寺に12時に着いた。道中着の背中に、沢山のご朱印を押すのは感心しないが、鶴林寺の鶴と延光寺の亀のご朱印を押してもらうのは、和尚もお薦めだ。21番太龍寺へ向かう。ともかく初日に20番と21番の「遍路ころがし」を済ませてしまうのが和尚の流儀、14時発のロープウエイで上り、13時発で下ると伝える。上天気で、ゴンドラから鶴林寺の三重塔が、良く見える。太龍寺は、西の高野といわれるだけあって、大師堂の雰囲気は、高野山奥の院と同じ配置となっている。本坊廊下の天井に描かれた「大龍図」を鑑賞して下山、22番平等寺に走る。初日に3ヶ寺廻れれば、十分だ。平等寺は、本堂が改修中で、ご本尊薬師如来は、護摩堂に仮安置中。しかも、ご開扉されていて、和尚も初めて拝観させて頂く。大師堂も、最近はご開扉されているので、お客様は、超ラッキーなのだ。お寺の廻りの畑では、コスモスが咲き乱れ、撮影会の様相だ。打ち止めは、16時20分。
お宿の「昴宿よしの」に向かう車中で、「阿波踊り会館」の見学をお薦めする。ネットで確認すると、今夜は「まんじ連」の出演、この時間なら、食事を済ませ20時からの開演に十分時間がある。しかも、入場料も御宿で買えば、800円が600円になるという。経験者を除く24名が参加、添乗員もドライバーさんも初めてということで参加。聞けば、皆さん堪能し優秀賞を頂いた方も。
20日は、8時出発、17番井戸寺から。馴染みの堂守さんに、ご挨拶すると「今、開けたばかりよ」という。「本来は9時にお堂を開けるルール、出来るだけ30分前に開けるのよ」と久しぶりの笑顔。お客様が沢山買い物されたせいか、和尚にも線香と蝋燭のご接待。「面影の井戸」で霊水を頂く。16番観音寺の名物は、お大師様の梵字の光明真言の印版だ。道中着の両襟に摺って貰うのだが、込み合っていたり若衆がいないと駄目、声をかけた手前何度も電話するが繋がらない。あきらめて取敢えず添乗員に預けて貰い、納経所へ確認に。対応できると聞いてホッと一安心。19番立江寺では、納経所にお願いして、本堂でお参りさせて頂く。お客様は、堂々たるお地蔵さまに、感嘆の声。しかも、「黒髪堂」のお話をして、見学してもらうとさらにびっくりされたようだ。18番恩山寺の麓は、「義経上陸の地」という石碑が立つ。屋島の戦いの折に、ここから上陸して屋島に向かったというのだ。近くの神社の丘に義経の騎馬像が見え、国道の橋の名前も「義経橋」「源氏橋」とある。ご母堂玉依御前のゆかりの寺でもあり、御前を祀るお堂も大師堂に隣接して建つ。和尚は、釈迦十大弟子を祀るお堂で、解説だ。お弁当を摂りながら、23番薬王寺へ。お許しを得て、本堂に上がりお勤め。更に渝祇堂にも上がり、五智如来の話をする。山から眺める日和佐の景色も素晴らしい。14時過ぎ打ち止め。
平等寺近くのコスモス畑
休止中だった薬師会館で確認すると、4月1日から再オープンで、宿坊も再開、2階の食堂も団体予約は受け付けるとのことだった。お客様の要望を受けて、日和佐の道の駅で休憩し帰路へ。楽しい旅でした。合掌

 太龍寺にて  天高く 鶴林寺見ゆ ロープウエイ

 平等寺にて  秋桜や お薬師開帳 平等寺



2015年10月18日日曜日

信貴山 二十八使者、守護善神練り行列

平成27年10月18日

二十八使者とお付きの行列
日本で唯一信貴山でしか見られない法要「二十八使者、守護善神練り行列」が、秋晴れの中で行われた。これは、毘沙門天王のお使いである二十八人の使者、守護善神に扮し信者さんたちが仮面をかぶり衣装をつけて赤門から本堂まで練り歩くもの。朝護孫子寺からは、3本山の看主と役僧9名が行列に加わり、本堂で法要を行う。和尚も、千手院の役僧の一人として昨年に引き続いて参加した。千手院では、14時のお練りに先立って12時半より柴燈護摩を施行。行列は、先導に導かれた二十八使者、守護善神に続いて、僧が一列に。履物は、木靴なのでとても歩きづらい。本堂での法要次第は、散華、前讃(四智梵語)、般若心経、後讃(不動讃)、諸真言、至心廻向。何とか今年も無事お勤めを終えました。合掌


三本山の僧行列

2015年10月15日木曜日

四国10回 60~65番 生駒発

平成27年10月13~14日 
横峰寺の芒
生駒から44名のお客様と伊予路に向かう。約3分の2近くが和尚と同行の経験のある方、10回目とあって皆さん顔なじみ。集合の時点から和やかな雰囲気だ。阪神高速湾岸線の集中工事で通行できないため、神戸線が渋滞。ドライバーさんの判断で中国道経由で淡路島へ。次のポイントは、吉野川HWOでの昼食。和尚の選んだメニューは、チラシずし、うどん、おでんという讃岐風のセット。讃岐のうどん屋さんを覗く時は、この3点セットの用意のある店を選べば、間違いがないのだ。食後30分も走れば65番三角寺、今日は三角寺と60番横峰寺を済ませてしまう計画だ。2ヶ寺共、タクシーやマイクロに乗り換えて行く山の寺。三角寺は、弘法大師が修法の際に築いた三角の護摩壇に由来する。今、その遺跡は池となり弁財天が祀られている。境内に十月桜が咲き、女性軍がワイワイと愛でている。一茶の「これでこそ登りかひあり山桜」の句でも名高い。横峰寺へは、2台のマイクロバスに分乗して登る。駐車場が、境内の上にあるため、往きは下り帰りは登りとなる。他に参拝客の姿もないので、本堂の外陣に上がり込み勤行。45人の大合唱なので、まるで天井からお経が降ってくる感じで素晴らしい。参道を登りきると、目の前に日差しを浴びて光り輝く芒が現れた。即パチリと一枚。打ち止めは17時、お宿の道後温泉「ホテル ルナパーク」へ。 四国4回のバスと同宿となり、先輩先達と夕食もそこそこに夜の街へ。連れられて入ったお店が、近代的居酒屋というべきか、注文はタッチパネル方式。お店の方は、注文されたものを運ぶだけで済むので人件費削減になるのかも。お客にとっては、明朗会計でゆっくりと選ぶこともできる。調子に乗って、少し飲みすぎた。
 14日 まずは「ハタダのお菓子舘」でお買いもの。和尚も詩吟教室の生徒さんのために新商品「鳴門金時ポテト」を仕入れる。鳴門金時100%使用が謳い文句で、確かに旨い。お参りする4ヶ寺は、国道11号線に沿っている。バスの運行が楽なように、62番宝寿寺から。境内に立つ「十一面観音像」のお顔が妙に愛らしい。「一切女人 安産祈願」の観音様なので、女性軍に人気。63番吉祥寺のご本尊は信貴山と同じ「毘沙門天」、山門近くの福聚閣には、七福神の残り六体が祀られている。皆で順にお参り。駐車場に戻ると、祭衣装の若者が集まってくる。どうもこの地区の秋祭りのようだ。64番前神寺は石鎚派の総本山、境内も奥行きが深い。本堂に向かう途中に、お大師様の像があるが、表情が宝寿寺の観音様に良く似ていて、和尚は同じ作者ではないかと思っている。また、本堂への石段の横に、お不動さんが1円アルミ貨を身体に一杯貼り付けて立っている。「上手く貼りつくといいことがあるそうですよ」と説明すると挑戦するお客様も多かったが、どなたも成功しなかった。国道を61番香園寺に向けて走る車窓から、山車数台とすれ違った。皆さん、大喜びだ。香園寺では、大聖堂に上がりお勤め。大日如来、真言八祖など説明させていただき打ち止め。(12時10分)
リンリンパーク-の餌を求める錦鯉
 昼食会場は「リンリンパーク-」錦鯉の池が凄い。お客様は鶏鍋セットだが、我々乗務員はメニューから選べるので、和尚は「鍋焼きうどん」を注文。帰路は、「いろは歌」の解説をし、皆で練習タイム。すると、お客様がやってきて、早く夕べのお勤めをして欲しいという。男性軍が、次の休憩ポイント、吉野川HWOで精進落しに一杯やりたいということだった。神戸線の渋滞をさけて、中国道経由で生駒着18時40分。楽しいお参りでした。合掌
  三角寺にて  登り来て 十月桜 三角寺  
   吉祥寺にて  蟷螂に 道譲りたる 遍路かな  
   前神寺にて  笑み浮かべ 迎ゆる大師 秋遍路  
   沿道にて   山車(だんじり)を 曳く乙女らや 秋祭り 
  淡路島にて  赤々と 輝き沈む 秋夕日

2015年10月11日日曜日

神護寺 多宝塔 特別ご開帳

 平成27年10月11日
神護寺の山門
 神護寺の多宝塔の本尊五大虚空蔵菩薩(国宝)の秋のご開帳に向け、なんばを8時に集合した。昨年も、トライしたのだが台風の影響で中止となり、門前で引き返えしたのだった。信貴山千手院大阪分院のメンバー4人で、まずは金堂にて、ご本尊薬師如来(国宝)を前に読経、薬師如来に脇侍の日光・月光菩薩、眷属の十二神将、更に四天王が居並ぶ。読経の後は、お膝元近くで拝観させて頂いた。 ご開帳の五大虚空蔵菩薩は、向かって右より宝光虚空蔵菩薩、蓮華虚空蔵菩薩、法界虚空蔵菩薩、羯摩虚空蔵菩薩、金剛虚空蔵菩薩と一列に並ぶ。本来は、法界虚空蔵菩薩を中心に、四方に配置されるものと云うが、多宝塔の内部空間が狭いが故の配置とか。微かに、かっての彩色が残っている。役僧の説明が一段落したところで、ここでも読経させていただいた。拝観料は、通常の600円に多宝塔拝観500円プラス。帰唐された弘法大師が、14年間住持された「遺跡本山」である。和尚もようやく念願かなっての参拝となった。下山後は、麩屋町の「晦庵河道屋」でおそばを頂き、「錦市場」へ。日曜日とあってか、電車のラシュ並みの込み具合だ。和尚は、「麩饅頭」「出し巻き玉子」「大根の糠漬け」といつものお買いものをして帰路についた。天気予報に反して、雨も降らず、良いお参りとなった。合掌 

2015年10月9日金曜日

醍醐寺三宝院特別拝観と霊宝館

平成27年10月7日

三宝院・国宝唐門
三宝院門跡筆「花尽くし」
読売新聞わいず倶楽部の企画に応募したところ5倍の抽選に見事当選、参加費は6600円。醍醐寺へは西国巡拝でお客様とお参りするのだが、三宝院や霊宝館は素通りなので、この機会を利用させていただいた訳だ。京都地下鉄「醍醐駅」に10時30集合。100名が4班編成に。まずは、三宝院の修証館で法話と「高王十句観音経」の写経、本堂に写経奉納して昼食。
会場は、雨月茶屋恩賜館。箸袋には「食事五観文」が書かれている。『一つには、功の多少を計り、彼の来処を量る。二つには、己が徳行の全欠をはかって供に応ず。三つには、心を防ぎ、過貧等を離るるを宗とす。四つには、正に良薬を事とするは形枯を療ぜんが為なり。五つには、道行を成せんが為に、将にこの食をうくべし。』また、料理の敷き紙は、三宝院門跡の「花」尽しの墨書だ。午後からは、班ごとに伽藍拝観。西国のご朱印を求める方が二人いらっしゃったので、3人で別行動させてもらう。14時からがいよいよ三宝院特別拝観。若い僧侶の案内で、本堂、純浄館、奥宸殿など拝観。秀吉作というお庭も解説付きで拝見すると一段と興味深い。霊宝館では、秋季特別展として「宗達とその時代展」を開催中。宗達の屏風絵など3点など、国宝、重文7点が特別展示だ。びっくりしたのは、上醍醐の五大力やご本尊などが展示されている。さらに隣接の仏像館もゆっくり拝観できた。平成20年の落雷以降、上醍醐の仏様のほとんどが下醍醐に避難されているようだ。16時の解散まで、心行くまで堪能させて頂いた。合掌

2015年10月5日月曜日

信貴山 千手院 第21回 やすらぎ会

平成27年9月26日

長谷寺加藤精一化主
信貴山千手院恒例のやすらぎ会が開催された。講演は長谷寺化主加藤精一猊下、密教学者として多くの著作を発表されている。今年79歳になられるが、いつ拝聴しても、洒脱な語り口で、聴衆を笑いに包みこむ。日本仏教の恩人と聖徳太子を語り、仏教関連の年号にまつわるお話は興味深かった。聖徳太子の誕生は574年、その200年後の774年に弘法大師がご誕生。ご誕生の20年後が平安遷都(794年)。また仏教伝来は、聖徳太子誕生の約40年前で538年(ご参拝と覚える)。弘法大師が大師号を賜ったのが、没後(835年)87年の921年と解りやすく説明。
日本人の信仰心は「神仏を崇拝し、先祖を敬う」ところにあると話され、四苦(生老病死)の苦とは、サンスクリット語で「思う通りにならないもの」の意と説明され、納得。
加藤猊下は、弘法大師の著作の現代語訳を進められていて既に8冊(角川文庫)とか。以前の講演で、海外に弘法大師の思想を広めるには、良い翻訳が必要。その為には、弘法大師の難解な文章を上手に現代語訳しなければ翻訳が旨く行かないと述べられていた。

2015年9月21日月曜日

西国全周の旅 その3

平成27年9月11~18日

長浜城
17日 8時出発予定が、お客様の集合が早く、7時35分には出発できた。というのも10番三室戸寺は、開門は8時30分から閉門は16時30分で、納経受付は16時までという制約があるので、タイミングが難しい。そこで、朝一番にということになった訳だ。開門前に到着したので、しばし駐車場で待機し開門を待つこと15分。花の寺としても有名だが、この時期はさみしい限りだ。12番岩間寺も岩間山正法寺が正式名称。今は醍醐派、醍醐寺の座主が山主を兼ねている。しかも、今日は観音様の縁日と云う。醍醐寺で、京阪バスのピストン運転で参拝客を運ぶので、午前中は止めた方が良いのではと、聞かされていた。しかし、どうにも段取りが良くないので、電話をしてもらうと10時頃なら良いのではとの返事。雨が幸いして参拝客も少ないようだ。本堂でのお参りも許され、全てご開帳、真言八祖像も初めて拝ませていただいた。今日もラッキーだ。13番石山寺は、和尚の属する東寺真言宗の大本山、お山は一方通行で巡る方がスムースだ。説明しながら一巡し、門前の洗心寮で近江名物「しじみ飯」のランチ。雨の中、14番三井寺こと園城寺へ。観音堂に上がり込んでお勤めの後、境内を巡る。弁慶の引きずり鐘、金堂、三井の晩鐘の順だ。お客様に右代表で300円払って、鐘をついて貰う。ドーンとお腹に響く、良い音だ。31番長命寺はタクシーで登るが、残り120段は石段が待っている。松山からという団体が先着しているが、ご朱印を貰うだけで、お勤めはしないようだ。山を降りて、32番の観音正寺へ。ここでもタクシー利用だが、山頂近くの駐車場からは15分ほど山道を歩く。本堂で、松本明慶作の白檀の千手観音様とご対面。納経所が、本堂内に移転していて、顔馴染みの声帯を削除している方も居る。「お元気ですか」と声をかける。お勤めを終えたが、先ほどの松山組が数人残っているので、「お勤めはしないのですか」と聞くと「やれる人がいないのです」との返事、「では私についてきて下さい」と先導する。打ち止めは、16時30分。お宿の長浜ロイヤルホテルまで、1時間弱で到着。
   秋雨の 岩間の寺や 観音供
18日 朝には雨も上がり、長浜城がすっきりと見える。出発は竹生島行きの始発に合わせて設定しているので、ゆっくりだ。ドライバーさんに休養してもらおうと、船着き場まで歩く。松山組も同じ船で、「今日もよろしく」と声を掛けられる。石段を本堂まで登り、お勤め。松山組も一緒に、心経を唱え、弁天様のご真言を三唱する。帰りの便まで、時間がたっぷりあるので、宝物館に案内する。お四国の志度寺縁起でいう「面向不背」の珠がここにある。どういう経緯かは不明とのことだが、これにはびっくりなのだ。観音堂の国宝唐門は修理中。お勤めを済ませ、舟廊下から神社へと案内、瓦ヶ投げを何人かが試みる。土産物屋の「弁天芋餅」が美味くて安い。(150円)ホテルに戻り、11時半再出発。まずはサガミでお昼、いよいよ打ち止めの谷汲山華厳寺を目指す。参道を歩き、本堂、おいずる堂、満願堂と順に巡る。満願堂の周辺に狸の石像がたくさん並んでいる。「なんで狸なの」との質問に答えられない和尚は、納経所で聞いてみた。すると「満願できたということは、他人を抜いたこと。他を抜いたでタヌキなのです。」との返事。これには参りました。
谷汲あられの里に立ち寄って、新幹線岐阜羽島駅へ。ここで皆さんとお別れ、和尚は名古屋から近鉄特急で帰宅。7泊8日のお参り、お疲れさまでした。合掌
  秋風や 狸迎ゆる 満願堂
満願堂の狸

西国全周の旅 その2

平成27年9月11~18日
ヤマトの柿の葉寿司定食

西尾八橋の里のランチ
14日 8時に出発し、29番松尾寺まで1時間、一番乗りのお参りだ。本堂で法話も頂く。21番穴太寺まで1時間強走る。お昼は、宝塚ワシントンホテル。24番中山寺は、腹帯で有名な寺、明治天皇の祈願所でもある。境内の石段横にエスカレーター完備なのは、ここだけだ。不動堂、羅漢堂、石棺など案内して廻る。23番勝尾寺も境内が広く、石段も多い。本堂にたどり着くと、「中でどうぞ」との声、他に参拝客の姿もないところからのご配慮と有り難く、和尚も初めての本堂内でのお勤め。荘厳が素晴らしく、皆で感動。22番総持寺へは、少し離れたところから徒歩での参拝となる。打ち終えて16時15分、なんとかもう1ヶ寺と思い添乗員が電話作戦のところ、15番今熊野観音寺が待っていてくれるという。ドライバーさんの踏ん張りもあって、17時前に滑り込んだ。本堂でお勤めし、法話も頂いて打ち止めは17時20分。なんとラッキーな一日だった。お宿は京都東急ホテル。
    柿の実の 色づき始む 松尾寺
15日 8時出発。修学旅行シーズンとあって、16番清水寺の混雑が予想されるので、朝一番にお参りするこことなった。参道の土産物屋もまだ開いていない。本堂でゆったりとお参りし、音羽の滝へ向かう。「何度来ても長い行列で、初めてお水を頂けた」とお客様も大喜びだ。番外元慶寺は、花山法皇の落飾の寺。国道沿いでバスを降りて、しばらく歩く。添乗員を先頭に、和尚が最後尾についてケアする。11番上醍醐寺は、今は下醍醐に観音堂がある。山門から一番奥にあり、帰路に諸堂の参拝をお薦めする。京都市内に戻り、八橋発祥の店である「西尾八橋の里」で京風のお昼、東京のお客様には大好評だ。19番革堂・行願寺、18番六角堂・頂法寺とかっての町堂を巡り、20番善峰寺へ。綴れ折りの急な参道を登らなければならない。本堂でお参りの後は、天然記念物の「遊龍松」を鑑賞してもらう。打ち止めは16時45分。ここからお宿の橿原ロイヤルホテルへ。近鉄線を挟んで橿原神宮があるので、朝のお参りをお薦めする。
    京の秋 音羽の滝の 爽やかさ
16日 和尚も早起きして、小雨の中を橿原神宮へ。門が締まっていたが、まもなく5時45分に開門。一番乗りだった。番外法起院、8番長谷寺からお参り開始。参道は、長い。法起院は徳道上人のご廟所である。そこからさらに歩いて長谷寺に着く。登廊をゆっくりと登る。納経所へ挨拶に行くと、「舞台が修理中で、朝早いので本尊の前でお参りを」と云う。大師堂、元長谷寺、五重塔など山内をぐるりと案内する。7番岡寺の本尊は二臂の如意輪観音、仏教伝来の三国の土で造られたと云う大きな塑像だ。お膝元でお参りする。6番壺坂寺は通称で、壺坂山南法華寺だ。お里澤一の壺坂霊験記で有名な寺。本尊のお姿は、南方風だと和尚は思っている。天竺渡来の石仏などが多く、元気な方をお連れして、山内を巡る。お昼は「ヤマトの柿の葉寿司定食」、お客様には珍しく感じられたのか、好評。9番興福寺南円堂では、時間を取って、国宝館など拝観して貰うことに。なんと北円堂も特別公開中だった。京都に戻り、17番六波羅蜜寺へ。時間があるので、宝物館を皆で覗く。重文がずらりと並んでいる。打ち止めは16時30分。近くの「幽霊子育て飴」を買いに行く。日本昔話などで何度も取り上げられている話に出てくる飴だ。手造りで、さっぱりと爽やかな味わい。お宿は再び京都東急ホテル。
    秋雨の 橿原宮に 朝参り

西国全周の旅 その1

平成27年9月11~18日

一乗寺の国宝三重塔
台風の影響で、お参りが中止になったりしたため、久しぶりの先達だが、なんと7泊8日で西国全周という東京からのツアーに乗ることになった。一行はお客様17名と添乗員、名古屋駅に9時過ぎに到着、岐阜バスと和尚が出迎える。1番青岸渡寺に向けて出発、伊勢道が伸延したことによって新しく出来た「紀北・始神(はじかみ)テラス」まで2時間の走行。地場産品を置いてあるゾーンとレストランがある。車中でお弁当をいただき、14時前に那智の滝到着。このところの雨のせいか、流れ落ちる滝の水量は豊かで、盛り上がって見えるほどだ。青岸渡寺では、ご住職の法話を聞き、下山。那智観光センターの「黒飴ソフト」が人気の的、15時15分に出発、「道の駅くちくまの」で休憩し、お宿の南部ロイヤルホテルに17時30分到着。和尚は、メンバーのウエルカムコーヒーで一息いれた。
    天高く 三筋の滝や 那智の山
12日 3番粉河寺へ向け8時前に出発。内陣の拝観も付いているので、左甚五郎の野荒らしの虎や仏像など解説しながら案内する。2番紀三井寺の石段に息が上がる方も多かったが、本堂の後は、新仏殿に案内。松本明慶作の千手十一面観音立像について、寄木造の手法など説明。上天気で、眼下の和歌の浦も絶景だ。「レストランはやし」で昼食を済ませ、本日のメインイベント4番施福寺を目指し槙尾山を上る。無理はしないようにと話しておいたが、全員登りきった。拝観料を払って、ご本尊の前でお勤めし、諸仏を拝観しながら解説する。時計を気にしながら、5番葛井寺へ。門前の葛井餅屋さんに声をかけ、店を開けておいてもらう。丁度17時に打ち止めし、お買いもの。お宿の日航姫路ホテルに18時45分の到着。
    天高く 白鷺城の 白さかな
13日 8時出発、27番圓教寺へ。ロープウエイの始発で登り、全員でマイクロバスに乗ってもらう。時間を節約し、三つ堂に案内しようという和尚の魂胆だ。映画の撮影に良く使われる所なので、お客さんも興味深々なのだ。山を降りると、トム・クルーズも大量に買い込んだというロールケーキの試食だ。
幡州清水寺にて
26番一乗寺の石段も難所の一つ。国宝の三重塔の写真を撮りながら一息。本堂天井の納め札が花びらのように見える。車中で昼食を済ませ、25番幡州清水寺へ。山門から奥行きのある境内だ。
山門前の仁王さんのボードで記念撮影。番外花山院は、花山法皇のご廟所。タクシーのピストンで急な坂を登る。番外ながら「慈悲の道」を作成していたのには、感心させられた。2時間ほど走り、28番成相寺へ急な坂をバスが喘ぎながらノロノロ走る。内陣など拝観させていただいて、16時30分打ち止め。お宿は天橋立宮津ロイヤルホテル。
     星空に 橋立の松 水墨画

2015年8月19日水曜日

四国2回 7~11番  梅田発

平成27年8月18日

紅葉と鬼瓦(熊谷寺)
6月9日にご一緒した貸切のご一行様とのお参り。皆さんお仲間なので、バスの中の雰囲気は、とても和やかで温かい。総勢40名なのだが、男性は3名のみ。前回より参加者が増えて、初めての方もいる。8時前に梅田を出発し、1番霊山寺を目指す。目的は、お参りではなく納経用品の買い足しとトイレ、そしてお弁当の積み込みだ。1回目、3回目と廻ってきているので、蝋燭や線香が乏しくなっているようだ。梅田からもう1台と高槻・枚方から1台出ているが、和尚のバスの集合地は梅田のみなので、3台の先頭を走ることになる。
霊山寺を出て早めの昼食を摂りながら、11番藤井寺からの逆打ちで廻ることに。本堂の外陣天井の30畳敷きの大龍図に圧倒されながらのお参り。10番切幡寺へは、タクシーのオプションがあるのだが、半数の方は歩きを選択。マラソンに挑戦しているという女性もいて、結構健脚揃いだ。本堂、大師堂、はたきり観音とお参りして、切幡の大塔に案内する。石段の中ほどにある不動堂で小休止し、ここで不動真言の練習だ。長いご真言なので、リズム感が大切。何度か繰り返し、スムースになったところでお参りし、大塔へ。お寺では、もっとも高台にあり、そこから眺める吉野川の景色が素晴らしい。和尚は必ず案内することにしているのだ。麓の金山商会でお茶のご接待をいただき、買い物を済ませ、9番法輪寺へ。
門前のあわじ庵に朝電話を入れた。草餅を予約するためだ。皆さんの希望を数えると2個入り(150円)が60箱、あわじ庵のお母さんは、そんなに数は用意できないと、草餅と石焼きイモのセット(200円)ではとの提案。皆さんに了解してもらい用意が出来ている。まずは、お参りが先だ。なんと、ここで後続の2台に追いつかれ、境内は3台分のお客さんで大盛況。8番熊谷寺は、雰囲気が大好きなお寺。中門の時国天、多聞天の説明をして、本堂に入ると、ご本尊がご開帳されている。今日は、観音様のご縁日だったと、幸運を喜びながらのお勤め。金色に輝く千手観音は、威風堂々とした立像だ。大師堂では、背後に迫る本堂の鬼瓦の撮影会。打ち止めの7番十楽寺は「治眼疾目救歳地蔵」「役者顔のお大師さま」「愛染明王」と説明ポイントも多い。「救済」ではなく「救歳」なのは、「歳」に関係なく救うという意味らしい。
16時35分、立ち寄り先のハレルヤ製菓に向かう。和尚は、ここで衣替え、何しろ全身汗まみれなのだ。淡路島を通過しながら、夕べのお勤めと4回目のお寺の説明。淡路HWOで最終休憩の予定だが、ドライバーさんがうっかり通過してしまった。戻るに戻れず、休憩は京橋PAで取ることに。お客様も、その分早く帰れねと納得してくださったのだが、阪神高速が大渋滞。梅田着が20時半となってしまった。合掌

 熊谷寺にて  新涼や 千手観音 ご開帳

2015年8月11日火曜日

足摺岬から善通寺へ

平成27年8月6~10日

岩本寺本堂の格子天井
母校・善通寺一高の2年に一度の同窓会が9日に開催されるというので、この機会に37番岩本寺から43番明石寺を廻る計画を立てた。特に岩本寺は2日にわたって廻る。なにしろ、岩本寺だけがご朱印のバランスが悪いのだ。いつものように、6日のオレンジフェリーを利用し東予港に6時上陸。ひたすら高知道を走り、岩本寺を目指す。朝食は南国SAで野菜たっぷりの「はちきんちゃんぽん」をいただく。お薦めメニューとあって、ボリュームもたっぷりだ。岩本寺に9時到着、奥の院のお地蔵さまもご開帳中。「此処や」のアイスクリームで元気を取り戻し、39番延光寺へ。お参りを終えると丁度お昼時、旧アカメ館横の「四万十屋」で鰻でもと思ったが、天然物の値段を見て断念し、「ごり丼」なるものを注文。親子丼の鶏の替わりに「ごり」が入っているという感じ。青海苔の味噌汁と佃煮、酢の物に沢庵がついて800円。和尚は美味しくいただき、満足でした。14時過ぎ38番金剛福寺到着。暑い時間帯とあって、お参りの方の姿もほとんどない。ゆっくりとお参りして、展望台から灯台と散策。15時過ぎに民宿・西田へ。ご主人は、西安・青龍寺詣でが、趣味みたいなもので、お軸など沢山飾られている。和尚の師僧である東寺砂原秀遍長者の書をプレゼントしたこともあり、いつ行っても歓待していただく間柄なのだ。まずはビールで喉を潤し、一風呂浴びて一息ついた。洗濯機を回して、夕食を待つ。窓からの足摺の海も絶景だ。英語と数学の教師という二人と魚尽しの夕餉を楽しむ。話が弾み、親父さんの声でようやく腰を上げ、早寝。教師二人は、5時の日の出を撮影するのだと張り切っている。和尚も朝まで爆睡のつもりが、虫に襲われ眠れない。明け方まで、苦しめられた。朝聞けば、襲われたのは、和尚一人だった。
8日 朝食を済ませ、再度、岩本寺を目指す。またも「此処や」のアイスだ。これで土佐の国とはお別れ、40番観自在寺へ。いつものように大師堂周囲のお砂踏み。41番龍光寺に近くにオープンした三間の道の駅を覗くと、レストランが大繁盛。地元の主婦たちの手作りの御惣菜でランチバイキング(900円)。メニューの豊富さ、お味の良さ、それにこの料金だから人気が出るはずだ。バス遍路では、通り過ぎるのみだったので、これは大発見。龍光寺、42番佛木寺とお参りし、43番明石寺へ。明石寺は添乗員達の話では、納経に時間のかかるお寺として有名なところ。和尚も並んでみて、妙に納得した。これで打ち止めとし、善通寺へ向かう。国道沿いのひまわり畑が素晴らしく、車を停めて撮影。
善通寺郊外の向日葵畑
9日の同窓会のあとは、同期との夕食会。善通寺グランドホテルに連泊し、10日の午前中は、剣舞の指導を受け、帰路に。充実した4日半ということか。
合掌

足摺岬にて   夏の夜や 虫に襲われ 夜明け前

善通寺にて   向日葵や 同じ向きに 並び咲く

 

2015年8月5日水曜日

四国8回 44~51番 天王寺発

平成27年8月3~4日

猛暑の中、バス遍路最大の難所45番岩屋寺に挑戦する第8回だ。天王寺駅前からの合流だが、お客様は39名、結構高齢の方の姿も混じっている。阪急トラピックスのお客様へのご案内では、45番岩屋寺や44番大寶寺は2日目の予定となっている。添乗員らと相談の結果、難所は初日に済ませ、ゆっくりと道後温泉で疲れを取って貰うほうが、良いだろうとの判断。お客様も、賛同していただいたので、45番岩屋寺を目指す。道中が長いので、般若心経の資料のことや「いろは歌」の説明など済ませてしまうことに。昼食は、石鎚山HWOのレストパークリンリン。握りずしと冷やしうどんの組み合わせだ。岩屋寺到着は14時過ぎ、無理をしないように念を押して緑陰の参道を上る。バスに残った一人を除き、38名全員が完歩。汗を拭き、呼吸の整うのを待って勤行。納経所に先輩である住職を訪ねたが、お出かけだった。山を下りながらの会話は、「こんな急なところを上ってきたの」というもの。下りの方が、足元が心配になるほどだ。麓の「一休館」で一息入れて、15時20分出発。名物「おくま饅頭」に電話を入れ、駐車場まで持ってきてもらう手配を頼む。大寶寺の納経所に置いてあるのは10個ほどなので、念のためだ。44番大寶寺も結構な坂道なのだが、岩屋寺を先に済ませていると、そんなに感じないのが人の心理というもの。お参りを終えると16時過ぎ、これなら何とかもう1ヶ寺と欲を出し、お客様に声をかけると皆さんその気になってくださった。47番西林寺に添乗員が電話を入れてお願いすると、待っていてくれるとのこと。ダライバーさんも頑張ってくれて、門前到着が丁度17時。大師堂右手の弁天池の蓮の花を愛でながらのお勤めで、打ち止めは17時25分だった。明日は、もっと凄い蓮池がありますからと予告して、道後温泉ルナパークに。夕食後、散策に出かけると、「道後温泉夏まつり」が始まったところ、坊っちゃん湯本館前の特設ステージでは和太鼓のパフォーマンス。メンバーは、子供も加わり、女性が多いが迫力ある。伊予柑ハイボール(550円)なるものを舐めながら、しばし鑑賞。
4日 5時半起床、温泉に浸かり、6時半から朝食。出発は7時30分。部屋の扉が開かないというトラブルがあって心配したが、予定通り出発し、51番石手寺へ。参道のお店をみると、開いているのは、馴染みの「棕櫚堂」のみ。久しぶりに親父さんと握手だ。記念撮影から本堂、大師堂、宝物館とまわる。「衛門三郎の石」が目的だ。ブッダの庭で、釈迦の生涯について概説する。「棕櫚堂」の親父さんが仏壇磨きと墓磨きをお土産に用意してくれていた。最後の棕櫚職人と自認する親父さんの手作りだけに、お客様にも人気で列ができる。50番繁多寺、49番浄土寺、47番八坂寺、46番浄瑠璃寺と午前中に廻り終えるつもりだ。浄土寺の駐車場はアイドリングストップなのだが、納経が遅い。蒸し風呂のバスの中で、添乗員を待つ間、お念珠の話をする。素晴らしかったのが、浄瑠璃寺の蓮池、お参りのあと案内したのだが、感嘆、感動の声ばかり。赤の蓮の中に白蓮も混じり、今が最盛期のようだ。11時50分打ち止め、砥部焼陶芸館に向かう。ここでお弁当のpick upと休憩だ。帰路、「ハタダのお菓子館」に立ち寄るのだが、石鎚山系の伏流水があるので、ペットボトル持参をすすめると、蛇口の前に長い列が出来てしまった。吉野川HWO、淡路HWOと順調に来たが、阪神高速が大渋滞の19km、どのルートを選択するかドライバーさんも迷ったが、何処も渋滞。結局、渋滞の神戸線を進入することに。天王寺まで2時間、お疲れさまでした。合掌

 岩屋寺にて   緑陰の 苔むす参道 岩屋寺や

 道後にて    和太鼓や 道後温泉 夏まつり

 繁多寺にて   繁多寺や 読経に和する 蝉の声

 浄瑠璃寺にて  紅白の 蓮咲き乱る 浄瑠璃寺

2015年7月20日月曜日

西国6回 16~19番+元慶寺 なんば発

平成27年7月19日

六角堂鐘楼
祇園祭時期の京都の蒸し暑さは尋常ではない。しかも台風明けとあって、いや増す感じ。梅田~なんばのコースで、第2京阪を走り、番外の元慶寺を目指す。清水焼団地の駐車場所より、徒歩約20分、汗だくになってたどり着く。この寺は、西国中興の花山法皇が落飾された道場である。ご本尊は薬師如来で天台宗。同じ道を戻り、バスの冷房でやっと一息入れる。東山を越え17番六波羅蜜寺へ。空也上人開山の名刹、平家や源氏など武家社会の舞台でもある。本堂に上がり、お勤め。
丁度、お昼時なので、16番清水寺の駐車場でお弁当をいただきお参りすることに。駐車場は2時間単位なので、14時には出発しようとお話して参道へ。連休最中の清水寺は、ラッシュ時の電車並みの混みよう。外国人観光客の姿も多い。それに混じって浴衣姿の若いカップルや女性など散見され、さすが京都。いつもは空いている本堂も、鐘を叩きお参りする方が多い。我々は、少し脇に控えてお勤め。音羽の滝など説明して、時間まで自由に参拝していただく。和尚は、電通の先輩の店「村上喜宝堂」に。イスラム系のお客様で溢れている。先輩は、ゴルフコンペで不在だったが奥様のご接待を受け、汗を拭う。お参りのお客様にも、声をかけておいたので、数人の方が買い物に。
いつも、和尚のお客様には、割引きしていただけるのだ。19番革堂・行願寺へも、少し歩かなければ、ならない。いつもの降車場所より手前で、降りたので少しややこしいかなと危惧し、帰りは解りやすいルートを説明したのだが、個人納経の6人が帰路を間違えてしまった。先達の輪袈裟をした方がいたので、安心していたのだが、これは和尚の説明の失敗かも。打ち止めは18番六角堂・頂法寺。池坊で名高い、聖徳太子開基の寺。京都の中心ということで「へそ寺」とも云われる。本尊如意輪観音を正面に向かって左に聖徳太子、右に見真大師(親鸞)を祀る。六角通りをはさんで鐘楼がある。かっての町堂の名残である。16時前に打ち止め、バスに戻って、すぐに夕べのお勤め。何故なら、西本願寺前の西利本店に立ち寄るのだが、漬物の試食にワインが振舞われるからだ。女性軍も、これはおいしいと評判。16時半に帰路に着く。ナンバから梅田へと向かおうとしたのだが、環状線が事故渋滞。梅田から廻ることに変更。18時前になんば着。合掌

清水寺にて  清水寺 浴衣姿の 二人連れ

2015年7月16日木曜日

西国1回 青岸渡寺 京都アバンティ前発 

水量豊富な那智の滝
平成27年7月15日

連日の青岸渡寺参り、今日は数年ぶりの京都発だ。出発も7時20分と30分早い。和尚の自宅からは、5時35分の電車に乗る必要がある。ということは起床は4時半だ。今までは、京都駅前集合だってたが、観光バス用の乗降場が廃止され、駅前整備中だ。それで、集合場所も移動となっている。
バスは大宮経由で、お客様は40名。昨日と同じ往路、違いは立ち寄りの「ちかつゆ」に往路で大よること。帰路は、新名神を走るという。阪急からは3台出ているが、その為京都組がラストとなってしまう。紀ノ川SAに巣を作っていた燕は、昨日は子燕が4羽いて1列に並んで餌を待っていたのだが、今日見ると2羽に減っている。1日で見違えるほど大きくなっている。2羽はすでに巣立って行ったのに違いない。中田食品の梅酒の試飲コーナーは大人気、最高級品の「樽」は、度数20度。コクがあって本当に旨い。ギャラリー梅園も展示の入れ替えが終わり、人気の的だ。滝をテーマに日本が展示されていた。いつものように那智の滝からお参り、130段を下り、上ってくる。456段の参道を上り、本堂でお勤めの後は、副住職の法話。昨日の「火祭り」を終えて、いつもの雰囲気を取り戻している。出発しようとすると、雨がぱらぱら来たと思ったら、強い風と横殴りの雨だ。台風の影響かと思ったが、山を下ると小雨となった。帰路は、和尚にとっては初めてのコース、国道42号線を尾鷲・熊野方面へ、紀勢道「尾鷲北」ICから伊勢道、そして亀山から新名神を使い、京都南ICで降りるというもの。結局、紀伊半島をほぼ1周ということだ。20時半帰着。自宅までは長い道のりだ。合掌

 
 紀ノ川SAにて   燕の巣 きのうは4羽 いま2羽に

西国1回 青岸渡寺  なんば発

平成27年7月14日

青岸渡寺境内より那智の滝を望む
梅田~なんばのルート、お客様は42名。7時50分出発、初めてのお客様が多いので、お勤めからお参りの作法にいたるまで、ゆっくりと丁寧にレクチャー。高齢の方から、よくわかったと声がかかたので、目的は達したかも。早速、車中で勤行、紀ノ川SAで休憩し、南部の中田食品へ10時着。
梅干しや梅酒など南高梅の店だが、素晴らしい「ギャラリー梅園」がある。平山郁夫画伯の熊野古道の作品など美術品が展示されていて、自由に鑑賞できる。和尚はいつもお客様にお薦めするのだが、今日は、たまたま、展示の入れ替え中に飛び込むことになった。車中でお弁当をいただきながら、那智山麓の「かまセン」ヘ。線香、蝋燭のPICK UPと買い物タイム。いよいよ那智の滝と思ったら、なんと今日は年に一度の那智大社の例大祭「那智の火祭り」(扇まつり)の当日だった。滝の駐車場は、警察と消防車両に占拠され、バスは駐車できない。まずは、青岸渡寺からお参りとなった。熊野交通の駐車場も祭見物の観光バスで一杯だ。参道の石段を上って行く途中で、社殿から滝へむかう扇神輿の列に遭遇、なるほど扇がシンボルだ。本堂に入ると、祭のメインイベントの時間帯とあって、他に参拝客の姿は見えない。貸切状態でお勤めし、副住職の法話をいただく。西国の歴史や観音様の功徳の話など丁寧なお話、西国の札所でこうした法話が聞けるのは此処くらいなのだ。40分後の14時50分にバス集合と声をかけ解散。青空がくっきりとして、境内から眺める滝の瀑布が美しい。駐車場に戻り、「名物黒飴ソフト」だ。お客様にもこれはお薦めしているがいつも人気となっている。全員が揃ったところで、添乗員が滝参拝の希望者の確認をとる。滝の駐車場が使えないので、1時間かけて往復する必要があるのだ。15名が希望し、添乗員が引率、残りは待機だ。また、駐車場のトイレが、場所を変えて新築されて、木の香が満ち満ちている。聞けば、GW前に完成とか。帰路も往路と同じ道をたどるが、新しく延伸した高速道路の一部を利用、それだけで15分ほどの短縮とか。なんば帰着20時30分。お疲れさまでした。合掌

   夏の空 三筋の瀑布 那智の山

   那智大社 扇神輿や 火のまつり
那智大社例大祭行事案内

2015年7月13日月曜日

広島探訪 宮島~平和公園

平成27年7月12日

原爆ドーム
厳島・大願寺 護摩堂
11日に吟道関心流広島県本部と吟詩学院の交歓吟詩大会が開催され、久しぶりに広島へ。折角だからと、吟友4名で観光タクシーを頼んだ。(1時間4840円)7時半に宮島に向けて出発、30分ほどで宮島口、なんとJR西の連絡船も運航されている。この船の方が、大鳥居の近くを運航するからとドライバーさんのお勧めに従う。JRだからICOCAが使える。桟橋から神社の入り口まで、随分距離がある。入場料は300円、干潮とあって、砂地が露わとなり、珍しい景観だ。板張りを踏み締めながらゆっくりと進む。写真集を購入(1500円)。出口まで来ると、目の前に「大願寺」。ご本尊は弁天さまで、日本三弁天の一つ。残りは、江の島と竹生島という。新しい護摩堂が目に入り、近づくと丈六の大不動明王が鎮座されている。お姿を拝見すると、ピーンと来た。松本明慶に違いない。確認するとその通り、平成18年に護摩堂再建落慶法要と不動の開眼供養を行ったとある。不動は約4m、6t、総白檀の不動明王としては日本最大級とか。まさか巌島で明慶佛と遭遇するとは、びっくりだ。結局、2時間ほど滞在し、平和記念公園に。資料館の入場券は50円、維持管理の為、値上げの案が出ているようだ。また、リニュ-アルの準備も進められている。展示内容が小学生には悲惨すぎるのではとの意見もあるようだ。記念碑で祈りをささげ、原爆ドームへ。小学生が修学旅行の際に奉納した大量の千羽鶴を眺めると瞼が熱くなってきた。ドームから50m先が爆心地、島医院のあるところだ。観光タクシードライバーの丁寧なご案内をいただいた。広島駅まで運んでもらい5時間強、料金は5時間分で24200円。一人では、こうはいかないが、吟友4人なればこその企画となった。合掌
  
  平和公園にて  夏の空 平和祈るや 千羽鶴

  厳島神社にて  水遊び 社殿の前や 厳島

2015年7月10日金曜日

別格二十霊場巡り 5~12番

平成27年7月5~7日

四国八十八ヶ所や高野山の開創1200年のイベントが終わったと思ったら、別格霊場は、記念スタンプを12月まで続けるとのこと。姉さん先達2人が、それに飛びつき年内に一周したいと言い出した。和尚も10年振り位となるので、いつものように運転手兼先達を勤めることとした。5日の夜のフェリーに20時に乗船、出港は22時。船内で食事を済ませ、大浴場に入り、スケジュールの打ち合わせをして、爆睡だ。5時半の船内放送で目覚め、上陸準備。接岸は6時、まずは12番延命寺を目指す。7時前に到着すると、ご住職が扉を開けるところ。一番乗りの勤行を済ませ、納経所へ。姉さんたちは、1200年記念の納経帖を買い求める。ここからスタートだ。高速に乗り、高知へ向かう。別格霊場では、土佐の国は5番大善寺一ヶ寺のみ。土佐から伊予の国を巡る計画なのだ。8時に高知道立川SAで、オープンを待ちかねて朝食。小高い丘にある境内に向け石段を登ると、トンビが大声で迎えてくれた。再び高速に乗り、四国霊場32番岩本寺に立ち寄らせてもらう。和尚の記録では、この寺のご朱印が歯抜け状態なのだ。久しぶりに、「此処や」のアイスクリームをいただく。門前の八百屋では、新生姜を一袋。宇和島の6番龍光院を目指すのに、カーナビは、ショートカットの381号線を指示。素直に従うと、信号もほとんど無く、快適なドライブ。途中の「道の駅・四万十大正であいの里」で昼食。姉さん2人は「山菜うどん」和尚は「焼うどん」を注文。(570円)。軽いお昼にしたのは、夜の「ほずみ亭」を楽しむ魂胆なのだ。15時前に龍光寺到着。本堂に上がり込みお勤め。予定はここまでだったが、8番十夜ヶ橋も打つことにした。有名ポイントのせいかバスが2台先行している。和尚たちは、それではと橋の下のお大師様にお参り、「野宿された時は寒かったでしょう」とお蒲団が奉納されている。川の中では、大きな鯉が群れている。団体さんと入れ違いに本堂へ。大師堂が1200年記念でご開帳中、珍しく立像だ。3人で「いろは歌」を奉納して16時半打ち止め。ホテルに戻り、ほずみ亭へ。いつものツアーの際は、お任せのフルコースなのだが、今日はメニューを眺めながら、あれこれと注文。十分満足させていただいた。
興隆寺山門
7日 7時前から朝食、7番出石寺へ。カーナビは、八幡浜市経由を指示している。それ従って走ること1時間半、800mクラスの山頂の寺にたどりつく。納経所で確認すると、そのコースは大回りという。帰路を聞くと、地図を渡され、ひたすら大洲へ向いて走ることと教えられた。これは大正解、30分以上の短縮。次は、松山郊外の9番文殊院。遍路の元祖といわれる衛門三郎の屋敷跡だ。蝋燭台に蝋が溜まり、お掃除をしていないのが見え見えだ。あと2ヶ寺は、近いところにある。10番西山・興隆寺は、広大な境内でしかも石段が続く。霧が立ち込め、幽玄な雰囲気。さすが醍醐派の別格本山だ。打ち止めは11番生木地蔵。10年振りに見るお堂はすっかり痛み、大師堂改築の募金を募っている。その大師堂に上がってお勤め。あとはひたすら走るだけ。18時頃にナンバ到着。合掌

 延命寺にて  梅雨の朝 一番乗りの 延命寺 

 大善寺にて  梅雨合間 とんびの声や 大善寺

 十夜ヶ橋にて 七月や 布団重ねる 十夜ヶ橋

 出石寺にて  梅雨霧や 墨絵の中に 出石寺