2015年10月5日月曜日

信貴山 千手院 第21回 やすらぎ会

平成27年9月26日

長谷寺加藤精一化主
信貴山千手院恒例のやすらぎ会が開催された。講演は長谷寺化主加藤精一猊下、密教学者として多くの著作を発表されている。今年79歳になられるが、いつ拝聴しても、洒脱な語り口で、聴衆を笑いに包みこむ。日本仏教の恩人と聖徳太子を語り、仏教関連の年号にまつわるお話は興味深かった。聖徳太子の誕生は574年、その200年後の774年に弘法大師がご誕生。ご誕生の20年後が平安遷都(794年)。また仏教伝来は、聖徳太子誕生の約40年前で538年(ご参拝と覚える)。弘法大師が大師号を賜ったのが、没後(835年)87年の921年と解りやすく説明。
日本人の信仰心は「神仏を崇拝し、先祖を敬う」ところにあると話され、四苦(生老病死)の苦とは、サンスクリット語で「思う通りにならないもの」の意と説明され、納得。
加藤猊下は、弘法大師の著作の現代語訳を進められていて既に8冊(角川文庫)とか。以前の講演で、海外に弘法大師の思想を広めるには、良い翻訳が必要。その為には、弘法大師の難解な文章を上手に現代語訳しなければ翻訳が旨く行かないと述べられていた。

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