2013年9月29日日曜日

第10回 和尚と巡る四国一国巡り(土佐の国)

平成25年9月29日

春秋に一国を巡り2年4回で結願する和尚の遍路旅も、今秋で10回目となります。
スケジュールが決まりましたのでご案内します。

 開催日 平成25年11月11日(月)~13日(水) 2泊3日
       出発 11日 8時新大坂駅 8時30分 難波
 
 行程  24番最御崎寺~37番岩本寺(38番、39番は次回巡拝)
      前回うち漏らした井戸寺を最初に廻ります。
  
 費用  @65000円

 申し込み・お問い合わせは ハロートラベルサービス大阪(橋本)
    ☎06-6306-6411
 または和尚まで
    ☎090-2351-3927
 

2013年9月26日木曜日

阪急名古屋 西国6回 9~14+22~24番

平成25年9月23~24日

三室戸寺本堂
名古屋からのお客様24名を興福寺の南円堂でお迎えすることとなった。10時半頃の到着というので和尚としては、ゆったりとした朝だ。このコースは、昼食会場が決められているので、動きが制約されるが、二日間で効率の良いお参りを考える。到着した添乗員と相談、南円堂の後は、22~24番を回ることとなった。昼食は、宇治平等院近くの喜撰茶屋。台風18号の影響で、宇治川は溢れんばかりの増水だ。浮島に渡る橋も、通行止めの状態。そこから京滋バイパスの宇治西ICより宝塚ICへと走り24番中山寺に。エスカレーターも完備した境内にお客様はびっくり。近畿36不動霊場でもあり、なんといっても徳道上人が33箇の宝印を石棺の中に隠した寺としても有名だ。改めて宝塚ICから茨木ICに向かい23番勝尾寺へ。もともと勝王寺だったが恐れ多いと、発音はそのままに、勝尾寺と表記するが、山門には「勝王寺」の額が掛かっている。石段を登り本堂へ行くと、丁度ご供養の時間で、本堂からマイクを通して読経の声が流れてくる。その声に負けないようにと皆で大声を張り上げる。16時に勝尾寺出発。時計が気になる。添乗員が22番総持寺に電話を入れると、17時までに入ってくださいとのこと。バスを路上で降りて、寺に到着が16時40分。余裕で間に合った。日本料理の板前さんのメッカと説明する。「山陰流包丁式」で名高い寺でもあるのだ。茨木ICから雄琴温泉「雄山荘」へ。車中で、「西国巡礼の始まり」のDVDを見てもらい、近江八景の漢詩など紹介する。部屋から琵琶湖が見下ろせて夜景も素晴らしい。
24日 昨夜早く床についたせいか、5時半に目が覚めた。シャワーを浴びて7時食事、7時45分に出発出来た。8時30分京都・高台寺に到着、塔頭で座禅を組むのがコースに入っている。和尚も参加させて貰った。真言宗の阿字観や月輪観とは考え方は違うが、形的には似たようなものだ。今日のお参りは6ヶ寺なのだが、12番岩間山正法寺が台風の影響で通行止め、ご本尊、納経所が11番醍醐寺に出向いているとのこと。その醍醐寺からスタートする。観音堂で、2ヶ寺のお参りだ。納経に時間がかかるし、国宝や重文の豊富な寺なので、ゆっくりと拝観して頂く。10番三室戸寺は花の寺だが、今は見るべきものは無い時期だ。昼食は、石山寺門前の洗心寮、名物「志じみ飯」。13番石山寺は、東寺真言宗大本山、西国では、唯一の和尚と同宗の寺。紫式部が源氏物語の構想を練った寺という。打ち止めは14番園城寺(三井寺)、観音堂では、上がらせてもらってのお勤め。それから塔頭・微妙寺や金堂、三井の晩鐘、釈迦堂など拝観。和尚は、最寄りの京阪の駅でお別れしJR、近鉄を乗り継いで帰路に。和気藹々とゆったりとした2日間でした。合掌

 勝尾寺にて   勝尾寺 ひっそりと咲く 彼岸花

 雄山荘にて   秋月や 琵琶湖遥かに 露天風呂

 石山寺にて   秋風や 近江八景 石山寺

 洗心寮にて   中秋や 瀬田の畔の 志じみめし



三井の晩鐘

2013年9月18日水曜日

西国8回 24、25番+花山院  生駒発

平成25年9月17日

播州清水寺の山門
調べてみるとこのコースは、昨年の二月以来だ。44名のお客様と生駒を出発。台風18号の通過後とあって雲一つない青空、風も爽やかなお参り日和だ。お客様の内10数名は和尚と一緒の経験があるそうだ。JR奈良と西大寺を経由しているので、この生駒駅でトイレに駆け込む方も少なくない。8時40分スタート赤松SAで休憩し、25番播州清水寺を目指す。京都の清水寺と区別するために「播州」と云うが、御嶽山清水寺だ。この辺りでは、法道仙人の開基の寺がいくつもあり、清水寺も花山院もその一つだ。この100年、何度も火災や落雷などの被害で諸堂は焼失と再建の歴史のようだ。11時前に到着、堂々たる朱塗りの山門の前で、「右入左退」の原則を説明する。和尚も大学の道場で修行中に厳しく躾けられたのだが、「聖域に出入りする時には、右足から入り左足から出る」というもの。和尚は左足から踏み出す癖があり、道場に入るときによく叱られたものだ。
大講堂が西国の札所となっている。お参りの前に念珠の使い方等説明。次の番外花山院菩提寺までの車中でお弁当をいただく。花山院は花山法皇の御廟所、登山口から急な坂を900m登る。タクシーのオプションもあり、25名利用で一人往復800円。歩き組は19名で約30分~40分かかる。寺の本尊は薬師如来だが、西国の札所は、正面に十一面観音、向かって右に花山法皇、左に弘法大師が祀られている。納経所の前が開けてさながら展望台だ。有馬富士を眼下に、六甲山脈が遠望できる。登る時より降りの方が、急坂であることを実感させられる。
24番中山寺に向かう途中の三田で「丹波屋三田店」に立ち寄り。佃煮類やお菓子などが並んでいる。中山寺の駐車場は、阪急の駅を挟んで反対側にある。線路下の通路を抜けると門前のお店が並び、お礼参りの晒しなど売っているのも安産の中山寺独特の風情だ。山門をくぐり両側の塔頭を抜けて本堂に向かう。幼児を抱いた若夫婦や安産祈願らしい女性の姿が目に付く。石段にエスカレーターが設置されているのも珍しい。お参り後、近畿三十六不動の札所となっている五大堂や徳道上人が33個の宝印を収めたとされる石棺等を説明し各自でお参りしてもらう。和尚は、納経の後「羅漢堂」を拝観。打ち止めは16時前、生駒に17時前に到着。台風一過の青空のもと、さわやかなお参りでした。合掌

 花山院にて  台風一過 青空背負う 有馬富士

 中山寺にて  爽やかや お礼参りに 赤子連れ

2013年9月6日金曜日

第三十三回 四国八十八ヵ所霊場会公認先達大会&伊予の寺

平成25年9月4~5日

全国大会法要後の会長法話
5日に松山市のひめぎんホールで全国大会が開催されるのに際し、女性先達4人を愛車に乗せて参加することとなった。毎回、信貴山千手院の尼僧がご接待のティッシュパーパーを配っているので、今回はそれも和尚の車で運ぶことにした。4日7時になんばに集合し、先ずは75番善通寺を目指す。出来れば、いくつかの札所を回ってから松山入りするつもりであった。昼前に善通寺に到着、お参り後「オハラうどん」で昼食、そして南大門前の「コトブキ」でコーヒータイム。この店は、和尚の高校の同級生がやっている店なのだ。
天気予報で、台風17号に伴う大雨の情報がカーラジオから流れてくる。なんと、松山道が通行止めだ。国道11号線をひたすら走るが、随所で渋滞。ようやく解除になり、小松ICから松山道へ。道後の宝荘ホテルにたどり着いたのは18時。結局、札所を廻る余裕もない11時間のドライブだった。先着の千手院の尼僧と合流し、夕食は予約の「番鳥」へ。女性5人に男性は和尚だけの会食、女将心づくしのメニューは、秋刀魚と烏賊のお刺身に焼き茄子、鯨肉の生姜焼き、それから焼き鳥はお好みだが、今治風の皮焼き、ササミ、ズリ、等など。仕上げは、ちらし寿司にお吸い物。食べきれない焼き鳥とちらしは包んでもらう。お土産に、地元の美味しい醤油を小分けしてくれていた。満腹で、道後の夜を歩く。和尚お薦めの「伊予かすり」の専門店に、女性軍は興味深々。いろいろとお買い上げだ。ホテルの部屋は、10畳の和室。山頭火の俳画額が掛かっている。「夕焼雲のうつくしければ人の恋しき」。
温泉を楽しみ、売店で地元の焼酎を買い込んで飲み直し。肴は、お持ち帰りの焼き鳥とちらし。道後の宵を堪能だ。
5日9時半から受付なのだが、前泊している方も多いので集まりは早い。8時にホテルを出て、皆でティッシュ配りだ。ひめぎんホールで、老人福祉施設関連のセミナーも開催されていて、その参加者もどんどんやって来る。ティッシュの箱がすぐ空っぽになってしまった。会場の真ん中に席を確保。和尚の推薦寺・88番大窪寺の住職にもロビーでご挨拶ができた。来年の開創1200年には、ご本尊のご開帳を50年振りに行うという。毎月8日~12日9時から15時だ。それに合わせて予定を組むことにする。
大会開始は10時30分。物故者の慰霊法要と表彰式、そして会長の法話で午前中は終わり、午後から太鼓奉納と特別講演だが、和尚たちは失礼して札所を巡ることに。女性軍の希望は49番からというので、浄土寺から53番圓明寺までを廻る。昨日とは打って変わって上天気。和尚たちと同じように札所巡りの先達姿も多い。16時頃打ち上げて、帰路につく。松山道は開通しているが、高松道の板野、鳴門間が土砂崩れで不通。徳島道を終点まで走り、鳴門ICから入り直して淡路島を走る。淡路SAで夕食を摂り、なんばへ。良く走りました。合掌

浄土寺にて   浄土寺や 台風一過の 青き空

繁多寺にて   繁多寺や 経に重なる 法師蝉


四国9回 52~59番 高槻発

平成25年9月2~3日

太山寺・一畑薬師堂
四條畷から枚方を経由してJR高槻から松山、今治方面の札所を廻るコース。和尚は、このコースに5月に添乗しているのをすっかり忘れていた。お客様に指摘を受けて、気がつく始末。そんな訳で44人中10人ほどが2度目となる。小豆島でご一緒した方もいらして、楽しかったと声を掛けられた。
8時30分に出発したバスは、淡路の室津SA、吉野川SA、で休憩の後、小松IC近くの「リンリンパーク」で遅めの昼食。添乗員はお店のメニューから選べるというので、ドライバーさんお薦めの「オムライス」を頼んだ。大盛りを注文したのだが、もともと量が多いとかで、完食するのが大変だった。
59番国分寺からお参り開始、時折雨のぱらつく天気、雨宿り出来る場所を探しながらの参拝。握手大師と薬師の壷に行列だ出来る。58番仙遊寺のご住職の講演で聞いた「西浄」(トイレのこと)の裏話などお話する。57番栄福寺本堂の柱には、「横綱大鵬」の千社札がまだ張り付いている。足の不自由な少年が、この寺で歩けるようになり、犬に引かせた箱車と松葉杖を奉納したというエピソードを話し、古ぼけた箱車を紹介する。16時前に打ち止め。「ハタダお菓子館」に立ち寄りするのだが、ここには「石鎚の伏流水」が設置されているので、ペットボトル持参をお勧めする。勿論和尚もだ。
ホテルは、道後の「ルナパーク」。折角の道後の夜なので、楽しみ方を伝授。和尚は、夕食後、馴染みの「番鳥」に出向き、4日の打ち合わせ。先達全国大会が5日に開催されるので、道後に前泊し、夕食は「番鳥」でお願いしているのだ。
3日は7 時45分出発。52番太山寺からスタート。雰囲気がとても素晴らしい寺で、駐車場から坂道を登っていくのだが緑に包まれて、朝一番のお参りが最高なのだ。しかも、一畑薬師を勧請しているので、納札に「め」と歳の数だけ書いておくように話しておいたのだ。大師堂横の「痔疾」を和らげるという丸く真ん中に窪みのある礎石を亀の子束子でこする。これも皆笑顔で楽しんでいる。53番圓明寺は、すぐ近く。本堂の鴨居に左甚五郎作の大きな龍の彫り物があり、参拝客を睨んでいる。いつも感心するのは、大師堂の瓦だ。芸術品としか例えようがない見事さ。トイレが土蔵風であるのも風情がある。大師堂の左奥には、隠れキリスタンのものと思われる「マリア観音」の石塔が。
松山市内から、瓦で有名な菊間町を抜け海岸線を今治に走る。54番延命寺には「六公四民」を上手に勝ち取って、村人が飢えることをなくした「庄屋・越智孫兵衛」の墓もある。56番泰山寺は雨中でのお参り。55番南光坊のご本尊は大通智勝如来。大日如来の異形で釈迦の過去仏の一つとされる。大門の四天王像が隆々として立派。お客様に四天王の覚え方をお教えする。「じぞうこうたか」(地蔵買うたか?)というのだ。仏教は、どういう訳か時計回りで東南西北の順。つまり持國天・増長天・広目天・多聞天の順なのだ。打ち止めは12時30分。お弁当をいただきながらしまなみ海道を走り、大三島の「しまなみ宝船」立ち寄り。吉備SA・三木SAで休憩してなんと17時30分高槻着。     合掌

 太山寺にて       秋風や 眼のお薬師に 人の列

 しまなみ海道にて    秋雨や しまなみ海道 島かすむ