2012年8月31日金曜日

秀寛和尚の独り言ー暑い夏ですー

平成24年8月30日

8月がようやく終わろうとしています。今年は和尚にとって忘れられない8月になるでしょう。兄弟子のお声掛りで、神戸の遍照光院のお盆の檀家参りのお手伝いに4日間行きました。兵庫区、長田区は自転車で、北区はマイカーで、80数軒廻らせていただきました。住宅地図を頼りに廻りましたので、予定の時間に大幅に遅れ、大変ご迷惑をお掛け致しましたが、良いお勉強をさせていただきました。お昼を食べる時間もなく、いただいたお饅頭が頼りでした。自坊関係を含め5日間のお参りを終え、ホット一息と思ったのもつかの間、早稲田の稲吟会(詩吟部)で同期の訃報が入りました。私が幹事長(主将)の時の指導部長で、千葉県市川市の日蓮宗本山・真間山弘法寺の貫主を務めていました。若くして本山の貫主にとなり将来を嘱望されていたのに残念なことでした。親交のあった兄弟子とお別れにおもむき、奈良に帰って2,3日すると、今度は電通ラグビー部で楕円球を追いかけた仲間の訃報です。癌を克服し、不死身と言われていましたが、肺炎とかで1週間で逝きました。なんと暑い夏だろうと思っていましたら、千葉県柏市在住の叔父の訃報です。従兄弟の希望もあって和尚が導師を勤めることに。明日、明後日の通夜、告別式です。本当に暑い夏になってしまいました。しかし、スケジュールがハードだったにもかかわらず、三件とも調整がついて参列できるのです。故人が、待っていてくれているに、相違ありません。南無大師遍照金剛。合掌

2012年8月30日木曜日

近畿三十六不動尊巡り 9~11+21番

平成24年8月28日
無動寺の参道

伊賀・大和巡礼の会の不動尊巡り第3回目。今日はお不動さん縁日28日だ。お客様は中型バス満員の28名、添乗員はガイド席の状態。真美ケ丘NTの自宅近くのバス停で和尚を拾ったバスは、まず香芝SAで休憩。和尚は8時45分に合流だが、既に2時間バスに揺られているお客様もいるのだ。まずは9番大龍寺に向う。神戸から再度山ドライブウエイに乗ろうとしたが、バスは進入禁止、お寺に問い合わせると、有馬街道から迂回してドライブウエイに入るという。山門前にバスを停め、山道を登る。足の不調の方のために乗用車を用意してくれていた。ありがたいことです。このお寺は「東寺真言宗」の別格本山、弘法大師が入唐前と帰朝後にお参りされたところから再度山(ふたたびさん)というのだ。和尚と同宗派なので、お迎えの副住職に名刺を渡してご挨拶。不動堂でお参りするより信徒会館のお不動さんでおまいりをと聞いていたので、おがらせていただく。そして会館でお弁当をいただく。副住職の法話を聞きながらだ。10番無動寺へは、その再度山ドライブウエイを北上する。駐車場から細い参道をなだらかに登って本堂へ。五体の重文など七体の佛様がまとまって祀られている。収蔵庫と須弥壇が兼用になった構造で、まずはゆっくり拝観をと促され、それからお勤め。大日如来と不動明王が一緒に祀られているのは珍しいと法話もいただき、中山寺へ電話を入れておくようにアドバイスもいただく。納経所の閉まる時間が早いかもというのだ。電話を入れると待っていてくれそうだ。三田市の11番鏑射寺へ急ぐ、武庫の台ゴルフコースの近くにお寺はある。古刹だが、現住職が昭和30年代から山を分け入り復興したという。お寺につくと、護摩堂を開けて待っていてくれた。護摩の煤にいぶされた不動明王やお大師像は黒光りし、お不動の眼が金色に光っている。いよいよ打ち止めの21番中山寺だ。高速道路は火災事故の余波で渋滞していたが、16時半になんとかたどり着けた。添乗員さんは、納経所に向けてダッシュだが、我々はゆっくりと山門に向う。本堂の観音様に各自お参りしてから、右横の「五大尊堂」で打ち止めのお勤め。花山法皇が33個の法印を発見した石室と思われる石積古墳に案内して17時、帰路に。本当に親しい仲間の巡礼とあって、バスではお菓子や冷やしたトマトなども飛び交い、ワイワイガヤガヤ、楽しい巡拝でした。次回は9月25日大津方面を回る。合掌

 鏑射寺にて   涼風や 黒き不動に 大師像

四國逆打ち3回 81~77番 なんば発

平成24年8月27日
白峰寺本堂

梅田~なんば発のコース、お客様は42名。和尚はなんばからの添乗だが、お客様の一人が遅刻、5分遅れの8時25分に出発した。逆打ちとあって、初めてのお四国という方は10人ほど。龍野西SAで休憩し、81番白峯寺へ。崇徳上皇の御廟所のあるお寺で、干支のご本尊を奉安していることでも知られている。五色台から山門に向かって下っていく途中に源頼朝が先祖供養のために建立した十三重の石塔が2基建っている。(重文)山門をくぐり100段ほど石段を登ると本堂、大師堂が並んでいる。お念珠の作法など伝授してお参り。五色台を下り、80番国分寺に。さすがにかっての政治・文化の中心地という趣のある佇まいだ。大師堂の拝殿と納経所が同居しているのも印象深い。79番天皇寺は、八十場駅前の駐車場から少し歩かねばならない。真っ赤に塗り直された白峯宮の三輪鳥居をくぐると左手に本堂、大師堂がある。いかにも元神宮寺という感じで白峯宮に寄り添っている。崇徳上皇の霊を慰めるために建立された「崇徳天皇社」が白峯宮の前身である。一遍上人ゆかりの時宗の寺が78番郷照寺、「うたづの厄除け大師」で通っている。お庭も覗かせていただいた。山門を出たところに、四國最大級の「閻魔大王」を祀るお堂がある。「今のうちにゴマを磨っておきましょう」と声をかけて、お参り。77番道隆寺は眼のお薬師さん、納札の裏に歳の数だけ「め」書いて納めるようにアドバイスしておいた。本堂の薬師如来、脇侍の日光・月光菩薩を前に、「太陽女性論」の説法。門前の「サンエイ」で目に効くお茶をいただき休憩、「よう、おまいり」が4~5冊お買い上げで、「和顔施」の署名をする。17時帰路につく。吉備、三木のSAで休憩して梅田到着は20時30分過ぎ、なんば21時前に到着。お疲れでした。合掌

 天皇寺にて  秋風に 香煙流る 天皇寺

2012年8月23日木曜日

西国11回 30・31番 西大寺発

平成24年8月22日

竹生島港より宝厳寺を見上げる。右が唐門
西大寺より27名のお客様と8時10分に出発。11 回とあってかほとんどの方が、和尚と一緒になっているという。こんなことは、滅多にない。阪急トラピックスからは、川西と梅田から各1台合計3台のバスが向かっている。お盆の渋滞がウソのようにスムースで、草津SAに1時間弱で着いてしまった。今日は、まず竹生島の30番宝厳寺から31番の長命寺に向かう予定、長浜港11時30分出港だ。この調子だと長浜港で1時間ほど待つことになる。結局、港にバスを停め車中で早めのお弁当を摂っていただくことに。長浜港から30分で竹生島、いつもより風と波があるようだ。足に自信のないお客様には、唐門の前で待っていてもらい、167段の石段を登る。段差があってしかも急なのだ。本堂で弁天様のご真言を唱え、石段を下り唐門へ向かう。国宝の唐門から入ると重文の観音堂だ。先着の団体のお勤めの終わるのを待って、参拝。豊臣秀吉のご座船日本丸の船櫓を転用したという船廊下を渡り、都久夫須麻神社に案内する。13時20分の出港までゆっくりくつろいでもらって、長浜に戻った。長浜から31番長命寺まで約1時間の行程、808段の石段が待っている。勿論タクシーのオプションとの選択だが、歩き組が13名も。麓のお店で杖を借りて、それぞれマイペースで登る。添乗員の研修生が最後尾に付いてくれるというので、後ろを気にせずに登らせてもらう。本堂の板の間に座ってお勤め、風が爽やかだ。龍王ICから名神に乗り、草津SAで休憩して西大寺へ。帰路も渋滞はなく、18時頃到着、こんな日もあるのだ。合掌

 長命寺にて  ヒグラシの 声に押されて 登る寺

2012年8月21日火曜日

四国2回 7番~11番 吹田発

平成24年8月20日
法輪寺大師堂前、 咲く花に魅せられて

一日おいて、吹田から四国第2回に添乗することになtった。吹田から乗るのは久しぶりのこと、そのせいか、集合時間の1時間以上前に着いてしまった。バスは高槻~南茨木を経て吹田にやってくる。お客様は満員の44名、8時20分に出発。近畿道経由で淡路を目指す。淡路SA出発時点で、18日と比べると45分遅れ、のんびりしている暇はないという感じだ。1番霊山寺で「よう、おまいり」がよく売れて揮毫に追われる羽目に。ありがたいことです。11番藤井寺に着くまでに、お弁当を摂っていただく。基本的な流れは、一昨日と同様だ。10番切幡寺への徒歩組jは16名。元気なおばさま2名が和尚の前を行く。本堂~大師堂~はたきり観音、即身成仏の乙女の千手観音を北から拝んで、大塔へ。麓の「金山商会」でお茶のご接待を受けて出発は14時。9番法輪寺前の「あわじ庵」に電話すると草餅が残り少ないという、確保をお願いする。和尚からすると、18日に比べ、湿気も少なく風もあって秋を感じるのだが、お客様は相当へばっているとの添乗員の声。ベンチに座っていただいての読経、境内での説明を少なくしできるだけバス内で説明するように心がける。8番熊谷寺、7番十楽寺と回って打ち止めは16時10分。幸いなことに、帰路の渋滞は思ってより少なくて、吹田着18時50分。出発時の朝のお勤めでは、たどたどしかった読経が、帰路は堂々たるものに変容している。見事なものだ。合掌

 切幡寺にて  吹く風に 秋の匂いや 切幡寺

 切幡寺にて  ツクツクの 法師に負けぬ 読経かな

四国2回 7~11番 堺発

十楽寺・予備学生慰霊の不動尊
平成24年8月18日

お盆明けの四国第2回、堺駅前から31名のお客様と7時50分出発。京都から2台出ているとのことだが、我々のバスが先行することは間違いないので、混乱はないはずだ。淡路SAまで走るつもりであったが、お客様のトイレの緊急要請。しかし、高速には手近なところにないので、京橋まで我慢していただこうと話していたが、限界の様子。神戸ハーバーハイウエイを降りたところでコンビニを見つけ、セーフ。以後はスムースで、1番霊山寺に10時過ぎに到着した。お参り用品の買い物とトイレを済ませ、いよいよお参り開始。11番藤井寺から打ち始める。本堂の30畳大の雲龍の図には、皆さん感嘆の声。お念珠の使い方など説明してお参り。強烈な残暑の中、10番切幡寺の山登りに13名が挑戦。和尚も墨染の衣を脱いで、白作務衣姿で同道する。添乗員が最後尾についてくれるというので、後ろを気にせずに前を歩く。中腹まで歩いて山門をくぐると333段の石段が待っている。上り詰めるとさすがに汗びっしょりだ。全員揃ったところで、呼吸を整えお参り。いつものようにさらに上部にある「大塔」まで案内する。途中の「不動堂」で一息入れて、お不動さんのご真言の練習をして、皆でお参り。最上部の大塔(重文)のポイントから眺めると、吉野川が絶景だ。2本の緑のラインが堤防で、その中の溜池のように見えるのが流れだ。9番法輪寺前の「あわじ庵」に電話を入れ、草餅の確認をすると「売り切れたが、すぐ補充できる」という。一安心だ。8番熊谷寺に行くと、なんと月に一度のご開帳日、金色に輝く千手観音様を初めて拝むことができた。写真では拝見していたが、実物は思っていたより大きくて堂々といている。打ち止めは7番十楽寺、本堂から目の地蔵さん、大師堂とお参り。お大師さんは、白塗りの若々しい美男子だ。愛染堂で錀の叩き方など説明して、17時20分打ち止め。帰路、「いろは歌」のCDを流し、お稽古。淡路HWOまで順調だったが、20kmの渋滞情報、須磨ICで降りて、三宮まで迂回するドライバーの判断が大正解で、19時過ぎに堺到着。ニュースによると大阪は、突風や落雷で大変な一日だったようだが、お四国は蒸し暑い猛暑の一日だった。合掌

 熊谷寺にて  熊谷寺 ご開帳日の 残暑かな

2012年8月14日火曜日

四国8回 44~51番 なんば発

平成24年8月7~8日

第8回は、お四国としては丁度真ん中の位置にある。44番大寶寺は、正しく「へそ寺」なのだ。梅田~なんば発のコースで、お客様は43名。バスは満員の盛況である。バスは、久しぶりに商都交通、早稲田の先輩がバス部門を束ねる専務で、和尚にとっては身近に感じるバスなのだ。8時半なんば発、中国道経由瀬戸大橋、松山道で久万高原を目指す。宝塚付近でいつものように渋滞、龍野西、豊浜SAで休憩、弁当も車内で済ませ松山郊外の「砥部焼陶芸館」に着いたのが13時半だった。まずは45番岩屋寺から、何しろバス遍路では最大の難所であるだけに所要時間も考えると45番~44番の順が、体力的にも理にかなっていると思っているのだ。岩屋寺の本堂前に全員が揃うのを待って勤行、みんな汗だくだ。重文の大師堂から「穴禅定」に案内、山を下り麓の「一休館」でお茶のご接待を受けてバスが出発できたのは16時頃。44番大寶寺も、結構な坂道なのだが、岩屋寺を経験しているので、それほど難儀な気がしないのが、45番を先に済ませる理由なのだ。打ち止めは17時丁度、「すごうさん」でご接待を受けて駐車場出発は17時20分、ホテルは道後温泉・ルナパークだ。最近は夕食時にも「食事作法」を行うようになったので、とりあえず汗を流し、着替えて夕食会場へ。19時30分開始。食後和尚は、焼き鳥「番鳥」に女将の顔を見に行き、焼酎の湯割りと鳥皮、クジラを堪能する。
浄瑠璃寺大師堂、真魚像を順に抱っこする
8日、朝はバイキングで7時半出発。51番石手寺からだが、近すぎて朝のお勤めは短縮バージョンだ。開経偈・心経だけ唱えるのがやっと。お参りのあと宝物館など境内を案内する。山門前の「シュロの仏壇磨き」が人気、此処しかない手作りの店なのでそれも当然か。この道50年以上という親父さんから、お寺用にとシュロの箒をいただいた。50番繁多寺では、大師堂の前に「興教大師像」が鎮座している。ここで新義真言宗と興教大師について説明することにしているのだ。49番浄土寺は日差しを遮る場所を探すのに苦労する。48番西林寺、大師堂の横で蓮が一輪、見事に咲いている。47番八坂寺は、バスを「衛門三郎の里」の駐車場に停めて、歩いて往復する。46番浄瑠璃寺は、蓮池が楽しみだ。本堂で、薬師如来の脇侍・日光菩薩にちなんで「女性太陽論」を述べる。大師堂に廻り、一列に並んで「稚児大師・真魚像」を順に抱っこし祈願。そして打ち止めの勤行、蓮池を巡って12時半。昼食は「伊予かすり会館」、デザートにおすすめが「伯方の塩アイス」、これに塩を振りかけると、甘さが増すのだ。これも行列が出来た。石鎚山、吉野川、淡路と3ヶ所のHWOで休憩して大阪へ。表示を見ると帰路は20kmの大渋滞、7号北神戸線を利用し、神戸トンネルで三宮から阪神高速に乗る。芦屋付近の故障車渋滞が発生するが、以後はスムースで20時頃梅田到着。お疲れ様でした。合掌

 岩屋寺にて  岩屋寺や 穴禅定 お盆前

 浄土寺にて  蝉の声 般若心経 大合唱

 浄瑠璃寺にて 蓮池や 残りわずかに 残暑かな