2014年12月24日水曜日

信貴山 千手院 大阪分院 歳末托鉢行

平成26年12月24日
矢田駅前商店街での托鉢行

年末恒例の托鉢行。当初の予定は護摩の日である20日であったが、あいにくの雨のため本日に延期したのだ。廻るのは近鉄大阪線矢田駅前商店街、個人商店が集まっているアットホームな商店街だ。和尚も3年目となる托鉢、法螺の音を響かせ、いつものように一軒づつ「信貴山の托鉢です。お経を上げても良いですか。」と声を掛けて廻る。快く受け入れてくれるお店は10軒ほど、般若心経、毘沙門天の御真言を唱える。新しいお札をお礼にお渡しすると昨年お渡ししたお札を返して下さる。毎年、お待ちいただいているお店なのだ、小さい商店街なので、1時間半ほどで廻り終える。通りすがりに、ご寄付してくださる車椅子の老婦人も。集まった浄財は11100円、分院から1万円加えて平野区の社会福祉協議会にお届けする。20年近く続いている分院の行事、今年も仲間3人の協力を得て、無事終わることができました。合掌

2014年12月21日日曜日

西国5回 12~15番 生駒発

平成26年12月19日

三井の晩鐘
滋賀県から京都に廻るコースのため、通常とは反対に生駒~西大寺~JR奈良と廻る。生駒発7時30分のお客様は3名、西大寺、JR奈良で40名となり8時30分出発。12番岩間山正法寺に向かう。通称は岩間寺だ。ボケ封じ4番札所でもあるし雷封じで名高い。岩間山を上っていくと残雪が目につくようになる。駐車場からは本堂へは下り道、所々凍結している。滑らないよう声を掛けながらソロソロと歩む。本堂と不動堂の間の池は、芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」の古池である。お勤めをしていると、京都組、続いて大阪組が到着、今日は3台でているのだ。山を下り13番石山寺へ向かう。和尚の所属する東寺真言宗の大本山で、平安時代の女流作家達の物語に必ず登場する名刹である。国宝の本堂から多宝塔などを案内し、大黒堂まで下る。昼食は門前にて頂き、14番三井寺へ。三井寺は通称で、園城寺が正式名称。まずは、西国の本尊を祀る観音堂へ上る。納経所に声を掛け、本堂に上がらせて貰ってのお勤め、椅子席でストーブの火が燃えている。お勤めの後は、金堂に向かう。金堂に上がって、ご本尊弥勒菩薩を前に弥勒様と弘法大師の関係などお話する。裏手に廻ると様々な仏様が並んでいる。そのお姿について解説しながら廻る。金堂の前に、近江八景で名高い「三井の晩鐘」がある。重文の為か一突き300円、その音は荘重でおごそかだ。打ち止めの15番今熊野観音寺の前に「井筒八つ橋」に立ち寄り。店頭に「日本そろばん発祥の地」「大津絵発祥の地」の二つの石碑が建っている。追分と云われるかっての交通の要衝なのだ。
今熊野観音寺は御寺泉涌寺の塔頭の一つである。後白河法皇の頭痛平癒の寺として「枕カバーのお守り」が人気。なんと15時打ち止め。奈良から近いコースのお陰だ。最終の生駒でも17時過ぎには到着できた。合掌

 三井寺にて  師走風 湖畔に届く 三井の鐘

2014年12月18日木曜日

西国12回 32~33番 なんば発

平成26年12月17日
雪景色の華厳寺参道

全国的に低気圧が猛威をふるうと云う天気予報の中での、満願のお参り。さすがに数名のキャンセルがでたが、総勢41名のお客様と8時27分なんばを出発、32番観音正寺に向かう。佐々木六角氏の居城の跡で、自然石を積み重ねた石段は、約1200段。勿論タクシーのオプションもあってその希望者は28名で、料金は往復1310円。従って歩き組は13名、表参道は約1500m、標高430mで30~40分の行程となる。タクシー組は、我々を麓で下し、東に迂回して五個荘のタクシー乗り場へ。しかもピストン運転の上、山頂近くの駐車場から10~15分(500m)なだらかな山道を歩くことになる。タクシー組の最後と歩き組がほぼ同時に到着と云うペースだ。歩き組は、健脚の10人とのんびり屋の女性3人だ。下りの際の間違えやすい分岐点で、全員に周知して健脚組を追いかける。本堂で、全員揃うのを待って、ご本尊十一面千手観音を彫った「松本明慶」の説明や錀の叩き方を説明してお勤め。
強風の中、下山し「石寺楽市 」でバスの迎えを待つ。いつもながら30分以上は待たされる。この石寺楽市が開いていなければ震え上がるところだった。間もなく春まで閉鎖するという。12時15分迎えのバスに合流し、33番華厳寺に。ドライバーさんは、関ヶ原付近の雪も想定されていたようだったが、無事通過。しかし、岐阜に入ると次第に雪景色に。華厳寺に近づくころには、吹雪状態。除雪された参道を1km弱歩いて本堂に。本堂(現在世)笈摺堂(未来世)満願堂(過去世)の三堂を廻るのだが、満願堂は雪の中、除雪された1m程の巾しかない。列をなし線香・蝋燭の御供養、そして勤行。無事満願だ。1時間ほどかかって14時40分頃打ち止め。「満願の證」(2000円)を求める方も5~6人いる。15時20分出発し、10分ほどの「谷汲あられの里」でお買いもの。帰路は草津PAまでは順調、名神が事故渋滞とあって、第2京阪を走る。最初の下車地梅田界隈は、19時までに到着しないと、スキーバス優先で進入できないという。ドライバーさんの頑張りで、18時52分西梅田ガード下到着。駅前第4ビル前の特設宝くじ売り場に長い行列ができている。締め切り前の最後の「大安」ということか。イルミネーションで飾られた御堂筋を走り、なんば着19時15分。今年のイルミネーションは、淀屋橋から千日前まで距離が延びたが、その分豪華さに欠けるとはドライバーさんの感想。確かに車道側は紫1色、歩道側は黄色か白色の1色で単調と云える。合掌

    一筋の 道のみ黒く 銀世界

    吹雪たる 満願の道 谷汲山

2014年12月11日木曜日

四国6回 31~37番  生駒発

平成26年12月9~10日

青龍寺本坊付近
JR奈良~西大寺~生駒と集客するコースだが、総勢39名の内20数名が生駒からの乗車である。高知の中央部から西部の7ヶ寺を巡拝するコースで、阪急からは宝塚、枚方、奈良と3台出ている。
禅師峰寺十一面観音立像
まずは、最も西の37番岩本寺から。基本は逆打ちだ。阪神高速が少し渋滞したが、室津、吉野川SAと休憩して、順調に14時頃岩本寺に着くことができた。(お昼がお弁当だったことも幸いしたかも)岩本寺は、御本尊が5体(不動明王、観音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩)という稀有なお寺。本堂の天井格子は全国から公募した575枚の様々な絵で埋め尽くされている。花鳥風月、人物から曼荼羅と何でもありなのだが、人気は「マリリンモンロー」だ。事前にお話をしておくと、皆さんその絵を探すのだ。また、駐車場横の「此処や」の手造りアイスクリームが評判で、お薦めは「生姜味」と何かとのトッピングだ。初めて出会った生姜味のアイスに、女性軍は美味しいと喜んでいただいた。36番清滝寺は山の上のお寺、麓のマルナカスーパーの駐車場でマイクロ3台に乗り換えて往復する。和尚の思いとしては、出来ればもう1ヶ寺廻りたいのだが、青滝寺次第だ。本堂前の薬師如来立像の台座が戒壇廻りになっている。これは、皆さんに体験して貰いたいと思うので、時間が読めないのだ。御参りを終えて、お客様の方からもう1ヶ寺との声。34番種間寺まで15分ほど、16時40分にたどり着けた。結局、阪急の3台が集結することに。火の気は「運心」で勘弁して貰って、お錀の叩き方を説明、皆さんで試して頂く。「安産のお薬師」として人気があり、妊娠すると柄杓を持って安産祈願に来る。寺は、柄杓の底を抜いて祈祷、その柄杓を持ち帰り、無事出産すると、それをお礼参りとして寺に奉納するのだ。境内の観音様を祀るお堂の廻りにその柄杓が並んでいる。高齢出産が多いのが特徴的だ。なぜ、柄杓の底を抜くのかと云えば、「通りが良くなる⇒安産」ということのようだ。17時10分打ち止め。お宿の「三陽荘」に向かう。純金の黄金大師を祀る人気一番の遍路宿で、温泉付きだ。夕食後、和尚の「ようおまいり」が飛ぶようにお買い上げで、筆ペンをお借りしてのサインに追われる。いつものように「和顔施」と書かせていただいた。
10日 6時半「食事作法」で一日が始まる。7時30分三陽荘のマイクロ2台で、35番青龍寺へ。170段の石段を登る。近くの明徳義塾高相撲部の稽古場で、橫綱朝青龍関も兎跳びで上っていたとか。ちなみに橫綱のしこ名「朝青龍明徳」は、「朝」は師匠の「朝汐」、「清龍」は「青龍寺」、「明徳」は母校名に由来する。下りはスロープで、麓の「恵果堂」へ。恵果和尚をお祀りするお堂があるのは、ここ以外には無いと思う。33番雪蹊寺は、臨済宗妙心寺派のお寺。失明から7回の遍路で功徳を得、昭和の名僧と云われた山本玄峰師の出家の寺で、長曽部元親ゆかりの寺でもある。本堂前の「びんづる尊者」の台座に「摂津國西宮町遊郭中」とあるのには苦笑する。32番禅師峯寺は進入路の狭いところ、電話で了解を得ながらの進行となる。急な参道に、青龍寺の石段よりきつかったとの声も。打ち止めは、和尚も楽しみの31番竹林寺。土佐の名刹であり、木々に囲まれた境内は年中目を楽しませてくれる。石段の途中から紅葉と朱塗りの五重塔を撮ろうと思っていたのだが、塔には足場が組まれ補修中。四国唯一の「文殊菩薩」(日本三文殊の一つ)がご本尊、今年が50年に一度のご開張の年だったのだが、和尚はスケジュールが合わず、拝観出来なかった。
11時40分打ち止め。昼食は「日本サンゴセンター」。12月とは思えないほど、風も無く暖かな二日間。良い御参りができました。帰路、淡路HWOを17時前に出発できたのだが、阪神高速は大渋滞、中国道~近畿道と走り18時40分生駒着。予想より早い到着でした、お疲れ様です。合掌

  清滝寺にて   お薬師の 胎内廻り 冬うらら

  青龍寺にて   息白く 百七十段の 寺参り

2014年12月3日水曜日

四国霊場先達研修会と讃岐路廻り

平成26年11月30日~12月2日

善通寺金堂
年に一度の善通寺での先達研修会、12月1日は新任先達、2日は昇補先達が対象だ。和尚は、大先達昇補の為の研修会となる。この機会を有効に使おうとお参りや同期会、さらには剣舞の稽古などの予定を立てた。30日の朝、出発し87番長尾寺を目指す。静御前の剃髪寺だ。86番志度寺は海女の墓で名高いが、いつも墓をお守りしているお婆さんが、元気で一安心。納経所から眺める「無染庭」も素晴らしい。80番国分寺へ。最近は、東寺創建時の大日如来の復刻に力を入れている。かっての讃岐の中心地であることを髣髴とさせる伽藍の趣だ。79番天皇寺に戻るが駐車場が満杯で、やむなく路上駐車。狭い境内に、お参りの方でいっぱいだ。昼食は、勿論讃岐うどん。チラシずしとおでんも定番だ。五色台の2ヶ寺を目指す。81番白峰寺、崇徳天皇の御陵があることで有名だ。自衛隊の演習場を横に見ながら、82番根香寺へ。春は桜、今時は紅葉の名所で有るだけに大賑わいだ。天気が崩れ出すなかを77番道隆寺をお参り。門前の「サンエイ」で導師用の兜巾と裏地付きの白のブルゾンを購入。ローソクと線香も補充した。7ヶ寺廻ってお宿の善通寺グランドホテルへ。夕食は、馴染みの割烹「藤の」。馬肉料理で板さんと盛り上がり、馬天や馬にぎりに挑戦してもらう。熊本では、40歳を超えると牛肉から馬肉に転換するのが当たり前だし、3種の神器と云われる料理は「馬天」(馬肉の天麩羅)「馬にぎり」(馬肉のにぎりずし)「馬刺し」(馬肉の刺身)なのだ。
志度寺五重塔
12月1日、7時の開店を待ちかねて朝うどんへ。「こがね製麺所」で「温玉ぶっかけ」をいただく。75番善通寺は、新任先達研修を受ける方々が、早くからお参りで、納経所も行列だ。南大門前の「コトブキ」でコーヒータイム。店主が高校の同級生なので、いつものコース。74番甲山寺、73番出釈迦寺、72番曼荼羅寺と団体バスとの競争。71番弥谷寺の上りは、団体さんと一緒にバス利用。大師堂は、秘仏弘法大師の御開帳だ。下りは歩いて「俳句茶屋」で一服と思っていたが、店は開いていなかった。70番本山寺の駐車場で、さぬき市の先達と待ち合わせ、ゆっくりと昼食を楽しむ。彼女も大先達に昇補なので、明朝は「ことぶき」で合流することに。本山寺をお参りして、剣舞のお稽古に丸亀の道場に。2時間ほど指導を受けて、ホテルに戻る。夜は昨夜の「藤の」にて同期会。外戸が3人、焼酎党の和尚に、日本酒派とビール派とてんでばらばらの6人で、楽しいひと時だ。丸亀のカラオケ「バナナ」で女性3人が待ってくれているので皆で駆けつける。「カラオケはどうも」などと言っていた男が、一番に歌い出すなど面白いものだった。
2日、7時過ぎに「コトブキ」でコーヒータイム。受付を済ませて会場の「遍照閣」に入ると、入り口では千手院の佐々木尼が恒例のティッシュ配りだ。研修会場の2階大広間は足の踏み場もないほどの超満員、特別講演と講義が3題と盛り沢山のスケジュールだ。講義を終えて、公認證の授与式。権中先達、中先達、権大先達、大先達の4部門から各々代表が授与され、その後部門ごとに授与されるやり方だ。なんと大先達の代表に和尚の名前が。慌てて、前に出る。事前に何のお話もなかったのでびっくりしたが、お陰で会場を一番に飛びだすことができた。久しぶりに顔を合わせる先達仲間にも挨拶ができて良い機会でした。
合掌

 冬本番 波浪警報 瀬戸の海

 

2014年11月19日水曜日

西国3回 5~8+法起院  生駒発

平成26年11月17日

壺阪寺の紅葉
壺阪寺の三重塔(室町時代)
生駒から27名のお客様との第3回目のお参り。いつもなら、長谷寺からお参りするのだが、今回は葛井寺から廻るという。天皇皇后両陛下が奈良に公務で来られており、今日は大神神社をお参りし古事記展をご覧になって京都からお帰りになる日程。交通規制が行われるので、混雑を避けてのルート変更のようだ。生駒から5番葛井寺までは30分ほど、納経帖などのお預かりなどバタバタの作業。いつもの、朝のお勤めも時間が無いほどだ。葛井寺では、本堂に上がり込んでのお勤め、本尊のお姿について説明する。門前の葛井餅が人気の的。試食の大事さが良く判る。6番壺阪寺へ。天竺渡来の石仏群が素晴らしい。拝殿でお参りし、本堂の本尊お膝元でご尊願を拝する。眼の観音様と云うだけあって、眼が見開いているのが特徴だ。和尚は、南方系の御顔と言っている。境内の石仏を順に案内すると結果的に1時間以上かかったが、和尚は良しとしている。お弁当は、適当に食べて頂くことにして、岡寺の前に「柿の葉ずしのたなか」に立ち寄る。通称岡寺こと7番龍蓋寺の御本尊は厄除けの如意輪観音、しかし、良く見かける6臂で立膝、お顔に手が伸びるお姿と違い、2臂のお姿で、3国伝来の土を混ぜ合わせたという塑像の大仏様。これ以上大きいと土の重みで、崩れるという最大級の仏だ。納経所に声を掛け、お膝元でお勤めさせていただく。初瀬街道を走り、参道入り口の駐車場から、法起院、長谷寺を目指すが、これは歩け歩けの難行だ。番外法起院は西国開祖の徳道上人の御廟所である。上人は、8番長谷寺を開基された方でもある。松に上り、法起菩薩になって昇天した伝説から法起院と云う。石塔の廻りのお砂踏みを行い、8番長谷寺へ。山門から339段の「登廊」を上がる。右手に錫杖、左手に水甁をもつ10m余の十一面観音は、長谷式観音として全国に流布しているところだ。お参りは、本堂前の舞台で。紅葉を眼下に絶景だ。大師堂、本長谷寺、五重塔など案内してして、長い参道を戻る。皆が戻り、帰路できたのが16時頃。帰路もいつもとは逆に、JR奈良~西大寺~生駒。生駒着18時、足が痛いとお声がでる程の1日でした。本当にお疲れさまでした。合掌

 壺阪寺にて  紅葉に 石仏染まる 壺阪寺



2014年11月13日木曜日

秀寛和尚と巡る四国一国巡り―阿波の国

平成26年11月10日~12日

和尚の四国一国巡りシリーズも13回目、今回は阿波の国編だ。出発の前日に、和尚の小学校の同期会が大分市で開催された。和尚の居所を探してくれた友人の尽力で、御案内を頂いたのだ。夕刻からの会なので、何とか出席できないかと調べてみると、当日の夜に小倉で泊まり、一番の「のぞみ」に乗れば、新大阪の集合時間に間にあう。55年振りの再会の夜を堪能させていただいた。
今回のシリーズは、参加予定の方のキャンセルが相次ぎ、催行不能の声も上がったほど。旅行会社の粘り強い交渉で、何とかGOサインがでたのだ。そんな訳で、和尚が添乗員を兼ねることになった。仲間は6人、納経は各自でお願いすることに。
阪神高速の渋滞をすり抜け、11時半頃1番霊山寺に到着。いつもと違って静かな境内を、説明しながら廻る。和尚も新しい発見がある。2番極楽寺の駐車場でお弁当を頂く。本堂に掛けられた地獄、極楽図の2福の掛け軸も1200年イベントの一環、納経所では、奥様の歓待を受けた。3番金泉寺、4番大日寺と参り、5番地蔵寺では、奥の院である五百羅漢堂も拝観。阪急のお参りでは、その余裕はないのだが、マイツアーなので、自由が効く。7番十楽寺では、仲間の先達と遭遇、本堂と大師堂に別れてお参り、治眼疾目救歳地蔵や愛染明王など拝観する。時間的余裕があるので、欲張って8番熊谷寺に足を延ばす。有難いことにご本尊千手観音がご開帳中、金色に輝くお姿にため息が漏れる。お宿の5番安楽寺に17時頃到着、18時より食事、19時より法要の段取りだ。控えの間で、法要の説明を聞く。本堂で読経の後、まずは、納め札を納め、燈明流し。供養の札を結んだ楠の小枝を流れの中州に突きたてる。護摩木を供養し、阿弥陀如来立像の廻りをお念仏を唱えながら3周する。荘厳な空間が室内にセットされているのだ。
藤井寺から焼山寺への遍路道の入り口
11日 9番法輪寺からお参り。本尊涅槃釈迦像がご開張、和尚も初めて拝見する。門前の「あわじ屋」が店を開けたので、御挨拶。新商品という「里娘を皮に練り込んだ餡子入りのお餅」を薦められる。これは旨い。いつもの草餅よりこれをこれから推奨することにする。10時半過ぎ、10番切幡寺へ。金山商会から、マイクロで登る。切幡の大塔にも皆で登って、雄大な景色も楽しんでもらう。塔は、豊臣秀頼が秀吉の菩提を弔うために大阪・住吉大社の神宮寺に建立した東西両塔の西塔だ。明治の廃仏毀釈で破壊される運命であったのを、時の住職が買い取り2代10年かけて移築したもの。それがなんと桃山時代の貴重な建築物として重文指定となったのだ。11番藤井寺、本堂の30畳敷きの龍の天井画を拝し、大師堂、白龍弁天と巡り納経所へ。「しばらくお待ちください」の表示があるだけで誰もいない。少しイライラしながら待っていると、我々が早すぎるような口ぶりで姿を現した。12番焼山寺に向かう前に、13番大日寺を訪れた。住職は、韓国出身の伝統舞踊の名手、御主人の亡くなられた後は韓国に帰ろうとしたのだが、息子さんの父の後を継ぐという言葉に、一人前になるまではと修行し、尼僧となった方だ。納経所に姿を現したので、「脇侍は大日如来のはずでは?」と質問する。美しいお顔をくもらせて、今はいないという。いつの頃か流出した模様だ。お目にかかった記念に著書を購入した。焼山寺の麓に到着するとタイミングよくお昼時、まずは腹ごしらえと「田中食堂」へ。ここのメニューは「うどんとチラシずし」のみ、そのうどんは食べ放題。前回は5杯頂いたという先輩が、4杯しか食べられなかったと悔しがること。和尚は、2杯とおにぎり。「チラシずし」はお土産になる。マイクロに乗り換え、登り下りすると、14時頃。目標はあと4ヶ寺だ。14番常楽寺から15番国分寺は、バスは入れないので、歩け歩けだ。途中の「八祖大師堂」が格好の休憩ポイントだ。16番観音寺もいつもは、バイパスに路上駐車し、歩きなのだが中型なので、何とかなるとドライバーさんが門前の駐車場まで入ってくれた。お陰で、17番井戸寺までの目途がついた。16時半頃、到着しまずは納経所へ。お参りの前にご朱印をお願いする。たまたま、井戸寺の遍路バスが結願で帰着予定とかで、本堂も開けて待機中。本尊七仏薬師も日限り大師(面影の井戸)もゆっくり拝観させていただくことができた。お宿は、ホテルサンシャイン徳島アネックス。
太龍寺本堂への石段
12日 7時半出発。ホテルで東京の顔見知りの先達とバッタリ。四国全周14日間のお参りにお客さんとして参加中とか。費用を聞くと44万円、これにはびっくり。一気に23番薬王寺を目指す。今日は遠いところから逆打ちで廻る。車中での朝のお勤めの後は、皆ぐっすりと御休みだ。女厄坂、男厄坂を登り、本堂に上がらせて貰ってお参り。天井の格子画も見事だ。大師堂から還暦坂を登り瑜祇塔へ。五智如来を拝み、景色を愛でて、戒壇廻りに案内。中程に薬師三尊が祀られている。さらに奥の部屋には「十王図」の掛け軸が並び、ミニ宝物館といったところ。22番平等寺に戻る。なんと大師堂の三方の蔀が開放されての御開帳だ。21番太龍寺は、弘法大師の修行の地としても名高く「西の高野」と云われる。その名の通り、大師堂付近は、高野山の奥の院と同じ配置になっている。11時のロープウエイに間に合い、12時発で下山する。お山は手入れが行き届き、趣深い。ロープウエイ乗り場に併設されているレストラン菩提樹で昼食。天麩羅定食うどん付きというところか。20番鶴林寺へ向かう川沿いの道路が決壊し不通となっていた。その対岸の道路が通れることを思い出し、ドライバーさんにアドバイス。30分程で到着できた。白衣の背に鶴の朱印を押して頂くのが通例、延光寺の亀とセットにするのだ。19番立江寺は「立江のお地蔵さん」で名高いのだが、外からはガラスが光ってお姿が見えにくいのだ。そんな話をかって副住職にしたら、「どうぞ本堂に上がってお参りしてください」との言葉。それ以来和尚は、納経所に声を掛けて、上がらせていただいているのだ。今回もゆっくり拝観させていただいた。打ち止めは、18番恩山寺、ご母堂玉依御前ゆかりの寺である。「摺り袈裟」のお守りを買う方も。16時過ぎ帰路についた。阪神高速が一部通行止めになっていたので、迂回して梅田19時半到着。お疲れさまでした。無事結願のお二人、おめでとうございます。合掌

  熊谷寺にて  紅葉や 金色観音 ご開張

  


2014年11月9日日曜日

四国11回 66~77番 生駒発

平成26年11月4~5日
雲辺寺の紅葉

大興寺門前の地蔵
生駒発8時20分の予定で目覚ましをセットして就寝したのだが、目覚めると外が明るい。目覚まし時計の電池が切れて、鳴らなかったのだ。マイカーで走り、事なきを得たがハラハラさせられた。お客様は33名、ほとんどが顔馴染みの方だ。阪神高速の渋滞を避けて、近畿道経由をドライバーさんが選択したのだが、ご本人もびっくりするようなスムースさ。秋晴れでしかも風もなく、瀬戸内海は鏡のようだ。淡路、津田の松原で休憩し66番雲辺寺へ。12時40分発のロープウエイに間にあった。下界に比べ、山頂は平均7度低いと云う。西の高野とも云われ、大師堂は高野山の奥の院と同じような配置になっている。拝殿から上がり、御廟の前で座してお勤め。また本堂左の「おたのみなす」に全員が列を作ったのには驚いた。「茄子」と「成す」の掛け言葉で、茄子の形の石の腰かけに座って「おたのみなす」と願を掛けるのだ。13時40分発で下山、67番大興寺へ。天台、真言両宗の道場であったところから、大師堂はふたつ。本堂に向かって右に天台大師堂、左に弘法大師堂だ。本堂前の三鈷の松に人気。68番神恵院と69番観音寺は同じ境内に札所が同居する。左のゾーンが神恵院で右が観音寺、かっては神恵院の本堂が左の上にあり戸惑ったが、神恵院の本堂を左の上に新築し、すっきりしたのだ。かっての本堂は、薬師堂となっている。70番本山寺の本堂は国宝、本尊の馬頭観音も札所唯一。五重塔がシャープな感じがする。良く見ると上層に向かうにつれ屋根の大きさが小さくなっている。天を刺す感じになる訳だ。16時40分打ち止め。お宿のアパホテル高松空港に入る前に、琴平の「にしきや」に寄りお買いもの。讃岐名物「しょうゆ豆」の製造元でもあり、ここの豆は、軟らかいのが特徴だ。

   晩秋の 津田の松原 波静か

   涼秋の 天突く塔や 本山寺

本山寺境内
5日 7時30分出発、71番弥谷寺へ。350年振りに秘仏弘法大師像のご開張と金剛鈴の初公開中。
麓から大師堂までのマイクロバスを寺が運行し始めている。(往復で750円)希望を聞くと、14名が利用、しかしそこから本堂までの170段は登らなければならない。息を整え、お勤めし、摩崖仏(阿弥陀三尊)に案内する。大師堂は少し混雑していたが、合間を縫って座してお勤め。特別公開中のお宝をじっくりと拝観させていただく。下りのお楽しみは、俳句茶屋の草餅。なんと、手のひらにひまわりの種を置くと、小鳥が飛んできてついばんでいく。いつの間に馴らしたのかびっくりだ。73番出釈迦寺で、捨身嶽奥の院を遥拝し、徒歩で72番曼荼羅寺へ。門前の廃業した遍路宿の跡地が整地され駐車場となっている。少し便利になった。大師堂も新しく、笠松大師、西行の昼寝石など説明ポイントも多い。74番甲山寺、「黒衣の大師」がご開張だ。毘沙門天堂もお参りし、75番善通寺へ。まずは金堂のある東院から。金堂前で読経し、本尊薬師如来を内拝する。お大師が子供の頃にはすでに大木であったと伝えられる霊木や佐伯氏祖廟など案内しながら西院へ。名物「かたパン」に行列、1枚20円。和尚も10枚求める。御影堂に上がり、心静かにお勤め。昼食は宿坊「いろは会館」でチラシずしと讃岐うどん。霊宝館のお砂踏み道場の見学をお薦めする。松本明慶作の88体の札所の御本尊が並んでいる。お賽銭にと5円玉100枚を両替してくれる。御影堂前の庭では、菊花展開催中。76番金倉寺は、智証大師円珍の御誕生所。大師堂の正面は智証大師、右に弘法大師、左に神変大菩薩の配置だ。宗派は天台寺門宗。打ち止めの77番道隆寺は、眼のお薬師として有名。納め札の裏に歳の数だけ「め」と書いておくように伝えておいた。打ち止めは15時。「サンエイ」でお茶の御接待を受けて帰路に。ゆったりとした2日間、良い御参りでした。合掌

  小鳥来る 俳句の茶屋や 弥谷寺

  秋深し 遍路拝むや 摩崖佛

  お大師の 生れし庭や 菊花展



2014年10月31日金曜日

四国78~80番

平成26年10月29日

国分寺の不動明王
28日夜のオレンジフェリーで大阪南港から東予港へ向かった。第1の目的は、日舞藤間流の師匠に剣舞の指導を受けること。12月に吟道関心流吟詩学院の50周年発表会が予定され、和尚は「城山」の詩吟に合わせて剣舞を披露することになっているのだ。(実は和尚は、学生時代からの詩吟クラブで吟歴50年、上席大範師として教えている。吟詩学院は宗家から直接指導が得られる場。)
藤間の師匠は、和尚の幼馴染なので、マンツウマンでしごかれる。
折角、讃岐に行くのならばと、お稽古の前に3ヶ寺ほどお参りする予定を立てたのだ。6時上陸、東へ向いて走る。80番国分寺から逆打ち。上天気とあって、平日なのにお遍路さんの姿が多い。初めての方か、納経所の場所を探しているので、教えて差し上げる。本堂の前の張り紙を見ると、東寺の創建当時の大日如来を模して、新造することを発願したらしい。79番高照院天皇寺、狭い境内に遍路グループが3~4つ。
和尚も隅っこでお勤め。78番郷照寺の山門下に「地蔵餅」のお店がある。いつ行っても売り切れの人気店。覗いてみると、ほとんど売り切れだが、「お萩」が9つ程残っていた。これ幸いと師匠のお孫さんのお土産に包んでもらった。郷照寺のお庭も素晴らしいのだが、ツアーの先達の場合は、ゆっくり眺める時間もない。今日は、一人なのでカメラ片手にゆっくり楽しませてもらった。合掌

郷照寺の庭園
国分寺にて  秋晴れや 遍路鈴の音 国分寺

西国6~29番 阪急(東京) その2

平成26年10月21~25日

穴太寺書院から多宝塔を望む
23日 市内を巡拝し、日本海まで行こうという一日だ。17番六波羅密寺からスタート。空也上人像や平清盛像などで有名、希望者を案内して宝物館へ。解説をしながら拝観、和尚も眼の保養をさせていただいた。16番清水寺は、バス駐車場も満杯の盛況。修学旅行のシーズンなのだ。参道も境内も修学旅行生と外人観光客で大賑わいだが、本堂でお経をあげているのは我々だけ。音羽の滝をお薦めしておいたのだが、修学旅行生の長蛇の列で諦めざるを得ない。和尚は、先輩の営むお土産屋を訪れ、お茶をいただく。話をしておいたので、お客様も覗いてくださる。先輩も割り引きで応えて下さるので有難い。駐車場から表通りに出るまでに30分以上費やしてしまった。何しろ道が狭く、バスの離合が一苦労なのだ。19番革堂の納経所には、ご高齢の中島湛海尼がいらっしゃる。御挨拶に応える声もお元気だ。18番六角堂は池坊の寺と説明する方が分かり易い。近くの京料理の店で昼食。地元のスーパーの直営というのだが、美味しいと好評。洛西の20番善峯寺へ向かう。食後の腹ごなしというには、あまりにもハードな上り坂。これは無理と納め札を預けた女性もいたが、結局全員たどり着けた。本堂に上がってお勤め、「遊龍の松だけは、ご覧ください」とお薦めする。打ち止めは21番穴太寺。本堂の撫で仏やお庭の説明をすると見学したいとの声が上がりご案内、皆さんほっこりされたようだ。15時30分、お宿の宮津ロイヤルへ向かう。
24日 29番松尾寺から。道中で、勤行次第の解説をしながら走る。山を登り始めると朝霧が掛かり、中腹は雲海だ。ついで28番成相寺の急坂をバスは、ウンウンと登る。お客様がびっくりするほどの坂なのだ。本堂内陣は自由に拝観できるのも有難い。孔雀明王など案内して近くのシーサイドセンターで昼食。和尚は、名物のオイルサーデンを買い込む。これで京都府とはお別れ、番外花山院へ向かう。花山法皇のご廟所だ。タクシーが1台しか配車されず、4往復で山登り。打ち止めの札所をどこにするか添乗員の決断は27番円教寺。ロープウエイの始発が8時30分なので、無駄を省こうというのだ。ドライバーさんの奮闘で、16時発のロープウエイに間にあい、本堂までのマイクロも待っていてくれた。17時の最終便で山を下り、麓の杵屋で一服。姫路城を愛でながら、ホテル日航姫路へ。

 松尾寺にて  枯薄 雲海眼下 松尾寺

25日 8時出発、26番一乗寺に向かう。本堂へは3つに分かれた急な石段161段を登る。最初の76段を上がると常行堂、次の36段の途中に国宝の三重塔があり、さらに49段上がって重文の金堂だ。金堂から見下ろす三重塔が美しい。また天井一面に花のように内付けられた木の納札が珍しい。25番播州清水寺、播州と着けるのは、京都の清水寺と区別するためで、御嶽山清水寺が正確な表現だ。推古天皇35年(637年)の創建と云う古刹である。朱塗りの仁王門は昭和55年の再建なので、とても美しい。24番中山寺は、土曜日とあってか七五三まいりの家族連れや初まいりの家族連れで賑わっている。菊花展も開催中だ。腹帯を求める参拝客のためか、エスカレーター完備と云うのもこの寺らしい。まずは徳道上人が法印を納めたのではないかと思われる石棺(仲哀天皇妃大仲姫の墓)に案内し、本堂、護摩堂(近畿36不動)、羅漢堂とお参りする。少し遅めの昼食を宝塚ホテルのレストランでとることに。食事作法をする雰囲気ではないので、割愛する。23番勝尾寺は境内の広い札所、石段を登り一方通行で諸堂を抜け本堂へ。何時ものように法要の読経の声がスピーカーを通して流れてくる。正直なところ、滑らかな良い読経とは思えない。打ち止めは22番総持寺。電話で確認すると、門前までバスで入っても良いとのこと。進入禁止の標識はあるが、参拝バスは、警察の許可を得ているとのことだった。和尚も11年目のなるが初めての経験。お客様の一人が、先達の申請をしたいというので、案内する。この寺が、事務局機能を果たしているのだ。16時40分打ち上げて大津プリンスホテルに向かう。和尚の担当はここまで。最終日の先達と大津駅前で一献傾け、帰路に。合掌

 中山寺にて  七五三 まいる家族の晴れ姿

          菊花展 彩り添える 初参り 

2014年10月27日月曜日

西国6~29番 阪急(東京) その1

平成26年10月21~25日

壺阪寺の石仏
東京阪急の新企画で、7泊8日で西国札所を全周すると云う。阪急グループの大学の先輩からの一声もあって、お手伝いすることになった。さすがに、8日間すべては無理なので、スタートと締めくくりを助けて貰って、和尚は中5日に添乗することにさせていただいた。
20日の夕刻、橿原ロイヤルホテルでお迎えして21日から添乗開始。お客様は女性9名、男性3名の12名、7番岡寺は、久しぶりに本堂に上がってお参りすることができた。本尊如意輪観音は日本最大級の塑像で458cmの坐像。六臂のお姿が多いが、こちらは二臂で重文。6番壺阪寺は、見どころの多い札所、たっぷり1時間以上掛けて案内。次いで8番長谷寺へ。予約しているはずの駐車場は、係が聞いていないと拒否される始末。いつものように番外法起院からお参り、徳道上人の墓石の廻りがお砂踏み霊場となっているので、それを巡る。長谷寺の本堂までは、399段の登廊が待っている。本尊を間近で拝し、舞台でお勤め。遅いお昼となるが、会場は桜井郊外の聖林寺。国宝の十一面観音で有名だ。元々は、三輪の大神神社の神宮寺・大御輪寺の御本尊であったが廃仏棄釈の嵐の前の幕末に遷座されたと云う。かのフェノロサや岡倉天心が絶賛したという仏様である。
小高い丘にある山寺で、景色も素晴らしい。ゆったりとした時を過ごし、9番南円堂へ。お参りの後、国宝館の阿修羅像を拝観する方も。お宿のグランビア京都に向かうのだが、出来ればもう1ヶ寺と欲張って15番今熊野観音寺へ。電話を入れると待っていてくれると云う。スムースに走れて、打ち止めは17時。ホテルには連泊。和尚は、電通時代の馴染みの店に顔を出す。80近いマスターは、元気で一人で頑張っていた。

 壺阪寺にて  紅葉や 観音石像 壺阪寺

 長谷寺にて  大観音 もみじ祭りや 長谷の山

22日 番外元慶寺からお参り開始。バスは入れないので、結構歩けなければならない。迷子の心配があるので、添乗員が先頭に立ち、和尚は最後尾を歩く。西国を中興された花山法皇の剃髪の寺、小さいが緑に囲まれている。11番醍醐寺へ。上醍醐と云うように山の上の准胝観音堂をお参りしていたのだが、落雷で焼失し今は観音堂に祀られている。次いで10番三室戸寺へ。かっては御室戸寺と称した三代の帝の離宮である。花の寺としても名高いが、今は全て時期外れだ。昼食会場は、平等院近く。全員で、オプションの鳳凰堂見学に。なにしろリニューアルされて創建当時の美しさに戻ったというのだから。内拝は1時間以上の待ち時間ということであきらめた。午後は、湖西の3ヶ寺を廻る。まずは、12番岩間寺。芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ 水の音」の池が本堂と不動堂の間にある。雷除けの寺としても有名だ。山主は、醍醐寺の座主が兼務されている。13番石山寺は、和尚の属する東寺真言宗の大本山。紫式部が源氏物語の構想を練った寺とも云う。本堂から多宝塔を廻り、大黒さんの所まで降りてくるルートを案内する。打ち止めの寺は、14番三井寺。タイミング良く御本尊のご開張だ。特別料金を払って内拝することに。小雨が降りだしたが、微妙寺から金堂へと案内する。新たに仏様を収蔵する施設ができたばかり、こちらもオプションで見学。ゆっくり廻っていたら、金堂は店じまいの雰囲気。あわてて飛びこみ内拝させてもらう。打ち止めは16時40分。ホテルに戻り、和尚は馴染みの店へ。

 岩間寺にて  紅葉の 浮かぶ芭蕉の 古池や




2014年10月13日月曜日

西国2回 2~4番  三国ヶ丘発

平成26年10月12日

紀三井寺の千手十一面観音立像
天王寺から三国ケ丘集合というコース。和尚は8時集合の三国ケ丘へ。大型の台風19号が近づいているので、雨が心配だが、せめて施福寺の山登りの間だけは降らないでほしいと祈るばかり。お客様は22名とバスはゆったりしているが、添乗員はアシスタントが付かないので大変だ。まずは山登りからと、4番施福寺へ向かう。タクシーの利用もできないので、ある意味では最大の難所といえる。泉州地区は、秋まつりの最終日のようで、いたるところで地車(だんじり)の曳行が目に着く。槇尾山麓のトイレはいまひとつなので、山登りの前にトイレの場所はないかと相談すると、ドライバーさんが道の駅「いずみ山愛の里」が近いと立ち寄ってくれた。日曜日とあってマイカー族も多く、施福寺へ向かう狭い山道で、離合に難儀させられる。麓の「槇尾山観光センター」で杖を借り、「マイペースで」と声を掛けて出発。山門までが急坂、そこから約30分の山道となる。本堂に上がってお参りし、裏手の馬頭観音様もお参りしましょうと話していたのだが、本堂は改修工事中で入れず。残念でした。麓に降りて、観光センターでお客様の揃うのを待つ間に聞くと石段は約950段とか。もっとも、石段と云っても、自然石を積み上げたという感じなのだ。ついで、昼食会場の和歌山マリーナシティへ。観光客で、あふれている。お客様にとっては、初めての「食事作法」となるので、事前に解説しておいた。13時前に出発、2番紀三井寺へ。実は、紀三井寺というのは通称で、「紀三井山 金剛宝寺 護国院」というのが正式名称。和尚もカーナビが接続できず困った経験がある。カーナビでは「護国院」だった。紀伊国屋文左衛門の結縁坂とも云われる急な石段を230段程登った所が境内、左手に本堂、右手に観音堂。本堂の前に気象庁の「標準木」である「ソメイヨシノ」がある。お参り後、観音堂に案内する。松本明慶の日本最大の観音立像は高さ12m。今までは、拝観料200円(70歳以上は100円)だったが、システム変更ということで観音様の拝観は無料に。但し、3階の展望テラスへ上がるのには100円という。そこからは、和歌の浦が眼下に広がる上に、観音様のお顔を三方から拝むことが出来る。勿論、皆で3階へ。バスが駐車する「はやし」で、和尚は柿を購入、御本尊へのお供えだ。打ち止めの3番粉河寺へバスは新ルートを走る。京奈和道が「紀ノ川」まで開通したことに伴うもので、「紀ノ川東」まで1区間を利用。「紀ノ川東」から粉河寺まで1.3kmだった。梅田から出ているもう1台が追いついてきたが、和尚達の読経が終わるまで待っていてくれた。なにしろ、粉河寺も見所の多い札所、和尚は説明しながら歩くので、本堂にたどり着くまでに時間がかかってしまうのだ。打ち止めは16時過ぎ。和尚が失礼する三国ケ丘に17時10分着。歩け歩けの一日だったが、雨に振られることはなかった。よかったですね。合掌

 施福寺にて  秋風や 息上げ登る 施福寺や

 泉州路にて  地車(だんじり)の 綱引く声や 秋祭り

西国7回 20~23番 なんば発

平成26年10月11日
勝尾寺の山門(勝王寺の額)

穴太寺の多宝塔
43名のお客様、和尚はなんばから添乗。8時50分発20番善峰寺を目指す。1時間15分ほどで到着だが、ここから急な参道を登らなければならない。杖を借り、息を切らせながら、本堂に上がってのお勤め。お参り後は、「遊龍の松」だけはとお薦めする。駐車場にある「よしみね乃里」を覗くと「筍ごはん」の素を売っている。オリジナル商品とのことで、衝動買い。2合用で600円。バスを出発させようとすると、路線バスの登って来る時間と云うので、しばし待たされる。高速に乗り、亀岡の21番穴太寺に向かうが、御参りの前に「豆屋黒兵衛」に立ち寄り、昼食はお参りの後なので、少し遅めの予定。「お豆の試食で空腹をしのいで下さい」とお伝えする。お客様のお子さんが、こちらに野球留学されていて、練習明けに駆けつけるという。タイミング良く山門前で、久しぶりの母子の対面。別のお客様の問いに応え、浄土宗と浄土真宗の違いについて解説。添乗員が納経に手間取っている間に、お客様はお弁当タイム。1時間程走って、23番勝尾寺へ。「勝王寺」の額の掛けられた山門をくぐり、本堂まで石段を登る。相変わらず、読経の声がスピーカーを通して流れてくるが、どうもリズムが良くない。広々として、良く手入れの行き届いた境内だ。打ち止めは、22番総持寺。バスを路上で下車し、しばし歩くのだが、先頭に添乗員についてもらい、和尚は最後尾につく。杖を突いた老婦人とその付き添いが最後尾、他のお客さんとは大分離れたので、これは大正解だった。納経が終わるまで、境内を散策して時間を調整してもらう。そして¨点呼を取って、バスに連絡し全員で移動する。やはり和尚は最後尾だ。16時前に出発できた。梅田着16時25分、なんば着16時45分。人数が多く、乗り降りに時間がかったにしては、順調な一日だった。合掌

 善峰寺にて   善峰の 遊龍の松 秋の風

2014年10月9日木曜日

四国第1回 1~6番 なんば発

平成26年10月8日

安楽寺の仁王像(松本明慶 作)
秋からのお遍路シリーズの始まり。今日は、阪急からは4台出ている。梅田~なんばルートからは2台で、和尚は2号車。お客様は42名、バスのドライバーさんは、珍しく女性だ。車中で聞くと、ほとんどの方が始めてのお遍路、ひたすら勤行次第からお参りの作法、納経用品などの説明に集中する。基本的なことを語り終えて、11時前に1番霊山寺到着。次々とバスが集結する。納経用品の購入場所も一緒で、混雑する。法話と受戒も、4台合同で本堂だ。椅子が足りずに立ち見が出る程だった。1番早く着いた京都組が、大師堂のお参りを先に済ませてからもしばらく待たされていた様子。どうも、団体が阪急の4台のみのようで、人の手配がされていなかったようだ。従って、大師堂のお参りは、3台分一緒にということになった。風邪が治りかけの和尚が経頭を勤め、出ずらい声を張り上げる。4台同じ順番でお参りする訳にもいかないので、2台づつ別れることに。和尚達は、京都組と1,2,6,5,4,3番の順に廻ることになった。後の2台は、1,2,3,4,5,6番と順打ち。お陰で、2番以外はスムースだった。2番極楽寺では、いつものように「抱き地蔵」に列を作る。省略する先達も多いが、少々時間がかかってもお客様の嬉しそうなお顔を見ると、お薦めせざるを得ないのだ。6番安楽寺までの車中でお弁当、「さかまつ」、「松本明慶の仏像」「水谷繁治・しづ夫妻奉納の本尊薬師如来」等、話題の多い札所だ。5番地蔵寺の樹齢800年の大銀杏は、既に実を落とし、早速拾うご婦人も。4番大日寺でのお参りの際に、溝に足を取られ転倒された御婦人がいたが、怪我もないようで一安心。3番金泉寺も見どころの多い札所。「義経の戦勝祈願所」「俱利伽羅竜王」「黄金井」「閻魔堂」「弁慶の力石」などだが、圧巻は大師堂。お大師像の眼が金色に光っている。弘法大師ご一代記の12枚の絵額を説明して、打ち止めの勤行。お客様の読経も段々スムースになって来た。打ち止めは16時20分。奈良出発に比べると30分以上早い。これなら、「ハレルヤ製菓」にお立ち寄りが出来るというものだ。淡路HWOに18時着。今夜は皆既月食の日、15分頃から欠け始めた。しばらく観賞して出発。天体観測の時間帯のせいか、高速道路も空いている。梅田19時45分、なんば20時過ぎ。「結願までに、何度か御一緒しますよ」とお別れ。合掌

淡路島にて  欠け始む 月を愛でるや 淡路島

2014年10月1日水曜日

秀寛和尚と巡るお四国遍路の旅ー第13回 阿波の国

平成26年10月1日

恒例の和尚と巡る四国一国巡りも、13回目となります。
今回は、発心の道場「阿波の国」1番~23番を巡ります。
10数名で、和気藹々とした遍路旅です。
奮って、御参加ください。

日程  平成26年11月10日(月)~12日(水) 2泊3日

出発  新大阪駅 9時 ・なんば 9時30分

費用  67000円

詳細のお問い合わせは
  ハロートラベルサービス大阪 
  ☎ 06ー6306-6411

秋のこんにゃく祭り

平成26年10月1日

10月と云うのに夏のような日差しが続いておりますが、
お元気にお過ごしでしょうか?
さて、恒例の「こんにゃく祭り」を開催いたします。奮ってお参りください。
今回は、高野山の「こんにゃくの里」から、
芋100%の手造りこんにゃくを取り寄せることに致しました。
お味噌は、勿論、讃岐から取り寄せます。お楽しみに。

 平成26年10月18日(土) 13時~ 理趣経法要
                  14時~ 護摩供養
                  15時~ こんにゃく祭り

住宅街のため駐車スペースがありません。
公共交通機関にてお越しください。
地下鉄谷町線「喜連瓜破」駅2号出口から徒歩15分
「地下鉄西田辺駅」から「瓜破西3丁目」への「日本城バス」も便利です。

                                  大阪市平野区瓜破西3丁目6-22
               信貴山 千手院 大阪分院 院主 田尾秀寛
                      

                     御参加の方は、事前に御連絡下さい。
                     tao6637h@m5.kcn.ne.jp
                           090-2351-3927
   

四国5回 24~30番 生駒発

改装の津照寺鐘楼門
平成26年9月29~30日

JR奈良~西大寺~生駒と云うルートでお客様は19名、この人数ではアシスタントは付かない。生駒のお客様が中心で、和尚も生駒乗車。阪急からは、京都、大阪から各1台。いずれも40人以上のお客様とか。生駒8時20分集合なので、3台の内では、和尚のバスが最後尾を走っていることになる。お昼過ぎに吉野川HWO到着し、釜揚げうどんの昼食。14時頃、30番善楽寺からお参り開始。一時期は、安楽寺と共に30番札所としてどちらかを廻れば良いとして、御印に両方の寺名を記していた。平成6年元旦より善楽寺が30番札所、安楽寺が奥の院となっている。和尚の最初の納経帖の御印は、両寺の名前のある貴重なものだ。29番国分寺は土佐の苔寺とも云われる杉苔の美しい札所。大師堂の左に「酒断ち地蔵」が祀られている。前もって説明し、酒断ちのお参りも薦めたが、どなたも近寄らなかった。(笑)28番大日寺へは駐車場から150m強、急な坂道を登る。境内に入ると、本堂も大師堂もお参りの真っ最中だ。皆さんを案内して「爪彫り薬師」の奥の院に。霊水を頂き、御参りして戻ると、タイミング良く本堂からお参りできた。こちらのご本尊は金剛界大日如来、ご住職のこだわりか御真言は「オン バザラダトバン」。普通は、両部のご真言「オン アビラウンケン バザラダトバン」を唱えるのだ。打ち止めは、16時25分。お宿の「三陽荘」に向かう。温泉付きの高級へんろ宿だ。「黄金大師」でも有名。料理良し、従業員の対応良し、温泉良しの人気のお宿。いつものように、般若心経の資料のコピーをお願いすると、コピー代は他所の半額の1枚5円。
30日は、6時30分に食事作法、皆が揃うまで掲げられた不動明王の絵を元にお姿の儀軌について説明。7時20分、27番高峯寺に向け出発。京都、大阪組とも高知市内の宿泊なので、郊外の奈良組は、またも最後尾だ。龍馬空港の辺りから芸西まで高知東部道という自動車専用道路が開通しており、思ったより早く着いた。お山の麓からタクシーに分乗して登るのだが、前の2台がまだ待機中だった。お客様にトイレをすすめ、「へんろ君バッチ」を紹介する。近くの「土佐くろしお鉄道・唐浜駅」のキャラクターで、高知出身の漫画家「やなせたかし」によるもので、各駅がキャラクターを競っている楽しい鉄道なのだ。このへんろ君バッチは、お遍路さんに大人気。
駐車場の鉄道貨車を改造した「はらみたや」でアイスクリンが人気。和尚が依頼してあった、網代笠の袋が出来上がっていて、裏地付きの立派なもの。25番津照寺の石段途中の鐘楼門が改修を終えて美しく映えている。100段強の急な石段に息切れしながら本堂へ。「楫取地蔵」と呼ばれる海上安全の守り本尊だ。打ち止めは、24番最御崎寺。大師堂左に勧請している「一畑薬師」に列を作る。希望の方を室戸灯台に案内。やはり打ち止めは14時頃になってしまった。御厨人窟に案内するが、崩落の恐れがあるので覗くだけだ。弘法大師19歳の時の修行の場と伝わるのだが、この洞窟は隆起したようで、弘法大師の時代には海面すれすれ。修行の場ではあり得ない、行当岬の洞窟がその場だと地元では云われているらしい。今、その場には金剛頂寺によってお堂が整備されている。
これからは、海岸線を徳島へ向かって走るのみ。国道を走るので、時間がかかる。時間的には最も遠いコースかもしれないのだ。般若心経、いろは歌など解説し、3ヶ所でトイレ休憩、意外とスムースで生駒着20時半。
お疲れさまでした。合掌

 国分寺にて  秋風や 土佐の苔寺 国分寺

 高峯寺にて  神峯 土佐の霊水 秋の風

2014年9月25日木曜日

四国3回 12~15番 なんば発

平成26年9月23日

杖杉庵の弘法大師と衛門三郎像
なんばから44名のお客様と阿波路へ向かうのだが、遅刻された方がいて出発が少し遅れた。秋分の日とあってか、マイカーが多い。今回は、歩け歩けのコースだ。山登りではないが、駐車場から結構歩くのだ。車中で、早めの昼食と摂って頂き、12時より12番焼山寺へ向かう。麓の「へんろ駅」でマイクロ2台に分乗して、山登りを15分ほど。1km少し登ると「杖杉庵」がある。遍路の元祖と云われる衛門三郎終焉の地である。弘法大師が墓標として突き立てた金剛杖から根が生えて大きな杉に生長したところからの命名。現在の杉は2代目と云う。境内には、跪く衛門三郎の肩に手をかける弘法大師の像がある。焼山寺駐車場から境内まで、右手に十三仏と慈母観音像が立ち並ぶ。
その参道の入り口には、大きな布袋様が迎えてくれる。境内に入ると樹齢数百年の巨木が林立し、独特な雰囲気を醸し出している。正面に虚空蔵菩薩を祀る本堂、右手に大師堂そして左手に三面大黒天堂と云う配置だ。「へんろ駅」に戻り、「すだち館」でお菓子のご接待。和尚は、鳴門金時とすだちを求める。愛犬が、蒸し芋が大好きなのだ。14時15分、13番大日寺到着。韓国伝統舞踊の国宝級の踊り手が、ご住職だ。先代住職が逝去の後、一人息子が父の後を継ぎたいと云うので、成長するまで彼女が住職になる決心をして修行されたエピソードは、知る人ぞ知る。14番常楽寺の近くでバスを降りて、歩く。本堂前の「アララギ大師」にカメラを向ける方も多い。大師堂前に建てられた角塔婆の「不闕日々影向 処々検知遺跡」の言葉について説明、15番国分寺に向かう。この間800mは、全くの歩き遍路、途中にある「八祖大師堂」で皆の揃うのを待って、「真言八祖」について解説する。国分寺のご本尊は薬師如来、脇侍の日光・月光菩薩をたとえに「女性は太陽」の話をさせて頂く。大師堂は開創1,200年に合わせて新築されたもの。打ち止めは16時30分。
帰路の車中で「いろは歌」の説明と歌の練習。85番八栗寺のケーブルで、大合唱しようというのが和尚の魂胆なのだ。淡路HWOまで2時間少々、阪神高速は渋滞情報だ。ドライバーさんは、迂回して時間短縮を図ってくれた。梅田20時前、なんば20時15分過ぎ。お疲れ様でした。合掌

 焼山寺にて  秋の風 すだちの里や 焼山寺


西国1回 青岸渡寺 なんば発

平成26年9月22日

熊野那智大社 本殿
なんばから42名のお客様と青岸渡寺に向かう。飛び石連休の間なので、渋滞を心配したが、比較的順調に走ることができた。立ち寄り先の中田食品では、各種の梅酒や梅干しの試飲・試食のお薦めと共に、「ギャラリー梅園」を紹介する。那智かまぼこセンターで、御線香・蝋燭のpick upし、那智の滝へ。雨が降っていたとかで、石段が濡れているので滑り易い。「飛龍神社」と書いて「ひろうじんじゃ」と読ませるのも面白い。那智の滝の瀧口は三筋に分かれているのが特徴で、写真を見ればすぐ判る。いよいよ、青岸渡寺のお参り。杖を借りることを薦めて石段を登り、青岸渡寺と那智大社への分岐点で集合、青岸渡寺から那智大社と一方通行でのお参りの仕方を説明する。お参りの後、ご住職から法話をいただいて、45分後の出発と伝える。和尚は、那智大社もお参りして、バスへ戻り、観光センターで「黒飴ソフト」を頂く。これは、お薦めの逸品だ。15時15分に出発できた。「ちかつゆ」に着く前に夕べのお勤めを済ます。A-COOPもあるので、お酒類も売っているから、「精進落とし」を考えてのこと。和尚は、事前に予約していた「牛肉巻きずし」で夕食を摂る。紀ノ川SAで休憩して、なんば着20時半頃。お疲れさまでした。合掌

 那智の滝にて  秋高し 三筋の瀑布 那智の瀧

 青岸渡寺にて  秋風や 熊野古道 八咫烏

           秋風や ご詠歌流る 那智の山

2014年9月19日金曜日

四国52~60番+四国へんろ展+四国霊場先達大会

平成26年9月16~18日
泰山寺の宝冠不動明王

18日に松山にて四国霊場公認先達大会が開催されるのに参加するついでに、札所巡りと四国へんろ展(伊予)の見学もやってしまおうと、計画をたてた。先達仲間総勢4名、和尚の愛車で16日のフェリー利用。大阪南港22時出港、サロンで一杯と足を運ぶと、高野山の仲間とバッタリ。先達大会の前に札所巡りと考えは同じだ。仲間は日本酒、和尚は芋焼酎と歓談しながら痛飲。お風呂に入ってバタンキュー、着岸30分前のアナウンスで目覚めた。60番横峰寺に向かう途中で、鮭の朝定食。山道を登るが、降りてくる車が3~4台、和尚達より早くお参りを済ませた人達だ。納経所で、へんろ展の前売り券を購入。59番国分寺は手洗い場もトイレも新調され、見違えるばかりだ。58番仙遊寺は、2台のバス遍路で大賑わい。下山途中で、バスと遭遇。バスが少し下がれば離合できると合図するのだが無視され、やむなく延々とバックする羽目に。57番栄福寺、56番泰山寺と廻り55番南光坊へ。ここでもバス遍路と遭遇だ。54番延命寺を打って「得得うどん」で昼食、サービス定食の「親子丼+うどん」で500円也、しかもコーヒーは無料だ。今治から松山へ海岸線を走る。突然、左から軽自動車が飛び出し、一気に追い越し車線の和尚の前に。急ブレーキを踏んで、衝突は回避できた。ばつの悪そうな顔のドライバーは若い女性、危ない所だった。へんろ展の会場は松山市城山公園内の県立美術館、日頃和尚が説明はしているが、拝見したことのないお宝が、多く展示されている。浄土寺の空也上人像、太山寺の六人の天皇が即位に際し奉納した十一面観音の一つ、そして円明寺のマリア観音etc.堪能させていただいた。まだ時間があると53番太山寺に向かう。さらに52番円明寺へ。先に納経をお願いして、ゆっくりお参り。「いろは歌」で打ち止めして17時。お宿の道後温泉・宝荘へ。宿でホッと一息ついた。今日は、前述のように急ブレーキを踏むことが二度三度、いずれも女性ドライバー。どうも伊予の女性ドライバーと和尚の相性は良くないようだ。
夕食も、またまた鯛が中心だ。

 宝荘にて  秋風や 子規の詠みたる 三津の鯛

霊場会伊予部会の若手僧侶による和太鼓演奏
18日 信貴山千手院は先達大会の参加者にティッシュペーパーのご接待を毎回続けている。今回も7時半から行動開始。ところが和尚は、納経帖を円明寺に置き忘れたことに気がついた。慌てて車を走らせる。本堂、大師堂と見て回ったが、見つからない。納経所に尋ねると、チャンと保管してくれていた。冷や汗の一時だった。
ティッシュ配りを終え、久しぶりにお会いする先達仲間との交歓のあと、10時開会。慰霊法要、表彰式が午前中。午後の部の冒頭は、伊予部会若手僧侶の和太鼓演奏。これは、見事でした。良く練習されているようで、息もぴったり。お目当ての特別講演は豊山派管長、総本山長谷寺化主の加藤精一猊下、演題は弘法大師のおこころを慕うー「三教指帰」から「秘蔵宝鑰」へ。和尚は、千手院の「多聞会」に時間を頂いて話をさせていただいているのだが先日までは「三教指帰」を今は、「秘蔵宝鑰」をテーマにしている。我が意を得たりというところだ。24歳、処女作の「三教指帰」から57歳、空海思想の完成品という「秘蔵宝鑰」に共通した思想が流れ、若木が大木に生長するが如くという。また「比較思想体系=十住心思想」という解説や「弘法大師の教えには全てが含まれている」と老婦人が語ったという若い頃の思い出話など、時に会場を笑いに包み時間の経つのを忘れさせる講演だった。15時、会場を出発。ひたすら走りに走って、19時過ぎ難波。お疲れでした。合掌

2014年9月16日火曜日

高野山 お礼参り

平成26年9月15日
奥の院 無縁塚

信貴山千手院大阪分院を支えてくれている女性軍3人ともに、高野山に向かった。目的は大きくは二つ、26回目のお礼参りの納経と、こんにゃく祭りに使う材料を求めてのこと。まずは中腹の「こんにゃくの里」に立ち寄り、相談。ゆでたてのこんにゃくを試食、生芋100%手造りと云うだけあってこれはおいしい。10月18日のこんにゃく祭りに合わせて、50丁送ってもらうことにした。ゆず味噌もあったが、味噌はやはり讃岐から取り寄せることにした。連休とあって参道は車が数珠つなぎだ。奥の院に向かい、ゆっくりとお参り。いつもお世話になる「中本名玉堂」でお昼をいただき、護摩木を5座分購入する。車を預けて、金剛峯寺を内拝。仲間の二人が高野山参与会のメンバーなので、同伴者として拝観料無料の上に、御線香の記念品まで授かった。中本名玉堂に戻り、コーヒータイム。それから波切不動の南院へ。一人が、こちらにご供養をお願いしているのだ。内拝させていただいて、またまたお線香のご接待。有難いことです。バスに添乗してお客様と一緒にお参りする事は多いのだが、こんな風にマイペースでお参りできることはあまりない。充実した敬老の日となりました。合掌

       奥の院 車椅子押す 敬老日

西国1回  青岸渡寺 生駒発

平成26年9月14日

青岸渡寺の清浄水
今月からスタートする西国巡礼、連休の中日の出発。第1回なので、お客様は始めてお会いする方ばかりと思っていたが、昨年お四国でご一緒だったと云うご夫婦に声を掛けられた。2回目の西国巡礼に挑戦とか。阪急から6台出ている。生駒を8時20分集合にてまずは田辺の中田食品を目指す。紀ノ川SAまでは順調だったが、有田~広川は7kmの渋滞表示。中田食品到着は12時前となった。いろいろな梅酒の試飲も楽しんで頂き、「ギャラリー梅園」の見学もお薦めする。平山郁夫画伯の熊野古道の作品など展示、添乗員も知らなかったほど、知られていないが見事な物だ。2時間程中辺路を走り、那智山の麓にある「かまぼこセンター」へ。線香、蝋燭をpick upして、いよいよ那智の瀧だ。130段の石段を降りて記念撮影後、青岸渡寺に向かう。石段は465段。お寺から那智大社を廻るコースを説明して、本堂でお参り。ご住職にご挨拶、先日の先達研修会にもお顔を見せて頂いた。お参り後45分で集合の声を掛けて、駐車場へ。いつもの「黒飴ソフト」で一息、お客様にも人気だ。青岸渡寺を出発できたのは、16時40分頃、いつもより1時間遅れだ。中辺路の「ちかつゆ」で休憩だが18時をまわり「Aコープ」は既に閉店、開いているお店もあるので、不便は無い。それからの高速道路が大渋滞、いつも渋滞する所なのだが、今日は連休のせいもあって20km渋滞だ。休憩も、いつもより手前の湯浅SAとなる。添乗員が、生駒から各地への終電を確認するほどの遅い時間となった。生駒着22時55分、西大寺、JR奈良で有りるお客様も終電には間に合うそうだ。「これから何度かお供することになるでしょう」とお別れ。合掌

 青岸渡寺にて  子供らの 声がはじける 秋連休

 

2014年9月11日木曜日

四国9回 44~53番 生駒発

平成26年9月9~10日

岩屋寺の拝殿(後ろの岩山がご本尊不動明王)
生駒集合8時、24名のお客様と松山へ向かう。24名というのは、アシスタントが付くギリギリの人数。約半数ほどが和尚と一緒だった方だ。明石方面からもう一台だが、1時間ほど先行している。今回は10ヶ寺なので、行程的に悩ましいが、初日はやはり、45番岩屋寺と44番大寶寺のハードなところを打ってしまうことにする。松山郊外の砥部焼陶芸館を出発できたのが14時丁度、2ヶ寺まわるのがやっとという時間だ。バス遍路では最大の難所である岩屋寺は30分は登ってもらわなければならない。麓からの遥拝を選択する老婦人の納札とお賽銭を預かる。早稲田の先輩であるご住職を訪ねて納経所を覗いたが、残念ながらお出かけ中だった。麓の「一休館」でご接待を受け、出発できたのが16時。44番大寶寺も結構ハードなのだが、岩屋寺を済ませるとそうでもないと感じられるのが不思議で面白い。駐車場近くの「すごうさん」で一服、和尚の遍路本「ようおまいり」が4冊お買い上げ、「無財の七施 和顔施 沙門秀寛」と書かせていただいた。17時過ぎ、お宿の道後温泉・ホテルルナパークへ向かう。夕食は、鯛釜飯、かぶと煮、お刺身と鯛ずくし。それもそのはず、正岡子規の句に「秋風や 高井のていれぎ 三津の鯛」と詠まれるほど鯛は名高いのだ。ちなみに「ていれぎ」というのは、48番西林寺の前を流れる内川に自生する水草で、香りが高く、刺身のツマとして珍重されるものとか。夕食後、明石組の先達らに声を掛け、「坊っちゃん湯」近くの地ビールの店でじゃこ天を肴に歓談。
10日は、残り8ヶ寺。明石組と調整して、和尚らは53番圓明寺~52番太山寺~51番石手寺と打つことに。圓明寺は、左甚五郎の龍や大師堂の屋根瓦の意匠、マリア観音など見どころの多い札所、本堂の柱に掲げられた看板「即滅無量罪 現受無比楽」について解説する。52番太山寺は駐車場から500mほど登って本堂、豊後の真野長者が「一夜建立」してから3度目の建立で、鎌倉時代の国宝である。参道は、まるで森林浴だ。鬼ヤンマが眼の前をかすめびっくりさせられる。大師堂から聖徳太子堂とまわり、「一畑薬師」へ案内する。出雲から勧請した眼のお薬師さんだ。51番石手寺は、松山で最も有名な札所で、観光スポットでもある。国宝の仁王門をくぐり、重文の三重塔をバックに記念撮影。本堂~大師堂~宝物館~釈尊の庭と案内する。宝物館の目玉は「衛門三郎再来の石」、「安養寺」から「石手寺」と改名した縁の石なのだ。気がつくと11時前、慌てて47番八坂寺へバスを走らせる。お弁当屋さんと待ち合わせの時間だ。八坂寺と46番浄瑠璃寺を打って遅めの昼食。お客様から石手寺に菅笠を置き忘れたとの声、写真屋さんに電話をして探してもらい納経所で発見。打ち止めの50番繁多寺に届けてくれるという。感謝、感謝。48番西林寺、49番浄土寺、50番繁多寺とまわり、打ち止めは15時。繁多寺では、興教大師についてお話をする。「ハタダのお菓子館」に立ち寄り、石鎚山系の伏流水をペットボトルにいただく。
徳島道を走行中に、1時間ほど前を走っているはずの明石組のバスが路肩に停車し、交通整理がされているのに気がつい。何らかのトラブル発生の模様。電話で確認すると後続のバスに接触され、エンジントラブル。バスの乗り換えなど大変だった様子。幸い、怪我をされた方はいない。生駒着21時。さらに西大寺やJR奈良へ帰るお客様をお見送り、お疲れ様でした。合掌

  太山寺にて   太山寺 羽を光らせ 鬼ヤンマ

2014年9月8日月曜日

西国三十三所 第10回先達研修会 

平成26年9月8日

吉原忠雄氏の講演
新阪急ホテルにて、11時から第10回の西国先達研修会が開催された。今までは、札所会の先達委員会が取り仕切ってきたのだが、今回から云わば分会が交替で取り仕切ることになったとのこと。今回は1組、つまり1番から4番札所の担当と云うことらしい。札所会の会長も、1番から13番石山寺の鷲尾貫主に交替だ。開会のご法楽は2番紀三井寺の前田孝道貫主のご先導。和尚は、電通時代に何度もご縁を頂いていたので、杖を頼りにされている姿に時の流れをしみじみと感じさせられた。開会のご挨拶は、前会長の1番青岸渡寺のご住職。いつもご法話を頂いている。講演は、大阪大谷大学非常勤講師の吉原忠雄氏、美術史の専攻で大阪の仏像などの専門家だ。講演は、西国札所の内、大阪の4ヶ寺の本尊についてのお話だ。仏像の「材料、技法、美意識にも歴史あり」という言葉に妙に納得。4番施福寺、5番葛井寺、22番総持寺、23番勝尾寺の仏像について映像を駆使して、その素晴らしさを解説いただいた。仏像を美術品として調査、分析されている方なので、その視点が和尚には新鮮だった。後は、いつもの特任大先達への昇補状授与と記念品の福引。相変わらず和尚を含め、仲間には素通りだ。今回からの新機軸の一つが担当の1組の住職の一口法話、4番施福寺のご住職の法話だ。「妙法蓮華」慈悲の道は華の道という、観音様が持つ蓮華にまつわるお話だった。閉式後は、新阪急ホテルの豪華なお弁当を頂いて解散。久しぶりに顔を合わせた先達仲間と別れがたく、近くの関西文化サロンに誘って夕刻まで歓談。楽しい一時だった。平野の信貴山千手院大阪分院に戻ると、素晴らしい中秋の名月が迎えてくれました。合掌

 中秋の 月が微笑む 帰り道

2014年9月7日日曜日

信貴山 「やすらぎ会」

平成26年9月6日

第20回 信貴山やすらぎ会が、本山千手院で開催された。大阪分院に集う先達仲間5名と参加。王寺駅集合9時15分、和尚の車で登るため5名が定員一杯なのだ。講演の講師は、作家で高野山真言宗僧侶の家田荘子さん、「この世に生まれ、生きて、生かされて・・・・」あと一歩前へ踏み出したいあなたへーというタイトルの演題だ。彼女は、お四国の先達としても知られていて、今日のお話もその「歩き遍路」の実体験に基づくものだ。お話を聞いていて、さすが作家と感じたのは言葉の美しさだ。修飾語というのか、言の葉の妙と云うのか、真似は出来ない。歩き遍路でのエピソードを語りながら、弘法大師の教えを織り交ぜ、200人を超える参加者を惹きつける。和尚的に心に残った言葉は、「背暗向明」と「悟りは自らを知ること」。高野山真言宗の布教師として全国を飛び回っている彼女の主テーマだと感じた。山岳行者と云う一面もあり、「つなぎ歩き遍路」を9年、恐れ入りました。あっという間の90分、本堂に上がり大般若祈祷と戒壇めぐりの後、バイオリンの演奏。千手院で得度をした演奏者の笠井玉喜さんは、休日を利用してボランティア演奏を続けている。演奏会に足を運べない方達への出前演奏だ。これも素敵な菩薩行。昼食時もBGM演奏、至福の一時を過ごし下山。会場では、思いもかけぬ顔見知りの先達仲間にも遭遇、世の中本当に狭いものですね。さて、今日の仲間の一人が、いよいよ四度加行に入ります。真言宗の僧侶となるためには100日の行が必須なのです。和尚の如法衣(袈裟)を貸しました。その行中は身に着ける物の素材は純綿に限るのです。それは、和尚の高野山大学加行道場「大菩提院」で使用した物、再度の登板に喜んでくれているでしょう。合掌

2014年9月1日月曜日

読売奈良 西国7回 28~29番 大和八木発

平成26年8月31日

松尾寺(仁王門から本堂を望む)
先日の台風で中止となったお参りの代替とか。2台出ていて、和尚の1号車は伊賀上野~名張~榛原~八木という三重県コース。2号車は、八木~橿原神宮~大和高田~五位堂という奈良県コースだ。2号車の先達は、宇治在住の仲間、八木で出会ってびっくりだ。お客様は25名で、添乗員は一人。8時過ぎに出発し、西紀SAの休憩を経て成相寺麓のシーサイドセンターに11時過ぎに到着。早めの昼食だ。(なにしろ伊賀上野発が6時半なのだ)
28番成相寺への登山道は、ドライバーさんも此処くらいだと云うほどの急坂、一度停まったら、バックしてしまいそうだ。本堂の内陣には、釈迦涅槃図が掲げられていて、自由に拝観できる。御本尊は秘仏だが、御前立ちの聖観音様が迎えてくれる。また、外陣に掲げられた左甚五郎の「真向きの龍」も有名で、写真撮影もOK。本堂右のお堂には、孔雀明王と閻魔大王が祀られている。石段を少し降りれば、巡礼堂。西国33ヶ所のご本尊が一堂に祀られている。バスに戻って、納経が終わるまで、お念珠の話で繋ぐ。
小雨が降り始める中、29番松尾寺に向かう。本堂に上がっての勤行だが、4人の先客のお勤めが終わるのを待つ。熱心なお勤めで、観音経から般若心経、諸真言と見事なもの。我々の打ち止めは14時50分、出発の頃、2号車がやって来た。夏休み最後の日曜日なので、渋滞が心配されてが、時間が少し早かったせいかそれほどでもなく、八木に18時過ぎに到着。まだ先が長い。お客様をお見送りして無事を祈る。ちなみに2号車は渋滞に巻き込まれ八木着は2時間遅れとか。合掌

 成相寺にて  中秋や 天橋立 成相寺

 松尾寺にて  松尾寺 深き緑や 虫の聲

2014年8月28日木曜日

四国11回 60~65番 なんば発

平成26年8月25~26日

香園寺 山頭火句碑(内容は文末に)
伊予の国の最終コースで6ヵ寺を巡る。和尚は梅田~なんばのコースに添乗、お客様は35名。各地から4~5台のバスが出ているようだ。休憩を取りつつ、昼食会場の吉野川HWOに11時半頃到着。今日は難所の60番横峰寺と65番三角寺をお参りする。(あわよくばもう1ヵ寺)。三角寺の麓のタクシー乗り場に着くと、各地からのバスが集結して大混雑だ。タクシー会社に入れ込みの電話を入れた際に、混雑ぶりを言ってもらえれば、順番を入れ替えてお参りできたと思ったが、後の祭。ピストン運転のタクシーのドライバーさんも大混乱。山門前の急な石段を登ると、鐘楼門。皆、鐘を突いて境内に入ることになる。本堂の前には、小林一茶の句碑「これでこそ 登りかひあり 山桜」が山桜の古木の下に建っている。大師堂の右には弁天さんを祀る三角池、弘法大師が三角護摩壇を築いてご修法された遺跡である。
60番横峯寺へも山麓からマイクロバスで25分登る。京都からのバスと3台のマイクロに分乗して登り、京都組は本堂から、和尚達は大師堂からのお参り。本堂に移動するタイミングに次のバスの一行がやってきたので、合同で大合唱。駐車場は、境内から相当高い所に位置するので、綴れ折りの山道をひたすら登ることになる。バスに戻り、出発は16時45分、宿舎の道後温泉ホテルルナパークに18時着。
食後、いつも立ち寄る焼き鳥屋「番鳥」を訪ねると、6月末で店仕舞いの貼り纸。残念至極だ。
26日8時出発。昨夜半に強い雨が降ったというが、和尚は全く知らず。まずは、「ハタダのお菓子館」でお買い物、「石鎚山系の伏流水」を賞味することをおすすめした。残り4ヶ寺を逆打ちで回るのだが、路上駐車の関係で52番宝寿寺からスタートする。この寺は、四国霊場会から脱退して独自の道を歩んでいるので、何かとギクシャクするのは否めない。次いで、54番前神寺、真言宗石鎚派総本山だ。境内は奥行が深く、本堂前は柴燈護摩の道場となっている。財布に入れる小さい「黄金の猫」が人気で、お土産にといくつも買い求める方も。
53番吉祥寺は、霊場唯一の毘沙門天が本尊の札所、山門横の六角堂には、残りの六福神が祀られていて、七福神を一挙にお参りすることができる訳だ。打ち止めの寺は、51番香園寺、「子安大師」で名高く、御影も本尊大日如来と2体いただける。大聖堂には椅子席650、ゆったりと本尊大日如来の御姿について説明。弘法大師のお厨子の前で御宝号を七反唱えて打ち止め。(12時)
リンリンパークで昼食を摂り、帰路に。車中にて、般若心経の資料や「いろは歌」の解説。阪神高速が14kmの渋滞であったが、迂回ルートで、梅田18時20分、なんば19時前到着。お疲れ様でした。次回は、いよいよ讃岐の国涅槃の道場です。合掌

 道後にて  初秋や そぞろ歩きの 道後の湯


 香園寺の山頭火句碑  
    右  南無観世音 おん手 したたる水の 一すぢ

    左  秋の夜の 護摩のほのほの 燃えさかるなり

2014年8月23日土曜日

西国7回 20~23番 生駒発

平成26年8月20日

善峯寺 観音堂
生駒より43名のお客様と20番善峯寺に向かう。ほとんどのお客様が、和尚と一緒になったことがあるというので、アットホームな感じだ。京田辺で休憩後、20番善峯寺への急な山道を登るのだが、駐車場では、何とマムシのお出迎えだ。本堂に上がり込み、4台の扇風機を全開にする。パンフレットが新調されているのに気が付き、参考にいただく。お参り後は、「遊龍松」の見学をお薦めする。横枝は全長37m、正に龍が地を這う姿で天然記念物だ。
21番穴太寺の近くにある「豆屋黒兵衛」に立寄る。丹波の黒豆を加工して、いろいろなお菓子に変身させている。お昼が遅れそうなので、しっかり試食してくださいと送り出す。穴太寺の本尊は聖観音、なぜ「聖」がつくのか「変化観音」との対比で説明する。納経に時間が掛かっているようなので、和尚がお弁当係をかって出て、お茶と一緒に配布。丁度お昼時だった。山を越え、23番勝尾寺へ。スピーカーを通して流れてくる読経の声を聞きながら、石段を登る。勝尾寺は、かっては「勝王寺」。山門に掲げられた額には「勝王寺」とある。勝運の寺として「勝ち達磨」が有名だ。
22番総持寺は寺の近くまでバスは入れない。路上で下車して歩いて行くしかない。「山陰流包丁式」が有名で、板前さんの元祖が開基の山陰政朝中納言。4月16日には全国の板前さんが集まり、「山陰流包丁式」が公開される。納経が終わるまで、境内で散策してもらい、バスに連絡して下車地点で合流することとなる。打ち止めは何と15時丁度、大山崎から長岡京へ京都縦貫道が繋がったのが、時間短縮に貢献しているのだ。生駒着16時前、納経用品の返却や夕べのお勤めなど大慌て。こんなに早い帰着も、たまにはいいものだ。合掌

 善峯寺にて  善峯寺 マムシ迎える 残暑かな

          秋風や 頬撫で通る 山の寺

 勝尾寺にて  勝尾寺 読経流るる 残暑かな


2014年8月20日水曜日

四国3回 12~15番 生駒発

平成26年8月18日

国分寺本堂
奈良から2台、梅田~なんばから2台の4台が出ている。和尚は奈良の2号車で、お客様は22名、全員生駒からの乗車だ。お念珠のお仕立てについて相談にこられたご婦人の対応で、出発が少し遅れた。第2阪奈~近畿道~中国道経由にて淡路島SAに10時前に到着し休憩。和尚の2号車が、最後尾を走っているようだ。焼山寺へのマイクロバス「寄井タクシー」との交信では、午後から広島組の予約があるとのことで、直行して欲しいとのこと。12番からの順打ちに決定だ。天気は良いが、風が強く、鳴門大橋ではバスが蛇行することも。鳴門西PAでお弁当をpick upし、早めの昼食、12時半頃、焼山寺の麓に到着。焼山寺では、開創1200年の催しとして、本尊虚空蔵菩薩、大師像、三面大黒天について、ご開扉してライトアップ中。和尚も本尊と三面大黒天は初お目見えだ。
下山途中の「杖杉庵」の前で一時停車、車中よりの撮影会だ。麓の「すだち館」で種無しすだちのご接待、すだちの生ジュースである「すだち酢」が人気の的。冷蔵庫で保管すれば、一年は保つのだ。13番大日寺の本堂も開扉してライトアップ。正面に本尊十一面観音、向かって右に青面金剛、左に阿弥陀仏。霊場会発行の先達必携などの資料では、大日寺の元々の本尊は大日如来、明治の神仏分離令によって、一宮の本尊十一面観音が遷座し、大日如来が脇侍に回ったとある。その大日如来のことを聞こうと納経所におもむくと、「元々の本尊は十一面観音で、神仏分離令に際し、困った一宮が大日如来を持ち込んだ」という。「それはおかしいでしょ。寺名が大日寺なのだから。」と突っ込むと、「うるさい」とばかり追い出されてしまった。14番常楽寺へは、最寄りの交差点で下車して歩いていたのだが、地元からのクレームで国分寺の駐車場を起点に常楽寺に往復1km、国分寺へ往復600m歩くことになった。常楽寺では本堂前の「アララギ大師」や大師堂の前に立てられた角塔婆のお大師の言葉「不闕日々影向 検知処々遺跡」について説明する。15番国分寺では、本尊薬師如来の眷属につき解説、お錀の叩き方等説明、大師堂ではご宝号を7編唱えて打ち止め。(16時30分)淡路島を走行中に夕べのお勤め、「淡路HWOでは、アルコール類を販売しているので、男性軍のかっての要望に応えて、早目にお勤めするのです」と話したせいか、ご婦人から「淡路地ビールと竹輪」のご接待。これには恐縮した。帰路、「いろは歌」の解説とCD。「85番八栗寺のケーブルカーで大合唱しましょう」という魂胆なのだ。睡眠薬代わりにと河内屋菊水丸の河内音頭で綴る弘法大師一代記を流す。阪神高速が少し渋滞していたお陰で、全編聴き終えたところで、壱分IC.を降りて生駒へ。(20時30分)お天気にも恵まれて良いお参りでした。なにしろ打ち終えたところで雨が降りだしたのですから。「またご一緒しましょう」とお別れ。合掌

       初秋や 水と戯る 鮎喰川

2014年8月5日火曜日

西国11回 30~31番  生駒発

平成26年8月4日
高速船より都久夫須麻神社を望む

台風が熱帯低気圧となったが、怪しいお天気の中、8時30分生駒から添乗。お客様は42名、3割程はお馴染みのお客様だ。このコースは、琵琶湖の竹生島宝厳寺と808段の石段が待つ長命寺の2ヶ寺だが、歩くとなると結構ハードだ。長浜港からの高速船は、強風でしばしば欠航するので、それが一番の心配だった。車中で「西国巡礼のはじまり」という公式DVDを見てもらう。長浜港発11時30分、竹生島発13時20分という第3便でお参り。風は少しあるが、波は静かで湖上30分の船旅。島に上陸すると宝厳寺本堂まで167段の急な石段が待っている。本尊の弁天様に読経して、国宝の唐門から重文の観音堂へ。西国の本尊は千手観音様、やはり重文の船廊下を渡り、国宝の都久夫須麻神社本殿に至る。瓦投げに挑戦するご婦人方も。ゆっくりと案内したが、出港まで30分ある。和尚は、毎度お世話になる山本商店で一休み。もう少し吹くと欠航らしい。
長浜港から32番長命寺まで1時間、小雨が降ったり止んだりの状態。歩き組は10名、健脚ぞろいだ。蜩の声がが降り注ぐ中、石段を見つめひたすら登る。タクシー組も最後の100段は歩きだ。結局、ピストン運転のタクシー組を本堂で待つことに。梅田からの一行が、勤行中で丁度良かった。
予想通り、下りの石段は雨に濡れ滑りやすい。神経を集中させて下りと、先ずはアイス。和尚の法衣の下は、汗だくだ。1時間弱で草津SA、Tシャツに着替えて一息。生駒着18時。無事怪我もなく、
お参りの最中は傘を使うこともなく、良い一日でした。合掌

 長命寺にて  蜩の 声降る石段 八百余

牛久大仏

平成26年8月1~3日

和尚と牛久大仏
1日、伯父貴の三回忌法要と墓参りの為、千葉県柏市に向かった。一年振りの上京とあって、せっかくだから一献酌み交わそうと、電通時代の新人研修の仲間と新橋駅のSL広場で待ち合わせた。懐かしい顔三人と合流、ビールだ、焼酎だ、ワインだとしこたま頂いて、しかも仲間からご馳走になってしまった。ホテルではバタンキュー。
2日、総武線船橋から東武野田線に乗り換え「逆井」へ。事前に送っておいた荷物を解き、法要の準備。近くの蕎麦屋「無心庵」で昼食。叔母や従兄妹たちは18年振りというのに、親父さんも女将さんも良く覚えてくれていて、話が弾んだ。私を伯父貴と勘違いされそうになったのには閉口した。18年前は、ご近所で開業されていたという。今はすっかり有名店になっている。14時から身内が集まっての法要。夕食は、皆でお寿司屋さんでワイワイ。帰宅すると、遠くに花火が見える。恒例の花火大会という。
3日、墓参りに出発。茨城県牛久市にある牛久浄苑、浄土真宗東本願寺派本山東本願寺の経営だ。シンボルは、ギネスブックに世界最大の青銅製立像として登録されている「牛久大仏」。阿弥陀さんだ。墓参りの後、胎内拝観をさせていただく。和尚は三度目なのだが、拝観は初めてだ。高さ120m、総重量4400t、胎内の地上85m部までエレベーターで上がることができる。4、5階が「霊鷲山の間」で仏舎利が安置され、四方に窓があり東西南北を見渡せる。3階は「蓮華蔵世界」で約3400体の胎内仏に囲まれた金色の世界でいわば永代供養のゾーン。2階は「知恩報徳の世界」で写経空間、77席の写経席がある。1階は「光の世界」で、浄土の世界を観想する空間というところだ。上層部から順に拝観、大仏の親指の原寸大の模型や建築時の写真などもあり興味深かった。
帰路は、名物の「牛久沼の鰻」を食べようと、車を走らせる。なるほど、沼の周辺に鰻屋さんが散在している。飛び込んだ「伊勢屋」は、この辺で最も古いお店だった。これも大満足。
4日に西国の添乗があるため、午後から帰阪。夏休みとあって新幹線は家族連れのお客様が多い。
ちなみに、東本願寺派というのは、京都の浄土真宗大谷派(東本願寺)から分離し、西浅草の「東本願寺」を本山としている。

 遠花火 夜空彩り 音静か

 微笑みて 牛久大仏 盆まいり

 牛久沼 鰻味合う 残暑かな

 新幹線 子連れ家族や 夏休み

 

2014年7月31日木曜日

読売奈良 四国8回 44~51番

平成26年7月27~28日
西林寺の蓮

2台のバスが出ているが、2号車の先達が京都からなので、集合時間の関係で地元の和尚が榛原駅から添乗することになったようだ。伊賀上野~名張経由でお客様は34名。7時に出発し、香芝SA、吉野川SA、桜千里PAと休憩し、45番岩屋寺に13時30分到着。バス遍路最大の難所だ。汗を拭き拭き参道を登る。全員の集合を待ってお参り。皆さん、登りきった満足感で一杯のようだ。麓の「一休館」でご接待を受けながら汗の引くのを待つ。44番大寶寺も、結構ハードなのだが、岩屋寺をクリアーした体には応えないから不思議だ。予定では2ヶ寺で打ち止めなのだが、時計はまだ、16時だ。何とかもう1ヵ寺行けそうだとドライバーさんの声、48番西林寺へバスを走らせる。16時40分着、大師堂右の蓮池が見事だ。時間的に火の気は自粛、「運心」でお願いする。奥道後に17時30分到着。
ホテル奥道後は経営者が替り、大リニューアル工事を行っていた。7月2日がリスタート。ホテル名も「奥道後 壱湯の守」、名物ジャングル温泉は西日本最大級の大露天風呂「翠明の湯」に大変貌、売店の一部が「奥道後劇場」となり、月替わりで大衆劇団の常打小屋となった。劇場を覗いて見ると今月は「見海堂劇団」で、舞踊ショーの公演中。お客さんは喜んでいる。問題は、コピー代が21円だという。今までは1部10円だっただけに倍額だ。お遍路さんの資料なのでとお願いするが
新経営者は一切の割引を認めない方針という。今回だけは、10円で面倒見てもらったが、今後はどうすべきか、悩ましい。
28日は、7時50分出発。51番石手寺から。記念写真を撮って本堂、大師堂、宝物館、仏陀の庭と案内する。参道の「棕呂堂」の親父さんと久しぶりに出会った。午前中は店に出ているという。50番繁多寺では、覚鑁上人(興教大師)と新義真言宗について説明。49番浄土寺は、日差しを避ける場がなく、鐘楼の下でお勤め。納経に時間がかかる。47番八坂寺へは、数100m歩かなければならない。榛原からのご婦人が、熱中症かふらふらになって、支えられて帰ってきた。46番浄瑠璃寺で打ち止め。本堂でお薬師さんの眷属の話、大師堂では「稚児大師像」を順に抱く。本堂左手にある弁天池の蓮が素晴しい。和尚も久しぶりに満開状態に遭遇できた。12時過ぎに打ち止めて、門前の長珍屋で昼食。13時10分出発、「畑田のお菓子館」に立ち寄って、帰路に。榛原まで6時間少々、般若心経のコピーを配り、「いろは歌」の練習、そして河内屋菊水丸の「弘法大師一代記」を流す。件のご婦人も横になって静養していたせいか、少し落ち着いてきたようだ。本当にご苦労様でした。
合掌

   頬なでる 風さわやけき 残暑かな

   睡蓮の 華々満ちる 浄瑠璃寺

四国1回 1~6番 生駒発

平成26年7月25日

地蔵寺の大銀杏
生駒から四国1回に添乗。お客様は40名。阪急からは5台出ているという。この時期にスタートすると、来年の5月で結願するスケジュールを組んでいる。四国霊場開創1200年記念スタンプを押す期間が5月までなので、期間中に1周できると駆け込みのお客様が結構いらっしゃるのだ。鳴門西PA
でお弁当や蝋燭セットなどをpick upした時の話では、我々は予想通り最終組のようだ。かえって輻湊せずに、ゆっくりお参りできるのではと、1番から順打ちでお参りすることにした。
1番霊山寺の大師堂で尼僧さんから受戒、法話を受けることになったのだが、正に後片付けを済ませようとするタイミングだった。本堂でも、お客様の姿はなく貸切状態。椅子に座ってユッタリ勤行し、ご開帳中のご本尊も近くで拝観させていただいた。2番極楽寺の駐車場でお弁当をいただいて、お参り開始。「抱き地蔵」を順に抱いてから「長命杉」に。1200年超の霊気をいただく。納経所で奥様にご挨拶、和尚より10歳ほど年長だが、お元気だ。ちなみに昨日が和尚の誕生日で、68歳となった。3番金泉寺も本堂、大師堂とゆっくりお参り。大師堂に掲げられた10枚程の大師一代記の絵を説明し「黄金井」「閻魔堂」「弁慶力石」などご案内。4番大日寺で2台のバスに遭遇、6番からの逆打ちの一行だ。納経所に眞鍋住職の姿を見つけ、ご挨拶に。大日寺は、八十八ヵ所では東寺真言宗唯一のお寺で準別格本山。住職は大学教授であり仏画の大家でもある。かって東寺で、兄弟子にご紹介いただいたこともあるのだ。5番地蔵寺も貸切状態、樹齢800年の大銀杏に青い実がたわわについている。門前の駄菓子屋さんのアイスキャンデーが飛ぶように売れる。猛暑日なのだ。
6番安楽寺も団体の姿は無い。本堂にてお薬師さんの眷属の説明をし、「女性は太陽=日光菩薩」の話をする。門前の「しらかわ」でも、ソフトクリームや冷たい飲み物を求めて列ができた。和尚も抹茶ソフトを注文。打ち止めは16時45分。生駒着は20時30分、暑い中お疲れ様でした。合掌

 地蔵寺にて  猛暑日や 青き実たわわ 大銀杏

2014年7月24日木曜日

西国1回 1番 青岸渡寺  生駒発

平成26年7月23日

改修なった那智の瀧
1年で、暑さが最も厳しくなるという二十四節気の「大暑」の日である。40名のお客様と青岸渡寺へ向かう。遠距離とあって帝産バスのドライバーも二人体制だ。8時20分に生駒を出発し、紀の川SAにて休憩後、南高梅の中田食品に立ち寄る。お客様は、工場見学の後、梅酒の試飲や梅干の試食が待っている。和尚が係の女性に、従来の売店の建物は何に使っているのかと聞くと、「ギャラりーになっています。自由にご覧下さい。」と言う。それらしい表示にも気がついていなかったので、驚いて見学させていただいた。平山郁夫画伯の熊野古道のシリーズ画を初めてする日本画や焼き物など見事なコレクションだ。7月に展示替えをしたばかりという。それまでは、梅を主題に展示構成されていたらしい。試食や試飲に加え、また楽しみが増えた。次回からはお客様にもお伝えする。
お弁当をいただきながら、2時間走ってようやく那智山の麓の「かまぼこセンター」到着。線香・蝋燭を配る。5分程で、那智の滝(飛瀧神社)。130段の石段を下り、記念撮影。133mの大瀑布を下から見上げる。滝壺付近の修復もようやく終了したと見えて、クレーンなどの工事車両の姿も無い。
熊野観光センターにバスを停め、465段の山道に挑戦だ。お杖を借りるように勧め、ゆっくりと登り始める。寺と那智大社との分岐点で、集合し寺から大社を巡るルート等説明する。山門からの急な石段を登りきると本堂。手洗い水は、那智の滝の水で美味しい。汗を拭いながら本堂に全員が揃うのを待つ。札所会会長のご住職がいらっしゃったのでご挨拶し、法話をお願いする。勤行後法話をいただき、打ち止めは15時丁度。45分後の集合を告げて解散、自由に散策していただく。
参道を降りて、気がついたのだが、参道入口にある「蓬莱閣」が店仕舞いしているではないか。きけば、昨年の暮れに閉店したとか。三々五々、戻って来たお客様は皆さん、「黒飴ソフト」(300円)を所望。バスの中で、那智山名物と奨めておいたのだ。後はひたすら帰るのみ、早目に夕べのお勤めを済ませておいた。休憩ポイントの「近露」には、Aコープもありアルコールもたくさん売っている。晩酌を楽しむ男性陣のための配慮なのだ。比較的高速道路も空いていて、途中休憩したものの、生駒着21時頃。約13時間のバス旅行、お疲れ様でした。しかし、個人でお参りしようとすれば、1泊2日の行程なので、やはり西国はバスがお勧めだ。合掌

青岸渡寺にて   老僧の 法話嬉しや 夏の山

2014年7月20日日曜日

和尚と行く讃岐一国巡り

平成26年7月13~16日

横峰寺・星供大師
和尚の一国巡りシリーズも今回で13回目となる。基本は春秋実施で、2年で一周ということなのだが、今年は四国霊場開創1200年で記念のスタンプが来年の5月まで。何とか期間中に回ろうと7月に追加した訳だ。参加者は和尚を含め10名。前回の伊予一国めぐりで回りきれなかった東予6ヵ寺と讃岐一国で29ヶ寺巡る計画。効率よく回るために、大阪南港からフェリーで東予港に上陸する。フェリーは空いていて、1等船室(4人部屋)を二人づつ使用。大浴場もホテル並みだ。朝5時半から朝食を摂り、60番横峯寺へ向かう。7時前に、麓に到着したが、山頂へのマイクロバスは、7時からということでしばらく待機、20分程登り駐車場へ。道は有料道路、森林組合の林道なのだ。今にも降りだしそうな天候なので、傘を手に駐車場から参道を下る。お参りを終えると、今度は急坂を登ることとなる。「行きは良い良い、帰りはなんとやら」だ。61番香園寺は、大講堂の中にご本尊大日如来、さらに弘法大師の御厨子が配置されている。先着の団体に声を掛け、合同でお参りさせていただく。講堂前の子安大師にもご挨拶して62番宝寿寺へ。宝寿寺は霊場会を脱会しているため、記念のお姿も無く前後のお寺でいただく。しかし、寺名抜きで梵字も霊場会共通のもだ。63番吉祥寺では、ご本尊毘沙門天、大師堂を拝したあと、六角堂へ。残りの六福神が祀られている。本尊とあわせ七福神を拝んだことになるのだ。63番前神寺は真言宗石鎚派本山と修験道の本山を兼ね、松平家の祈願所でもある。従って、葵のご紋が許されている。西条駅前でお弁当をPICK UP、食事を摂りながら、65番三角寺へ。麓で、タクシー3台に分乗して山門下へ。小林一茶が「是れでこそ登りかひあり山桜」と詠った古木が本堂前に。境内の雰囲気がしっとりと落ち着いていて、和尚の好きな寺の一つだ。ようやく東予を打ち終え、讃岐の国に入る。66番雲辺寺のロープウエイ、13時40分山麓発、14時40分山頂発でお参り。四国高野というだけあって、大師堂は高野山の奥の院と同じ仕様となっている。つまり、大師堂と見えるのは拝殿であり、その背後にお大師様は祀られているのだ。履物を脱いで拝殿を回り、ご宝前にて正座する。67番大興寺。大師お手植えの榧、楠の老木を右手に石段を登る。天台大師が本堂の右に、弘法大師が左に祀られている。かって、両宗の修行道場であった名残だ。一寺二札所の68番神恵院、69番観音寺では、時計を気にしながらのお参り、出来れば、もう1ヶ寺と思うからだ。16時40分に電話を入れてもらうと、待っていてくれるというので、急ぐ。10分で到着し、事なきを得た。「いろは歌」での打ち止めは17時15分。
宿泊は、善通寺いろは会館だが、夕食は割烹「藤の」。和尚の幼馴染の娘婿が開いたお店で、無理を言ったのだ。高野山大学修行道場の仲間、栗峯夫妻も同席し、美味しい料理を堪能する。さぬき市の櫻谷先達も顔を出してくれた。三々五々いろは会館に戻ったのだが、和尚は話が弾んで門限の21時に遅刻、携帯電話でメンバーに連絡しやっと入ることができた。
15日の朝は、5時半から御影堂にてお朝事。管長猊下の法話とお勤め、三国伝来の錫杖でお加持をいただく。戒壇巡りをしてから、猊下と記念写真を撮って朝食、本堂にお参りする。本尊薬師如来のお膝元で勤行、雨が降りだしたので、南大門前の「コトブキ」でモーニングコーヒーとした。主人は、和尚の高校の同級生、同窓会長も朝のジョギングの後のコーヒーを楽しんでいた。バスを門前に回してもらい、74番甲山寺へ。番号にちなんで、「病気や災難ナシの寺」と語呂合わせをしている。毘沙門天を祀る洞窟に案内、甲山寺の「甲」は毘沙門天の「兜」のこととか。71番弥谷寺は、最近、直営マイクロバスを運行し始めた。麓から大師堂までの登りのみ運行、いずれは本堂までの計画とか。しかしそれには20年はかかりそうだ。本堂までの170段は歩きだ。磨崖仏など紹介する。大師堂に戻ると、秘仏「弘法大師像」や「五鈷鈴」のご開帳。1200年記念のお陰だ。73番出釈迦寺までバスで運んでもらう。72番曼荼羅寺へは下りの参道を歩く。曼荼羅寺横の遍路宿「門先屋」が解体工事中、耐震工事に費用がかかるため廃業を決意とか。そのような話が随所にあるそうだ。跡地は、曼荼羅寺の駐車場になるらしい。76番金蔵寺前の「香の香」で釜揚げうどんの昼食、ちらし寿司がセットされ、メニューはそれだけだが、人気の店だ。金蔵寺は、天台寺門宗開祖・智証大師円珍のご誕生所、従って、大師堂の正面は智証大師、右に弘法大師、左に神変大菩薩と並ぶ。77番道隆寺は眼のお薬師として名高いので、納札に「め」を歳の数だけ書いておくように話しておいた。また日本初の眼科医「潜徳院殿」のご廟所もある。門前の「サンエイ」で眼に効くお茶をいただきながらお買い物、和尚は夏用の白作務衣を購入。78番郷照寺は一遍上人の時宗のお寺、「宇多津大師」や「踊念仏」で有名。門前近くに四国最大の「閻魔堂」もある。15時近くになったので、残りの時間で行く寺を相談する。結局、五色台の2ヶ寺81番白峰寺と82番根香寺を打つことにした。白峰寺には、崇徳上皇のご廟所もあり、今年は850年忌と開創1200年が重なることになる。干支のご本尊を全てお祀りしているので、各自探してもらう。和尚は戌年、「阿弥陀如来」、本堂の左手のお堂だ。2日目の打ち止めは、青峰山根香寺。春は桜、秋は紅葉、今は緑に満ち、和尚好みの寺。ゆっくりとお参りさせていただく。お宿は、丸亀ボートレース場前のオークラホテル丸亀。気持ち良く酔って、ウトウトしていたが、あまりの暑さに目が覚めた。良く見るとエアコンは暖房となっていた。
曼荼羅寺・笠松大師
16日 ホテルとあってバイキングの朝食は7時から。なんとか10分繰り上げてもらう。8時出発、今日は残り8ヶ寺。「崇徳天皇社」の別当寺であった天皇寺から。門前まで運んでもらい、迎えにも来てもらったが、地元の要望で付近は駐車禁止なのだ。国分寺は、四国の4国分寺の中でも素晴らしい。本堂、梵鐘など重文で、金堂や七重塔の礎石がその豪壮さを伺わせる。大師堂の拝殿は納経所を兼ねている。彩色されたお新しい不動明王がケースに入れられているのに気が付き、聞くと昨年の8月からという。和尚も久しぶりの参拝ということなのだ。83番一宮寺の大師堂では、一人一人に鐘を鳴らしてくれる。いつものことだが、有り難い。84番屋島寺の駐車場に着くと、阪急の京都からのバスが停まっている。早めの昼食のようだ。我々がお参りを終える頃に、帰ってきた。顔見知りの先達にご挨拶、長尾寺、大窪寺、霊山寺と廻って帰るという。屋島の麓でお弁当の到着を待って85番八栗寺へ。上りは12時15分発、「草餅」屋に電話を入れて、人数分を届けてもらう手配。「値段は上げていないからね」とは女将の声。ケーブルの中では、放送に合わせ、この時とばかりに大声で「いろは歌」を合唱する。下りは13時丁度。86番志度寺は、本尊のご開帳中。それも16、17日の2日間限り。なんとラッキーなことかと、500円の拝観料を払う。本堂内をゆっくりと拝観。海女の墓を訪れると、いつものお婆さんが「良く来てくれた」と涙を浮かべて喜んでくれた。なんと、今日が海女の命日だというのだ。87番長尾寺は、静御前の剃髪塚がある。母親の磯禅尼は讃岐出身なのだ。結願の88番大窪寺に行く途中に、「遍路交流サロン」がある。遍路資料の集積では、四国随意一だ。和尚も、師僧である東寺長者砂原秀遍猊下の書を寄贈させていただいたことがある。ちょっと立ち寄らせていただいた。いよいよ打ち止めの大窪寺だ。仁王門の方が、立派で大きいが、正面の二天門から入らせていただく。同行のご夫婦が「結願の証」を申し込まれた。もう結願なのかと、和尚の方がびっくりだ。打ち止めは16時25分、名物のこんにゃくを求める女性軍、男性軍はビールなど買い込み帰路に。淡路SAで休憩後なんばへ。
和尚は、今年の12月の研修で「大先達」に昇補予定。その申請書と霊場会発行の「銀色」の納札の申請書を納経所でいただく。大窪寺は和尚の推薦札所なのだ。合掌
 
 雲辺寺にて  雲海に 包まれ昇る 雲辺寺

 大窪寺にて  風薫る 結願嬉し 大窪寺



2014年7月3日木曜日

読売奈良 四国7回 38~43番 五位堂発

平成26年6月29~30日

淡路島の夕日
近鉄大阪線沿線を順に回りながら、五位堂駅前を7時30分に出発するコース。和尚は勿論、最寄りの五位堂から添乗、お客様は37名。お馴染みのお客様も10名ほど。四国の南端、足摺岬までの長旅とあって、ドライバーも二人体制だ。五位堂に到着までに相当時間が経っているので、香芝SAでトイレ休憩し淡路島の室津SAまで一気に走る。日曜日とあってか、高速道路は空いている。鳴門SAでお弁当のpick up、吉野川HWOで休憩し、名物「芋ケンピ」で名高い「水車亭」にお立ち寄り。15時前に、ようやく39番延光寺にたどり着いた。出来れば38番金剛福寺も打ちたいと思っていたが、先着のバスも2台あって、無理と判断。ゆっくりとお参りすることに。本堂、大師堂とお勤めし、眼洗いの井戸、天然記念物の「いぶき」などご案内。道中着の背中に海亀の朱印をいただく方も多い。
20番鶴林寺の「鶴の朱印」とセットにするのだ。38番のお参りは諦めて、山門前の記念撮影と岬巡りを済ませることにした。何と蝉時雨の歓迎だ。18時頃、お宿の「足摺園」に。
30日は、7時30分出発。金剛福寺は一番乗り状態、本堂のお参り後、裏手を一周しびっしりと並ぶ仏像群を案内する。大師堂はご開扉され、お姿を拝見できる。左手に鎮座する「五智如来」について説明させていただく。特に大日如来の菩薩形がポイントだ。岬を下り、土佐清水港の「黒潮市場」まで30分ほど、「マグロのかぶと煮」が大人気だ。試食で、皆さん納得されるからと思う。40番観自在寺の大師堂の周囲は、八十八ヵ所のお砂踏みとなっている。平城天皇の遺髪塚など案内し、41番龍光寺へ。参道の「風月庵」に声を掛け、お茶と試食をお願いしておく。相変わらずの人気で、買い占め状態。42番佛木寺まではすぐそこだが、車中弁当とし駐車場でしばし時間を取る。大師堂左のお堂には、本尊や脇侍を弘法大師が彫られた残材を祀っている。1200年の古木ということだ。高速道路がつながったので、43番明石寺まで30分かからない。山門に掲げられた「三寳鳥」の漢詩を説明する。正確には「後夜聞仏法僧鳥」(ごやぶっぽうそうちょうをきく)という弘法大師の御作だ。ご宝号を7片唱えて打ち止めは14時40分。吉野川、淡路で休憩し、五位堂着21時。事故渋滞が発生したが、ドライバーさんの湾岸線~泉北道~阪和道~南阪奈道という選択が見事で、スムースだった。合掌

 水車亭にて  梅雨晴れや 土佐路名物 芋けんぴ

 足摺岬にて  足摺や 早蝉の声 かしましく

 足摺園にて  七夕や 星を数えて 露天風呂

2014年6月23日月曜日

西国11回 30~31番 生駒発

平成26年6月18日

宝厳寺の本堂への石段
5日連続の日帰り添乗も最終日、若干の疲れもあるが、今日は歩け歩けの1日だ。気合を入れる。バスは生駒~西大寺~JR奈良と回る。良くしたもので、13名、15名、10名とバランス良く、総勢38名だ。梅田からも1台出ている。先ずは、竹生島の30番宝厳寺から、添乗員の話では11時40分発の長浜港発の船に乗り、13時20分竹生島発で帰ってくる予定という。船中、島での昼食はご法度なので、早めのお弁当を長浜港で食べていただく。勿論、船に持ち込んで頂いても良いのだが、空箱は、持ち帰らなければならない決まりなので、却って煩わしいのだ。宝厳寺は、観音堂の前に石段を登り、先ずは弁天様におまいりをする。足に自信の無い方は、観音堂の入口である「唐門」(国宝)で待っていてもらうことになる。観音堂でお参り後、船廊下を通り神社へ案内、出港までゆっくりしていただく。和尚は、いつもの土産物屋でお茶をいただきながら、親父さんと四方山話。先月は、風で欠航したので、島に渡れず、一年ぶりのお参りだ。31番長命寺jは808段の石段が待っている。
歩きに挑戦する方は3名、梅田組は15名。先達が二人付くこともないと、和尚が2台分を引き受け登る。長命寺や32番観音正寺の山登りができなくなったら引退だと思っているのだ。何とか、全員登りきってお勤め。雨の石段は、下りが特に危ない。登りより膝に応える。18時JR奈良着。雨の中お疲れ様でした。合掌

 琵琶湖にて  梅雨曇 航跡白く 竹生島

四国3回 9~12番 なんば発

平成26年6月17日
常楽寺アララギ大師

梅田~なんばルートで、四国の第3回、42名のお客様の内に、電通時代のお得意様のお顔が、これにはお互いにびっくりだ。しかも3周目だというではないか。逆打ちで、12番焼山寺から。麓のマイクロバスの乗り場に着くとバスが5台、待たされると覚悟したが、すぐマイクロバスが降りてきて山登り。お参りを終えて戻ると、1時間以上かかっている。「すだち館」でご接待を受けて、11番大日寺へ。本堂の柱に貼り付けられた「横綱大鵬」の千社札も、いよいよ読めなくなってきた。10番常楽寺は、相変わらず「きさらぎ大師」に気がつかない方が多い。バスの中での説明を聞いていてくれないのかと、少しがっかりするが、改めて説明すると、納得の反応があるので良しとするか。11番国分寺までは、全くの歩き遍路、途中の「八祖大師」と看板のかかったお堂で一旦集結する。「八祖大師」という言い方に疑問を感じていたが、調べてみると、それはそれでOKのようだった。和尚の考えでは、大師号を持つのは「弘法大師」のみだから、おかしいと思っていたのだ。9番国分寺の本堂では、錀の叩き方のお話、何といっても新築の大師堂が、木の香りを撒き散らしているのが素晴らしい。この回から、8番観音寺が外れたので、余裕を持ってお参りできる。今までは、時間的に逼迫していてあせったものだ。16時打ち止め。梅田19着、雨の一日で持っていった網代笠も錫杖も使わずに、傘がお供でした。合掌。

 焼山寺にて  五月雨や 雲海眼下 焼山寺

 参道にて    紫陽花に 雨露まどか 阿波の道

四国1回 1~6番 西大寺発

平成26年6月16日
地蔵寺の大銀杏

連日の四国1回打ち始め、西大寺発7時40分出発。お客様は37名、阪急から7台が出ているという。バスは帝産観光バスで、中島PAにての乗り換えのパターン。鳴門西でお弁当のpick upと休憩、1番霊山寺へ。納経用品を整え、記念撮影の後、本堂にて法話。大師堂のお参りを終えると、お昼を回ったが、2番極楽寺へ向かう。時間はかかるが、本堂と大師堂の間に鎮座する「抱き地蔵」を省略する訳にはいかない。和尚が、地蔵のご真言を唱える中、順に抱いて祈願していただく。長命杉の霊気をいただいて、トイレ、買物を済ませると13時だ。ご住職の奥様と久しぶりにご挨拶、昨日は土佐へお参りとか。昼食をいただきながら、6番安楽寺へ向かう。添乗員の調整のお陰で、スムースにお参りできる。松本明慶の仏像についてゆっくりと解説することができた。大師堂でのお勤めで気がついたのだが、お経の声がさまになってきている。素晴らしい進歩だ。声もよく出て、リズム感もぴったりだ。
5番地蔵寺の八百年の大銀杏は既に青い実が目につくようになってきた。幹に手を触れ、また抱きついて霊気をいただいている。4番大日寺も我々のみなので、大日如来のお姿について話をする。本堂から大師堂への回廊に鎮座する西国三十三ヶ所のご本尊もゆっくりと拝観。
3番金泉寺は本堂、大師堂、黄金井、閻魔堂、弁慶の力石等順に廻る。大師堂では、掲げられた弘法大師一代記の絵額を説明し、大師宝号を7返唱えて打ち止め。16時30分。
ハレルヤ製菓に立ち寄って帰路に。20時過ぎ西大寺着。雨に降られることもなく、良いスタートがきれました。合掌

極楽寺にて   五月空 千二百年の 長命杉

2014年6月21日土曜日

四国1回 1~6番 生駒発

平成26年6月15日
金泉寺「黄金井」左が閻魔堂

このところ連日のように四国1回打ち始めのバスが出ている。日曜日とあって、奈良より3台、大阪阪急としては、合計10台が出ている。和尚の添乗する2号車は、生駒のみのお客様で38名。8時25分出発、高速道路もスムースで一気に2時間半走り鳴門西PAで休憩。弁当やローソク・線香セット、プレゼント品など積み込んで、1番霊山寺へ。駐車場がバスで溢れている。奈良発の2、3号車が最終組のようで、2台一緒に本堂で法話を聞き、大師堂で合同でお勤め。お昼の時間となったが、2番極楽寺を打たせていただく。本堂でのお勤めの後、「抱き地蔵」を御真言を唱えながら順に抱いて祈願。大師堂、長命杉と廻って、ようやく昼食time。和尚のやり方では、2番から6番への移動の車中でしかお弁当をいただく時間がないのだ。6番安楽寺では、タイミング良くて、本堂・大師堂と堂内でお勤めができた。本堂では、お薬師様の眷属、日光・月光両菩薩の話をさせていただく余裕も。5番地蔵寺は3台のバスが先着しており、本堂・大師堂共に先の団体のお勤めが終わるのを待ってのおまいり。4番大日寺に向かうと、既に大波は引き去り、貸切状態に。大日如来の説明をしながら、ユッタリとおまいり。3番金泉寺も同様で、大師堂では掲げられた弘法師一代記の額を順に解説し、黄金井、閻魔堂、弁慶の力石、義経の戦勝祈願所など案内。打止めは16時半。いつもより30分早い打止めだ。これなら間に合うと「ハレルヤ製菓」に立ち寄り。淡路HWOでの休憩のあとは、「いろは歌」の練習をし、河内屋菊水丸の河内音頭による「弘法大師一代記」を聞きながら帰路に。生駒着20時過ぎ、梅雨晴れの一日で良いお参りができました。合掌

 霊山寺にて  梅雨晴や 発心の寺 打ち始め

読売奈良 西国7回 近鉄奈良発

平成26年6月14日

花山院「法皇殿」
天理~近鉄奈良~JR奈良というコースでお客様は26名。2号車は、西大寺発で27名という。添乗員3名で2台分お世話をするという体制なので、ほぼ同じタイミングで動く必要がある。和尚は近鉄奈良で合流し、JR奈良経由で25番播州清水寺に向かう。休憩の赤松SAで2号車と5分差、予定通りだ。10時、清水寺到着、仁王門前で作法等確認し、長い参道を大講堂へ。2台分のお客様が揃うのを待って、十一面千手観音について説明し勤行。人数が多いので、ゆっくり目の先導を心がける。11時前に出発、昼食会場の東条湖グランド赤坂でも合同の食時作法。早めの昼食で、12時出発の添乗員の声。番外の花山院菩提寺は、花山法皇のご廟所、麓から900mの急な坂道は全員タクシーでの送迎。5人づつ乗車し、6台のタクシーがピストン輸送だ。先に乗車した1号車が先ず法皇堂に上がり込んでお勤め。正面に十一面観音、向かって右に花山法皇、左に弘法大師が祀られている。菩提寺としての本尊薬師如来や、御廟、有馬富士展望所などをお勧めする。
1時間後24番中山寺、お天気に恵まれたせいか、参拝者が多く感じる。安産祈願の寺なので、お礼参りなど家族連れが目に付く。山門から、参道の両側に紫陽花の鉢がズラリと並び、白い花を咲かせている。本堂で、2台分合同でお勤めし打ち止め。五大明王堂、五百羅漢堂、大仲姫の墓所といわれる石棺などの巡拝をお薦めする。15時過ぎに中山寺を出発すると1時間後にはJR奈良到着。皆、びっくりするような順調さ。お勤めはゆっくりなのだが、移動がスムースだったお陰だ。西大寺の「駅ナカ」の馴染の店で、ビールで喉を潤し帰宅。お疲れ様でした。合掌

  中山寺にて   紫陽花が 母子迎える 中山寺

2014年6月13日金曜日

西国3回 5~8番+法起院

平成26年6月11日

岡寺「緋乃司」
修行大師像
なんば発8時50分で41名のお客様と長谷寺へ向かう。名阪国道福住IC経由で長谷寺の駐車場に10時過ぎに到着。取り敢えずトイレを済ませていただいて、番外の法起院からのお参り。参道の草餅屋さんの「試食をどうぞ」の声を聞きながら、道を下る。西国霊場を開いた徳道上人の御廟所である。「南無徳道上人」とお唱えし、御廟所の周囲のお砂踏み。8番長谷寺は、有名な「登廊」が待っている。両側の牡丹は、葉を青々とさせ来年に備えているようだ。地蔵と観音の徳を兼ね備えたといわれる長谷寺式観音様のルーツであるご本尊は、堂々と見るものを圧倒する迫力だ。舞台で勤行、30分後にバス集合を告げて解散、和尚の動きに従う方々と、大師堂、本長谷寺、五重塔と廻る。少し早めだが、お弁当をいただきながら、納経の終わりを待つ。正午前に出発、7番岡寺までは30分程。山門をくぐると樹齢500年の皐月「緋乃司」が花を付けて迎えてくれた。日本初の厄除け霊場を標榜しているだけあって、1月~3月は厄除け祈願客が優先で本堂に上がれなかったが、今回は本堂に上がり如意輪観音のお膝下でお勤め。六臂の如意輪さんが多い中で、こちらは古風な二臂のスタイル。本尊裏手のお宝もゆっくりと拝観。龍蓋池から大師堂にまわると、立派は修行大師像が立っている。日付を見ると平成26年6月15日とある。立ち上がったばかりでこれから開眼供養ということか。
6番壺坂寺は、境内も広く見所も多いので、たっぷりと1時間以上かかる。天竺渡来の石仏や石室など回り、「柿の葉ずしのたなか・桜吉野店」に立ち寄る。打ち止めの5番葛井寺まで1時間、添乗員は16時半までに入るように言われていたようで、危ないところだった。17時にお寺をあとにした。門前の「葛井餅」がまた人気の的。なんば着18時前、歩け歩けの1日でした。お風呂でゆっくり足をいたわってください。合掌

    岡寺や 色付くさつき 五百年

    新たなる 修行大師や 五月空