2015年6月23日火曜日

高野山 満願お礼参り なんば発

平成27年6月21日

奥の院参道
今日は、弘法さんの日であり、お誕生月でもある。こんな日に、満願お礼参りに参加できるとは、ありがたいこと。そんな思いをお話しながら、44名の満員のお客様と高野山に向かった。天気予報も芳しくなかったので、錫杖や網代笠を持たず、雨合羽と傘を用意した。雨の中を走り、奥の院前の駐車場に着くと、雨は上がり薄日が差してきた。いつものように、案内人が先頭に立ち、和尚は最後尾について、迷子予防だ。日曜日とも重なって、参拝客もいつもよりは多い。開創1200年法要が終わっているので、もう少し静かだと思っていた。
1時間半ほどかけて、奥の院のお参りを済ませるとちょうどお昼、先に買い物を済ませてから、安養院で昼食。天王寺発のバスと2台分だ。食後は、お軸や念珠のお仕立て会。和尚も色柄などについてアドバイスさせていただく。本堂も自由に参拝できるので、集合待ちをされているお客様におすすめする。本尊大日如来、脇佛は向かって右に不動明王、左が愛染明王だ。中に上がり、焼香させていただいた。歩いて金剛峯寺へ。説明役は和尚の仕事、新客殿でお茶とお菓子のご接待。このお菓子は、金剛峯寺のオリジナルで、どこの店にも売っていない。金剛峯寺の売店でのみ購入できる代物だ。14時半ごろ、高野山を離れ、麓の慈尊院に向かう。途中で花坂ドライブインに立ち寄り、朝に発注した柿の葉ずしなどpick up。和尚も眼をつけていた塩麹で漬け込んだ沢庵を購入。明日予定の弟子の恵比須尊、大黒天の開眼法要の手土産だ。慈尊院に着くと、天王寺組が法話の真っ最中、大師堂、弥勒堂とお参りを済ませるとようやく法話が終わり、入れ替わって拝殿へ上がり込む。皆が揃ったところで、ご住職に声を掛ける。まずは、映像で案内犬ゴンちゃんの物語、ご住職の法話もいつもながら楽しい。開創法要の期間中は、法話も無かったので、久しぶりに名調子を聞く。16時半過ぎに帰路に着く。結局、ずっと好天気が続き、良いお参りとなりました。尚、開創法要期間中にご開帳されていた金堂の薬師如来と金剛峯寺のお大師さまが今秋に特別ご開帳されることになっている。10月1日から11月1日までの1月間で、これ以後はまた50年間お会いできない。ぜひ参拝のほどを。合掌

   梅雨晴れ間 弘法の日や 奥の院

   満願の 笑顔こぼれる 梅雨晴れ間
慈尊院山門

2015年6月20日土曜日

四国3回 12~15番 生駒発

平成27年6月17日
焼山寺参道の不動明王

奈良のコースに生駒から乗車、お客様は44名と満員状態。8時20分に出発したが、いつもより
渋滞していて、淡路島の室津SAに到着したのが10時だった。他のコースからの2台のバスと調整の結果、我々は14番常楽寺、15番国分寺、12番焼山寺、13番大日寺の順に廻ることとなった。最初から歩き遍路だが、幸いなことに雨の心配はなさそうだ。バスの中での説明中に、おしゃべりをする方が2組ほどいて閉口したが、ラジオのDJのつもりで話続けた。4回目位になると、お客様もお参りが身についてくるのだが、まだ今回はやむを得ないという感じ。常楽寺から国分寺への歩き遍路は、どうしても先頭と後続との間隔が大きく開いてしまう。途中の「八祖大師」を祀るお堂で待ち、お参りをしてもらう。国分寺の本堂で、お薬師の眷属の話しや錀の叩き方などを説明をすると、皆さんもようやく気持がほぐれて来たようだった。焼山寺へ登る途中に「杖杉庵」がある。遍路の元祖・衛門三郎の墓石の後ろの大杉が、墓標代わりに立てた金剛杖から根が出て育った2代目。焼山寺の駐車場から境内までの参道に十三仏が並んでいる。仏さまの姿について説明しながら歩く。マイクロバスの乗り継ぎ場まで下ると、「すだち館」が大賑わい。すだちの生ジュースが売り切れてしまった。和尚は「くりあじ」とシールの貼れた南瓜を購入(500円)。とてもおいしいと折り紙付き。16時前に大日寺到着。金住職の話を事前にしておいたので、何冊か本も売れる。住職が飛び出してきて、ご挨拶。記念撮影をお願いするお客様に快く応じている。米国に留学中のご子息が休学して帰国、大覚寺にて修行に入ることになったと聞かされた。いよいよかと感慨深い。住職もとても嬉しそうだった。打ち止めは16時30分、淡路で休憩し生駒着20時前。お疲れさまでした。「結願までに2~3度はご一緒しますよ」とお別れのご挨拶。合掌

 焼山寺にて  梅雨晴れ間 不動の睨む 焼山寺
大日寺金住職と

2015年6月16日火曜日

仏教稲門会 IN 京都

平成27年6月15日

京都駅のグランビアホテルにて仏教稲門会関西総会が開催された。早稲田OBの僧侶や仏教関係者の集いで、6月は京都、12月は東京で開催される。お楽しみは講演で、今回は「イギリス人アナリスト日本の国宝を守る」の著者デービット・アトキンソン氏。氏は、元ゴールドマン・サックス金融調査室長、現小西美術工藝社社長。この会社は、創業300年を超えて国宝・重文の補修を手掛ける会社である。オックスフォード大学で日本学を専攻、裏千家の茶名「宗真」も得ている日本通だ。しかも京町屋を買い取り、旧来の形に復元して住む本格派。
日本の文化財行政の貧困さに驚き、その転換の為には観光振興しかないと訴える。通常、観光国では人口の4~5割の観光客というのだが、日本は1割未満、しかも先進国からの観光客が少ないのが問題と指摘する。観光の4原則は、「自然」「気候」「食」「文化」で、日本は全てが満たされている稀有な国という。しかし、氏から見ると、日本の観光行政、観光地の対応はお粗末。語学に堪能なガイドを養成する必要があると説く。文化財をかかえる仏教関係者だけに、氏の話に共感する声が多かった。

2015年6月10日水曜日

四国3回 12~15番 梅田発

平成27年6月9日

国分寺山門より本堂を望む
聖武天皇勅願所の石碑
梅田~なんばのルートと思い、なんばから乗車するつもりだった。添乗員からの連絡によると、35名の貸し切りで、梅田集合のみとのこと。遍路バスに乗り始めて12年目になるが、貸し切りの団体というのは、初めてのことだ。梅田に7時過ぎに着くと、既に団体のリーダーも待機している。添乗員は、座席表を作る必要もない。集まって来るメンバーは、ほとんどが女性で男性はわずか3名。聞けば30名以上になると、貸し切りができるとのこと。第1回目の後、2回目をパスして3回目に催行とのことで初めての方もいる。さすればと、復習をかねてしっかり説明に時間を掛けることに。8時前に出発、阪急から3台、名古屋阪急、読売も予約が入っていると焼山寺のマイクロバス会社の情報なので、廻る順番が悩ましい。初めての方の納経用品を整える必要もあることから、13番大日寺、12番焼山寺、14番常楽寺、15番国分寺の順となった。梅雨まっさかりとあって、雨模様だが大日寺に着く頃には、傘の必要もないほどに回復。お仲間の貸し切りバスとあって、車内ははじめからアットホーム。2回目、3回目という日帰りのコースは、何となくお客様に緊張感があるものだが、そんな感じは無い。和尚の説明に笑いもこぼれるし、和尚もしゃべり易い。焼山寺に向かう車中で、お弁当。鮎喰川沿いに上流に向かって走る訳だが、架かる橋「十八女橋」の読み方をクイズとして出題、「でばな橋」という声もかかったが、正解は「さかり橋」。焼山寺の麓で、マイクロバス2台に分乗し、山頂の駐車場に。大きな布袋さんが迎える参道入り口から、十三仏が山門まで並んで迎えてくれる。説明を加えながらしばらく歩くと、山門にたどり着く。境内は樹齢数百年クラスの大杉が林立し、荘厳な雰囲気、しかも濃い霧が立ち込め、一段とおごそかだ。本堂、大師堂とお参りし、三面大黒天のお参りも薦める。駐車場に戻ろうとした時、トイレから悲鳴。何事かと思ったら、ポケットから携帯電話が転げ落ちたらしい。山頂とあって、水洗トイレではない。寺の方が駆け付け無事取りだしてくれたとか。機械が駄目になっても、データーは復元できる。まずは一安心。山を下る途中に、遍路の元祖と云われる衛門三郎の終焉の地に建てられた「杖杉庵」がある。一時停車して貰い、車窓からカメラを向ける。駐車場近くの「すだち館」でのお買い物タイム。店ではあわてて「すだちジュース」の瓶詰めだ。常楽寺~国分寺は歩き遍路。国分寺近くの駐車場にバスを停め、常楽寺まで600mを往復、さらに国分寺まで200mを往復する訳だ。どうしても列が長くなるので、迷子予防のため添乗員に最後尾についてもらう。国分寺で、錀の叩きかたやお薬師の脇侍である日光・月光菩薩の話などをして打ち止め、16時30分。高速道路も比較的空いていて、淡路HWOで休憩し、梅田に19時30分頃到着。お疲れさまでした。お客さまの中に、町内の方も居て、地元の話に花が咲いた一日でもありました。合掌

 焼山寺にて   梅雨曇り 濃霧の包む 焼山寺

           梅雨含み 緑いや増す 杉木立