2015年6月16日火曜日

仏教稲門会 IN 京都

平成27年6月15日

京都駅のグランビアホテルにて仏教稲門会関西総会が開催された。早稲田OBの僧侶や仏教関係者の集いで、6月は京都、12月は東京で開催される。お楽しみは講演で、今回は「イギリス人アナリスト日本の国宝を守る」の著者デービット・アトキンソン氏。氏は、元ゴールドマン・サックス金融調査室長、現小西美術工藝社社長。この会社は、創業300年を超えて国宝・重文の補修を手掛ける会社である。オックスフォード大学で日本学を専攻、裏千家の茶名「宗真」も得ている日本通だ。しかも京町屋を買い取り、旧来の形に復元して住む本格派。
日本の文化財行政の貧困さに驚き、その転換の為には観光振興しかないと訴える。通常、観光国では人口の4~5割の観光客というのだが、日本は1割未満、しかも先進国からの観光客が少ないのが問題と指摘する。観光の4原則は、「自然」「気候」「食」「文化」で、日本は全てが満たされている稀有な国という。しかし、氏から見ると、日本の観光行政、観光地の対応はお粗末。語学に堪能なガイドを養成する必要があると説く。文化財をかかえる仏教関係者だけに、氏の話に共感する声が多かった。

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