2015年1月30日金曜日

秀寛和尚の巡拝シリーズ

平成27年1月30日

金剛頂寺からの日の出
春の巡拝企画がまとまりましたので、お知らせします。

○四国一国巡りシリーズ 第14回 土佐の国巡り
  平成27年3月9日(月)~11日(水) 24番~37番
     (38.39番は次回に廻ります)
  出発は新大阪8時、難波8時30分
  参加費 74,000円(予定)

○京都三弘法と高野山巡り
  平成27年4月13日(月)~14日(火)
  東寺・仁和寺・神光院と慈尊院・丹生都比売神社・高野山
  出発は新大阪8時、東寺9時
  参加費 35,000円(予定)

 いずれも、お問い合わせ、申し込みは
   ハロートラベルサービス大阪
    ☎   06-6306-6410
    fax   06-6306-6412

○尚、恒例の「春のこんにゃく祭り」は3月29日(日)13時より
 開催致します。
 会場は、平野区瓜破西3丁目6-22 千手院 大阪分院
 ご希望の方は、090-2351-3927 田尾秀寛まで

2015年1月27日火曜日

西国8回 24~25番+花山院

平成26年1月23日

花山法皇御廟
生駒発8時30分にて、40名のお客様と出発。25番播州清水寺に向かう。吉川付近にて大渋滞。乗用車とトラックの衝突で横転、転覆事故、1車線しか通行出来ない状態だった。清水寺到着は11時、山門から本堂までは、なだらかに下って行く。開基の法道仙人は、この付近のお寺をいくつも開いている方だ。水神に祈って水不足の山の寺に清水を涌かせたところからの寺名と云う。山門脇のお店で「キノコ茶」の御接待を受け、「乾シイタケ」(1000円)を衝動買い。
「お菓子の里丹波」に立ち寄り、「ビールのつまみに良い」と薦められ、豆菓子を購入。昼食は車中で済ませ、いよいよ花山院の山登りだ。オプションのタクシー利用は19名、歩き組は21名と多い。
900mほどひたすら急な山道を登るのだが、健脚の方が多く、10人程が和尚を追い抜いて行った。
十一面観音と花山法皇、弘法大師を祀るお堂に、すし詰め状態で座り勤行。薬師如来を祀る本堂や七福地蔵、御廟をお参りし、そして有馬富士の景観を愛でて下山。登りにひと汗かいたが、下りは膝に応える。
1時間半ほど走り、24番中山寺へ。安産祈願で知られ、豊臣秀吉もここで祈願し秀頼を授かったというし、明治天皇の平産祈願に効あって、明治天皇勅願所でもある。駐車場から阪急電車の下をくぐり門前の土産物屋を抜けると山門だ。エスカレーターが付いているのも気配りが行き届いている。徳道上人が33個の法印を納めたのではないかと云う石舘や羅漢堂、護摩堂(近畿36不動札所)などの拝観をおすすめする。16時前に打ち止め、生駒には17時頃の到着。合掌

 初春や 中山観音 お礼参り

2015年1月26日月曜日

大和七福八宝巡り

平成27年1月22日

大神神社本殿
信貴山千手院主催の「大和七福八宝巡り」にお供することになった。総勢6名、雨模様の中、信貴山を8時に出発。七福神巡りは各地にあるが、大和の場合は、八宝としている。それは大神神社も廻るからだ。まずは當麻寺中之坊。當麻寺は中将姫の「當麻曼荼羅」で有名なお寺だが、浄土宗と真言宗の塔頭があり、中之坊は高野山真言宗である。布袋尊を祀るが、中国後梁の時代の実在の僧侶で本名を「契此(かいし)」と云い、弥勒菩薩の化身とされている。御住職の丁寧なご説明を受け、お庭や宝物館を見学させていただいた。
次いで、「おふさ観音」へ。高野山真言宗別格本山で観音様がご本尊だが、七福神唯一日本古来の神様である恵比須天を祀る。老住職の法話があり、下の病気にかからぬ様にと、文殊様の乗る獅子のふぐりを触らせてもらう。お土産にと「結び昆布」をいただいた。
橿原神宮近くの久米寺は、東塔で弘法大師が大日経に出会ったという伝説の寺。不老不死を象徴する壽老神を祀る。お昼時となり、近くの「さと」で食事。
牡丹の名所、真言宗豊山派総本山長谷寺は、西国のお参りで良く行くのだが、七福神巡りでは初めての経験。本堂横に大黒天が祀られている。若い僧が待ち受けてくれていて、御本尊の足元に案内してくれ、御足に触らせていただく。長谷式観音の特徴は右手の錫杖だけでなく、盤上にお立ちになっているのも大きな特徴とか。また錫杖も握るのではなく、親指で包み込むように持っている。登廊脇には、名物寒牡丹が蓑に守られ花を開いている。
安倍文殊院は日本三大文殊の一つだが、金閣浮御堂に弁財天を祀る。案内を請うと本堂に通され、国宝の文殊菩薩(快慶作)にご対面。さらには、お抹茶のご接待。浮御堂の弁丹様にご挨拶して談山神社に向かう。
談山神社は藤原鎌足公がご祭神で、和尚の属する吟道関心流奈良県本部は毎年奉納吟を定例j行事としている。木造の十三重の塔も見事だ。福禄壽神を祀る。開運出世の神様だ。
聞くと大神神社は、四時半までかもというので、慌てて三輪へ走る。何とか間に合って、御祈祷を受ける。和尚が代表で、玉串奉奠。神職2人、巫女2人で本格的だ。御神酒を頂いて失礼する。
雨の中、信貴山に戻る。千手院護摩堂で打ち止めのお勤め。貫主様のお迎えを頂き、美味しい「ぜんざい」でホッと一息。素晴らしいお参りでした。合掌

 
 有難や 七福神の 初参り

四国1回 1~6番 生駒発

平成27年1月21日
地蔵寺大師堂

霊山寺多宝塔
奇しくも本日は、初弘法で東寺が賑わう日、生駒より添乗して39名のお客様と第1回のお参り。初めての方がほとんどなのだが、数人の顔見知りの方が乗られている。阪急トラピックスからは4台出ているようだが、奈良組の我々は、最終組となるはずだ。巡る順番は、①②番から⑥⑤④③番。2番から6番を走る間にお弁当という算段なのだ。しかし、お昼は1時頃になる。1番霊山寺に到着するまでが、大仕事。勤行次第、参拝作法、納経用品と説明することが多いのだ。しかし、しっかり聞いていただければ、次回からは難も問題も起らない。霊山寺本堂で法話、受戒を済ませ、大師堂でお参りすると、案の定、我々が最終組となっている。遅れ次いでなので、丁寧なお参りを心がける。2番極楽寺では、順に「抱き地蔵」をだいて御真言を唱える。大奥様に新年の御挨拶と思ったが、残念ながら外出中だった。6番安楽寺では、松本明慶作の仏像などについて説明する。高野山の中門の四天王像を手掛けているので、いよいよ明慶師も歴史に名を残すこととなるのだ。5番地蔵寺の樹齢800年超の大銀杏に触り、霊気をいただく。大師堂の補修工事の跡も生々しいが、傷んだ部分のみを補修するという日本の宮大工さんの技量に感心させられる。4番大日寺(東寺真言宗準別格本山)の納経所で真鍋住職の姿を見つけ、御挨拶。平成の大改修として5年程をかけて、「大師堂」「弘法大師像」「弥勒菩薩像」「賓頭盧尊者像」「鐘楼門」などを手掛けるとのことだ。3番金泉寺はポイントの多い寺、順に説明しながら巡る。打ち止めは、16時30分。立ち寄りの「ハレルヤ製菓」に間に合わないかと思ったが、17時までに入ればOKとのこと。25分ほどでたどり着けそうだと云うので、走る。何とか間に合ってホッと一安心。帰路は渋滞にも巻き込まれたが、生駒に20時半頃到着。これから何度かご一緒しますと御挨拶してお別れ。合掌

   霊山寺 身支度揃え 初遍路

西国5回 12~15番 生駒発

平成27年1月19日

石山寺山門
12月19日と同じコース。和尚は生駒駅から7時半に添乗、西大寺からJR奈良と廻り、お客様は29名。梅田からもう1台。12番岩間寺こと正法寺に9時半到着。新しいリーフレットが出来ていて、それには真言宗醍醐派と明示されている。同派の管長が正法寺の山主を兼ねているところから、単立から醍醐派になったということだ。お客様から「雷の爪割井戸」はどこかと聞かれ、案内板の地図を確認してお教えすると、5,6人の方が見に行かれた。その話では、「水は飲めません」との表示は有ったが井戸は枯れていたとのこと。岩間の霊泉には、元正天皇の「わきいづる岩間の水はいつまでもつきせぬ法のみ仏の影」と云う御製があるのだが、残念なことでした。前回は、寒くて参道も凍てつき、トイレの水も出ないほどだった。その旨伝えておいたのだが、今回は暖かく何の心配もなかった。岩間山を下るとまもなく、13番石山寺。東寺真言宗の大本山だ。山門前の土産物屋は、定休日なのか全てシャッターが閉まっている。本堂から多宝塔、大師堂、大黒堂と巡る。
早めのお昼は、門前の「洗心寮」で名物しじみ御飯。14番園城寺(三井寺)で梅田組と同じタイミングになりそうなので調整し、梅田組は金堂から観音堂と廻り、和尚達は観音堂から金堂へ廻ることにした。外陣に上がりお勤めさせていただく。椅子席が用意され、ストーブが赤々と燃えている。有難い心遣いだ。金堂では、本尊弥勒菩薩の話をし、ご真言を唱和。奥に居並ぶ仏様の解説をしながら巡る。金堂前の鐘楼は近江八景の「三井の晩鐘」、重文とあって一突き300円也。腹に響く重々しい音だ。山門近くの釈迦堂に案内してバスへ。山越えして、「井筒八つ橋」に立ち寄り。試食品がふんだんにあり、御婦人方には大好評。打ち止めの15番今熊野観音寺では、先着の梅田組がお勤めの真最中。霊水「五智水」をいただいたり、大師堂をお参りしたりして待つ事に。梅田組と入れ替わって本堂に上がりお勤め。若い僧が寺の略歴や後白河法皇の頭痛封じの話など語り、さりげなく授与品の枕カバーなどPR。打ち止めは15時、JR奈良、西大寺と廻っても、生駒着17時。たまにはこんな速い日も良いものだ。合掌

 三井寺にて  初春や 三井の晩鐘 音重く

 

2015年1月17日土曜日

後七日御修法

平成27年1月14日

宮内庁の勅使到着
真言宗総本山教王護国寺(東寺)にて恒例の「後七日御修法」が8日から14日まで、真言宗十八総本山の山主など高僧15名が七日間21座の法要を勤めました。もともとは、唐の不空三蔵が皇帝の為に始めた例にならい、弘法大師が大阿闍梨となって、承和2年(835)宮中において修法されました。それ以来毎年の恒例行事となりましたが、明治の廃仏毀釈の影響で一旦廃止となり、明治16年東寺・灌頂院に移して再興されたのです。開白(初日)の8日は宮内庁より天皇陛下の御衣を捧持した勅使が参向され、中日、最終日にも焼香参拝されます。和尚は毎年最終日の14日にお参りし、解説のチラシを配ることにしています。今年は、例年より少し暖かく感じられる日でした。
大阿闍梨は、立部仁和寺門跡。さらに加藤長谷寺化主、上村泉涌寺長老、小池須磨寺貫主、仲田醍醐寺座主、鈴木朝護孫子寺法主の山主方が出仕されました。結願のご修法の退場の行列を御宝号を唱えながらお見送りした後は、お参り仲間と談笑しながら、「後拝み」の開門を待ちます。7日間の熱祈の場を拝観できる1年に一度の機会を「東寺の後拝み」と京都人は云うそうです。堂内の東には胎蔵界曼荼羅と西に金剛界曼荼羅を安置し、各年毎交互に西院流・勧修寺流にて厳修されますが、今年は西院流胎蔵界での修法。他に二間観音、息災護摩壇、増益護摩壇、五大尊壇、十二天壇、聖天壇、神供壇等を設けた密教最高の儀式の場を拝観させていただきました。
和尚は師僧である砂原秀遍東寺長者に新年の御挨拶、長者は今年卒寿を迎えられますが、お元気で法務をこなされていらっしゃいます。
毎年恒例の行事ですので、来年はぜひお出かけください。合掌
御宝号を唱える中の行道

2015年1月5日月曜日

信貴山 千手院 新年柴燈護摩供

平成27年1月吉日
柴燈護摩の導師を勤める

今年も信貴山千手院の新年柴燈護摩供に出仕させていただきました。大阪分院でお世話になっている女性3名も大晦日から2日まで、お手伝いに来て下さるので、王寺駅に19時集合。駅近くの「銀の卵」でお好み焼きと焼きそばで夕食を済ませ、千手院へ。
午前0時を期して、新年の柴燈護摩供養開始。和尚の役割は、柴燈護摩の導師。初詣の参拝者が途絶える3時頃まで、交替でお勤め。仮眠を取り、元旦10時前より再開し、夕方17時頃まで祈り続ける。護摩の炎が風向きによって、顔を撫でることもあるが逃げる訳にもいかない。従って衣は、穴だらけになるのだ。夕刻より雪が降り始め、アッと云う間に数センチに。自宅に下山する予定の和尚も、諦めて千手院泊まりに。
2日の朝は、若手が総出で、境内や参道の雪掻きから一日が始まった。石段は氷付き、お湯を掛けて溶かす始末。今冬一番の寒さだった。一日を終えて、下山すると参道に放置された車が数台。
昨日、危険を感じて車を放置したものと思われた。
3日は、少し温度が上がり、参拝客も多い。この3日間、祈願の護摩札をひたすら火に投じたが、美しい炎が燃え立つと、お客様の祈願の思いが叶えられるように感じられた。
和尚としての最終日の4日は、配置変更で、お屠蘇接待に。特別祈願の参拝者に「お屠蘇」を振る舞う
。千手院の貫主に変わってのお役目なので、緊張してお勤めする。お屠蘇を振る舞いながら、世間話をするのだが、「50年以上、毎年2日にお参りしてきたが、やむなく今日来ました。」とう三重県からのお客様の言葉に、今年の寒さを思い知らされた。一日、接待所でいろいろなお話を聞けて、有難いお役目でした。
小堀遠州作の庭園も雪景色
1月26日に千手院主催の「大和七福八宝巡り」が催行されます。和尚が、先達を勤めることになりました。よろしければ、御参加下さい。お問い合わせは、 0745-72-4481 千手院佐々木まで。
合掌

 初護摩の 炎に雪の 降懸る

 初護摩の 炎に幼子 手を合わす

 雪掻きが 初仕事なり 山の僧