2016年1月24日日曜日

逆打ち 1回 88~86番 なんば発

平成27年1月23日

志度寺の海女の墓
梅田~なんばのコースに添乗、お客様は43名と満員状態。逆打ちは、リピーターが多いのが特徴。お四国は初めてという方に挙手を求めると、10名程の手が挙った。初めての方を中心に話をしますからと断って、説明開始。阪急から、10数台のバスが出ている様子で、和尚のバスも3号車。心配は迷子なので、和尚の携帯番号を伝えておいた。(結果的に大成功だった)88番大窪寺に、11時20分に到着、納経用品の特設会場に入るのに15分くらい待たされたが、先日ほどではない。仁王門前に集合して人数確認、本堂に向かう。その前に、記念撮影だが「最初と最後の写真だけは、買うほうが良い。お参り前の顔と、結願後の顔とを、見比べて欲しい。いいお顔になってるはずですよ。」と説明しておいた。本堂から大師堂へとお参りはスムースだったが、納経所は込み合っている。飛猿閣で、熱い昆布茶をいただいて、冷えた体を温める。話では、今月の最高は1日47台とか、今日はその半分程度という。1時間半ほどの滞在で出発できた。87番長尾寺もいくつかの団体がお参りしていたが、和尚たちは大師堂、静御前の剃髪塚、本堂と廻って、渋滞を避けられた。しかし、納経所の混雑はさらにひどく、中々添乗員が戻ってこない。お客様は、全員バスに戻られたので、お念珠の構造や使い方などについて説明する。到着から出発までに1時間ほど費やした。いよいよ打ち止めの86番志度寺へ。重文の仁王門から境内へ入ると、数組の団体がお勤め中だ。ここでも、大師堂からお参りし、本堂から五重塔、海女の墓と巡る。添乗員が戻るまでの時間を利用して、「いろは歌」の資料を配り、CDを流して歌を覚えて貰う。第2回目は、85番八栗寺にお参りするので、上りのケーブル内で、流される「いろは歌」に合わせて合唱してもらいたいからだ。15時40分打ち止め。夕方からみぞれが降ったり、小雨がぱらついたりしたものの、お参りの最中は降られることもなく順調なお参りだった。梅田に19時前に到着。合掌

 うるう年 初春遍路 みぞれ舞ふ

 

2016年1月20日水曜日

阪急中部 西国5回 5~7番 香芝SA

平成28年1月18日

葛井寺山門(重文)
岐阜からの西国巡拝バスを香芝SAで待つことに。アシスタントと関屋駅で待ち合わせ、タクシーでサービスエリアに向かう。10時半に合流、お客様は37名。まずは、5番葛井寺からだが、すぐに着いてしまうので、挨拶もそこそこに朝のお勤め。お客様は気づいていなかったが、今日は観音様のご縁日。特に葛井寺は、月に一度のご開帳なのだ。説明すると、お客様から喜びの声が上がる。本堂外陣に上がり、国宝の千手観音について説明しお勤め。そして、特別拝観料500円支払って内陣へ。和尚も久しぶりの拝観だ。千手院大阪分院のメンバーも駆けつけてくれた。山門前の「葛井餅」も好評で、良く売れている。7番龍蓋寺(岡寺)への道中で「なだ万」のお弁当を頂く。岡寺は、1~3月は厄除け祈祷の期間で、本堂には上がれないが、ガラス越しに大きなご本尊は拝むことができる。龍蓋池から大師堂と案内して6番壺阪寺へ。壺阪寺の正式名は南法華寺だが、山号の壺阪山から壺阪寺と呼ばれることの方が親しまれている。お里沢一の「壺阪霊験記」が有名なことがその一因かも。地元でも正式名を知らない方が多いとか。釈迦堂で、ご一代記の絵を解説し、礼堂に上がると、正しく「初観音」の法要中。寺の方が、先に本堂へと案内して下さった。その後、法要の終わるのを待って、お勤め。秘仏の金色の千手観音がご開帳中。和尚も初めて拝ませていただいた。天竺渡来の石仏がこの寺の名物なので、山内を案内して巡る。お客様からは、「こんなにゆっくりお参りできたのは初めて」との声もあったが、いつもの和尚のペースだ。打ち止めは15時丁度。橿原神宮近くの「柿の葉すし・たなか」でお買物休憩、その後和尚とアシスタントは神宮前駅近くで、お別れさせていただいた。合掌

  葛井餅(くずいもち) 初観音の葛井寺

2016年1月19日火曜日

読売奈良 逆打ち1回 88~86番 大和八木発

平成28年1月17日
混雑の大窪寺前

うるう年の今年は、逆打ち遍路の年でもある。遍路の開祖と云われる衛門三郎が、空海上人の後を追いかけて20周、追いかけるから会えない、さすれば逆にと廻ってようやく焼山寺の中腹で会えたのが、うるう年。そんな伝説から、逆打ちは2~3倍のご利益があるとされている。
日曜日とあって、読売奈良から7台各所から合計22台が88番大窪寺からスタートするのだ。大和八木~橿原神宮前のコースでお客様は41名。大窪寺に着くと、既に仁王門前にバスがたむろしている。門前の飛猿閣の2階が納経用品の臨時の売り場となっているのだが、そこに入場するのに30分待ちの状態。記念撮影、本堂から大師堂のお参りとスムースに行ったが、納経所が大渋滞の様子で、添乗員が帰ってこない。お客様はバスに揃ったので、その時間を利用して、お念珠の構造や作法についてお話しする。聞けば、今日が最もバスの多い日のようだ。結局、大窪寺で2時間半ほど費やした。87番長尾寺は、「静御前の得度の寺」「大会陽鏡餅競技の寺」として有名で、山門前の一対の経幡は、元寇の役でなくなった将兵を弔う供養塔で重文だ。本堂の前面には、箒が描かれている。これは釈迦の弟子「周利槃特(しゅうりはんどく)」を表すもの。彼は、自分の名前を忘れるほどの愚者であり、釈迦に教わる短い経文もすぐ忘れてしまう。釈迦に「自分の愚かさに嫌気がさしました。とても仏弟子の資格はありません。」と言うと、釈迦は「おまえは愚者ではない。愚者でありながら自分が愚者たることを知らぬのが本当の愚者である。お前は愚かな己を知っている。だから愚者ではない。」そして、周利槃特に一本の箒を与え「塵を払い、垢を除かん」の一句を教えた。それから彼は、多くの人の履物の塵を払い、箒で各所を掃除しつつ、この句の意味を考え、唱えた。やがて「愚者の周利槃特」から「箒の周利槃特」とあだ名されるようになり、数年たつと自分の心の塵垢をすっかり除くことができて聖者になったと云う。
打ち止めは86番志度寺、山門を始め、重文の宝庫でもある。藤原不比等開基の寺で、「面向不背」の宝珠にまつわる海女の物語でも有名。(どういう訳かこの珠は、西国30番竹生島の宝厳寺宝物館に有る)不比等と海女の息子である藤原房前が母の菩提を弔う為に建立した千基の石塔の内20基が残っている。何と「閻魔堂」がご開帳中、和尚も初体験だ。全員で、すし詰状態で入らせていただき閻魔様のご真言を三唱、説明を伺う。閻魔様の頭上に十一面が乗っているのが特徴で、ご本尊の十一面観音に関連しているのではないかと。とても珍しい御姿だ。眼も玉眼で睨みを利かしているが、どことなく優しい表情だ。五重塔から海女の墓をお参りして帰路に。打ち止めは16時半、往復とも高速道路はスムースで、橿原神宮前着20時過ぎ。雨が心配されたが、お参り中は降られることもなく良いお参りだった。合掌

 逆打ちの 初遍路かな 大窪寺

2016年1月9日土曜日

後七日御修法開白

平成28年1月8日

御衣が潅頂院へ
承和元年(835)より綿々と続いている鎮護国家・五穀成就・国土豊饒をお祈りする真言宗最大の儀式「後七日御修法」が開白された。和尚は、例年は14日の最終日に訪れ、「後拝み」をさせていただくのだが、今年は所用のため開白日に参拝した。別格二十霊場参りのお礼参りを兼ねてのことで、信貴山千手院大阪分院のメンバー5名と一緒だ。宮内庁より天皇陛下の御衣を捧持した勅使が11時半ごろ到着、師僧である東寺長者砂原秀遍猊下が勅使門で御出迎えし、その後潅頂院に納められた。12時より入堂が始まった。真言宗各派総大本山の山主や定額僧など真言宗全体から選ばれた高僧15名の列が、ご宝号の唱和の中を静々と進む。各々が、大きな赤い和傘に捧げられている。和尚がお世話になっている信貴山真言宗総本山朝護孫子寺管長田中眞瑞猊下もご出仕、大阿闍梨は醍醐寺の仲田座主。和尚は、開白日に訪れるのは初めてのことで、最終日と比較すると、お参りの方は約3分の1位か。お陰でゆったりとお参りさせていただいた。
お参りの後は、いつものコース。御池麩屋町の「晦日庵河道屋」で「かも南蛮セット」そして「錦小路」でのお買い物、「麩饅頭」「出し巻き玉子」「浅漬大根」「練り物」「濡れ煎餅」そして「革のサンダル」と衝動買いだ。今年も良いお参りをさせていただきました。合掌

 開白の 御修法の列に ご宝号

 初詣 お礼参りの 東寺かな

 新春の 錦小路や 人の波

入堂の列

勅使到着

2016年1月7日木曜日

信貴山 千手院 新年護摩供

平成28年1月元旦~5日

千手院の柴燈護摩供
例年の如く、信貴山千手院では、大晦日零時を期して、柴燈護摩が厳修された。和尚も、導師を勤めるべく、22時に入山。大阪分院に集うメンバーも、交替でお手伝いに出仕。6人が延べ11日間。柴燈護摩は、導師と修験行者が2チームに分かれて約30分交替で勤める。元旦は零時より3時までだ。有り難いことに、今年は暖冬。春の陽気だ。燃え上がる焔を前に、所作を続けると、背中に汗が流れるほどだ。3時間ほど仮眠して、9時半からの再開し17時まで。お正月3日で、新聞報道では、信貴山の参拝客は8万数千人とか。明らかに昨年より多い参拝客だ。和尚が景気が良くなっていると感じたのは、まず護摩札を求める方が、大きい札を求める割合が格段に増えていること。祈願の護摩木は、500円と1000円の2種類だが、今年は明らかに大札が多い。また、今年の新機軸として、厄除け特別祈願3000円というパックを作った。希望の方は、導師の横に立ち、皆で般若心経一卷と毘沙門天王のご真言を唱える。そして導師のお加持とお守り付き。正しく、厄年を迎える方々を中心に、3日などは40組を数えるほどだった。合掌

  初護摩の 火の粉浴びるや 導師の座

  初詣 厄除祈祷 信貴の山

  初春の 護摩木求むる 人の列