2016年12月31日土曜日

西国 京都編 

平成28年12月21日

姉さん先達二人と共に、京都へ向かう。まずは番外の元慶寺へ。門前の駐車場まで入らせてもらう。バスだと、相当の距離を歩くのだ。朝一番の元慶寺は、木々もしっとりと感じられ、心地よい。次いで、市内に入り17番六波羅蜜寺へ。ここでも、門前の駐車場を利用。本堂でのお勤めの後、霊宝館を拝観。空也上人像や平清盛像など重文のオンパレードだ。思い立って、近くの幽霊子育飴の店に案内する。べっ甲飴風で喉に優しい。16番清水寺は水曜日とあってか、比較的空いている感じ。参道のお店も、お休みのところが散見される。和尚の先輩の店も閉まっていた。参道を歩くと、日本語はほとんど聞こえない。着物姿も多いが、すべて外国人観光客だ。音羽の滝が空いていて、ほとんど並んでいない。久しぶりにお水をいただいた。お昼近くになったので、御池通りの地下駐車場に車を停め、いつもの河道屋晦庵で鴨南蛮をいただき、錦市場へ。買うものは、決まっている。出し巻き卵と大根の浅漬だ。麩屋町でロマンチックな小さな喫茶店を見つけ、腰を落ち着ける。午後は、19番革堂・行願寺から。駐車場は、裏手で見つけた。納経所に中島湛海老尼を見つけ、ご挨拶。ご機嫌さんだった。革堂と同じく町堂だった六角堂・頂法寺へ。地下の駐車場が空いていた。本堂に池坊の御弟子の名前入りのお花が供えられている。打ち止めは、15番今熊野観音寺。御寺泉涌寺の塔頭で、後白河法皇ゆかりの寺。本堂に上がり、お勤め。これで、京都市内は吉峰寺を残すのみ、成相寺や松尾寺をお参りするときに廻るつもり。合掌

西国12回 32・33番 生駒発

平成28年12月13日

生駒を7時半に出発し、西大寺、JR奈良と回って32番観音正寺へ向かう。お客様は総勢40名、各々の集合地でほぼ均等の乗車。草津SAでの休憩後、観音正寺表参道入口の石寺楽市に11時前に到着、歩き組は7名だ。昨夜来の雨で、参道がまだ濡れている状態、登りはともかく下りが滑りそうな感じがする。バスは、歩き組を下し、残りのタクシー組を五個荘のタクシー乗り場へ。歩きもいつもより時間がかかり、本堂まで30分要した。ピストン輸送のタクシーの最終組とほぼ同時だ。本堂で、黒衣をはおり、お勤めを始めようとすると、頭から湯気が立っているのがよくわかる。歩き組の一人が、下りは無理とタクシー組に鞍替え。予想通り、下りは滑るので、足を踏みしめながら慎重に下山、なんと下りも30分かかってしまった。石寺楽市で、地元の方々と四方山話をしながら、バスの迎えを待つ。八日市ICと竜王ICのどちらからが速いかと聞いてみた。市内を走らない分、竜王ICからが速いとのことだった。(今回は八日市ICからだった)登り始めからバスが迎えが来るまで約2時間。車中で、お弁当をほう張りながら、33番華厳寺に走る。いつもはお参り後に立ち寄る「谷汲あられの里」だが、トイレ休憩を兼ねて、先に訪れることになった。お客様は相変わらずの爆買い状態。添乗員の判断だが、なるほど、到着してからがスムースな動きに。参道入口がちょうど15時、楓と桜の並木を山門まで歩く。並木の根っこを守るため、バスは入れないのだ。山門から108石灯籠を経て、本堂に。本堂、笈摺堂、満願堂と順にお参り。満願の証を求める方も多い。16時半集合との声をかけて解散。なんとか、お参りの間は雨に降られず、幸いでした。満願の方、おめでとうございます。合掌

 木枯らしや 満願の証 谷汲山

2016年12月8日木曜日

四国7回 38~43番 京都発

平成28年12月6~7日
観自在寺の平城天皇遺髪塚

延光寺の修行大師

久方ぶりに京都からの出発。4時半に起床して、近鉄で京都へ。京都駅の八条口界隈は大変身、若干工事は残っているが、世界一名高い京都の玄関口にふさわしい八条口となっている。お客様は33名なので、車内はゆったりしている。7時40分に出発して39番延光寺を目指してひた走る。何しろ、今日は1ヶ寺しか回れないのだ。3回目の休憩が「ゆういんぐ四万十」、いつものように「ダバダ火振り」栗焼酎(900ml・1855円)とミレーの生姜味ビスケット(215円x6)を買い込む。さらに1時間半走って、ようやく延光寺に到着する。梵鐘を背にした赤海亀の石像が山門をくぐると目に飛び込んでくる。本堂と大師堂の両方に蝋燭、線香を供養しようとする方が数名いたので、「そんな失礼なことは駄目ですよ」と声を掛けると「先達から教わった」と喰ってかかる男性が。「先達研修でも、緊急時以外は、駄目だと統一している」と云っても声を荒立てるので、「駄目な先達の云う事を聞くのでない」とこちらもきつく言ってしまった。御参りの後は、目洗いの井戸や樹齢500年のいぶきに案内する。道中が長かったので、般若心経資料のコピーの注文を受け、「いろは歌」の説明と練習も済ませてしまった。16時半に打ち止めして足摺岬の宿へ向かう。ドライバーさんが本社と交信をしている。登り坂で、エンジンのパワーが上がらないと云うのだ。メカニックがホテルに向かい、念のための代車も向かってくることになったらしい。お宿は、サニーサイドホテル、足摺国際ホテルとホテル海上館の三分宿、和尚はサニーサイドの新館。夕食は、皿鉢料理に女性スタッフの鳴子踊り付き。
7日 7時半にサニーサイドを出発、各ホテルを巡って38番金剛福寺へ。バスも修理完了、坂道も力強く走っている。山門で記念撮影。本堂に先着の団体がいるので、大師堂からお参りし本堂へ戻ると別の団体が到着している。そのお勤めが終わるのを待って読経。展望台から椿のトンネルを抜けて足摺灯台と案内し、立ち寄り先の足摺黒潮市場へ。一番人気の「まぐろのかぶと煮」(980円)を購入、酒の肴に最適なのだ。40番観自在寺まで約1時間半、平城天皇ゆかりの寺で、遺髪塚もある。大師自作の六字名号の宝印も病気平癒で有名だ。大師堂の周囲がお砂踏み道場になっているので、皆で一巡する。41番龍光寺に向かう車中でお弁当。参道の「風月庵」に声を掛け饅頭の試食とお茶を用意して貰う。風月庵はもとより、近所の蜜柑農家も人気で、箱買いしてバスのトランクに預ける方も。42番佛木寺のお参りを終えると、納経所から声が掛り、ご接待の蜜柑を沢山持って行ってと云う。何人かの提供があったようで、箱が並んでいる。大きいもの小さいものとあり、両方をいただいたのだが、さすが蜜柑どころ、どちらも美味しかった。43番明石寺の山門に弘法大師の漢詩額が掛けられている。「三宝鳥」と書かれているが「後夜仏法僧鳥を聞く」が正しい。意味を解説し、一吟披露。ご宝号7返にて打ち止めは14時50分。後はひたすら帰るのみ、石鎚、吉野川、淡路と休憩して京都八条口に21時過ぎ到着。和尚は30分発の特急に乗ることができた。合掌

 虹の橋 明石海峡 冬景色

 赤一面 夕日の照らす 冬の海

 今年また 鎮魂の冬 ルミナリエ

逆打ち6回 55~46番 生駒発

平成28年11月29~30日

南光坊の山門
36名のお客様の内、生駒からの方が15名と多い。JR奈良、西大寺と廻ってきたドライバーと添乗員が何やら協議中、早朝3時半ごろ淡路道で大事故が起こり、淡路、東浦間が今だに通行止めと云う。20代の男性が逆走しトラックと正面衝突して死亡、トラックのドライバーとそのトラックに追突した方も負傷というのだ。瀬戸大橋経由も検討されたが、お弁当のpick upもあるので、不通区間は一般道を通ることになった。早めにトイレ休憩をと、白川PAで最初の休憩、すると6時間振りに開通とのニュース、やれやれと一気に吉野川SAを目指す。12時過ぎに吉野川SAを出発して55番南光坊に13時半、いつものペースだ。堂々たる四天王が揃う大門で、並び順を「地蔵買うたか」と説明する。東南西北と時計回りなのだが、「じ」は持国天、「ぞう」は増長天、「こう」は広目天、「たか」は多聞天と云う訳だ。54番延命寺のご本尊は不動明王、皆さん苦手のご真言の一つなので、まずは練習。長いご真言なので、リズム感がポイントだ。53番圓明寺へは、今治から松山へ海岸線を1時間程。途中に菊間瓦の産地がある。圓明寺大師堂の芸術的な鬼瓦は菊間瓦と聞いている。52番太山寺は、奥行きの深い寺、寺域の中に民家が散在している。出雲の一畑薬師を勧請しているお堂があるので、車中で納め札に「め」を歳の数だけ書くように話しておいた。国宝の本堂、大師堂、太子堂、一畑薬師と巡り、打ち止めは17時。お宿は、道後のホテルルナパーク。
30日 姫路や梅田からのバスも来ているが、奈良組を一番に出発させてもらい51番石手寺へ。
近距離なので、朝のお勤めも短縮バージョン。一番乗りで、さわやかな御参り、いつもながら棕呂屋さんが人気の的だ。50番繁多寺、49番浄土寺、48番西林寺とスムースに御参り、47番八坂寺へは、「衛門三郎の里」から歩き遍路で往復、お茶のご接待を受け、46番浄瑠璃寺へ。入り口の石段横にある子規の句碑が迎えてくれる。「永き日や衛門三郎浄瑠璃寺」、三郎は此の近くに屋敷を構え、今は別格霊場になっているのだ。大師堂の「弘法大師の誕生仏」を順に抱っこして、打ち止めの勤行。ご宝号を7返唱えて12時に無事終了。昼食会場の「しこくや」まで約50分。帰路の渋滞はあったが生駒に19時頃到着、お疲れ様でした。合掌

 道後温泉にて 坊っちゃんの カラクリ時計 冬道後

四国3回 12~15番 生駒発

平成28年12月5日
大日寺本堂

生駒から36名のお客様と日帰りのお参り。「五.十払い」と月曜日が重なり、しかも事故も発生し大渋滞。淡路SAまで1時間50分かかってしまった。鳴門西でのお弁当pick upの時に確認すると、もう1台の梅田発は30分ほど前を走っているようだ。従来は、5ヶ寺のコースだったが、今は4ヶ寺に変更になったので、気持ちに余裕がある。12番焼山寺に12時半。マイクロで山頂の駐車場まで行き、十三仏の居並ぶ参道を歩く。ここでお参りを終えた梅田組とすれ違う。この寺では、1時間半を要する、麓の「すだち館」を覗き、生椎茸を購入。鮎喰川に沿って下り13番大日寺を打つ、14番常楽寺へと常楽寺から15番国分寺へは、歩き遍路となる。常楽寺の山門近くは銀杏落葉が積り、金色の絨毯のようだ。名物の一つ「アララギ大師」は、事前に説明をしておいても、見逃しがち。境内で説明すると、「ホウ」という声と共に、撮影会となる。国分寺の本堂は目下、修理中。ご本尊は鳥枢沙摩明王堂に仮安置だ。本堂の大屋根の上で作業する職人さん達を横眼で見ながら勤行。打ち止めは16時半。生駒に20時前に到着。

 常楽寺にて  常楽寺 銀杏落葉を 踏みしめて

          黄金の 銀杏の絨毯 常楽寺

西国5~8番+法起院 

平成28年11月27日

岡寺の紅葉
Y夫妻を伴ってのお参り、好天続きの間の唯一の雨の日となった。8時半頃、5番葛井寺門前の駐車場に到着。本堂に坐して勤行。南阪奈道、大和高田バイパスを経由し6番壺阪寺へ。ご夫妻は、眼病封じのご祈願。本堂、捨身の谷、釈迦の生涯のレリーフ、大観音と寝釈迦、石堂、茶店、大講堂とゆっくりと廻る。残念なのは、雨と霧で視界不良。茶店では眼に効くお茶のご接待。出発しようとすると、「歩こう会」と表示のバスが3台やってきた。7番岡寺も今の時期は本堂でお参り出来る。三国伝来の土を混ぜ合わせたと云う如意輪観音を見上げながらの読経。本尊裏手の諸仏を拝観し、大師堂を拝して、番外の法起院を目指す。愛車は、法起院の駐車場に停めて、まずは徳道上人を拝みに行く。ご廟の周囲のお砂踏みの後、長谷寺の参道で昼食。先日と同じ店に入り、同じ「鍋焼きうどんセット」を注文。先日教えていただいた「丸勝たかだ」の御礼を云う。お陰で、美味しいそばにありついた。三輪素麺の製造元で造る「そば」が絶品なのだ。8番長谷寺の仁王門は修理中、門をくぐり、右手の宝物館へ。登廊を登り、まずは納経所でご朱印を頂き、本堂の舞台でお勤め、大師堂、元長谷寺、五重塔と廻りながら下山。参道の手造り陶器の店でまたも衝動買い、椿を描いたコーヒーカップ(3000円)で、形が変形で趣がある。終日雨にたたられたが、ゆっくりとお参り出来て良かったかも。奥様の手造りの干し柿を頂き、美味しく賞味。合掌

 壺阪寺にて  氷雨降る 壺阪山の 大観音

2016年11月21日月曜日

西国巡礼 ⑤~⑧+法起院

平成28年11月21日

長谷寺の五重塔に紅葉
姉さん先達二人との西国巡礼、今回は大和南部の寺を中心に巡る。集合は、橿原神宮前駅8時。まずは6番壺阪寺を目指す。「紅葉が見頃」との看板が出ている。いつものように、ゆっくり案内すると1時間ほど要した。釈迦三尊石像に四天王が加わっているのに気が付いた。納経所で聞くと、数ヶ月前に設置されたが、落慶法要は今月18日とのこと。訪れる度に、新しい発見がある寺だ。明日香村に入り、石舞台の近くでコーヒータイム。阪急トラピックスの昼食会場なので、和尚は馴染みの店なのだ。7番岡寺に入ると、多くの人の参拝がある。なんと最近、「大和四寺参り」というのが始まってようで、顔馴染みの添乗員が引率している。岡寺、長谷寺、室生寺、安部文殊院が対象のようだ。和紙のような素材で作った裃の様な白衣の背に四寺の朱印を頂くことになっているようだ。各自が、朱印を頂くことになっているようで、納経所に長い列が出来ている。本堂でお参りをさせていただいて、その列に並ぶ。相変わらず、門前の無人スタンドに蜜柑が置いてある。(1袋200円)それを買って、番外の法起院を目指す。ここは、参拝客用の無料駐車場があるのが有り難い。「南無徳道上人」と唱え、ご廟を拝して8番長谷寺に向かうのだが、まずはと参道の店に飛び込み遅めの昼食。鍋焼きうどんに炊き込みご飯がついて、1000円、これにははまりそうだ。長谷寺は、団参客や旅行社の団体客でにぎわっている。ご本尊の足に触れさせていただける特別参拝の時期でもあるせいかも知れない。登廊の途中にある宝物館が無料開放されていて、拝観させていただく。石段を登りきって、長谷の舞台でお勤めして、納経所に並ぶ。大師堂、元長谷寺、五重塔とまわって山を下りる。
西名阪の天理ICから藤井寺ICを経て、5番葛井寺へ。カーナビは、香芝IC経由を示していたのだが、道路標識に従って走った訳。しかし、香芝IC経由の方が良かったかも知れない。中和幹線経由で走ると、ICまでの時間は同じくらいかも知れないし、香芝から入れば、高速代が半分で済むのだ。ナビに従って藤井寺ICから走ると、門前にたどりついた。しかも、近くに新しい駐車場が出来ている。門前の「葛井餅」で聞けば、今年の2月頃の開業のようだ。マイカー族には有り難い。しかも30分200円だ。ゆっくりとお参り「させていただいて、打ち止め。姉さん先達等は、藤井寺駅から帰路に。小雨がぱらつきだしたが、傘をさすこともなかった。合掌

 大和路の 観音巡礼 紅葉狩

2016年11月20日日曜日

逆打ち11回 22~12番 梅田発

平成28年11月15~16日
焼山寺参道の阿閦如来

梅田から千里中央に廻るコース、和尚にとっては初めてのコースで、皆さん初対面と思っていたら、巡打ちでご一緒した方が数名いらして、ホッとする。お客様は43名、他に京都、寝屋川、高槻からも出ていて合計4台の阪急勢だ。千里を8時20分に出発、2度の休憩を経て22番平等寺に12時過ぎに到着。京都組と同着となり、合同でのお参りとなった。80名を越える大合唱は、凄い迫力だ。改修を終えたばかりの本堂は、正面に本尊薬師如来、向かって右に不動明王、左に大日如来。明るくて、拝み易い。21番太龍寺のロープウエイは、臨時便を出してくれ、那賀川を越え、山を越えて10分ほど。20番鶴林寺の三重の塔も良く見える。弘法大師の修行の地でもあり「西の高野」として、大師堂の配置は、高野山奥の院と同じだ。鶴林寺へは、ドライバーさんが挑戦してみると云うので、川沿いのルートを走る。バス駐車場から少し登って一般の駐車場に至ると、新しいトイレが。少し雨がぱらつくが、傘を差すほどではない。背中に亀の朱印を頂く方も。19番立江寺に間に合うようにとドライバーさんは、蜜柑山ルートを下る。お陰で17時になんとかたどり着けた。暗闇が迫る中で、本堂は、明りが付き本尊や両界曼荼羅が鮮やかに浮かび上がり幻想的だ。黒髪堂では、懐中電灯を持っている方が、明りを照らす。お宿は、ホテルクレメントと昴宿芳野との分宿。和尚はホテル組でバイキング。先達仲間が一杯やろうと云うので、芳野の近くの「安兵衛」に。ウツボの唐揚げを肴に焼酎のお湯割りを頂く。般若心経の資料のコピーを芳野にお願いして、1部10円で無理を云う。ホテルでは高すぎるからだ。
16日 7時半に出発、本日は残り7ヶ寺廻らなければならない。各車の中では、我々が最後尾だ。
18番恩山寺の本堂では、また京都組と合唱、大師堂、釈迦の10大弟子と巡る。17番井戸寺の本堂では「千枚通し」が好評、面影の井戸で霊水をペットボトルに。16番観音寺で大渋滞、1時間半以上を費やした。筆運びが、とても丁寧と添乗員。15番国分寺と14番常楽寺の間は、歩くのだが、バスで運んで貰って時間短縮を図る。とっくに昼時は過ぎているのだが、食事会場は神山温泉の四季の里。まずは13番大日寺を済ませなければならない。納経所にに金住職が居ると云うのでご挨拶、大師堂前で、住職と全員で記念撮影。四季の里で14時半から食事。12番焼山寺の紅葉が素晴らしい。山門左手の銀杏が金色に輝いている。駐車場の「すだち館」の吊るし柿が人気、さらに二週間ほど吊るす必要があるそうだ。駐車場を17時に出発。20時半千里中央、21時梅田着。合掌

 白鷺の 群れ立つ中洲 冬来る

 小春日や 求聞持大師 西高野

 黄金の 銀杏に流る 香煙や

 神無月 佛訪ねる 遍路旅

 見納めの スーパームーンか 淡路島

2016年11月9日水曜日

逆打ち6回 55~46番 生駒発

平成28年11月1~2日

石手寺の船供養
生駒から添乗、41名のお客様と伊予路に向かう。阪神高速神戸線のリニュウアル工事の影響で、大渋滞、吹田まで1時間を要し、淡路SAに10時前に到着。鳴門西でお弁当をpick up、吉野川SAで休憩後、55番南光坊に13時半到着した。いよいよお参りの開始だ。大門の四天王様が隆々として凛と立っている。ここだけはぜひにと案内する。ここから54番延命寺までは、海岸線を走ること1時間、ご本尊は不動明王。まだお客様は、ご真言が苦手のようなので、リズムの練習から。駐車場の猫が、人馴れして摺り寄って来る。ご婦人たちに人気だ。53番圓明寺は、見どころが多い。左甚五郎の龍や芸術的な菊間瓦の大師堂、そして隠れキリシタンの石像などだ。何とか52番太山寺に16時半にたどり着いた。やれやれだ。長いだらだらと登る参道を歩み本堂へ。一夜建立の本堂は国宝で、秘仏の仏様は行基作の十一面観音を中心に歴代天皇が奉納した十一面観音が3体づつ左右に並び7体あると云う。大師堂では、丸い礎石の柱受け穴の周囲をタワシで擦る。いつしか痔に効くといわれているのだ。法隆寺を模したという太子堂を拝んで、参道を下り一畑薬師で眼の祈願。お宿の道後温泉ホテル・ルナパークへ。夕食は、いつもの鯛尽くし。和尚は、兜煮と釜飯のファンなのだ。道後の夜の楽しみ方をご案内しておいたので、食後は皆さん散策に出かけられたようだ。和尚も、また伊予絣のシャツを衝動買いしてしまった。
2日 51番石手寺からスタート。境内の中央に船型の飾りつけがあり、小旗に祈願を書きつけた物が、沢山差してある。8日に御焚き上げする船供養だと、写真屋さんが教えてくれた。一日2回本堂に入りお参りできるようだったが、我々の時間帯ではなかった。50番繁多寺は、スカッとした好きな寺の一つ。豊山派の寺で、興行大師の像が大師堂前に鎮座する。地元では「畑寺」で通る。49番浄土寺は空也上人縁の寺。48番西林寺を経て、47番八坂寺へは、道が狭く数100m歩いての参拝だ。閻魔堂の脇の地獄、極楽の道を案内して大師堂へ。衛門三郎の里で休憩して打ち止めの46番浄瑠璃寺へ向かう。山門横に子規の句碑が立つ。「永き日や衛門三郎浄瑠璃寺」とあるように衛門三郎の屋敷跡が近くにある。大師堂で、弘法大師の誕生仏を順に抱いて、13時前に打ち止め。「しこくや」で遅めの昼食を摂り、帰路に。ドライバーさんの好判断もあって、19半頃生駒着。
合掌

 子規の里 一句めぐらす 秋遍路

 紅葉色 彩る明石大橋や

 三日月に 寄り添う星や 淡路島

西国巡拝 ②~④番

平成28年10月29日

粉河寺庭園
姉さん先達2人とY夫妻との西国巡拝、今回は昨夜来の雨模様も上がったので、懸案の山登りに挑戦することにした。和尚の運転する車は、車検中のため代車のワンボックスカー。和尚の愛車より大きめなので、気をつけて運転する。Y夫妻を拾い、なんばで二人の姉さん先達に合流、4番施福寺に向かう。槙尾山観光センターで杖を借りる。道が濡れているので、滑らないようにと注意を受け、そろそろと登り始める。和尚は、衣帯をリュックに入れ、軽装で汗対策。着替えて本堂に入り、お勤め。素晴らしい仏様達が迎えてくれる。改装のお陰で、すべてお姿が拝観できる楽しみな寺になった。先に山を下った和尚は、槙尾山観光センターで腰を落ち着け、皆が揃うのを待つ事に。店先に、手頃な杖を見つけ買い求めようとすると、持っていけとのご接待、有り難く使わせて頂くことに。2番紀三井寺の麓にあるレストランでまずは腹ごしらえ、和尚はいつものカツカレーだ。紀三井寺の石段、別名「結縁坂」は、紀ノ国屋文左衛門のエピソードからのもの。先ほどの杖が、力を発揮する。本堂でお勤めの後は、松本明慶作の千手十一面観音立像に会いに行く。お顔の大きさが2mほどある日本でも最大級の観音立像だ。展望台に上がると三方向からお顔を拝むことが出来る。また新和歌の浦の景色も素晴らしい。3番粉川寺は奥行きの深い寺、大門横まで車を入れて参拝。中門の四天王、粉河式庭園、丈六の阿弥陀堂、そして問題の若山牧水の歌碑など説明しながらまわる。「粉河寺遍路の衆のうち鳴らす鉦々聞こゆ秋の樹の間に」という歌に「遍路」を使っているのが問題、「巡礼」とすべきもの。遍路は本来四国のみで使う言葉なのだ。合掌

 秋の夜の 滑る雨あと 施福寺や

阿波の国一国巡り 1~23番

平成28年10月24~26日

安楽寺の大師身代わりの逆松
秀寛和尚と巡る一国巡りシリーズも今回で17回目、メンバーが和尚を含め6名なので、10人乗りのレンタカーを借りて、プロのドライバーに運転をお願いすることにした。
24日 新大阪駅からなんばへと回送し、1番霊山寺を目指す。霊山寺では、多宝塔から十三佛を巡り不動堂を経て本堂へ。龍の天井画をゆったりと楽しむ。2番極楽寺では、大奥様の歓待を受ける。抱き地蔵、子安大師、長命杉などと多彩な寺である。3番金泉寺は、源義経が屋島の合戦に向けて、戦勝祈願をした寺で、亀山法皇所縁の寺でもある。本堂、大師堂、黄金の井戸、閻魔堂、弁慶の力石とまわる。4番大日寺は、我が東寺真言宗準別格本山で、ご本尊は大日如来。平成の大修理中である。寄付者一覧ボードに和尚の名もあったが、県別表示が奈良でなく京都になっていたので、訂正をお願いする。東寺真言宗と肩書を入れた為の錯覚のようだ。5番地蔵寺では、奥の院の五百羅漢を拝観。マイツアーならではの贅沢さだ。7番十楽寺の治眼疾目地蔵に歳の数ほど「め」と納め札に書いて祈願。役者顔の弘法大師もいつもながら美しく、愛染明王にご挨拶して6番安楽寺へ。夜は、本堂でのお勤めがあるので、納経を済ませ、大師堂でお勤め。夕食後の法要が素晴らしい。本堂での読経の後の流れが実に心に浸みわたるもので、初めての方は驚きの連続である。和尚も同行の先輩も経験者なので、落ち着いたものだ。ここに泊まると松本明慶の仏像群を堪能できるのが有り難い。しかも温泉だ。
25日 朝の食堂では、本尊薬師如来の縁起が水谷繁治夫妻の霊験のエピソードとして放映されている。朝一番の8番熊谷寺は、格別に清々しい。ご詠歌の流れる中、秋気を満喫する。9番法輪寺門前のあわじやで石焼きイモのご接待、折角だからとコーヒータイム、芋餅がまた格別だった。10番切幡寺では、一気に本堂下まで登らせていただく。女人卽身成仏の寺で、はたきり観音がその縁起を物語っている。何といっても切幡の大塔(重文)からの眺めが一級品だ。吉野川の両岸の堤防が緑の平行線となり、中洲の緑と相まって川とは思えない景色となっている。11番藤井寺、本堂天井の龍の絵は30畳敷の大迫力、本尊薬師如来は、何度かの災難に遭いながら、現存する「厄除け薬師」である。12番焼山寺へカーナビをセットすると、どんどん山道に入って行く。初めてのルートなので、どうなることかと思っていると、なんと山頂の駐車場にたどり着いた。約30分の短縮でびっくりだ。麓の田中食堂で遅めの昼食。うどんとチラシずしのシンプルメニューなのだが、うどんは食べ放題。チラシずしは、お持ち帰りなのだ。スープをできるだけ飲まずに、おかわりを重ねるが、和尚は5杯でギブアップ。山を下ると13番大日寺、金昴先住職にご挨拶と思ったが、不在だった。14番常楽寺、15番国分寺あたりは、バスなら歩き遍路ゾーンなのだが、我々の車ならスイスイだ。お陰で16番観音寺では、笈摺の襟に光明真言の梵字を摺り込んで頂くことが出来た。お宿は、サンシャイン徳島アネックス。毎回お世話になっているホテルだ。
26日 前回は、23番薬王寺から逆に廻ったのだが、17番井戸寺を打ち漏らした。今回は、順に廻ることにしてみた。井戸寺に着くと、本堂はまだ扉が閉まったまま。しかし、すぐに開扉して下さり、
本堂でお勤め。七佛薬師様にお会いすることができた。面影の井戸で、霊水をいただく。18番恩山寺には、釈迦の10大弟子像が鎮座する。何人かを説明して、19番立江寺へ。納経所に声を掛け、本堂に上がらせていただく。本堂左右にある両界曼荼羅にも照明を入れて下さり、映画空海で撮影に使ったものを間近に鑑賞させていただいた。鉦の緒に巻き上げられた髪を祀る黒髪堂は、この寺が関所寺であることを表している。門前の地蔵餅を買って皆にご接待。20番鶴林寺へも、通称蜜柑畑ルートを上がる。最近バスは、大回りしてこのルートは禁止になっているようだ。深山幽谷の山寺で、ご本尊地蔵菩薩を2羽の鶴が守って老樹に降臨したと伝わり、「お鶴さん」と呼ばれる。笈摺の背中に鶴の朱印をいただき、39番延光寺の亀とセットにするのが習わしとなっている。21番太龍寺は、弘法大師修行の地、ロープウエイで那賀川を渡り、山を2つ越えて10分かかる。西の高野山と称されるだけあって、大師堂周辺は、高野山奥の院と同じ配置だ。本坊廊下の天井に龍がとぐろを巻いている。22番平等寺は、本堂の修理も終わり、すっきりとしている。大師堂も蔀を開け、オープンで有り難い。何とか、23番薬王寺まで行けそうだと、ホッとする。和尚の師僧砂原秀遍東寺長者の修行の寺でもあり、天下の厄除けの寺である。厄坂に1円アルミ貨を一段ごとに置いて行く、無神論者の司馬遼太郎もその光景に心を奪われたと「空海の風景」に書いている。本堂に上がらせてもらってお勤め。天井の格子の絵が綺麗だ。大師堂を打ち上げて、瑜祇塔へ。五智如来を拝して展望階へ、海亀の来る日和佐の海が眼下に広がる。さらに下層階の戒壇めぐりや寺宝を楽しんで帰路に。次回は来年3月末に土佐の国を廻る。合掌

    秋風に 一国巡り 阿波の国

    道野辺の 地蔵の肩に ばったかな

2016年10月11日火曜日

松永弾正久秀のロマンをたどるツアー

飛倉での茶会
平成28年10月10日

 茶人でもあった松永弾正久秀が信貴山城の落城寸前、織田信長からの名器「平蜘蛛の茶釜」を差し出せば命は救うとの申し出を断り、茶釜を打ち壊して天主を炎上させ運命を共にした命日が10月10日。信貴山城址保全研究会、三郷町、達磨寺、朝護孫子寺など関係先が連携しての初のツアー。40名定員のところ70名近くの申し込みがあり、バスを追加して対応。9時に王寺駅集合、御墓のある達磨寺での法要からツアー開始、三郷町の松永弾正供養塔から信貴山城の支城である立野城址をまわり信貴山千手院で昼食。午後は、2組に分かれ飛倉での武家茶・三齋流の茶席と本堂での大般若法要。さらに松永屋敷跡や山頂の信貴山城址を巡るという盛沢山なツアーだ。保全研究会の役員の一人である和尚の担当は飛倉での茶会、三齋流からは10名の方が参加、茶会のBGMに鳳笙の生演奏という贅沢さだ。三齋流理事で茶道家元教授の梅村尚子先生は、両親が19代目と20代目の家元というサラブレッド、笙の井原季子さんは、国内外の様々なアーチストと共演されている方。和尚の個人的な伝手でご無理をお願いした次第。飛倉の舞台に平蜘蛛の茶釜と同形のものを飾り、各々36名づつのお茶会は、笙の音が流れる中、梅村先生の解説のもとお弟子さんが御点前、お菓子も松永家の紋章をイメージした特注のもの。なぜ笙の生演奏を企画したかといえば、飛倉の入り口には、笙とたて笛が彫刻されているように、古より信貴山の竹が笙の材料となっていたのだ。快晴に恵まれ、良いご供養の会になりました。合掌

 秋深し 笙の音流る 武家茶会

逆打ち10回 30~23番 生駒発

金剛頂寺 本堂
平成28年10月4~5日

生駒から44名のお客様と8時15分出発。阪急からは3台出ているという。今日は、お天気だが、台風18号が済州島あたりに居て、東に廻り北九州から中国地方を通り、東北から太平洋に抜けるという予報が出ている。明日の雨は必至なので、今日中に27番神峯寺は打ちたい。3ヶ寺の予定を4ヶ寺廻りたいと云う訳だ。残りの2台は、楽勝だが、奈良組は最終組になるので不安がある。吉野川HWOで昼食、30番善楽寺に13時過ぎに到着、阪急2組にもう1組が境内に居る。しかし、流れは良く、30分ほどで、29番国分寺に向かうことができた。土佐の苔寺とも云われる美しく整備された境内だ。「酒断地蔵」の説明をしたが、断酒祈願の御参りをする方はいなかった。28番大日寺は、急な坂道を登る。ここでどの位時間を要するかがポイントと話していたが、お客様の協力で、40分ほどでクリアー。15時35分27番神峯寺へ向けて出発できた。台風のこともあって、お寺もタクシーも待っていてくれるという。国道沿いのタクシーとの乗り換えポイントに16時20分到着、しかし、ピストン運転中のタクシーがなかなかやってこない。この間に、トイレや買い物を済ませてもらい、順に登る。神峯の霊水を汲み、本堂、大師堂と巡って、17時45分。有り難いことにお寺やタクシーが待ってくれたお陰で、無事4ヶ寺廻ることが出来た。お宿は、土佐ロイヤルホテル。和尚は、法人メンバーでもあるので、コピー代の値引き交渉、@20円を@10円にしていただき、お客様に般若心経の資料を用意ことができた。
5日 台風の雨の中を7時45分出発、26番金剛頂寺へ向かう。添乗員の話し合いで、奈良組を一番に出発させてもらったのだ。9時過ぎに到着、本堂は薬師如来の眷属が揃い堂々たるもの。駐車場の「はらみたや」のアイスクリンがよく売れる。25番津照寺の石段を登る。踏み幅が狭く、雨にも濡れて、歩きにくい。特に、下りに注意と声をかける。和尚は門前で、「野根まんじゅう」を購入、お供えの後、お下がりを詩吟の生徒さんと頂くのだ。24番最御崎寺は、土佐の国の打ち止めのお寺、皆で梵鐘を衝き、大師堂横の「一畑薬師」を拝む。弘法大師の修行場といわれる御蔵洞に立ち寄ると、柵がされて洞内には入れないようになっていた。落石のせいだ。阿波の国23番薬王寺まで、海岸線を走ること1時間半ばかり。この間にお弁当をいただく。薬王寺は、和尚の師僧、東寺の砂原長者が、修行された寺でもある。本堂に上がらせていただきお勤め、格天井の絵が美しい。大師堂で、打ち止めの後、希望者を募って、瑜祇堂へ案内する。還暦坂の61段の石段を登ると絶景が待っている。堂内で五智如来の解説をし、展望台に上がろうとしたが、台風で閉鎖というので、下層の戒壇めぐりと宝物拝観に切り替える。14時10分奈良へ向けて出発。奇跡的と云うべきか、台風の最中と云うのに、御参りでは一切傘不要。移動中は雨風に見舞われても、バスを下りて御参りにかかると止んでいるのだ。和尚も、合羽も用意していたが、傘を開くこともなかった。「お客様の日頃の行いが良いせいで」とご挨拶してお別れ。結願までがんばって下さい。合掌

 足早に 釣瓶落としの 遍路道

 台風を ついて参るや 土佐の寺

読売三重 西国10回 30~31番 

平成28年10月2日

長命寺本堂
読売旅行の西国巡拝で、伊賀や名張のお客様とのコース。和尚は久しぶりだが、顔馴染みの方も多い。名張駅7時半、名阪ドライブイン8時10分集合で25名が揃い、名阪国道を東進、壬生野ICから新名神甲南ICへ。竜王ICから国道8号線経由で31番長命寺を目指す。奈良や八木からもバスが出ていて、我々が先頭を走っている。9時半に麓に到着、タクシーに分乗して山を登る。歩けば808段の石段だが、上の駐車場からは残り、180段程だ。本堂にたどり着くと、草創1300年記念の本堂内陣特別拝観中だ。(10月1日~31日)これは、有り難いと、お客様に声を掛け、内陣でお勤めをし、拝観させていただく。(@500円)こちらのご本尊は、千手、十一面、聖観音の三尊一体なのだが、今日は、お前立ちの千手観音様が迎えてくださった。少し早めの昼食を湖東三山の一つ「西明寺」門前の「一休庵」で摂り、長浜港へ急ぐ。12時45分発の琵琶湖汽船に乗りたいからだ。30番宝厳寺のある竹生島へは30分の航海、一番乗りで2階席に陣取り、景色を楽しむ。帰路は14時35分発の予定なので、たっぷり時間がある。急な石段を登って、本堂でお参りし、宝物館で「面向不背の宝珠」を鑑賞、観音堂から船廊下、都久夫須麻神社と廻るコースだ。「面向不背の宝珠」の中の釈迦三尊像は四方どちらから見ても正面を向いている。四国霊場志度寺の縁起にうたわれ、興福寺中金堂の本尊の仏頭に納めらたというもの。港で、名物弁天芋餅を味わっていると、船がやってくる。残りの2台のバスの為に、臨時便がでたというのだ。その便で、15時15分出港。お陰さまで、早く戻ることが出来た。合掌

  長浜港にて 秋深し 長浜大仏 琵琶湖背に

2016年10月1日土曜日

西国巡拝 京都編 元慶寺~今熊野

六波羅密寺 本堂
平成28年9月30日

お四国の遍路仲間との西国巡り、今回は京都市内だ。メンバーはY夫妻とK女と和尚の4人組、住まいも近くなので、和尚が迎えに廻り、番外の元慶寺を目指す。愛車が車検中なので、代車のハンドルを握る。カーナビとの相性が悪かったのか、少し大回りした感じだ。しかし、京都の街を走るのには軽自動車が最適と実感させられた。元慶寺も、門前の駐車場まで入れたので、国道から歩いているいつものお参りと全然違う。朝一番のすっきりとした雰囲気の中、我々だけのお参り、気分爽快だ。最大の観光スポットでもある清水寺の参道は、人、人、人で溢れている。本堂での読経の声も、周りの騒音に掻き消されそうだ。音羽の滝も、長蛇の列。ガードマンによると、多い時は120人程並ぶのだと云う。3人には諦めてもらって、六波羅蜜寺へ。打って変わって、静かなたたずまいだ。本堂で、静かに読経の後、宝物館に案内する。空也上人像や弘法大師像、平清盛像など重文が勢ぞろいしている。急に思い出して、幽霊子育て飴の店に。京都で1番古い飴屋で、女将さんも20代超えのようだが、古い資料がないので、京都に来る前がどのくらい古いのかわからないと云う。その由来は、『今は昔、慶長4年京都の江村氏妻を葬りし後、数日を経て土中に幼児の泣き声あるをもって掘り返し見れば亡くなりし妻の産みたる児にてありき、然るに其の当時夜な夜な飴を買いに来る婦人ありて幼児掘り出されたる後は、来らざるなりと。此の児8歳にて僧となり修行怠らず成長の後遂に、高名な僧になる。寛文6年3月15日68歳にて遷化し給う。されば此の家に販ける飴を誰いうとなく幽霊子育ての飴と唱え盛んに売り弘め、果ては薬飴とまでいわるるに至る。洵に教育の上に、衛生の上に此の家の飴ほど良き料は外になしと今に及んで京の名物の名高き品となれりと云う』
お昼時を少し過ぎたので、いつもの「晦庵河道屋」へ。御池通りの地下駐車場に車を停め、2階に落ち着く。和尚はいつもの「鴨なんばんと季節のご飯のセット」3人は、「天麩羅そば」「天ざる」「しっぽくそば」とまちまちに注文。お腹を落ち着かせた後、革堂行願寺へ。なんと老尼のご住職が納経所にいらっしゃる。ご挨拶すると、今年90歳とか。「お元気ですね」と云われて、恐縮してしまった。革堂と同じく町衆の寺である六角堂頂法寺は、本尊如意輪観音の左に聖徳太子、右に見真大師が祀られている。見真大師が親鸞上人の謚号だと認識する方は、多くはない。浄土真宗自体が、あまり使っていないせいだろうか。シースルーエレベーターで、六角の屋根を確認してから、コーヒータイム。打ち止めは、今熊野観音寺。本堂で読経をし、大師堂を廻って17時前。良いお参りでした。合掌

  観音を 巡り訪ねて 京の秋

2016年9月27日火曜日

新西国霊場 鞍馬寺~横川中堂~立木山寺

平成28年9月22日

立木観音の本堂
姉さん先達との新西国霊場巡りシリーズ、いよいよ東方面の最終回。鞍馬、比叡山、大津の3ヶ寺を廻る。まずは19番鞍馬弘教総本山鞍馬寺へ。ケーブルはあるが、お薦めは歩いての参拝のようなので、参道を進む。自然の懐に抱かれた清々しい雰囲気だ。ご本尊は「三身一体」で「尊天」と称せられる。三身とは、月輪の精霊であり、慈愛の象徴である千手観音、大地の精霊であり、真智の光の象徴である毘沙門天、大地の霊王であり、活力の象徴である護法魔王尊を云う。納経所でご朱印を頂き、御影を求めると、描かれているのは千手観音だった。下りは、ケーブルを楽しませてもらった。真新しい車両で、快適そのもの。
白川から比叡山を登る。18番延暦寺横川中堂は、東塔、西塔、横川と三地域に別れる延暦寺の一番奥の横川にある。ご本尊は聖観音で、脇に毘沙門天だ。今日は、毘沙門天にご縁のある日だと感じ入った。(和尚がご縁を頂いている信貴山は毘沙門天がご本尊の山なのだ)
最後の立木山寺は、轟々と波音を立てる瀬田川の南郷にある。弘法大師が来られた時、光を放つ霊木が目にとまり、奇異に思っていると、白い牡鹿が現れ、大師を背に瀬田川を跳び渡り霊木に導いて、観音様に姿を変えたと云う。弘法大師は、自らの大厄に当たり導かれたと喜ばれ、人の厄難を救う願いを込めて、立木のままの霊木に聖観音を刻まれたと云う。川沿いの国道から、石段を800段余、一汗かいてのお参りだった。合掌

立木山寺にて  秋雨や 波音高き 瀬田の川

2016年9月20日火曜日

土佐路から讃岐路へ遍路旅、そして先達大会

平成28年9月10~13日

国分寺山門
青龍寺の不動像
母校・善通寺一高の同窓会役員会が10日に開催され、13日に四国霊場会の先達大会が高松で開催されると云うので、この機会に遍路旅をしようと決めた。10日の早朝マイカーで出発、母校を目指す。10時半からの役員会に出席し、昼食を頂いて土佐路を目指す。1時間強で29番国分寺着。土佐の苔寺とも云われる良く整備された札所だ。30番善楽寺は、土佐一宮の別当寺とあって土佐神社の東隣に隣接している。梅見地蔵も名高い。31番竹林寺は、和尚の大好きなお寺のひとつ。四季折々に境内は美しく、五重塔を石段下から眺めるのが格別なのだ。ご本尊が三大文殊菩薩のひとつで、「坊さん、かんざし買うを見た」と歌われる坊さんは、塔頭の僧・純信と云う。郷土史家の本を読むと、かんざしを買ったのは弟子僧で、純信は破門にするのだが、かんざしを贈られたお馬さんは、純信の方に一目惚れし、恋に落ちたと云う。本日の打ち止めは32番禅師峰寺、弘法大師開基の寺で、海上安全に霊験があり「船魂観音」と云われる十一面観音がご本尊。16時半近くで、掃除を終えたばかり、「火は使わないで」と声を掛けられた。お宿は高知市内のタウン本町、ホテルに紹介してもらった「まことや」で舌鼓。
11日 難所の35番清瀧寺へ。狭い参道を登るのだが、日曜日とあってかお参りのマイカーが多い。
登りも下りも離合に苦労させられた。34番種間寺の駐車場もマイカーで溢れている。安産祈願の柄杓を見ると、やはり高齢出産が目に着く。36番青龍寺の石段を登る。かっての横綱朝青龍もうさぎ跳びで足腰を鍛えた明徳義塾高のトレーニング場だ。下りはスロープを使い恵果堂に出るのが安全だ。境内の参拝客にそのルートを教えて差し上げる。折角の高知なので、高知城の天守閣まで足を延ばしてみた。最上階まで登ると殿様の領地を見下ろす感じがよくわかる。打ち止めは、33番雪蹊寺。境内の露店でクジラ肉のジャーキーをお酒のつまみにと買い込み、お昼の店を推薦してもらう。高速道路に向かう途中に美味しいうどん屋があるという。遅めの昼食を摂って善通寺グランドホテルへ。幼馴染と夕食を共にし、そしてカラオケスナックで閉店まで。
雲辺寺の涅槃釈迦像
12日 讃岐「涅槃の道場」の始まり66番雲辺寺から。ロープウエイに車椅子に案山子を乗せたお遍路さん、車椅子対応の検証に廻っているというのだ。「田尾さんですか」と声を掛けられ、ご挨拶すると、何と奈良県王寺町の灘健二さん。へんろ紙上の俳壇の常連メンバーでお寺の幕などでよく見かけるお名前なのだ。110回と書かれた錦の納め札を頂いた。67番大興寺から同じ境内に二札所がある68番神恵院と69番観音寺へと車を走らせる。お昼は観音寺グランドホテルの「磯の茶屋」、超満員で、何事かと思ったら、老人ホームのメンバーと思しき一行が皆さんで食事に来られていたようだ。70番本山寺は、五重塔の大修理中。ご本尊は四国唯一の馬頭観音。雨模様となったが、71番弥谷寺へ。山内バスで大師堂まで登り、まずは大師堂でお参り。今は、奥のお大師さんの学問所(獅子の岩屋)前で、お勤めするようになっていた。雨も上がったので、本堂への石段を登る。岩肌に刻まれた磨崖佛は阿弥陀三尊だ。帰路は、俳句茶屋を覗こうと歩いて下ったのだが、店は閉まっていた。ここで打ち止めて、高松の「ニューグランデみまつ」へ。途中、「鳥坂まんじゅう」を女性軍のお土産に仕入れる。明日の全国大会に参加する姉さん先達二人と地元さぬき市の姉弟子先達がご歓談中だ。秋刀魚の刺身を頂くと案内された炉端焼きのお店で、料理を堪能。すっかり御馳走になってしまった。
13日 朝食後、フェリー乗り場近くの「レクザムホール」(県民ホール)ヘ。猛烈な雨が降っている。信貴山千手院から預かってきたご接待のテッシュペパーを降ろし、目の前の駐車場ビルへ。来場する先達たちへ、千手院の佐々木尼と姉さん先達二人がテッシュを配る。和尚は席を確保し、三人の先達仲間を誘導。大会参加者は、約600人と云うところか?500個のテッシュを配り終えてからも来場する方がまだまだいたところからの推測だ。美しい音色のオカリナ演奏の後、醍醐寺の仲田座主の特別講演を楽しみにしていたが、少し期待外れだった。合掌

 秋雨や ホッと一息 水不足

 薄緑 首を傾げる 若稲穂

西国1回  1番青岸渡寺 なんば発

平成28年9月7日

豪快な那智の滝
なんばを7時50分に出発、長距離とあってバスのドライバーさんも二人体制だ。紀ノ川SAの燕の巣も、皆巣立って空家状態で並んでいる。お立ち寄りの中田食品では、美味しい梅酒を度数の低い順に試飲し、ギャラリー梅園で収蔵品を鑑賞する。お客様にもご紹介すると、ほとんどの方が鑑賞されたようだった。はじめて那智の滝の屏風絵を拝見した。お店の方も初めて見たという。
高速道路が「すさみ」まで延長し、「すさみ道の駅」前から国道42号線に入り海岸線を走る。中田食品を出た頃から雨が降り出し、串本付近では豪雨状態に。紀伊勝浦新宮道路が1区間延伸し、大地付近から進入できる。かまぼこセンターに立ち寄って、那智の滝へ。雨とあって水量が半端ではなく、轟々と激しく落下している。記念写真も中止だ。お寺への参道に差し掛かる頃には、雨はほとんど止み、傘も不要。
本堂でのお参りの後は、高木住職の法話。札所の中で、住職や副住職が身近に法話をしてくださるのは、此処だけだ。特別拝観の三重塔へ案内しようと思ったが、大雨暴風警報が発令されたため、閉扉して拝観不能。これは残念でした。山を下る途中に参道に広がって登って来る一団に遭遇、「左側通行ですよ」と声を掛けるとガイドらしき女性が何やら一団に一言、何と中国からの観光客のようだった。なんば着20時前。悪天候の予報の中、参道の登り降りの時は、雨が止み、有り難いお参りとなりました。合掌

  爆音の 轟く瀧や 秋の那智 

  新涼や 燕の空き巣 二つ三つ

2016年9月4日日曜日

四国逆打ち3回 82~72番 天王寺発

平成28年8月30~31日

白峯宮の三輪鳥居
梅田から天王寺というコースに天王寺から添乗、お客様は36名。他に三田方面、梅田~なんばから各1台。合計3台というが、我々が3番手という感じだ。8時30分に出発し、まずは坂出の魚市場に隣接する「海鮮食堂」に向かう。12時到着。希少糖入りの味付海苔をお薦めしたところ、即売り切れ。在庫もないという。販売元の金丸水産乾物㈱が、我々の泊まる御宿の近くだったのを思い出し、お宿の「ニューグランドみまつ」に電話して取り寄せられるかお願いしてみる。しばらくすると、OKの返事、買いそびれたお客様に希望を聞くと、60袋を超えるオーダー。70袋の取り寄せをお願いした。いよいよ82番根香寺からスタート。緑が濃い和尚の好きな寺のひとつだ。山門横の「牛鬼」にカメラの砲列ができる。81番白峰寺では干支の御本尊を祀るお堂を見逃さないように注意喚起する。景勝五色台の2ヶ寺を終えて、80番国分寺へ。四国の四つの国分寺の中では一番国分寺らしいたたずまいだ。弘法大師ゆかりの大日如来像を復刻していることを御参り後に説明し、協力を求めるのもいつも通りだ。初日の打ち止めは、79番天皇寺。元々白峯宮の神宮寺なので、山門ならぬ「三輪鳥居」をくぐることとなる。この鳥居は三輪神社など日本で三例しかないと聞く。八十場駅そばの駐車場に戻り、お宿に向かおうとした時、お客様が金剛杖を忘れてきたと言い出した。杖に名前を書いてあることを確認して、アシスタントがダッシュで走る。無事確保して、坂出ICから高松へ。お宿着17時30分。お宿にさぬき市の先輩先達が待っていてくれた。和尚に先達を薦めてくれたお坊さまの弟子で、姉弟子にあたると云う訳だ。一杯やりながら、久しぶりの歓談。来月高松で開催の先達大会での再会を約してお別れ。他の2台は、もう1ヶ寺郷照寺まで廻れたようだ。お客様には、明日はその分、良いことがありますよと予告しておいた。
31日 7時30分出発。78番郷照寺から打ち初め。朝一番の良いこととは、門前の「地蔵餅」にありつけること。午前中には売り切れてしまう店なので、いつも空振りだ。今朝は、我々だけでほぼ買い切ってしまった。宇多津の厄除け大師様もびっくりされたに違いない。77番道隆寺は、眼のお薬師さま。歳の数だけ「め」と納め札に書いてもらっている。門前の「サンエイ」さんにご接待を受け、76番金倉寺へ。弘法大師の甥、智証大師円珍のご誕生所だ。75番善通寺は、弘法大師のお誕生所。
南大門から入り、金堂からお参りする。門前の喫茶店に顔を出し、同期にご挨拶。東院から西院に行く途中に、名物の堅パン屋がある。営業中だったので、当たり前の如く購入。御影堂のお参りの後は、記念撮影。そして、親鸞堂に案内する。お四国参りに真宗のお坊さんは反対するが、親鸞上人は、善通寺にお参りしたかった証が、この自刻の像なのだ。逆修塔がある法然上人の弟子としては、当然の話と思う。丁度、お昼時、食事会場の琴平・にしきやへ向かう。和尚たちは、3ヶ寺残しての昼食だが、他の2台は、打ち終えての昼食のようだ。なんば組と同着だったので、食事作法は合同でやる事にした。なんと、なんば組に我が町内のご夫婦が乗っているではないか。御主人はゴルフ仲間だ。びっくりしながら握手を交わした。着席して約80人となると、和尚も大声を張り上げざるを得ない。乗務員達や先達は、別室でカレーとうどんの昼食。善通寺に戻り74番甲山寺へ。お勤め後、開基由来の毘沙門天にお参り。甲山寺の甲は毘沙門天の兜からきているのだ。写真屋さんが出張販売に来てくれている。73番出釈迦寺では、真魚の時代の空海のエピソードを話し、捨身ヶ嶽を遥拝する。打ち止めは72番曼荼羅寺、玉依御前の菩提所である。西行法師の昼寝石や笠掛け櫻の説明、そして笠松大師だ。15時15分に打ち止めし、帰路に。淡路まで一気に走り、梅田19時10分、天王寺19時35分。渋滞もうまく避けて思ったより早く到着。ドライバーさんに感謝。合掌

   初秋の 風爽やかに 寺まいり
善通寺の空海記念碑

2016年9月3日土曜日

西国 20~24番 

平成28年8月29日
穴太寺書院から多宝塔を望む

お四国を共にしたYさんご夫婦と姉さん先達2人との西国シリーズも3回目。Yさん夫婦を自宅に御迎えに行き、なんばで姉さんたちと合流。21番穴太寺へ車を走らせる。台風の接近で、終日雨の予報だ。ツアーの御参りと違って、余裕がある。穴太寺は本堂から書院と拝観することにした。本堂でお勤めし、涅槃釈迦像にご対面、皆が願いを込めてさするので、ピカピカに光っている。書院から多宝塔を借景にした御庭も風情がある。一眼レフを持参したので、写真も撮りまくりだ。23番勝尾寺に向かう途中で、豆屋黒兵衛へ立ち寄り、和尚は黒豆煎餅とお漬物を購入。煎餅は、詩吟の御稽古時のおやつだ。勝尾寺は雨の中の法要があると見え、理趣経を唱える声がスピーカーを通じて流れてくる。多宝塔の下あたりが工事中、石積みをやっている感じだ。山を下り、22番総持寺に向かう途中で、昼食場所を探す。大阪王将を見つけ飛び込み、和尚はすかさず餃子定食を注文、3人は日替わり定食。和尚は、炒飯と餃子のセットで大満足だった。総持寺の納経所で、「西国のはじまり」が流されていたので、聞いてみると後2枚あると云う。早速1枚購入。和尚はいつも車中で見てもらっているのだが、先日バスに忘れ行方不明だったのだ。これはラッキー。高速に乗りなおし、24番中山寺へ。普通車なので、山門横の駐車場に停めることができた。再建工事中の五重の塔も姿を現し、年内には完成見込みと云う。大師堂とセットで、参拝客の流れが変わるかも。
納経所下の喫茶店で、コーヒーを楽しむ。仲々の美味。姉さん先達は、阪急で帰ると云うので、駅でお別れ、Yさん夫妻をお送りして帰宅。雨の中、充実した御参りでした。合掌

  勝尾寺にて  台風の 雨中に流る 理趣経や


穴太寺本堂

新西国 5~6番+高野不動2ヶ寺

平成28年8月24日
宝亀院の井戸の説明板
姉さん先達2人と巡る新西国シリーズ。今回は、和歌山方面へ。お二人の住まいの近くで合流をと、河内長野駅に8時集合。阪和道に乗り川辺ICから5番道成寺に向かう。安珍と清姫の物語で有名なお寺、門前の駐車場から参道を歩き、石段の堤防が八の字になっている説明の看板を見ながら登る。正面に本堂、しかし、目指すは宝仏殿で、国宝の本尊千手観音など二十数体の仏様が居並ぶ。本尊の前でお勤め。安珍、清姫の物語を題材にして、能楽、歌舞伎、日舞の世界で取り上げられ散るので、その舞台姿の写真や錦絵が数多く飾られている。見事なものだ。駐車場横のお店に蜂蜜の瓶が並んでいる。気になって覗くと、蜜柑のみの蜂蜜と云うので、衝動買い。(1600円)
阪和道に戻り、和歌山ICから高野山を目指す。昼時となり、まずは腹ごしらえといつもお世話になる中本名玉堂で食事。6番宝亀院の進入口を教えてもらう。「御衣寺」と云うように、弘法大師の衣更え法要に使われる水を汲む井戸があるのだ。醍醐天皇勅願にて観賢僧正が開基し、その井戸も僧正が掘ったと云う。有り難くその霊水を戴いた。折角高野山に登ったので、近畿三十六不動の2ヶ寺も廻りたいとの和尚の希望で、南院の波切不動と明王院の赤不動を拝観することに。南院のご住職は、高野山大学同窓会長で、和尚は大学院通信課程支部の支部長である。折り良く御目にかかれ御挨拶出来てラッキーだった。明王院を廻って、下山の途中に根付きの高野槙を見つけた。話を聞くと、野のものなので、肥料は駄目、しかも水も10月になれば控えるようにとのこと。それで、根腐れし易いとの風評の原因が理解できた。(1600円)九度山の道の駅に立ち寄って、姉さん先達を橋本駅に送り、お別れ。9月は鞍馬から比叡山にかけての5ヶ寺が目標。合掌

 道場寺にて  秋近し 舞台姿や 道成寺
道成寺の山門

西国12回 32~33番 なんば発

平成28年8月17日

華厳寺満願堂
42名のお客様となんばから8時20分出発。長距離とあって近鉄バスのドライバーさんも2人体制。大津の蝉丸トンネルを起点に渋滞していたが、それでも9時40分草津SAに到着。いよいよ最大の難所32番観音正寺への山登りだ。10名の方が歩き組に。もう1台の京都組はわずか2名と云う。10名と和尚は、石寺の表参道からスタートし、バス組は五個荘からタクシーに乗り換える。10名の内、手術後という女性は遅れたが、9名はタクシー組とほぼ同時にたどり着いた。和尚もリュックにお勤めの道具や道中衣を入れ、Tシャツで登る。汗がしたたり落ちるが、幸いなことにやや薄曇りで風もある。松本明慶作の本尊千手観音は、総白檀でいつ拝見しても素晴らしい表情をなさっている。手術後の女性に、下りはタクシー利用を薦めていたが、なんと下りは歩きたいと云う男性が現れチェンジすることができた。歩き組が石寺の楽市楽座に到着して約30分、12時半にバスが迎えに来てくれた。その間、和尚はポカリを一気に飲み干し、扇風機で汗を飛ばす。既に腿の筋肉がパンパンだ。車中でお弁当をいただきながら、33番華厳寺に向かう。谷汲に近ずくと茶所・いび茶の里、百日紅の並木が珍しい。14時過ぎに駐車場到着、まずは、トイレに案内し小休止。山門まで参道を歩くが、山門前は、なんだかイベントの準備中。「十七夜コンサート」があると云う。いつものように、過去、現在、末来を象徴する三堂を廻り、満願。廻り終えた方々の喜びの笑顔があふれている。帰路は、谷汲あられの里に立ち寄り、草津SAで休憩して、なんば着19時15分。お疲れ様でした。合掌

  新涼や 百日紅咲く いびの里

2016年8月3日水曜日

逆打ち8回 40~37番 なんば発

平成28年8月1~2日

岩本寺本堂
なんばから38名のお客様と四国最南端への旅、8時になんばを出発するのだが、初日に40番、41番の2ヶ寺を廻り、足摺岬泊というスケジュール。京都、枚方と各1台づつ出ており、3台が連なっての御参りとなる。通常なら、問題はないのだが、渋滞にはまると時間的に苦しくなる。室津、吉野川、内子と休憩して40番観自在寺に着いたのが14時半過ぎ、車中でお弁当を食べながらでもこの時間だ。京都組が本堂でお勤めの準備中なので、大阪組は大師堂へまわる。本堂でのお勤めのタイミングで枚方組が到着、本堂の御勤めは合同で行うことに。駐車場が離れていることや、トイレで結構時間がかかる。何とか15時25分に出発できたので、一安心。16時10分に39番延光寺の駐車場にたどり着けた。本堂から大師堂とお勤めし、目洗いの井戸と案内して、道中着の背中に亀のご朱印をいただくため列を作る。20番鶴林寺の鶴と合わせると「鶴亀」が揃うと云う訳だ。樹齢500年超のイブキなど鑑賞し、トイレを済ませて出発は17時丁度。スムースに走れて本当に良かった。お宿の足摺サニーサイドホテルまで1時間半程だ。岬の道路事情が良くなったので、10分から15分は短縮できるし何より海岸線を走るので、今までの山道走行とは、雲泥の相違、ドライバーさんも御客様も楽になった。19時からの夕食は、名物皿料理。露天風呂を楽しんで、早めに寝床に入ったが、3時半ごろ目覚めてしまった。やむなく昨日までの伊予路のブログの原稿をしたためる。5時半に露天風呂に。朝食は6時40分、合同で食事作法し出発は7時30分。出遅れた方がいて、大阪組が最後に。山門前での記念撮影は、いつもの通り。美しく整備された境内に御客様はびっくりされている。お参り後は、予定外だが折角だからとジョン万次郎像から展望台へと案内する。「元気な方はついて来て下さい」と声をかけたのだが、全員で300度の景観を楽しんだ。土佐清水の黒潮市場で、「マグロのかぶと煮」(980円)をお薦めし和尚も1箱購入。晩酌の御供だ。37番岩本寺到着が10時45分、大師堂から御参り。こちらのご本尊は5体あり、天井の格子絵でも有名だ。奥の院本尊の「矢負いの地蔵」が修復を終えて奥座敷でご開帳中。お堂の修復が終わるまで、今しばらくはこちらに祀られるとのこと。皆で拝ませていただいて、お待ちかねの「此処や」のアイスクリームに行列を作る。3台分のお客様で、最後の和尚の頃には売り切れ状態。和尚は、朝から右手の親指の付け根が痛んでいた。原因不明だ。此処やの親父さんがシップ薬を下さった。これが良く効いて大分楽になった。11時45分に岩本寺を後にし、昼食会場へ。道の駅「かわうその里すさみ」まで30分ほどだ。食時作法を済ませ、乗務員食はメニューからというので、名物の鍋焼きラーメンとシラス丼セットを所望。白米の上にシラスとたっぷりの刻みネギと胡麻を振り、醤油をかけて混ぜ合わせる。これは絶品。鍋焼きラーメンも親鳥肉を出汁のベースに使い中々のもの。官食です。売店を覗くと、ミレーのビスケットが並んでいるし、四万十の栗焼酎「ダバダ火振り」も安い。またまた衝動買いをしてしまった。後はひたすら走るのみ。ドライバーさんの奮闘で、梅田着19時。納経用品を御返しする中で、お軸が自分のと違うと云う方が現れた。確かに名前が違う。どう見ても、阪急のお客様のものだ。他のバスにもその名の方はいないし、どういうことかと推測する中で、会社のお客様履歴をチェックしてもらうと、前回の参加者と判明、本人に電話を入れての確認で、前回が同じバスで取り違えていたことが分かった。お互い、今日までその事実を知らなかったと云う事なのだ。お軸は、名前を呼びながら返却するので、こんな取り違えが起こるとは、信じられないが、信じられないことが起こったと云うことだ。無事に解決してハッピーエンド。合掌

  徳島道より       新涼や 眉に似たる 阿波の山

  足摺のホテルにて  真夏夜に 星を数える 露天風呂

お四国伊予路 44~58番 

平成28年7月29~31日

杖ヶ淵の弘法大師
お四国31周目を結願すべく愛車で伊予路へ向かう。金曜日22時発のオレンジフェリーに20時に乗船、夏休みに入って最初の週末となるためか指定席はほぼ売り切れ状態、レストランも家族連れでにぎわっている。和尚も持参の焼酎の他に生ビールを注文し、肴を見繕って出港前の一時をのんびり過ごし、大浴場を楽しんで熟睡。5時半起床、6時下船、45番岩屋寺に走る。バス遍路の先達とは違うので、カメラを片手に、写真を撮りながらの御参りだ。本堂横の法華仙人の行場への梯子にも挑戦する。穴禅定にも久しぶりに入り、「独鈷の霊水」を汲ませていただいた。納経所では、早稲田の先輩であるご住職にご挨拶。日本語の堪能な外国女性がバスの時刻を聞いてくる。ここまでは歩いたが、46番浄瑠璃寺へはバスでと思っているとのこと。ところがバスは5時間後、一日数便のようだ。ドイツからのカップルで、女性の方は、日本への留学経験があると云う。ドイツで日本語を学んでいるときの教授が、四国八十八ヶ所の話をしてくれ、興味をいだいて今回の遍路という。彼の夏休みと彼女の転職前というタイミングを利用して8月末まで頑張ると云うのだ。結局、和尚が浄瑠璃寺まで送ることになった。44番大寶寺では、車で待っていてもらいお勤め。46番浄瑠璃寺でお別れ、和尚のささやかなご接待だ。午前中とあって蓮池に水蓮が咲き乱れている。解説によると水蓮は、3日間朝開き、段々と閉じるを繰り返し、4日目に開いたまま終えるという。47番八坂寺から48番西林寺に向かう途中に思い立って「杖ヶ淵」に行くことに。バス遍路ではその時間はないので、和尚も初めてなのだ。門構えの入り口のある「杖ケ淵公園」として整備されていて、一瞬有料かと思うほど。家族連れが水遊びなど楽しんでいる。東方の一角に弘法大師像が立っていて、ここが所縁の地のようだ。朝食抜きだったので、公園近くの手打ちうどんの店に飛び込む。冷ぶっかけにおでんで腹ごしらせし、一息ついた。48番西林寺にも小さいながら蓮池があり、二輪咲いている。猛暑の中、49番浄土寺、50番繁多寺とお参りし、51番石手寺に。パワースポットの多い所だが、バス遍路でお参りする所は限られている。今回は、本堂裏手にある洞窟を探検することにした。これほど長い洞窟があるとはびっくり仰天、入り口は一ヶ所だが、中で2方向に別れる。直進すると裏山を抜けて北側の道路に出た。勿論、洞内のいたるところに仏様が祀られている。入り口まで戻り、右の方向に向かうと、大師堂の裏手に出る。本堂の下を通った訳だ。いつもの棕呂屋さんで、墓磨き用のブラシを購入(1,000円)。宇治金時と草餅で休息しホテルへ。「ぜひに」と薦めて貰っているお店に電話を入れると、予約で満席。やむなく、フロントにお薦めの居酒屋を聞くと、手造りの飲食店マップを持ってきてくれて、2店のお薦め。郷土料理があるという「えん家」を選んだが、これは大正解。困った時は、フロントに相談するのが一番と納得。そういえば、宇和島でお世話になる「ほずみ亭」も10年ほど前に、ホテルで教えていただいた店だ。
31日 コンビニで仕入れておいた野菜ジュースとサンドイッチ、おにぎりで朝食を済ませ、7時に出発。52番太山寺に向かう。マイカーだと本堂近くの駐車場まで進入できるので有り難い。本堂、大師堂、鐘楼、聖徳太子堂と廻り、納経所へ。更に、歳の数だけ「め」と書いた納め札を一畑薬師に納め、53番圓明寺へ。いつも、見事だと感心する大師堂の芸術的は瓦について、納経所で確認、やはり「菊間瓦」だった。1時間ほど今治方面に走り54番延命寺へ。工事中だった納経所付近が完成し、すっきりした。55番南光坊では、四天王をそれぞれカメラに収める。納経所での重ね印で、「これは私の字です。10年前ですね。」と懐かしそうだ。56番泰山寺、57番栄福寺と廻って58番仙遊寺へ。大師堂右手の裏山が崩れ、観音像や大師像が吹っ飛んで姿が見えない。1月前の大雨で、土砂崩れが発生したと云う。夜の雨で、怪我人が出なかったのが幸いと納経所での話。お昼時となったので、これにて打ち止めとし、またも手打ちうどんの「やまびこ」に飛び込む。人気のお店のようで、次から次とお客様がやって来る。お薦めの「ジャージャー冷うどん」とチラシずしにおでんで満腹、愛車のお腹も満タンにして帰路に。しばらく走ると、猛烈な睡魔が襲ってきた。これは危険と手近なPAで、シートを倒して仮眠。時間にすれば僅かだが、すっきりと目覚めた。週末のレジャー帰りの車で高速道路は渋滞、6時間程かけての帰宅。明日から逆打ち8回に添乗なので、早々に就寝。合掌

 浄瑠璃寺にて   風渡る 睡蓮の池 浄瑠璃寺

2016年7月14日木曜日

西国 25~27番+花山院 

平成28年7月13日

花山法皇ご廟
お四国遍路仲間との西国巡拝の2回目、7時半になんばを出発。隣町のご夫婦と女性先達2名を乗せて、愛車のハンドルを握る。雨が激しく、窓に叩きつける。姫路に向かう高速道路は、随所で事故渋滞、27番圓教寺に着くと雨は小降りに。ロープウエイを下りて、バスに乗ることにした。足元の不安があるからだ。摩尼殿に上がると、内陣は団体参拝の読経中。お邪魔してはと、先にご朱印を戴いて待つことに。メンバーの希望もあって、三つ堂へ。しばしば映画のロケに使用されるので、楽しみにされていたようだ。食堂の宝物館も見学して、薦められるままに、奥の院・開山堂へ足を延ばした。左甚五郎作の力士像が、屋根を支えている。下山すると丁度お昼、杵屋さんで昼食を摂る。女性軍は、お菓子のお買いものタイムだ。次いで、26番一乗寺へ。入り口で杖を借りて石段を上る。小雨だから良いが、強い雨だとこの石段が滝に変貌するのだ。本堂から国宝の三重塔のシャッターポイントをお教えする。25番幡州清水寺も奥行きの深い寺、本堂手前の薬師堂の干支の十二神将像が楽しい。撮影禁止とも書いてないので、和尚の干支である戌を撮影。(禁止だったらごめんなさい)もう1ヶ寺と番外花山院を目指す。受付時間を確認すると17時までなので、なんとか辿り着けそうだ。急坂を一気に上り、16時20分頃到着、先にご朱印をお願いした。花山法皇殿に上がりお勤め、お寺の本尊である薬師如来や幸福の七地蔵、そしてご廟を拝んで失礼する。麓の「十二妃の墓」へ案内するが、看板の説明に納得できない表現があった。予定の4ヶ寺を無事打ちあげて帰路に。第3回目は8月29日に。合掌

   梅雨最中 西国巡礼 幡州路
戌の十二神将

西国1回 1番青岸渡寺 なんば発

平成28年7月12日
那智の滝 説明板

41名のお客様となんばを8時に出発。もう1台姫路から出ているようだが、時間差があるので、問題はない。約500km超のドライブなので、ドライバーさんは二人体制だ。添乗員も本来一人なのだが、御参りの研修のため一人追加で二人。1時間ほどで、紀ノ川SA。軒先の巣にいる子燕も大きくて間もなく巣立つ雰囲気だ。更に1時間で中田食品へ。梅干しと梅酒を味わえるのが人気だが、もうひとつの魅力は「ギャラリー梅園」、社員もどのくらい収蔵しているかわからないと云うほどの内容で、季節ごとに展示が変わる。買い物が終われば、ぜひにとお薦めしておいたが、ほとんどの方が見学に行かれたようだった。添乗員も初めて聞きましたとびっくりしていた。お客様の中に、知り合いの先達おしどり夫妻が乗車していてご挨拶。相変わらず御熱心だ。恐縮することに、最高級の梅酒をいただいた。かまぼこセンターで、線香や蝋燭をpick upし、那智の滝に到着が13時15分。「飛瀧神社」と書いて「ひろうじんじゃ」と読む。熊野観光センターにバスを停め、いよいよ山登りだ。境内に辿りついて、霊水で喉を潤す。お参り後は、いつものように法話をいただくが、今日は副住職の出番。45分後の15時出発を告げて解散、瀧を遠望し那智大社をお参りして下山となる。途中で先着のはずの姫路組が上ってきた。お客様が2名来られなくて、出発が遅れたとの事。観光センターでは、お薦めの「黒飴アイス」が人気。汗びっしょりの衣帯を、お不動さんのTシャツと作務衣に着替えてホッとする。往路は、海岸線を走ったが、帰路は中辺路ルートで、「ちかつゆ」、紀ノ川で休憩して、なんば着20時。思っていたよりスムースな旅でした。合掌

紀ノ川SAにて  巣立ち前 親待つ三羽の 若燕

2016年7月9日土曜日

四国 逆打ち7回 45~41番 生駒発

平成28年7月5~6日

岩屋寺の重文の大師堂
通常の生駒集合は8時20分、この回に限り8時集合なので、勘違いしているお客様がいないか添乗員は心配していたが、無事時間内に集合していただいた。お客様は39名、西宮芦屋方面から1台出ているとのこと。向こうの方が先行しているはずなので、気にする必要もない。初日は、45番岩屋寺、44番大寶寺と山登りの一日だ。石鎚山HWOで昼食を摂り、岩屋寺麓の駐車場に14時半頃到着。幸いなことに雨は無い。熱中症の心配もあるので、くれぐれも無理をしないように伝えて、出発。お四国で、隋一の難所でタクシーのオプションもなく、ひたすら歩くのみなのだ。二人ほど、リタイヤしたようだが、ほとんどの方が登りきった。先行している団体のお勤め終わりを待って、本堂から大師堂へと巡る。なんと先行する団体は歩き遍路のツアーで、先達は良く知っている霊山寺先達会の女性、「お久しぶり」とご挨拶。麓の「一休館」でご接待を受け、44番大寶寺へ向かう。事前に名物の「おくま饅頭」の希望を聞くと29箱の御注文。駐車場まで出前をお願いしておいた。小豆の皮を取り7時間煮詰め、漉し餡の薄皮饅頭と説明した。8個入り1000円。珍しい御饅頭で評判も良い。大寶寺を17時に打ち止めて、お宿は道後温泉のホテルルナパーク。逆打ち6回の2台と7回の2台が集結して、阪急トラピックスの貸し切り状態だ。ホテルに着くまでの時間を利用して、道後温泉の見どころ、買い物所を説明する。その中の伊予絣の店や千円ショップで和尚も衝動買いしてしまった。20時のからくり時計に、お客様も集まっていた。
6日 7時半の出発予定も、お客様の集まりが良く、早めに出発できた。午前中に残り3ヶ寺を廻る予定なのだ。43番明石寺に8時45分着、一番乗り。5分後に他所のバスが来たので、予定より早く出発できたお陰と、胸を撫で下ろす。山門に弘法大師の漢詩が掲げられている。意味を解説し、一吟披露する。42番佛木寺は、日陰が少なく、本堂と大師堂の間にようやく日陰を見つけてお勤め。山門が立派で素晴らしい。41番龍光寺は、神仏同居のお寺。通称「三間の御稲荷さん」だ。参道の饅頭屋さんに声を掛け、御茶と試食の準備をお願いしておいて
お勤めだ。11時に打ち止め、近くの「道の駅みま」でトイレ休憩。和尚はまたも衝動買い。土佐刃物の剪定鋏を買ってしまった。9800円の値札に「高いね」「それはそうですよ。物が違います。」で納得してしまった。昼食は、真珠会館。和尚の大学詩吟部の同期の高校の同級生が女社長で、久しぶりにお会いできた。元気でなによりだ。石鎚山HWOの休憩で、家内の依頼の「まな板」を購入。吉野川、淡路とHWO巡りをして生駒着19時過ぎ。とてもスムースだった。和尚は、まるで買い物ツアーの2日間と反省。合掌

道後温泉にて   坊っちゃん湯 からくり時計 夜の秋

            
           黒髪の 浴衣姿に 団扇映ゆ

 四国1回 ①~⑥番 生駒発

大日寺の鐘楼門
平成28年7月4日

閏年の逆打ち遍路が大はやりだが、どっこい順打ちも人気だ。7月にも第1回目がスタートする。奈良発のコースに34名のお客様。奈良からは2台、三宮方面からも1台出ている。淡路島の休憩で、三宮組は、先行を確認。2号車の先達は、心安い仲なので、廻る順番を打ち合わせ。和尚の1号車は1番、2番から6番へ飛び5,4,3番と廻る予定、2号車は1番から6番へ飛んでくれることになった。1番霊山寺では、納経用品の購入や法話、受戒があるため合同にならざるを得ないが、それからは別行動になるので、スムースな御参りが出来る。2番極楽寺で御参りを済ませ、売店である長寿庵に赴くと、久しぶりに大奥様が迎えてくれた。久しぶりの再会だ。鳴門金時の蒸かし芋や「すだち焼酎」などのご接待を頂く。お客様も、何度も御参りしている方とお試し気分でぶらぶらする方との両極端だ。納経帖なども少なくて、添乗員も拍子抜けの感。6番安楽寺では、見どころも多く、和尚の話も良く聞いてくれている。5番地蔵寺の樹齢800年超の大銀杏は青々と茂り、青い実をつけている。4番大日寺の境内整備も進んでいる感じで、大師堂への回廊に居並ぶ「西国三十三観音」も、美しく修復された仏像もあり、目下修理中の物もある。雨が降り出したが、傘をさす程でもない。打ち止めの3番金泉寺では、大師堂で、弘法大師のご一代記の絵を解説し、境内各所を案内。16時20分打ち止め。ハレルヤ製菓に立ち寄って帰路に就く。生駒着20時前。「願までに何度かご一緒しますよ」とご挨拶してお別れ。お疲れ様でした。合掌

 七月の お四国参り 打ち初め

 雷と  雨とが競ふ 阿波の寺

2016年7月2日土曜日

逆打ち 3回 82~72番 なんば発

平成28年6月27~28日

道隆寺・お大師と衛門三郎
なんばから38名のお客様と出発、12~13日の行程と一緒なので気は楽だ。お客様の中に、平成20年に一緒だったというご婦人がいて、「ようおまいり」もその時に購入と云う。声を掛けて頂いた。
11時40分坂出の「海鮮食堂」着、まずは腹ごしらえだ。先回は、「刺身定食」をいただいたので、今回は「天麩羅定食」に挑戦。和尚の好みから云えば、「天麩羅」の方が○だ。「希少味付けのり」を10袋ほど購入、前回の試食で美味しかったからだ。天気予報では、今日は何とかもちそうだ。82番根香寺から79番天皇寺の4ヶ寺が初日の予定、個人納経の方が5~6人いるが、何とか17時前に打ち止めた。81番白峰寺で、干支のご本尊が分からなかったと嘆く方が2,3名。お宿は、高松のニューグランデみまつ。さぬき市の先輩先達が、焼酎を差し入れてくれて、しばし歓談。ホテルの金井社長を紹介していただいた。
28日 残り7ヶ寺残っているので、7時30分の出発。昨夜来の雨がまだ残っているし、天気予報も雨マーク。出発の時に、ホテルの従業員が、靴に防水スプレーを吹き付け、金剛杖には、ビニール袋を掛けてくれる。飴のご接待もいただいて、お客様は大感激。1時間ほどで78番郷照寺、迷子予防に添乗員について行ってもらい、和尚は最後尾につく。門前の「地蔵餅」が売り切れてしまい、手に入らない方もいる始末。77番道隆寺では、「め」を書いた納め札を「潜徳院殿堂」に納め、門前の「サンエイ」で眼に効く御茶のご接待。75番善通寺では、「親鸞堂」に上がり親鸞上人自刻の御姿を拝する。門徒の方々は、大喜びだ。お昼は、琴平の「にしきや」、乗務員は、別メニューで、和尚はカレーとぶっかけうどん。善通寺界隈に戻り、74番甲山寺、73番出釈迦寺、72番曼荼羅寺と廻る。
善通寺で撮った記念写真は、甲山寺で販売。15時45分打ち止め。予報に反して、御参り中は、ほとんど雨に遭わなかった。日頃の行いの良いせいと、口々に。津田の松原、淡路で休憩を取り、梅田着19時45分。良い御参りでした。合掌

 郷照寺にて  地蔵餅 並ぶ遍路や 梅雨晴れ間

2016年6月29日水曜日

京都三弘法巡り

平成28年6月26日

三弘法木札御守り
大和・伊賀巡拝団の京都三弘法巡りにお伴することになった。7時に桜井駅で合流し、順に迎えに行きながら、上野ドライブインから京都を目指す。お客様は12名なので車はマイクロバス、小回りが利いて快適だ。新名神を経由して東寺に9時40分到着。和尚にとってはホームグランドなので、ゆっくりと丁寧に案内する。不二櫻~五重塔~金堂~講堂~食堂~毘沙門堂~御影堂。特に金堂や講堂、御影堂では、詳しく説明。
仁和寺の大師堂の工事もほぼ終了、美しく修復されている。隣接する「水掛け不動」にもご案内、近畿三十六不動の14番なのだ。お昼時となり、御室会館の「梵」で食事。食後、駐車場の隣にある蓮華寺に案内する。ここも近畿三十六不動の15番で境内に入ると5体の石仏が迎えてくれる。その五智如来の後ろには11体の石仏が並び壮観である。
西賀茂神光院町と地名にもなっている神光院は、マイクロなら門前まで入ることが出来る。ご住職が本堂の蔀を開け、蝋燭に火を点けてまわり、椅子を並べて迎えてくださった。そして、神光院の由来などについて解説し、「お勤めの後はゆっくり拝観してください」と納経作業に戻られた。弘法大師自刻の像や神仏分離で上賀茂神社からやってきた仏様達などで須弥壇は溢れんばかりだ。
お四国参りに際して、まずは三弘法をお参りし、東寺で菅笠、仁和寺で金剛杖、神光院で納め札入れを整えて海を渡ったと云う。そして、結願の御礼参りに再度訪れたと云うのだ。途絶えていたその御参りの復活後は、小さな木札にその絵を描きビニールケースに入れて御守りにするようになった。(木札守り@200円、ケース@100円)
無事に打ち止めて、折角だからと「神賀茂神社」へ。日曜日とあって駐車場も満杯状態。高速に乗る前に西本願寺前の「西利本店」でお買いもの。白ワインを戴きながら御漬物の試食が楽しめるのだ。和尚も「柚子の香り大根」と「大根のあっさり漬け」を購入。充実した一日でした。合掌

  梅雨晴れの 京都訪れ 三弘法



2016年6月15日水曜日

逆打ち3回 82~72番 なんば発

平成28年6月12~13日
白峰寺参道の西国観音像

大阪阪急の逆打ち3回は、82番から72番までの11ヶ寺。お客様は40名、少し遅刻された方がいて、10分ほどスタートが遅れた上に、阪神高速の工事渋滞で、まずは昼食となった。会場は、坂出の魚市場に併設された「いただきさんの海鮮食堂」、メニューは「お刺身定食」。和尚は初めてだったので、聞くと平成25年10月5日のオープンとか。82番根香寺は、雨の中石段を下り、そして上りつめたところに本堂がある。四季折々、いつお参りしても美しい寺だ。大師堂に掲げられた「いろは歌」について解説する。弘法大師の署名はあるが、ひらがなを書く方ではない。御文章の中の崩し文字にひらがなに相当する文字がある訳で、それを合成したものと思われると。81番白峯寺は、崇徳上皇の御廟のある寺。また十二支の守り本尊が揃っているのでも知られている。参道脇の西国の観音石仏が紫陽花に囲まれ、しかも雨とあって風情がある。80番国分寺は、四国の4つの国分寺の中では、一番の佇まいだ。新たに大日如来を新造すべく勧募中、お参りの後、寺から皆に説明があった。79番天皇寺へは、八十場駅そばの駐車場から歩いて行かねばならない。元々崇徳上皇を祀る白峯宮の神宮寺なので、お宮にくっついている。三輪鳥居という脇鳥居がついた珍しい鳥居をくぐる。初日はここまで、16時45分打ち止めだ。お宿は、高松の「ニューグランデみまつ」
13日 まだ7ヶ寺残っているので、7時30分に出発。雨は上がっている。78番郷照寺へ。バスの駐車場は、遠く離れている。厄除けのうたづ大師として知られ、「千枚通し」の元祖でもある。しかし、宗派的には、一遍上人の時宗だ。77番道隆寺は、眼のお薬師さん。いつものように納め札の裏に歳の数だけ「め」と書いて貰っている。門前の「サンエイ」でお茶のご接待。和尚は、頼まれていた白作務衣を2着購入。76番金倉寺は智証大師円珍ご誕生所。乃木将軍妻返しの松から境内へ。お大師堂の中央は智証大師、右に弘法大師、左に役行者(神変大菩薩)。75番善通寺は、ドライバーさんにお願いして、南大門前で降ろしてもらう。正面の金堂からお参りし、御影堂に向かうのだ。バスは駐車場に回送、添乗員はそこから納経所に向かう。お参り後、記念撮影し、親鸞堂に案内する。52歳時の上人自刻の尊像を祀る。昼食は、琴平の「にしきや」、金毘羅さんの入り口だ。74番甲山寺では、毘沙門天にもお参り。73番出釈迦寺で、捨身嶽を遥拝する。72番曼荼羅寺では、西行法師の昼寝石や笠松大師を案内。打ち止めは16時40分。津田の松原、淡路HWOで休憩を取り、梅田着19時30分。高速道路が渋滞もなく、びっくりするほど。再会を祈ってお別れ。合掌

 白峯寺にて  紫陽花に 埋もれ微笑む 野仏や

2016年6月10日金曜日

逆打ち3回 名古屋 77~67番

平成28年6月7~8日

弥谷寺の大師像
名古屋からの逆打ち3回、名神草津PAで9時頃に合流となった。アシスタントと、8時にJR瀬田で待ち合わせタクシーで集合場所へ。お客様は34名、小雨降る中での出発。和尚にとってはふる里コースだ。2回程の休憩で、77番道隆寺に13時過ぎに到着。眼のお薬師さんとあって、納め札に「め」と歳の数ほど書いておくように薦めておいた。本堂には、本尊薬師如来、𦚰侍の日光・月光両菩薩さらに四天王が居並ぶ。眼のお薬師の由来は日本初の眼科医「潜徳院殿」のお堂があるからだ。門前の「サンエイ」で眼に効くお茶のご接待を受け、全員にと「キャンディ」もいただく。和尚は、夏の作務衣を購入。和尚の白作務衣はすべてサンエイ製なのだ。76番金倉寺は智証大師円珍のご誕生所、大師堂は中央が智証大師、右に弘法大師、左に神変大菩薩という構成だ。「乃木将軍妻返しの松」にご案内。75番善通寺は、お四国のメッカ。お大師のご誕生所である。境内も二院に別れ広大だ。南大門前の乗降所で降り、金堂から御影堂と一方通行するルートを提案、ドライバーさんも添乗員も初めての経験のようだ。バスは、いつもの駐車場で待っていてもらう。金堂の中で、大きなお薬師さまのお膝元で読経、御影堂へ。その後、親鸞堂に案内する。親鸞上人52歳の自刻の像が祀られている。真宗のお客様は大感激だ。74番甲山寺の毘沙門堂も拝み、73番出釈迦寺へ。門前に広い駐車場が完成したので、便利になりありがたい。蝋燭台や線香台の掃除中だったが、16時半前で、お許しを得て使わせていただく。72番曼荼羅寺に17時前にたどり着き、「運心」でお勤め。火の気は止めて、「やったつもり」というのが「運心」だ。「気の済まない方はお賽銭を多めに」と声をかける。「笠松大師」の説明をしてお宿の琴平・琴参閣へ向かう。
8日 雨が上がり、青空が見える。「5時に起きれば金毘羅さんのお参りも出来ますよ」と話しておいたのだが、何と奥殿まで2名、本殿まで2名が行ってきたという。女性は強いと男性陣の声。71番弥谷寺は、寺マイクロと歩きの選択ができるのだが、歩き組は10名程度。大師堂下に着くと、歩き組の方が速かった。順に梵鐘を突き、本堂に残り170段ほどだ。本堂からの下りで、岸肌に刻まれた阿弥陀三尊を拝み、大師堂へ。お大師幼少の頃の学門所「獅子の岩屋」や護摩堂を案内して下山。仁王門前の俳句茶屋で、お茶をいただく。草餅が人気。70番本山寺は、五重塔の修復工事中。国宝の本堂には馬頭観音を祀る。69番観音寺、68番神恵院は同じ境内にある。逆打ちなので、順番を間違えないように気をつける。丁度、お昼時となり、昼食会場の観音寺グランドホテルへ。このコースでは唯一の食事作法。いよいよ打ち止めの67番大興寺、お大師お手植えという榧の木と楠の木が見事、太い枝には青苔が密生している。三鈷の松を拾う方も。かっての天台、真言の修行道場で、お大師堂も二つ。本堂左の弘法大師堂で、打ち止めの読経。ご宝号7返で締めくくり。打ち止めは13時45分。これからひたすら名古屋に向けて走る訳だ。19時前に、草津PAでお別れ。お疲れ様です。合掌

 弥谷寺にて  新緑の 峰を背に立つ 大師像

 観音寺にて  紫陽花の 色とりどりに 観音寺

          梅雨時の 身支度万端 バス遍路
          
          梅雨晴れ間 逆打ち遍路 足軽く

2016年5月28日土曜日

西国巡礼 9~14番

平成28年5月25日

三井寺観音堂
お四国を和尚と一国巡りで廻り終えた仲間が、今度は西国にと言い出した。今回が第1回目、順番は和尚まかせなので、ご開帳中の石山寺をゆっくりとお参りするコースを組んでみた。隣町のご夫婦を迎えに行き、あとの先達二人とは9番南円堂で落ち合うことに。ご夫婦には、経本を渡し、お四国との違いについて説明しながら走る。8時半に南円堂に着いたが、駐車場は9時から。近くのパーキングに停めて、お参り。朝一とあってさわやかだ。10番三室戸寺は「関西花の寺」だが、紫陽花が開き始めた程度。11番上醍醐、准胝観音様は、下醍醐に降りられたので、今はのんびりと境内を散策できる。金堂、不動堂、真如三昧堂、祖師堂と案内して観音堂へ。ご本尊は、厨司のなかだ。お参りを終えるとお昼前、駐車場横の雨月亭に飛び込み蕎麦を頂く。思いのほか美味しくて大満足。京滋バイパスで12番岩間寺へ。芭蕉の古池の句で名高い寺で、雷除け、厄除けの観音様だ。本堂に上がらせていただいて、お参り。13番石山寺は33年振りのご開帳中。勅封を解く開白の日に行き合わせたのだが、団体とあってゆっくり拝めなかったのだ。二臂丈六の如意輪観音は、気高く堂々とされている。国宝の多宝塔や月見亭などご案内して、14番三井寺へ。観音堂から弁慶の引きずり鐘、金堂、晩鐘、釈迦堂と廻る。近江八景の「三井の晩鐘」の音は余韻が素晴らしい。打ち止めが丁度17時頃。丁度良い具合のコース設定となりました。各札所の入山料(除く南円堂)は、和尚は僧侶ということで免除、有り難いことです。次回は6月27日、コース設定
はこれから。合掌

 醍醐寺にて  新緑を くぐり参るや 下醍醐

 三井寺にて  五月風 三井の晩鐘 おごそかに
石山寺 国宝の多宝塔

四国逆打ち4回 71~65番 なんば発

平成28年5月23~24日

雲辺寺の「おたのみなす」
大興寺門前の地蔵さん
逆打ちの中では、比較的ゆったりしていると云われる第4回、なんばから満員の45名のお客様と出発。幸いなことに、今回は他のコースからのバスは無く、我々だけのようだ。淡路島の室津SAで休憩し、71番弥谷寺に昼ごろ到着、約半数が歩き組なので、食事は後に回させていただいて、山登りだ。本堂まで540段の石段、マイクロバスを利用する組も最後の170段は歩いてもらうのだ。本堂から大師堂へ。大師堂の奥には、お大師が7歳の頃に勉強したという獅子の岩屋がある。参道を下り、仁王門を出ると「俳句茶屋」がお茶を用意して待っていてくれた。名物は「草餅」(@140円)、小鳥も餌をねだりにやってくる。前々からの約束なので、一句書き残した。「小鳥来る俳句の茶屋や弥谷寺」。遅めの食事は、麓の「みの道の駅」。温泉もあり、和尚の御先祖の墓が近くにあった頃は、墓参りの後、弥谷寺をお参りし、温泉で汗を流して帰るのが定番だった。70番本山寺は、五重塔の大修理中、馬頭観音がご本尊なのは札所でここだけだ。同じ境内にある69番神恵院、68番観音寺と廻る。順番を間違えないように、お客様にもお願いしておいた。初日の打ち止めは67番大興寺、お大師ゆかりのカヤや楠の古木が石段の横に居座っている。また、天台、真言両宗の道場でもあったところから、天台大師、弘法大師と大師堂が二つある。お宿は、オークラホテル丸亀、目の前にボートレース場があり、今夜はナイターだと云う。入場料は100円というので、食後に覗こうと云うお客様も。和尚は、父親の介護に帰省している同級生を呼び出し、一献。部屋に戻ると、丁度12レースのスタート、部屋からナイターレースの雰囲気を味わった。
24日 残り2ヶ寺なので、朝の出発は8時と遅め。66番雲辺寺へ。9時発のロープウエイで上り、10時発で下るスケジュール。いつもと趣向を変えて、仁王門から大師堂をお参りして本堂へ向かうことにした。四国高野というだけあって、大師堂の構成は、高野山奥の院風なのだ。お客様は、五百羅漢像や「おたのみなす」など興味が尽きない様子。.打ち止めは65番三角寺、タクシーなどに乗り換えて山門前まで。急な石段を上りつめると鐘楼門が待っている。順に鐘をついて境内に入る。一茶が詠んだ「山櫻」が本堂前にある。大師堂と廻り、寺名ゆかりの三角池に案内。お大師が三角の護摩壇を築いて修法された跡が、今は池となり弁天様が祀られている。昼前に打ち止めし、昼食会場は吉野川HWO。淡路経由で事故渋滞を避けて中国道へ、何と17時半頃梅田着。合掌

 大興寺にて  五月風 路傍の地蔵 我に似と
 
 雲辺寺にて  紫陽花の 若葉眼にしむ 雲辺寺

2016年5月18日水曜日

西国11回 30~31番 西大寺発

平成28年5月17日

「當嶋水際八町殺生禁断也」の碑
生駒から西大寺、JR奈良と廻るコース。和尚は、少しでも寝坊を楽しもうと、8時10分集合の西大寺から乗ることにした。西大寺駅は,エキナカのお店が充実していて朝も夜も楽しいのだ。お客様は42名と盛況、本日は2ヶ寺なのだが、昼食との兼ね合いもあり、どちらを先に打つべきかと頭を悩ます。勿論、長浜港発の船のダイヤも要素のひとつだ。ドライバーさんの所用時間の読みを頼りに、31番長命寺から打つことになった。歩く方が13名で心強い。タクシーでも、残り100段は歩いて貰いますよと話しておいたのだが、お客さんの声では残り170段は、あったという。下りに和尚も数えてみたら、180段ほどだった。(これからは、808段だが、タクシー組は残り180段と訂正する)
皆さん揃ったところで、上がりこんでのお参り。昨夜の雨で滑りそうな石段を気をつけて降りる。お土産物に夢中なご婦人達に「船が出るぞー」と声を掛ける。12時50分発の船に乗るためには1時間で長浜港まで走らなければならない。少しきわどいタイミングと思ったが、添乗員が電話で状況を説明すると、最悪は少し出港を遅らせてくれるという。ホッと胸を撫で下ろし、すぐにでも飛び出せる準備をする。道も空いていて、10分前に到着できた。風が少しあり、舟は揺れたが欠航する程ではなかった。お客様には、本堂でお勤めの後、宝物館、観音堂、神社と廻る旨伝え、納経所へ並ぶのだが、2人体制で、一人は団体対応、一人は個人対応と手分けしてくれているのだが、いかんせん丁寧で時間がかかる。和尚は、宝物館で「面向不背の珠」の説明をするつもりが、そんな時間は取れなかった。「先達は、各自で納経所に行くように」とのお達しはあるが、団体を先導する先達は免除してもらわないとお客様の面倒が見れないということも起こりえる。困ったことだ。観音堂から神社に廻わる。「かわらけ」投げに挑戦する方も多く、楽しんでいる。2枚セットで300円、一枚にはお名前。もう一枚にはお願いごとを書き、投げてかわらけが鳥居をくぐると成就するとか。船着き場の「たつや」さんの「弁天芋餅」の話をしておいたせいか、アッという間に売り切れ、これからは、電話を入れて事前に仕込んで貰うことにする。ジャガイモがベースで「こんなの初めて、美味しいかった」と好評なのだ。(@180円)14時45分の船で長浜港へ。一度の休憩で、JR奈良着18時過ぎ、西大寺着18時25分。お別れして和尚は、エキナカの馴染みの店で喉を潤してから帰宅。天気に恵まれ最高でした。ところで、西国霊場は、先達が付いていないと「ご詠歌符」は渡してくれない規則。奈良の方は近いので個人でお参りして、ご詠歌符が揃わないと云う事態に陥りやすい。声をかけると、4名がそんな状態だった。その方達へは、和尚のストックを送って差し上げることにした。合掌

 長命寺にて   八百余 上る石段 五月風

 宝厳寺にて   夏近し 琵琶湖に浮かぶ 宝厳寺

2016年5月15日日曜日

読売三重 逆打ち5回 65~60番 香芝SAより添乗

平成28年5月13~14日

石仙大菩薩の幟が立つ横峰寺
伊賀上野や名張方面からの遍路バス、お客様は43名。和尚の自宅を知る添乗員が、香芝SAでの合流を勧めてくれた。こんな有り難いことはない。西国巡拝の時、名張に集合するには始発電車に乗る必要があったのだ。香芝SA到着は8時頃でトイレ休憩を取ると云う。香芝SAの下には、関係者用の駐車場もある。和尚の自宅から、10分そこそこでたどり着けるのだ。
読売からはもう1台、奈良から出ている。それには仲間の先達が添乗だ。室津SAに着くと、阪急のバスも2台、方向は違うのもあるが顔なじみの面々とご挨拶。65番三角寺には12時半頃到着。先着の団体が本堂や大師堂でお勤め中、三重組はそれを待って本堂からお参り。続いて奈良組がやってきた。寺名は、弘法大師が三角の護摩壇を築いてご修法されたに由来する。今は三角形の池となり弁財天が祀られている。64番前神寺は、真言宗石鎚派の総本山で石鎚山修験道の本山でもある。奥行きの深い寺で、本堂の前には柴燈護摩の道場があり、本堂からの回廊で見物する仕組みだ。小さな金の招き猫のお守りが名物で財布に入れる、一個50円。紹介すると人気を呼び、10個まとめ買いをして知り合いに配るのだと云う方も。63番吉祥寺のご本尊は四国霊場唯一の毘沙門天、山門脇のお堂に残りの六福神が祀られていて、ここで一気に七福神詣でが出来るのだ。62番宝寿寺に行くと、旧本堂の前にプレハブ風の建物が工事中。察するに納経所のようだ。先日、工事が始まりそうだったので、ようやく本堂の修復かと思ったのは、和尚の早とちりだったようだ。初日の打ち止めは、61番香園寺、本堂に上がると、法要の習礼中で、中曲の理趣経で堂々巡りの真最中。般若心経一卷で終わりますからというので、待つことに。大太鼓4台に、締め太鼓、法螺貝も吹き鳴らし、見事なもの。お客様もびっくりの大喜びだ。静かになったところでお勤め、大日如来について解説をさせていただく。お宿は、休暇村瀬戸内東予、休暇村なるものに初めて泊まったが、環境庁所管のもので、立派なホテル。瀬戸内海を望み、石鎚山も遠望できる風光明媚なところだ。
説明書を見ると、スタンダードコースでも12000円とか。お遍路さんには少し高すぎる感じ。夕食も朝食もバイキングだ。
二日目は、60番横峯寺からだ。7時半に出発したが、マイクロバス乗り場には、既にバスが3台。マイクロが出払って、1台しか残っていない。半分残して先発したが、2台目がなかなかやってこない。
境内で待つこと30分、ようやく揃ってお勤め。名物の石楠花も遠眼にはきれいだが、近くで見ると枯れかかっている。数本の「石仙大菩薩」の幟がはためいている。石仙大菩薩は石鎚山の興隆者、脳病に霊験あるとされ、本尊大日如来の脇侍である。山を下るのが一苦労、土曜日とあってマイカー族が次々と登ってくるので、離合に手間取ってしまった。駐車場の出発が10時半過ぎ、何ということか。しかし、最後尾近くになったようで、以後は他の団体と鉢合わせせずに済んだ。59番は握手大師の待つ国分寺、お参り後は、届いたお弁当で昼食。58番仙遊寺は、先日泊めてもらったお寺。お砂踏みでお大師像を一周し、御自慢のトイレを使わせて頂く。山を下りれば、57番栄福寺。古い馴染みの先達さんにバッタリ。遍路大好きのお母さんの近況を尋ねると、満100歳に到達したという。98歳まではバス遍路に参加していたという。お元気で何よりだ。「四国路の遍路道より明けの春」という句碑が入り口に建っている。「道」と「春」が崩し文字で、和尚はクイズ風に問うのだが、良く考えると「季語」がダブっている。「遍路」も春の季語なので、さてどうしたものか。打ち止めは、56番泰山寺。木陰がほとんどないので、これからのお遍路さんは大変だ。醍醐派の寺らしく、お不動さんの石像の脇侍は、理源大師聖宝と神変大菩薩だ。その横に弘法大師。15時半打ち止め。
和尚はいつものように、般若心経の資料を回覧し、コピーの希望者に名前と部数を書いてもらっていた。いつもより少ないかなとの思いもあったが、ホテルでコピーをして貰っていた。配ってみると、半数程が、貰っていないと云う。和尚は、メモの裏面しか見ていなかった訳だ。慌てて、休憩の吉野川HWOのインフォメーションに飛び込みコピーを依頼。何とか間に合って事なきを得た。冷や汗ものだった。バスは、渋滞を避けて、山陽道から近畿道ルートを走り、香芝SA着20時。和尚は、一足お先に失礼させていただきました。風爽やかな2日間で、とてもよいお参り日和でした。合掌

  休暇村にて  石鎚の 山なみ遥か 五月晴れ

  栄福寺にて  五月風 畑を通り 寺抜けて

2016年5月11日水曜日

西国第2回 2~4番 なんば発

平成28年5月9日

粉河寺中門の多聞天
44名のお客様と雨中のお参り。各方面に出発するバスが8台も集中し、バスに乗車するのに時間がかかる。しかも納経帳なども集めるため9時頃の出発となった。まずは4番施福寺へ向かう。和尚は、カッパにリックに登山靴と完全武装。高齢の方も多いので、無理をせずに「遙拝」してくださいと念を押す。結局6~7名のお客様が麓の槙尾山観光センターで待機してくれたようだった。雨の中をゆっくりと、足元を確認しながら登る。納経所に全員で内拝する旨告げ、和尚は着替えて皆の到着を待つ。本堂内の仏様達は、素晴らしく美術館のようだ。内拝料500円は大いに価値がある。下りは滑り易いので特に注意が必要だ。三宮方面からの一行がようやく登ってきた。我々のお客様の一人がふらふらしていると教えられ、添乗員とアシスタントが慌てて様子を見に降りる。二人で高齢の男性をエスコートするため、和尚も笈摺を入れた手提げを預かり下山。何とか2時間かけて打ち上げた。昼食会場のマリーナシティの「黒潮市塲」へ向かう。1時間程の休憩となり、2番紀三井寺ヘ。結縁坂と云われる231段の石段を上り詰めると左手に本堂、右手に新仏殿だ。新仏殿には、松本明慶作の12mの千手十一面観音立像が安置されている。日本で最大級の木造仏像だ。打ち止めは、3番粉河寺。雨で時間がかかったせいで、到着は16時半頃、火の始末も終えているので、「運心」でお願いする。なんば着19時、雨にも負けず、怪我もなく、良いお参りとなりました。合掌

 五月雨を 集め瀬走る 槙尾川

 五月雨に 打たれ参る 施福寺や

2016年5月8日日曜日

四国 54~61番

平成28年5月7~8日

横峯寺の石楠花
仙遊寺の藤棚
巡拝30周記念を迎えようとしているのだが、54~56番が欠落しているのだ。意を決して、早起きをしてして今治へ向かう。取敢えずの目標は、54番延命寺から59番国分寺まで。お宿は58番仙遊寺を予約。延命寺に着くと、従来の納経所付近は大工事中で、仮の納経所が設置されている。団体の姿が見えたので、大師堂から参拝。納経所で、般若心経の手拭いを購入。先日、葬儀を済ませた先輩のご母堂の納骨の為の袋を作って貰うためだ。55番南光坊、56番泰山寺と廻って遅めの昼食。豚骨ラーメンの店に飛び込む、麺の固さや、味の濃さなど注文も細かく聞いてくれる。餃子もセットで注文したが、薄味の注文でも和尚には濃いめで、薄味にして良かった。次から次とお客さんが来られ、評判のお店のようだ。このペースなら当初目標は一日で済むと思い、59番国分寺へ走る。まずは、握手大師と握手してからのお参りだ。57番栄福寺から58番仙遊寺へ山道を走る。温泉付きの宿坊に泊まるのが楽しみだ。前から気にはなっていたのだが、機会が無かった。境内に入りると雰囲気が変わっている。鐘楼が表参道の方に移築されている。山門から石段をのぼりつめたところだ。駐車場から見ると、一番奥になる。手前の藤棚の藤も見頃だ。お参りを済ませて宿坊へ。タオルも浴衣も用意されていない。事前のチェックが甘いと反省したが、浴衣代わりの作務衣を300円で貸してもらえるという。まずは温泉に飛び込む。先客二名。夕食までは、しばらく時間があるが、10畳の部屋にはテレビもないので、持参の焼酎をお茶で割りながら、タブレットでテレビで見る。6時からの夕食で、ビールも追加、野草のような天麩羅が旨い、ご飯も玄米だ。持参の焼酎とビールですっかり出来上がり、バタンキュー。3時ごろに目覚めたが電気が煌々とついている。反省してもう一眠り、5時半前に起床。目覚ましの鳴る前だ。6時から、本堂で朝勤行がある。黒衣に輪袈裟で参加、お勤め後は住職の法話。「10年ほど前に、入寺の頃の話を講演会で聞いていますよ」と伝えると、その時のことを思い出していただいたようだ。奥様が亡くなられて「同行三人」ですとの話、在家から住職になられて40年、余生を如何に勤めるかとの話や修行僧を育てる話など興味は尽きない。農作の被害を防ぐために狩猟免許を取ったという。予定が順調に行ったので、60番横峰寺と61番香園寺を打つことにした。先日の「一国巡り」の参加者が、両寺の御影や日本遺産登録記念の散華を貰い忘れているというからだ。横峰寺への参道は有料道路になっている。「いしづち森林組合」が管理する林道を走る訳だ。普通車は往復で1850円也。往復12kmの林道は、慎重な運転が求められる。送迎のマイクロバスとはスレスレで、冷や汗ものなのだ。駐車場から境内に下る。名物の石楠花が山肌一面に咲き乱れ、このタイミングを狙ってか、お遍路さんの数も多い。納経所も行列だ。51番香園寺の本堂に入ると、護摩を修法中、小声でお勤めして帰路に。連休の最終日なので、ラッシュを避けて早めに帰ろうという魂胆だ。お昼時に「吉野川HWO」到着、何と阪急の遍路バスがいる。馴染みの先達、添乗員やアシスタントに声を掛けて、チラシ寿司と肉うどんを頂く。後は、眠気と闘いながら走るのみ。読み通り、渋滞に巻き込まれることもなく帰着。有り難いことです。合掌

横峯寺にて   石楠花の 山一面に 横峯寺 

2016年4月26日火曜日

新西国巡拝 第3回 客番安岡寺+14~17番

平成28年4月25日

楊谷寺本堂
先達仲間との新西国巡り。ナンバ8時出発。今回は、ツアーの下見をしたいと云う先達の意向を汲んでのコース。既に廻っている2ヶ寺が含まれる。客番安岡寺は、カーナビに気をつけないと安岡寺小学校に連れていかれる。今回は住所を打ちこんだら、うまく行った。「本堂へどうぞ」の声に、ゆっくりと拝観させていただく。本尊の如意輪観音は秘仏だが、脇侍の愛染明王や弘法大師作の不動明王、さらには地蔵菩薩に阿弥陀如来も安置されている。境内には大護摩壇の本尊「弘紹不動明王」(石仏)が祀られている。この寺は、近畿三十六不動尊霊場でもあるのだ。同じ高槻市内に14番神峯山寺がある。日本初の毘沙門天安置の寺とか。新西国の本尊は、国宝の聖観音、山に広がる境内は広く、護摩堂である「化城院」では二千日連続護摩修行中とか。次いで、柳谷観音で知られる17番楊谷寺へ。眼病の観音さま、独鈷水(おこうずい)の観音さまと親しまれ、ご本尊は十一面千手千眼観音。お庭も公開中で、橋本関雪の「湖光帆影」も寺宝公開。先達の一人は、子供の頃に一族郎党でお参りに来ていたと懐かし気だ。長岡京市から京都に向かい、16番大報恩寺へ。千本釈迦堂というほうが通りが良い。本尊は釈迦如来と六観音。新西国の本尊は千手観音となっているが、納経帖の墨書は「六観音」だ。打ち止めは、京都・新京極の15番誓願寺。お昼もとっくに過ぎて、まずは昼食をと、車を御池通りの地下駐車場に停め、寺町から新京極へ。大阪ミナミ、アメリカ村で大人気という「ローストビーフ丼」の店に飛び込む。和尚は一人、カレーが気になりオーダー。これは、大正解でした。14時過ぎに誓願寺に赴くと、何と大法要中。浄土宗西山深草派総本山である誓願寺は23~25日は法然上人の御忌会で、将にフィナーレだったのだ。豪華な法衣に身を包んだ僧侶達の法要を見学する。スタバのコーヒーで一息入れて帰路に。合掌

 長岡京の郊外で  朝堀りの 筍並ぶ 山城路

誓願寺の御忌会

2016年4月20日水曜日

高野山 お礼参り なんば発

平成28年4月18日

奥の院中の橋参道口の枝垂れ櫻
1年掛けて四国八八ケ所を結願された方々の満願お礼参り。梅田~なんばのコースに44名というお客様、超満員御礼の盛況だ。7時50分になんばを出発、湊町ICから湾岸線~関空道~阪奈道泉南ICから京奈和道岩出根来IC~紀北かつらぎICというルート。京奈和道の工事が進み、岩出根来ICまで繋がったのが有り難い。今年度中には和歌山JCに繋がるという。しかし、泉南ICから岩出根来ICまで10分ほどだ。紀北かつらぎICを下りると山登りが始まる。旧道との接点である花坂ドライブインに9時半に着いた。トイレ休憩を兼ねてのお買いものタイム。人気は柿の葉寿司で、予約しておいて帰りに引き取るパターン。奥の院の中の橋駐車場に10時半頃到着、少し雨がぱらつきだしたが、大したことはない。奥の院入り口の枝垂れ桜が、見頃の状態で迎えてくれる。奥の院は専門のガイドがついているので、和尚は最後尾について、迷子予防だ。ご廟の前で読経、昨年の1200年フィバーが嘘のように空いている。一の橋観光センターでお買物の後は、金剛三昧院での昼食と念珠やお軸のお仕立て発注タイム。国宝の多宝塔や本尊愛染明王の参拝をお薦めする。金剛峯寺は、和尚が説明しながら廻る。客殿で法話を聞きながら、お茶とオリジナルのお煎餅を頂く。お山を下り、花坂ドライブインまで戻り一息入れる。本日の打ち止めは、やはり世界遺産の慈尊院、弘法大師の母君ゆかりの寺で、かっての高野政所。ご住職の漫談風法話も相変わらずの絶好調だ。16時45分打ち止め。トイレを新築して頂いているが、いかんせん数が少ない。そこで、近くの「道の駅 柿の郷くどやま」にトイレ休憩をかねて立ち寄る。高野口ICからなんばへ。高速もスムーズで、良いお礼参りとなりました。合掌

 櫻舞ふ お礼参りの 奥の院

2016年4月13日水曜日

奈良国立博物館 信貴山縁起絵巻特別展

平成28年4月13日


特別展「国宝 信貴山縁起絵巻ー朝護孫子寺と毘沙門天王信仰の至宝ー」わいず倶楽部観賞会に参加。縁起絵巻の三卷が一挙に展観できると云うのは初めてのことらしい。5月22日までの期間中に何度か訪れる予定だが、今日は国立博物館の谷口耕生学芸部教育室長の解説が聞けると云うので、わいず倶楽部の企画に参加させていただいた次第。信貴山の一員として、客観的な話を聞く良い機会とも思っていた。パワーポイントを駆使し、絵巻の見どころなど聞かせていただき、大変参考になったと共に、その後の鑑賞が有意義になったのは言うまでもない。縁起絵巻には、じっくりと鑑賞する方が多く、列が中々前に進まない。信貴山縁起絵巻以外にも、国宝の粉河寺縁起絵巻や地獄草紙なども展示。
全体で5章の構成となっている。
第1章 「信貴山縁起絵巻」の世界
第2章 縁起の成り立ち
第3章 毘沙門天王の霊山
第4章 聖徳太子信仰の興隆
第5章 武家の尊崇
和尚たちは、5月10日の信貴山大本山千手院の田中眞瑞貫主の講話に合わせて、訪れる予定を組んでいる。その時には、「なら仏像館」がリニューアルオープンしているはずで、それも楽しみにしている。(4月29日オープン予定)合掌

   鉢が飛ぶ 縁起絵巻や 奈良の春