2014年3月27日木曜日

西国12回 32~33番 西大寺発

平成26年3月26日

華厳寺本堂へ
生駒~西大寺~JR奈良と回るコース。和尚は西大寺から添乗、お客様は43名。帝産バスの車掌さんは「赤縁メガネがトレードマーク」と自己紹介、車中を和ませる。全国的に雨の一日とのことで、32番観音正寺の山道が思いやられる。「花落とすの雨は、是花を潤すの雨」と漢詩の一節を披露して、雨のありがたさを話す。庭の水撒きをせねばと思うと雨が降り、このところ助かっているのだ。JR奈良を出発して京奈和道に入ろうとするのだが、凄い渋滞でおかしいと訝っていると、なんとトラックの単独事故が原因だった。居眠りかスリップか、中央分離帯の電灯ポールに激突しているのだ。また、名神も事故渋滞とかで、迂回する車のせいか京滋バイパスも混み合っている。2時間近くかかってようやく草津PAに到着。お弁当もここでpick up。32番観音正寺は、元山城であったところから麓の石寺からの表参道は、騎馬向きに造られていて、幅は広いが自然石を積み上げた石段は、人よりも馬が登り易いといえる。登りはともかく、降りは自然石に滑り、危険だとタクシー利用を薦めるが、3人の男性が歩き組に手を挙げる。タクシー組は人数割りとかで往復1200円。参道入口の石寺楽市前で降ろしてもらって、登山開始。上り詰めると、タクシー組の1台目とほぼ同時到着だった。全員が揃ってから、念珠、錀、十一面千手観音などについて解説し勤行。山を降るが、やはり足元は危うくゆっくりと注意して歩く。無事、ふもとの石寺楽市にたどり着き、店番のばあ様と四方山話。勧められるままに、琵琶湖の漁師手作りの小鮎の佃煮を購入。(500円)迎えに来たバスに合流すると、タクシー組から盛大な拍手で労われた。お弁当は14時前。2時間ほどで、33番華厳寺、参道は桜並木を保護するためバスは通行禁止。800m歩いて仁王門、さらに108基の石灯籠を越えると本堂に到着する。さらに笈摺堂、満願堂と回って打ち止めは16時25分。「結願の方はおめでとうございます」と伝えると大半の方はニッコリ。まだ、打ち漏らしている方もいるようだ。17時バス出発として自由解散、結局終日雨だった。10分ほどの「谷汲あられの里」に立ち寄ると、珍しいあられがあるとご婦人方は大喜び、試食でお腹が膨れたという方も。和尚もお酒のつまみを購入。一日のバスの乗務員の勤務時間が長くなりすぎると労基法違反となるということで、なんと、草津PAでバスの乗り換えだ。長距離運転になるので、ドライバー二人制ということはたまにあるが、乗り換えというのは初めての経験だった。JR奈良、20時40分着。雨の中お疲れさまでした。合掌

 華厳寺にて   春雨や 花落とし花を潤す


2014年3月25日火曜日

西国2回  2~4番 なんば発

平成26年3月23日

施福寺山門
久しぶりになんばからの添乗、お客様は44名で超満員だ。3ヶ寺だけのお参りだが、バス巡礼最大の難所、施福寺が待ち構えている。紀三井寺の結縁坂という石段も結構きついし、粉河寺の境内も広いので、歩け歩けのコースと言える。
なんばを8時半に出発して4番施福寺へ向かう。麓の信貴山観光センターで杖をお借りし、先ずは胸突き八丁の急な坂を登ると山門が待っている。ここからいよいよ山道を30分程歩いて本堂にたどり着くのだ。無理をせず、マイペースでとアドバイスして、先頭に立つ。ハイキングでこられている方も多い。納経所で、本堂使用の了解を得てから、皆の到着を待つ。中々揃わないと思っているうちに、後続の団体がぞろぞろと登ってくる、2台の団体のようだ。ようやく揃ったところで、説明とお勤め。ご本尊裏手の馬頭観音やお大師像などに案内し、下山。観光センターでは、草餅や柿の葉寿司が人気の的、全員揃って出発できたのは11時20分。昼食会場の和歌山マリーナシティまで、約1時間。少し遅めの昼食となった。上天気の日曜日とあってか、大勢の観光客で賑わっている。大声の中国語も飛び交って国際色豊かだ。マリーナシティから紀三井寺までは目と鼻の先だ。急な石段を登って本堂へ。桜の標準木が本堂前にあるが、まだ一輪も開花していない。桜前線未上陸という訳だ。お参り後は、観音堂に案内する。松本明慶作の千手十一面観音立像は、お顔のだけで2mという金箔張りの大仏。寄木造りの大仏の製作法について説明し、お顔の高さにある展望回廊へ。万葉集に歌われた和歌の浦が眼下に広がる絶景だ。15時過ぎから3番粉河寺に向かう。道路が渋滞していたが、ドライバーさんのコース取りが素晴らしく、いつも通りの1時間そこそこで到着できた。見所の多いお寺なので、説明ポイントも多い。打ち止めは17時。岸和田SAで休憩し、なんば着19時過ぎ。今回は、皆さん初めてお会いする方ばかり、結願までには何度かご一緒できるでしょうとお別れした。合掌

 紀三井寺にて  和歌の浦 望む桜や まだ蕾

 粉河寺にて   春浅し  夕日を睨む 四天王

2014年3月20日木曜日

信貴山 千手院 銭亀祭り

平成26年3月20日

4月第1日曜日恒例の信貴山大本山千手院の銭亀祭りの日が近づいて参りました。和尚も大阪分院をお預かりしていますので、当日は千手院に登っております。
スケジュールは以下の通りです。
4月6日(日) 9:30~16:00 秘仏黄金銭亀善神ご開扉
                    柴燈大護摩祈祷
        12:30~             銭亀行列
        13:15~             金運招福大般若祈祷
          14:30~      お宝まき
キャッチフレーズは「金運キャッチの日」。ご来山をお待ち致しております。
交通は、近鉄・JR王寺駅からタクシーで10分。また直通バスも王寺駅北口より信貴山口下駅経由で山門までまいります。
    

四国3回 12~16番 生駒発

平成26年3月19日

国分寺 新大師堂
生駒から40名のお客様と阿波の霊場に向かう。今回の第3回というのは、歩く距離も長く納経所も時間が掛かることが多く、時間的に厳しいので、気の抜けないコースだ。開創1200年記念でご開扉し、ライトアップしてくれている寺が多いのは嬉しい。8時10分に生駒を出発したが、高速道路は渋滞し、淡路SAに着くのに2時間ほどかかってしまった。阪急から5台出ているが、焼山寺の寄井タクシーの情報では、合計20台程の予約が入っているとのことだ。できるだけスムースにお参りするため、順番をどうするか話し合ったが、16番観音寺、13番大日寺、12番焼山寺、14番常楽寺、15番国分寺の順で回ることにした。添乗員が国分寺には、17時前後になる可能性を伝え、了解を得ておいた。雲ひとつない春霞の上天気。お昼頃観音寺に着くと、路上駐車のバスが3~4台、境内は芋の子洗い状態。本堂前には、いつもは本堂内の額が掲げられている。明治時代の実話で宮崎シヨさんがお大師様にお仕置きを受けて着物が燃えているという図だ。大日寺の本堂も、本尊十一面観音、青面金剛、阿弥陀仏などが、ご開扉しライトアップ中。この寺の駐車場は狭いため、路上に3台程が並び、合計6台分のお遍路が集結することに。12番から順打ちで来るバスと我々のように逆打ち気味に来るバスとが合流している為だ。我々は、うまく駐車場の空いたタイミングでたどり着き、ラッシュの前にすり抜けた格好だ。焼山寺の麓から寄井アクシーのマイクロ2台に分乗して、山頂の駐車場へ。そこから参道をしばらく歩いて境内へ。数百年級の大木が林立し、いかにも山の古寺という雰囲気だ。しかも駐車場から境内までの参道には、寄進された十三佛などの石像が安置され、迎えてくれる。中腹の「杖杉庵」は、遍路の元祖衛門三郎の終焉の地。麓に戻り、「すだち館」などでお買い物、老夫婦にご挨拶に行くと、ミカンと干し芋のご接待。干し芋は噛めば噛むほど甘味がでて、実に美味しい。15時半頃出発するが、これならなんとか後2ヶ寺、間に合うと一安心。16時過ぎ14番常楽寺到着、しかし納経所が大停滞中。今度は間に合うかと心配になる。15番国分寺までは、800mの歩き遍路。途中に「八祖大師堂」があり、真言密教を伝えた8人の祖師像が祀られている。和尚の今回の最大の楽しみは、2月28日に落慶法要された新大師堂を拝すること。打ち止めは、17時15分。添乗員も17時前に入れたのだが、ここでも納経所が大停滞、バスで「いろは歌」の練習をし、いろいろなお話をしながら待つことしばし、出発できたのは18時過ぎとなった。聞けば、前の順番に名古屋発の団体があり、お客様は既にお宿に運び納経待ちの状態、そこをお願いして先に納経させてもらったという。そうでなければ、さらに1時間ほど遅れたとのこと。淡路SAで、夕食を仕込み、生駒着21時15分。ハラハラし通しの一日だった。合掌

 観音寺にて  春霞 遍路溢るや 阿波の寺


























































西国3回 名古屋 5~8番+法起院

平成26年3月17日
壷阪寺の雛曼荼羅

名古屋からの一行35名を名阪国道の針テラスで待ち受ける。早ければ9時半にでも着けるかと云うので、早々に待機していたが、結局10時前の到着となり5番葛井寺に向かう。今日は歩き歩きのコースなので、その旨伝えておく。幾人かの顔は、何度かご一緒したので見覚えがある。山門の前で、作法など説明し、本堂に上がり込んでお勤め。門前の葛井餅が人気で、お客様の一人が、和尚にもご接待してくださった。6番壺坂寺までの車中でお弁当タイム。お寺の周辺は、お雛飾りを披露する時期で、壺阪寺も「雛曼荼羅」が展示されている。釈迦堂で、お釈迦様の一生を掲げられた絵を元に説明、多宝塔前で密教寺院独特の意匠であることを解説、お寺からの眼の観音様の話を聞いて礼堂へ。勤行のあと本堂である八角堂の千手観音の膝下へ。いつ拝顔しても、そのエキゾチックな風貌に圧倒される。お里沢市の像の前に集合し、石造仏の観賞ツアーだ。釈迦一代記を描いたレリーフから大観音像の居る高台へ。一旦降りて、涅槃釈迦像と大観音を一体的にカメラに収められるポイントまで案内する。和尚お薦めのポイントだ。さらに釈迦三尊像へ。皆さんには、眼に効くお茶のご接待を勧めてから、講堂の「雛曼荼羅」に向かう。弘法大師を真ん中に、お雛様が並んで居るのが相観だ。7番岡寺は、今月までは厄除け法要の期間なので、本堂には入れないが、ガラス越しにその大きなお姿を拝観する。龍蓋池から大師堂と廻り8番長谷寺方面に。先ずは、徳道上人の御廟所である番外の法起院から。お参りしてから、お墓の周りの西国三十三ヶ所をお砂踏み。いよいよ打ち止め、長谷寺の「登廊」399段が待っている。藁帽子に守られた寒牡丹と新芽が吹き出した牡丹とが両側に同居している。全国に広まる長谷式観音様のルーツであるご本尊は堂々として、伏し目がちの御目もお膝元から見上げると、丁度目線が合う。舞台に集合して、お勤め。自由解散にして、30分後バス集合とした。和尚の動きについてくるという方が多いので、大師堂から本長谷寺、五重塔と回る。16時半の打ち止め、名古屋の覚王山日泰寺の話をしながら針テラスへ。お別れは17時過ぎ。天候にも恵まれ、良いお参りが出来ました。お疲れさまでした。合掌

 壺阪寺にて  壺坂や 大師微笑む 雛曼荼羅

 岡寺にて   紅梅に 寄り添う白の 香りかな

2014年3月18日火曜日

秀寛和尚と巡る伊予の国一国巡り 

平成26年3月9~12日
和尚と巡る一国巡りシリーズも今回で11回目となりました。参加者は、毎回少しづつ変わるのですが、今回も電通の元同僚で看護師資格を持つ女性が初参加です。総勢11名、和尚と添乗員、ドライバーを含め14名のいつもながらのアットホームなお参りです。今回は、前回土佐の国巡りで打ち残した38番金剛福寺から59番国分寺までの予定で、伊予の国の残りは、次回に持ち越すスケジュールです。
9日の集合は新大阪20時、なんば20時40分。大阪南港22時発のオレンジフェリーで東予港へ向かい、そこから足摺岬へ走る計画。船室は1等で4人が2段ベットの構造、和尚の部屋がたまたま一人使用となったので、ミーティング会場に変身。差し入れや持ち込みの焼酎でおつまみ、手作りの漬物を肴に、旧交を温めた。豪華だというお風呂に向かう人も。
八坂寺の紅梅
10日早朝5時半からのモーニングバイキングをいただき、6時過ぎに上陸。いよ小松ICから松山道経由足摺岬を目指す。8時過ぎに宇和島の「津島やすらぎの里」で小休止、売店も開いていたので、みかんを買い込みご接待。2時間ほど走り、「竜串」で休憩の後金剛福寺に11時過ぎに到着した。ありがたいことに、本堂ご開帳中で、ご住職が説明役として待っていてくださった。脇の外陣でお勤めの後、ご住職の丁寧な説明が有り、拝観。全員が一順したところ、照明を落とすから再度拝観をと促される。雰囲気が違うというのだ。(拝観料@500円、10名以上の団体は@400円、御影・銭亀・おみくじ付き)ちなみに和尚のおみくじは「大吉」だった。本堂裏手の諸仏群に案内して大師堂へ。整備が総て終了したお寺は、落ち着きがあって素晴らしい雰囲気だ。ここまで来ると、岬巡りをやらないわけにはいかない。ジョン万次郎の銅像から展望台、椿トンネルをくぐって亀寄せ場から灯台と一巡する。1時間半ほど費やしたが、やむを得ない。岬のたもとの黒潮市場で少し遅めの昼食、ここの名物は「まぐろのかぶと煮」だ。一番の売れ筋商品で、和尚も2箱購入、酒の肴としても最高なのだ。39番延光寺に向かい、初めての方には、道中着の背中に「亀の朱印」を押してもらうことをお薦めする。20番鶴林寺の「鶴の朱印」と合わせて、鶴亀のセットにするのだ。40番観自在寺が、本日の打ち止め、大師堂の周りのお砂踏みをし、平城天皇の遺髪塚を拝して宇和島グランドホテルへ。夕食は、お待ちかねの「ほづみ亭」の郷土料理フルコース。18時半にロビーに集合。山海の珍味の集積する宇和島とあって、魚、肉、鶏などの料理が次々と出て来る。皆の驚きは「鱧串」だ。半身の鱧を竹串に巻きつけて、タレをつけて焼きあげたもの。これは絶品、これをいただくために、ここに来ているというものだ。もうお腹一杯だというタイミングで、仕上げの鯛めし。釜飯タイプではなく、ご飯に鯛の切り身が添えられ、半熟卵の出し汁をかけてサラサラといただくタイプ。もう入らないと言っていた皆が、これは美味しいと流し込んでしまった。超満腹状態だ。
11日は41番龍光寺から49番浄土寺までの予定。7時45分出発、龍光寺門前のお饅頭屋さんに声を掛け、お参りに。本尊十一面観音は、彩色が施されて美しい。42番佛木寺の本堂は床が抜けたとかで、修理中。大師堂にご本尊が仮住い中だった。和尚は、携帯電話をホテルの洗面所に忘れたことに気がつき、電話で確認、高速道路に入るため宇和島に戻るから大丈夫と、ドライバーさんがホテルに戻ってくれた。なんと、本人の気がついていない忘れ物が発見されていて、怪我の功名というところ。お弁当をpick upするため「真珠会館」へ。ここの女性社長は、和尚の大学の同級生の高校の同級生ということで、心安くさせていただいている間柄。立ち寄る旨、連絡を入れておいたので、待っていてくれた。久しぶりにご挨拶でき、皆へのご接待をいただいて、有難かった。43番明石寺の山門には、弘法大師作「後夜仏法僧鳥を聞く」の漢詩が掲げらている。詩題は「三宝鳥」となっているのが、和尚はやや不満だが、一吟披露させていただいた。砥部焼陶芸館で休憩し、いよいよ最大の難所45番岩屋寺だ。雪解け道で歩きにくい状態だったが、無事本堂にたどり着き勤行。法華仙人の修行の場という洞穴に向けて長い梯子が掛かっている。まずは、初参加の看護師が挑戦、次になんと最長老の75歳女史が軽々とクリア。皆、唖然とする。お参り後、「独鈷の水」が湧く、洞窟を皆で拝観する。「懐中電灯を忘れた」とつぶやくと、「持っている」との声がいくつも上がる。これも時節柄か。帰路、仏教稲門会の先輩であるご住職にご挨拶をと、納経所に向かうと丁度出てこられるところ。麓まで降りて、「一休館」で生姜湯のご接待を受ける。14時を廻り、予定どうり回れるか、心配になる。44番大寶寺は、山の陰でいつも雪や氷で悩まされるが、今回も山門はアイスバーン状態だ。丁度お四国の真ん中になるので、「へそ寺」とも云われている。結構な登りなのだが、岩屋寺をクリアした後だと、そんなに苦にならないのが、不思議なところ。麓の「すごうさん」でトイレも借りて休憩し、松山市内に向かう。46番浄瑠璃寺の大師堂では、木彫りの「稚児大師像」を順に抱き上げてのご宝号。バスに戻ると添乗員は、次に向かって歩いて行ったと云う。47番八坂寺は、大型バスでは数百メートル手前の駐車場待機となるのだが、ドライバーさんは、小型バスだから大丈夫と寺の駐車場まで、突っ込んでくれた。どうも、先発の添乗員より速く着いたようだ。お勤めを終えて16時40分、せめてもう1ヶ寺と、48番西林寺に電話しお願いする。納経所にご挨拶に伺った時点で17時7分前、胸を撫で下ろす。打ち止めは17時18分。お宿は道後の「宝莊」。道後の夜は、割と遅くまで散策できるので、夕食後はフリータイムとし、和尚はいつもの「焼き鳥・番鳥」へ。行く先は、伝えてあったので、3人ほどが合流した。相変わらず旨い。
12日最終日なので、がんばって回らないと大変なことになる。今回で結願のご夫婦もいるのだ。7時45分出発、昨日打ち漏らした浄土寺から。50番繁多寺では、興教大師覚鑁像があるので、新義真言宗などにつき解説する。51番石手寺は見所が多く、時間もかかる。参道の「棕梠堂」の親父さんが久しぶりに店に出ていたので、声を掛けると「帰りに寄って」とのこと。宝物館から釈尊一代記のお庭と案内して戻ると、「開創1200年の記念です」と荒神箒大小 2本セットをくださった。護摩堂専用にさせてもらうことに決めた。同じ参道の「焼き餅」を人数分買い込んで、ご接待。52番太山寺に向かう車中で、納札に「め」を年の数だけ書くように伝える。昨夜、伝えておけばよかったのだが、眼の「一畑薬師」が勧請されているからだ。国宝の本堂では、ご本尊のお姿を拝することができた。大師堂で、「痔に困っている人は?」と尋ねると、電通の先輩が手を挙げた。礎石の柱穴なのだが、その穴をタワシでゴシゴシ洗うと、痔病に効くと云われているのだ。53番圓明寺では、左甚五郎の5mの龍の彫刻やキリシタン石塔、芸術的な屋根瓦など説明、食事を摂りながら今治に向け海岸線を走る。なんとか17時までには、回り切れそうなペースだ。54番延命寺、山門前の石畳で蹴つまずき、さらに山門の敷居に足を取られ、まるでヘッドスライディングのようにつんのめってしまった。網代笠のお陰で顔は上唇を少し切った程度、左手がかばい手となって掌から出血。こんな時に看護師がついているのは有り難い。応急手当をしてもらって、お勤めだ。55番南光坊の四天王像は、いつ見ても堂々として迫力がある。ついつい説明が長くなってしまう。56番泰山寺では、醍醐派なので、当山派修験の話をする。次は、58番仙遊寺の山登りを済ませてから57番栄福寺に回ることにする。どうも和尚の経験上、その方が動きがスムースに感じられるのだ。ご本尊はいつもご開扉されているのだが、前幕が邪魔になって胸から下からしか見えないのだ。いつも、賽銭箱の前に跪いて見れば、少しお顔が拝見できると説明している。残念なことです。山を下り、57番栄福寺へ。そしていよいよ打ち止めのお寺、59番国分寺へ。四国には国分寺は各県にあるのだが、この伊予の国分寺は、他県に比べれば、少し貧素かもしれない。境内工事中の狭い空間に、3グループが重なってしまって
芋の子洗い状態。打ち止めは16時35分、無事時間内にお参りできた。次の問題は、三重県白子まで帰るご夫婦の電車に間に合うかどうかだ。ネットで添乗員が調べると、近鉄なんば発21時30分の特急が最終便、ドライバーさんにプレッシャーが掛かることに。吉野川、淡路の休憩もそこそこにひた走る。21時15分到着、天候にも恵まれ良いお参りができました。次回は7月の讃岐巡りです。合掌

 太山寺にて 鶯の 声に誘われ ご開帳


2014年3月7日金曜日

四国2回 7~11番 高槻発

平成16年3月5日

熊谷寺中門の多聞天
先週と同じく第2回だが、今回は枚方から高槻というコース。和尚は高槻から添乗、お客様は44名と満員の盛況。8時20分がスタートなので、小雨交じりのお天気もあって、打ち止めはギリギリになると予想する。バスの乗り降りの時間も人数が多い分、必要となってくる。阪急大阪からは、我々のバスのみなので、納経はスムースに行くと安心する。和尚ルートで、1番に立ち寄ったあとは、11番からの逆打ちだ。ほとんどのお客様が、今回からのお遍路のようなので、1回目同様の説明を繰り返すことにさせてもらった。法輪寺の草餅の希望を尋ねると、22~3名の手が上がった。あわじ庵に電話を入れて、25個ほど予約。これは、良い判断だった。空いていると思っていたが、阪急東日本、名古屋、東京に他社のツアーも有り、境内は人が溢れんばかり。11番藤井寺から10番切幡寺に回る頃には、雨は上がった。これは有り難い。30人ほどが歩き組に。中には、左足を引きずる方も。聞けば、脳梗塞の後遺症だという。かっては、トライアスロンやマラソンに挑戦されていた方でスポーツマン。不自由になった足を嘆きながらも、和尚と変わらないスピードで歩かれる。いつものように、大塔に登る。途中の不動堂で、不動真言のお稽古。少しモヤがかかっているが、吉野川の緑の2本の堤防が良く見える。9番法輪寺の本尊寝釈迦は御開帳中だ。このコースは、藤井寺の大師像、熊谷寺の千手観音像も御開帳中で、本当に中身が濃いコースとなっている。8番熊谷寺に向かおうと駐車場に戻ると、1台のバスが到着。徳島ナンバーのバスだ。「千手院」と札が掛かっているので、何処の「千手院」かと思っていると、顔見知りの女性達が降りてくる。なんのことはない、我が本山「信貴山千手院」のお遍路バスだ。今日から2泊3日の予定だったと思い出した。熊谷寺では、お詠歌の流れる中、多宝塔や中門の多聞天など説明しながら本堂へ。金色に輝くご本尊を前にお勤め。大師堂への石段を登ると、本堂の屋根の鬼瓦が目前に迫り素晴らしい。7番十楽寺は大混雑、大師堂では阪急東京組と合同でお参りすることに。約80人の大勤行だ。愛染堂もお参りして打ち止めは、丁度17時となった。2度程休憩して高槻着20時30分、帰路は「いろは歌」の練習をし、河内音頭の弘法大師一代記を聞きながらウトウト。お疲れ様でした。合掌

 熊谷寺にて  春雨や 千手観音 ご開帳
          
          暖かや ご詠歌流る 熊谷寺
 
十楽寺にて   目に効くと 聞いて合掌 春地蔵
十楽寺子安地蔵

2014年3月1日土曜日

四国2回 7~11番 梅田発

平成26年2月28日

ー和尚の念持仏であるお大師様にお供えしている樒の花がほころびました。白く小さく、可憐な花です。和尚は、初めての経験です。香りが良いので、仏華としてまた青蓮華の代用として仏事にも使われるものですが、こんなに美しい花が咲くとは、知りませんでした。感動ものです。ー

樒の華
今回のお四国は第2回、まだまだお参りに慣れていない方が多い時期だ。なんば集合はないというので、早起きをして梅田に向かった。追加になった2号車なので、お客様も少なく23名。そうすると、添乗員は1名ということになる。難波に経由しないだけにスタートダッシュは良く、淡路SAには9時過ぎに到着。和尚としては、ゆっくりお参りしてもらいたいコースなので、ラッキーというもの。
1番霊山寺に立ち寄ってから、11番藤井寺へ。逆打ちで回ることにさせてもらった。1号車は順でいくとのことなので、札所で遭遇することはない。お客様には、早いがお弁当を摂ってもらう。行程的には、このタイミングがベストなのだ。開創1200年の記念行事の一環として、各寺院が工夫を凝らしているが、藤井寺はお大師様がご開帳だ。勿論、本堂天井の三十畳敷きの大龍にも感嘆の声が上がる。般若心経の声もたどたどしいので、しばらくはゆっくりと唱えることにする。10番切幡寺は、山登りだ。添乗員が、タクシーのオプションの希望を聞くと、僅かに2名のみ。こんなこともあるのだ。頑張って本堂にたどり着き、勤行。大師堂、はたきり観音と案内して、大塔に登ることに。石段途中の不動堂で小休止し、不動真言の練習。リズムが問題なのだ。大塔の足元から見下ろす吉野川は、いつもながら素晴らしい。緑の堤防が2本走っているので、その間が川と推測できるが、一見は水溜りが続いているようだ。麓の金山商会でお茶のご接待を受けて、9番法輪寺へ。実は、門前の「あわじ庵」に朝電話を入れて、名物の草餅を予約しておいた。
熊谷寺中門
本尊「涅槃釈迦像」がご開帳中、和尚も初めてお目にかかる。8番熊谷寺でも本尊「千手観音像」がご開帳。良い時期にお参りできたと、皆で大喜びだ。
7番十楽寺では、3団体が重なってしまった。本堂でお参りの後、「治眼疾目救歳地蔵」へ。呉からの団体が大師堂でお参りする間に、「救済」が「救歳」となって入る意味など説明する。「歳に関係なく救う」願いという。大師堂で打ち止めして、愛染堂に案内。和尚のペースでゆっくりお参りしたが、まだ16時前。立ち寄り先の「ハレルヤ製菓」でお菓子を楽しんでいただくには、充分だ。帰路は、高速道路が渋滞したが、迂回しながら19時半頃帰着。お疲れ様でした。合掌

  仏前の 樒の新芽 ほころびぬ