2017年11月29日水曜日

読売奈良 四国12回 大和八木発

平成29年11月26~27日

屋島寺の紅葉
上野や名張から八木、JR奈良、西大寺と廻るコース、始発から西大寺まで3時間ほど掛るようだ。確かに、和尚が乗った八木集合は7時50分、西大寺集合が9時なので、良く分かる。お客様は32名、和尚と初めてという方は5名ほど。日曜日とあって、高速道路はスムースで2回ほどの休憩の後、12時40分頃82番根香寺に着いた。紅葉の時期とあって、一般客の車も多いので、交通整理の係が待機しバスを山門前に誘導してくれた。牛鬼像が紅葉に包まれ、お客様の被写体となっている。山門から石段をまず下り、そこからは本堂まで、一気に上る。足の具合の良くない方も数人いるが、みんな頑張った。同じ五色台の中にある81番白峯寺へ。干支の守り本尊が揃っているので、自分の干支のお堂を確認しながら上り、下りにお参りをと勧める。崇徳上皇の白峯御陵がある寺で、「鳴けば聞く聞けば都ぞ慕はるるこの里過ぎよ山杜鵑」の歌に応えホトトギスが欅の葉でくちばしを巻いて泣き声を出すのを遠慮したという説話が伝わっている。いつもながら、「私の干支のお堂が見つからない」という方が何人か出てくるのが面白い。五色台を降りて79番天皇寺へ。崇徳上皇が46歳の生涯を終えられた時、この寺で遺骸を「八十場の水」に浸して安置したという。二条天皇が上皇の霊を鎮めるために建立した白峰宮の鳥居をくぐった中にある。15時半頃、80番国分寺へ。四国にある四つの国分寺の中では、土佐と並んで、かっての政治経済、文化の中心と納得できる境内である。寺では、弘法大師の幻の大日如来の再現に取り組んでいて、大師堂のお参りの後に、勧進の話がある。ようやく台座を取り捲く八頭の獅子像がほぼ完成し、いよいよ大日如来の製作に取り掛かるようだ。16時半、83番一宮寺着。線香、蝋燭は運心でお願いして、お勤め。地獄の釜音を並んで順に聞いてもらう。祠に首を突っ込み、耳を澄ますと、ゴーというかすかな音が聞こえるのだ。17時打ち止め、お宿は庵治観光ホテル。
志度寺五重塔
27日 7時45分出発、84番屋島寺へ向かう。ミステリーゾーンのある有料道路が、7月1日より無料になっていて、駐車料金のみに変更されていた。1番乗りで実にさわやか。源平合戦の図で「義経の弓流し」の解説をする。85番八栗寺へのケーブルで上る左側によもぎ餅のお店がある。実は、昨日皆さんの希望を聞いて予約を入れておいた。5個入り11個、3個入り9個をお参りの間に届けてもらう算段なのだ。また、ケーブルの中で流れる「いろは歌」を大合唱出来るように、昨日練習もしておいた。ケーブルは、ほぼ貸切状態なので、心おきなく歌わせて貰う。86番志度寺の境内の整備が進んでいる感じ。海女の墓の周りが、今だに丸太の柵で囲まれているのは、残念だ。こちらの方の整備を優先してもらいたいと思うのは、和尚だけではあるまい。87番長尾寺では、本堂の鴨居に刻まれた箒について話をする。仏弟子の「周利槃特(しゅりはんどく)」の話で「塵を払い、垢を除かん」と唱えながら箒でひたすら掃除を続け、ついに阿羅漢になったという。また、静御前の剃髪の寺でもあり、塚がある。88番大窪寺にお参りする前に門前の野田屋で昼食。結願の証を求める方が10人ほどだったが、昼食中に追加の申し込みがあり、添乗員が昼食そこそこに納経所に走る一幕も。本堂、大師堂とまわり、無事に結願。1番霊山寺にお参りして、帰路に着く。15時前に出発したが、淡路島を抜けると渋滞が待っていた。やむなく東大阪PAでトイレ休憩、八木到着は20時、最終は22時頃になるかも。結願の方おめでとうございます。合掌

長尾寺「周利槃特の箒」


 落紅葉 踏みしめ参る 根香寺や

 結願の お勤め嬉し 冬遍路

2017年11月7日火曜日

四国2回 7~11番 生駒発

平成29年11月6日

熊谷寺の鬼瓦

熊谷寺中門の多聞天
先月の第1回に続く2回目、前回ご一緒だった方がどのくらい乗られているかと思っていたが、43名のお客様中3割以上だった。8時20分集合で、淡路へ向かう。比較的高速道路もスムースで1時間20分ほどで到着、買い物忘れの為の1番霊山寺には11時過ぎで、良いタイミング。早めのお弁当を頂きながら11番藤井寺へ向かえるのだ。12時、藤井寺着。30畳敷きの大龍の図が外陣の天井に描かれている。13時過ぎから、10番切幡寺へアタック。タクシーのオプション利用者は16名、27名が山門までの800mをなだらかに上り、333段の石段を一歩一歩踏みしめる。和尚の頭から湯気が吹き出しているが、構わず読経、大師堂、はたきり観音、と廻り切幡の大塔へ案内する。途中にある不動堂でご真言の練習。お不動さんのご真言は、リズムが大事なのだ。大塔から眼下の吉野川を眺めるが、天気が良すぎて、霞がかかっている。9番法輪寺のお楽しみは門前のあわじ庵の草餅だ。売り切れる恐れがあったので、予約を入れておいた。5個入り400円、15セットが完売。8番熊谷寺は、奥行きが深く、雰囲気の大好きな札所。大門、多宝塔、中門、本堂の鬼瓦など見どころも多い。打ち止めの7番十楽寺に着いたのが16時15分、16時半以後は火の気を使わない事になっているので、本堂と大師堂の両方にお蝋燭、お線香などのご供養を先に済ませていただく。そして大師堂からお勤め。大師堂と本堂の間にある「疾目救歳地蔵」を案内する。かっては、納め札の裏に歳の数だけ「め」を書いて祈願していたのだが、今は、本堂で祈願のお札(200円)を手に入れて納めるように変更されている。そうなるとだれも求めに行かない。「救歳」が「済」でなく「歳」なのは、歳に関係なく救ってくれる意と説明して、皆でご真言を唱える。本堂から愛染堂と廻って打ち止めは16時45分。淡路HWOで休憩して生駒着20時頃。和尚は、先月22日に、庵で滑って転倒し左のあばら骨にヒビが入っていて、切幡寺の石段を気にしていたのだが、痛みもなく、お大師さまのお陰と感謝。天気にも恵まれ良いお参りとなりました。いつも思うのだが、和尚も奈良に住まいして30数年、奈良発のお遍路バスが、もっとも居心地が良い。お客様の雰囲気がとても良いのだ。合掌

 冬日和 三百三十三段の切幡寺