2015年5月24日日曜日

名古屋阪急 四国2回  名塩合流

平成27年5月23日

大日寺の水鉢の白蓮
愛知県岡崎方面からの四国遍路、名塩SAにて合流することにして、電車を乗り継ぎ西宮名塩駅からタクシーでサービスエリアに。10時を目途と思っていたが、早めに到着。ところがアシスタントは、既に到着済みで、驚いた。添乗員からの途中経過の報告では、10時半過ぎになる模様ということで、のんびりと待ちかまえる。バスが着いてトイレ休憩の後、10時40分に出発。お客様は36名。鳴門西でお弁当をpick upし、板野IC近くの発心堂に立ち寄り、追加の買い物タイム。名古屋方面からのバスが3台集結し、廻る順序など意見交換。結果、2台が逆打ち、1台が順打ちとなり、和尚たちは逆打ちの2台目となった。
ここまでに、1回目でどこまで習っているかを確認し、勤行次第の意味など説明していると、時間の経つのが早い。車中で、お弁当を済ませ、8番熊谷寺到着は13時。いよいよお参り開始だ。名古屋のツアーの場合2回目は、4番から8番の5ヶ寺となる。多宝塔や中門の四天王について説明しながら本堂へ。お勤めをしてみると、バラバラの感じがするので聞いてみると、正確に説明を受けていないようだった。改めて、「経頭」と「助」のポイントについて説明し、勤行。7番十楽寺の「治眼疾目救歳地蔵」にお供えする納め札に「め」と歳の数ほど書いて頂く。「歳」の字を使うのは、歳に関係なく救うとの意味が込められている。お大師さまは、役者顔の美男子だ。6番安楽寺は松本明慶作の仏様の宝庫だ。本尊薬師如来の眷族の話など説明に時間を取られるのはいつもの事。5番地蔵寺の樹齢800年の大銀杏は、緑一杯。皆で霊気をいただく。4番大日寺で、本尊大日如来のお姿など解説して、西国33観音を巡る。最初に目に飛び込んできたのが、修復を終えたばかりのお大師さま。大師堂に安置する前のお披露目期間にお参り出来たという幸運だった。打ち止めは16時55分。
立ち寄り予定のハレルヤ製菓は、間に合わないと思ったが、待っていてくれると云う。買い物を済ませ、一気に名塩SAまで走る。その間に、和尚は、夕べのお勤め、いろは歌の紹介、次回のお寺の説明などだ。名塩着19時過ぎ、お客様には、夕食のお弁当が付いているとか。和尚とアシスタントは、ここでお別れ。まだまだ長旅が残っている。お気をつけて。合掌

大日寺にて   水鉢に 小さく咲くや 白き蓮

2015年5月20日水曜日

四国5回 24~30番 生駒発

平成27年5月18~19日

神峯の霊水を組む遍路
土佐・修行の国のスタート。生駒から奈良の皆さん39名と8時20分に出発、近畿道経由で淡路島に向かう。枚方・高槻から1台、川西・宝塚から1台出ており3台の動き方の調整が必要となる。基本は30番からの逆打ちなのだが、奈良組は29、28、30番と初日は廻ることになった。
吉野川HWOで昼食、食事作法のあと乗務員はうどんコーナーへ。和尚はキツネうどんにチラシずし、さらにおでんと、讃岐うどんの定番メニューを選択。産直コーナーで虎杖(いたどり)を見つけ、3束購入。最近調理法を伝授された家内のリクエストによるものだ。虎杖は、関西では「すかんぽ」というようだ。高知道の19のトンネルを抜けると土佐の国、29番大日寺に14時過ぎに到着。このお寺はこだわりがあり、本尊大日如来は金剛界なので、その御真言をと云う。その旨、説明し「オン バザラ ダトバン」と唱える。28番国分寺は、土佐の苔寺とも云われる美しい寺。大師堂の左手に「断酒地蔵」が祀られている。説明はするも、誰も行かない。30番善楽寺では、大師堂の錀で、その打ち方を説明する。16時過ぎに打ち止めて、御宿の「南水」に。坂本龍馬の屋敷跡に建てられた御宿とあって館内は龍馬づくしだ。スタッフは近くの「オリエントホテル高知」泊だが、食事は御客様と一緒だ。お品書きがテーブルに置いてある。お手先「そうめん・豚肉と鶏つくねの陶板焼・鰹のたたき・食事(鰹の釜飯・吸物・香の物・水物<オレンジ・パイナップル>)」皿鉢料理「盛り合わせ<海老の旨煮・稚鮎甘露煮・昆布巻き・バイ貝の旨煮・鰆のマリネ・鰤子の含め煮・袱紗焼き・土佐の田舎寿司(茗荷)・刺身(黄肌鮪 ビンチョウ鮪)>」。超満腹だ。
19日 食事作法をしての朝食、出発は7時30分。残り2台の宿は郊外にあるので、今日は奈良組が先頭を走る。まずは27番神峯寺、空のペットボトルを用意するように伝えてあったので、霊水に行列ができる。26番金剛頂寺の本堂は、薬師如来を本尊とする本堂としては理想的はものと和尚は思っている。いつものように、日光・月光両菩薩になぞらえて夫婦の話をする。27番津照寺の石段は108段と和尚の本にも書いてあるが、数えると123段+3段だった。24番最御崎寺の大師堂の横には「一畑薬師」を勧請している。眼のお薬師さまだ。「め」を歳の数ほど納め札に書くようにと話しておいた。あわてんぼさんは、本堂の納め札箱に入れてしまったと反省しきり。お参りの後、室戸灯台に案内、展望位置より下にあるので、景観的には、珍しい。打ち止めは13時40分頃、弘法大師の修行の跡とされる「御蔵洞」をちらっと見学して帰路に。地元の学者の見解では、平安時代は海面すれすれで、とても修行の場ではあり得ないとのこと。行当岬の「不動巌」がそうではないかと云われている。日和佐、淡路南、淡路HWOと休憩して帰路に付くのだが、道中はお客様の持ってこられた「空海」のDVAを観賞しながら。生駒着19時35分過ぎ。雨の模様の予報だったが、お参り最中は、傘もいらず、良いお参りとなりました。またご一緒致しましょう。合掌

国分寺にて  皐月雨 土佐の苔寺 緑濃き

2015年5月17日日曜日

奈良フェニックス大学 お遍路の社会学

平成27年5月14日
講義風景

大和郡山城ホールにて開講されているシニア講座であるフェニックス大学において、今年も「お遍路の社会学」と題して1時間半ほど話をさせていただいた。この大学は、帝塚山大学村田教授が学長を努め、1年を通じて講座や実践活動、クラブ活動などを展開するユニークなもの。今年で3年目となる。村田教授とは、40年来の知人であるため協力させていただいている訳だ。ことしの受講生は80名ほど。
「お遍路の社会学」と題したのは、宗教的はことをお話しすると云うことはなく、お遍路を取り巻く雑学といったところなので、あえて社会学などと洒落ているつもりなのだ。
テーマは、多岐に及ぶが、お遍路の姿の意味するところ、遍路の語源、江戸時代の遍路、現在のお遍路事情、世界遺産への取り組み、いろは歌、般若心経アラカルトといった内容などだ。少し時間をオーバーしてしまった。和尚のお遍路本「ようおまいり」が21冊と良く売れて、署名に列ができた。「無財の七施 和顔施 沙門秀寛」と書かせていただくので、時間がかかる訳だ。
講義だけではなく「実践講座」として、秋に「1番から11番」までのバス遍路もセットしている。昨年は、実施当日の台風襲来で中止せざるを得なかったものだ。
将に、お遍路適齢期の受講生なので、実践講座も楽しみにしているところ。合掌

2015年5月15日金曜日

東予から讃岐へ 供養のお参り

平成27年5月11~12日

善通寺親鸞堂「鎌田の御影」
電通の先輩の菩提を弔う旅に運転手兼先達として、10日のオレンジフェリーで南港を出発。10日は大阪早稲田倶楽部稲雲会の吟行の日でもあり、会場も信貴山千手院ということで、気の張った一日だった。20時過ぎに乗船して、ゆっくりアルコールとお風呂を楽しんで熟睡。フェリーで朝食を摂り、60番横峰寺を目指す。有料の林道を登り、境内に入ると山一面の名物の石楠花の花が眼に飛び込んで来た。しかし、遠眼には美しく見えたが、近くに寄ってみると、花は盛りを過ぎて少し色あせている。ご住職も、盛りは過ぎたねと一言。山を下り、31番香園寺へ。大講堂で大日如来とご対面。ここの納経所で、32番用の記念の御影を頂く、勿論寺名も入ってないが、霊場会から脱退した為の応急処置ということで用意されているのだ。さもないと、表装した時に空白が出来てしまう。32番宝寿寺、33番吉祥寺とほぼ並んでいる。吉祥寺のご本尊は信貴山と同じく毘沙門天、山門横のお堂には、七福神の残りの六尊が祀られ、この寺のみで七福神詣も済ませることが出来るのだ。
34番前神寺は、本堂近くの二つのお堂が修理中。高速に乗り、35番三角寺へ。本堂前に小林一茶の句碑「是でこそ登りかひあり山桜」。36番雲辺寺のロープウエイ乗り場に着くと、お昼を廻っている、まずは腹ごしらえと、讃岐うどん定食。雲辺寺の本堂横にある「おたのみなす」に腰掛けて一願。ツアーの時には時間がないが、今回は脱線可能、大毘沙門天像に向かう。急な坂を登って、土台にたどりつくと、中は螺旋状に展望台、つまり毘沙門天の足元に繋がっている。その登り通路の壁面には88ヶ所の風景が切絵風に描かれ札所順に架けられている。この毘沙門天は、北の守護とあって、北を向いて瀬戸内海を見下ろしているのだ。37番大興寺は大師御手植えと云う巨木が石段に並んで迎えてくれる。天台、真言の両宗の道場でもあったので、大師堂は天台大師と弘法大師のお堂が本堂を挟んで左右に建つ。38番神恵院と39番観音寺は同じ境内に同居している。先客を避けて、どちらも大師堂から本堂と巡る。打ち止めは70番本山寺、本堂は国宝、仁王門は重文だ、本尊が馬頭観音といのも珍しい。いよいよ五重塔の大修理に入るとかで勧進の看板が立っている。朝早く上陸したお陰で11ヶ寺余裕でまわることができた。
御宿は、常宿の善通寺グランドホテル。隣接の「蔵の庄」で夕食時に、高松のカメラマン兼企画マンが訪ねて来られた。「お遍路米」の企画だ。少しアドバイスをさせていただく。幼馴染の日舞の師匠もやってきて、和尚の剣舞の映像を見て貰いチェックをお願いする。食後は、スナック「道」でのカラオケ大会。充実の一日でした。
12日 ホテルの朝食は止めて、朝うどんの店へ。75番善通寺へ。御影堂前で樫原法主が参拝客との記念撮影中。久し振りの御挨拶をさせていただいた。橫に親鸞堂、中に入らせていただき、「鎌田の御影」を拝ませていただく。親鸞聖人自刻の像なのだ。上人は、善通寺への御参りが叶わず、自らの像を奉納してもらったという。朝一番の広々とした境内はさわやかで、何とも気持ちの良い者だ。76番金倉寺は、弘法大師の甥とも姪の子とも云われる智証大師円珍の御誕生所。大師堂は正面が智証大師、向かって右に弘法大師、左に神変大菩薩の配置。台風接近ということか雨が降り出した。88番を目指す途中に「お遍路交流サロン」がある。ゆっくり見学し、眼の前の道の駅へ。トマトなど買い込む。今回の目的の一つは、88番大窪寺のご開張だ。今日が、50年振りの御開帳の最終日、先代ご住職も出仕されていて、数年ぶりの御挨拶。ご本尊薬師如来は、薬壺でなく水晶の法螺貝を持っている。厄難を吹き払うとの意とか。記念に水晶の法螺貝のお守りを購入(5000円)。帰路につくが、豪雨と濃霧、強風の中、必死でハンドルを握る。淡路島さえ抜ければ、人安心だ。ようやく雨も小ぶりになってきた。合掌

2015年5月1日金曜日

信貴山朝護孫子寺高野山開創法会

中門の広目天
平成27年4月30日

高野山開創1200年を記念して、信貴山が金堂で大般若法会を修する日だ。和尚も随喜僧の一員として参加させていただいた。8時に信貴山を出発し金剛峰寺へ。大広間正面の階段から上がり奥殿に通される。勿論、その階段も奥殿も初めてだ。一行は導師3名、職衆12名、随喜僧24名に生花真華流が9名。僧達は、奥殿で昼食の後、本坊大広間に集会。持仏堂前で記念撮影し、14時前に進列開始。金棒・会奉行の後に随喜僧、職衆、お導師と並び、蛇腹道から蓮池の太鼓橋を渡って中門より金堂に入る。随喜僧は先臈順なので、和尚は後ろから5番目(真華流は、蓮池手前で合流し先頭へ)
外陣は、バスで駆けつけた信貴山のご信者たちで満員だ。和尚の千手院大阪分院の7名は外陣の一番前に座っている。真華流の献華の後、法会開始。導師の三礼如来唄、奠供、散華、対揚、慶讃文奉読、大般若転読、般若心経、諸真言、至心回向とあっと云う間。導師の御礼挨拶、高野山よりの謝辞をもって退堂。
その後は、三本山に別れての信者さん達との記念撮影大会。終了後、導師を先頭に上臈順にて還列、金剛峰寺に戻り着替え。高野山からの記念品を賜り帰路に。信貴山着19時過ぎ。
一生に一度の晴れの日に加えていただき、大感謝感激の一日でした。合掌

    晩春の 開創法会 高野山

四国4回 16~23番 なんば発

平成27年4月27~28日

鶴林寺本堂
先日と同じコースだが、今回はなんばからの出発、お客様は34名。淡路の室津PAまで走るつもりだったが、吐き気を訴えるお客様がいて、垂水PAに緊急に入りトイレ休憩。次に「とくとくターミナル」で休憩しておまいり開始。京都からのバスとのからみもあるが、今日は難所をまわることとなった。車中でお弁当をいただきながら、23番薬王寺を目指す。12時過ぎに到着、いつものように本堂に上がりお勤め、大師堂の後は還暦坂を登って瑜祇塔へ。天気もよく、絶景だ。1時間弱のお参り、21番太龍寺までは40分ほど。14時発のケーブルに乗車、鶴林寺の三重塔も山越しに確認できる。鉄塔通過の際は大きく揺れるので、思わず声が出ている。下りは15時便。20番鶴林寺へは、50分ほどだが、16時過ぎには着ける。参道の入り口で添乗員が昇りの確認電話を入れると、掃除を終えているので、火の気は運心でと云う。何ということだ。16時半からは、火の気を自粛して「運心」としているが、16時のタイミングというのは初めてだ。背中に鶴のご朱印を受ける方も多い。
打ち止めは、17時前。気がつくと金剛杖が足りない。声をかけると、太龍寺ロープウエイのトイレに置忘れたらしい。電話をしてもらうと、無事発見。着払いで送ってもらうことに。お宿も分宿、般若心経のコピーは、「昴宿よしの」にお願いする。1部5円でやっていただける。
28日 7時30分出発。昨夜の阿波踊り会館で、またも優勝者が我々のお客様から出たらしい。今日は残り5ヶ寺、16番観音寺よりスタート。梵字の光明真言を襟に刷り込んでいただく方が3名。17番井戸寺は、護摩堂がご開帳。これも和尚は初めてのこと。「面影の井戸」で霊水を汲む。大師堂の前に建てられた供養の角塔婆の向きがおかしいと、本堂に伝えると副住職は、本堂に向けて正面にしているとの弁。やはり、大師堂の正面でないと奇妙に感じるものだ。18番恩山寺では、釈迦の十大弟子の尊像が居並ぶのが珍しい。19番立江寺、納経所にお願いして本堂に上がり勤行。先達輪袈裟の方が二人いたが、初めて本堂に上がったと云う。残念なことに、立江餅はお休み。
昼食は、ロイヤルガーデンホテル。食事作法は今回初めてだ。1時間走って、打ち止めの22番平等寺、嬉しいことに本堂、大師堂、護摩堂とご開帳だ。本堂の箱車などにも、感謝の奉納文が和紙にプリントされて置いてある。これも初めて気がついた。14時過ぎ打ち止め、ハレルヤ製菓に立ち寄って、帰路に。梅田着18時20分、なんば着18時35分。上天気にも恵まれて快適なおまいりでした。
合掌

 太龍寺にて  春風に 揺れるゴンドラ 太龍寺

          お遍路の 置忘れたる 杖ひとつ
 
 阿波路にて  早々と 泳ぐ阿波路の 鯉のぼり