2015年2月26日木曜日

四国7回 38~43番 生駒発

平成27年2月23~24日

17日発につづく今月2回目の足摺岬コース。関西からは最も遠いコースなのだが、和尚にとっては好きなコースだ。御客様はキャンセルがあったとかで、28名。バス車内もゆったりとしている。阪神高速が突如、通行止めの表示。事故のようだ。生田川で降りて、北神戸線経由淡路島を目指す。後報では、福原と湊川間の4台がからむ死者が出るほどの大事故。生田川で降りれたのが幸いで、長時間の足止めを喰うところだった。室津、吉野川、ゆーいんぐ四万十で休憩し、39番延光寺到着は15時40分、7時間を超える長旅だ。本堂、大師堂、目洗いの井戸と廻り、笈摺の背に亀の朱印をいただく方を納経所に案内する。本日はこの1ヶ寺のみ、30分ほど走り、「四万十の川遊び」に直行する。なにしろ全員が参加希望のためだ。3月末で休業とのことなので、和尚も久しぶりにお供する。河口に近いため、川の底は海水、上水は淡水と2層構造とかで、魚の種類も多い。2種類の漁法を見学し、「アカメ館」でお買いもの。和尚は、「宗田鰹」の入った卓上瓶を20本頼んだ。御好みの醤油を入れて1週間もすると「鰹だし醤油」が完成する。醤油を注ぎ足しながら、1年間は賞味できるというのだ。和尚の詩吟教室の生徒さんや分院のお参りメンバーのリクエストで20本の購入となった次第。最近の地元紙の報道では、調味料のランキングで日本で2位になったという。
お宿は「サニーサイドホテル」、いつもの皿鉢料理の夕食時に鳴子踊りのパフォーマンスがある。お客様が沸いたのは、添乗員がブロンドの鬘で登場し、一踊りしたからだ。彼は、私と同じように頭を剃っているのだ。楽しい一時の後は、露天風呂。空が澄み渡り星空が美しい。見ると飛行機が灯を点滅させながら東方に向かっている。
四万十川の投網漁
24 日 朝食は6時40分、食後のコーヒーを楽しんで、7時30分出発。朝のお勤めは短縮バージョン、10分で28番金剛福寺だ。山門前で記念撮影し境内へ。本堂、大師堂と廻り、大師堂左手の五輪塔や五智如来について説明する。さらにジョン万次郎像~展望台~椿トンネル~亀呼場~足摺灯台~田宮虎彦文学碑と岬を巡る。勿論、弘法大師ゆかりの七不思議もだ。岬を下り、土佐清水港の黒潮市場でお買いもの。40番観自在寺への約1時間半の行程中にお弁当。本尊、脇侍を刻んだ残りの霊木で「六字名号」の印判を作り、それが今、手拭いに刷られ病気平癒・厄除けのお守りとなっている。和尚の説明を聞いて数名の方がお買い上げのようだ。大師堂周囲の四国霊場のお砂踏みを済ませて、41番龍光寺へ約1時間走る。麓の風月庵のおまんじゅう、最中そして向かいの果物類が人気の的だ。同じ町内の42番佛木寺は弘法大師が唐の明州から投げた宝珠が届いていた所。「一稞山」の山号は其れに因んでいる。納経所前に、「御接待です」とミカン箱が置いてあった。打ち止めは43番明石寺。山門にかかる弘法大師の漢詩を解説し、一吟披露。打ち止めは15時12分。石鎚山、吉野川のハイウエイオアシスで休憩。吉野川では、徳島ラーメンに挑戦。和尚には、少しこってりし過ぎかも。なんと徳島道でも大渋滞、故障車で対面交通が、交互通行となっているのだ。結局22時頃生駒到着。お疲れさまでした。
帰路に、般若心経の解説やいろは歌の指導。添乗員がかけた林覺乗師の「おかげさま」の法話DVDがとても良かった。合掌

 足摺温泉郷にて  春の夜や 航跡仰ぐ 露天風呂

佛木寺の紅梅

読売奈良 四国3回 12~15番 香芝SA

平成27年2月22日

国分寺本堂
11日の第2回につづく第3回、同じように香芝SAから合流することになった。お客様は30名、顔馴染みの方も多い。朝から小雨交じりのお天気で、予報では大荒れで春一番の可能性もあるとか。
淡路島の室津PAで休憩し、13番大日寺へ向かう。本堂に貼りつけられていた「橫綱大鵬」の千社札も、雨風に打たれ、文字が読めなくなってしまった。「幸せ観音」にカメラを向ける方も多い。12番焼山寺に向かう車中でお弁当、丁度良い時間だ。麓の「へんろ駅」でマイクロに乗り換えて10数分で頂上の駐車場へ。奥に年末来という残雪の塊が目につく。樹齢数百年の老樹が散在する境内を後にして山を下る。衛門三郎の終焉の地である「杖杉庵」の前でマイクロが止まってくれるので、写真タイムだ。へんろ駅にある「すだち館」で文旦を2個購入(300円)、夕食後のデザートのつもり。
1時間弱で14番常楽寺に。梅がようやくほころび始めたところだ。心配していた雨も、阿波路に入ってからは持ち直し、傘を使うこともない。本尊弥勒菩薩は、お四国で唯一。弘法大師とご縁のある未来佛であることを解説する。次の札所までは、約800mの歩き遍路。その15番国分寺は、曹洞宗のお寺で本尊は薬師如来。新築の大師堂を見て「前はなかった」と驚く方も。打ち止めは15時50分。もう1台のバスに先行され、大師堂から本堂へと廻る1日だった。香芝SA着19時過ぎ。合掌

 焼山寺にて 春浅し 衛門三郎 杖杉庵

2015年2月19日木曜日

四国7回 38~43番 生駒発

平成27年2月17~18日

観自在寺の白梅
四国最南端の足摺岬から伊予路に入るコース。和尚は、生駒から8時20分に添乗。御客様は29名とバスも余裕がある。他に阪急から2台、奈良組の我々が最後尾を務めることになる。淡路島の室津PAで休憩、吉野川SA、そして高速を降りて「ゆーいんぐ四万十」で3度目の休憩をとって、ようやく39番延光寺に到着だ。寺の池に住んでいた赤亀が、行方不明になり、龍宮城から亀を背負って帰って来たと伝えられる。高さ33cm強、口径23cm程のもので、かっては高知県議会の開閉会の合図の鐘として使われていたとか。20番鶴林寺の鶴の朱印とこの寺の亀の朱印を背中に並べて押してもらうのが人気だ。本日のお参りはここまで。四万十川の舟遊びを楽しむ方が25名ほど。基地となっている「アカメ館」も3月一杯で休業という。お宿は、いつものサニーサイドホテル。さわち料理に仲居さん達の鳴子踊りが楽しい。温泉に浸かり長旅の疲れを癒す。
24日、6時40分に2台合同での食事作法。7時40分出発し、38番金剛福寺に。アッと云う間に着くので、朝のお勤めも短縮バージョンだ。門前で記念撮影の後、境内に。きれいに整備された境内に感嘆の声が聞こえる。お勤めの後に、五智如来についてお話する。それから岬の散策だ。ジョン万次郎像から展望台、椿トンネルから足摺燈台と七不思議を説明しながら巡る。合計1時間のお参りだ。岬を打ち戻り、土佐清水港の黒潮市場にお立ち寄り。鮪のかぶと煮が人気で、和尚もひとつ購入。いよいよ伊予の国だ。40番観自在寺は平城天皇ゆかりの寺、天皇の剃髪塔もある。白梅が満開で、美しい。大師堂の廻りの「お砂踏み」を一列になって勤め、41番龍光寺に向かう。この間で、昼食。参道の「風月庵」に声を掛け、お茶と試食のおまんじゅうを頼んでおく。パラパラと雨がきたので、本堂の軒下に入って勤行。しかしすぐ止んで青空に。42番佛木寺は、同じ三間町とあってすぐそばだ。山門が堂々として立派。藁ぶきの鐘楼も風情がある。大師堂の脇にある小堂には、かって弘法大師が本尊や脇侍2体を彫られた残材をお祀りしている。43番明石寺へは、かっては山越えで時間がかかったが、高速の開通のお陰で、約30分だ。納経に時間がかかることで知られているお寺なのだが、駐車場に着くと2のバスが停車している。これは、時間がかかると覚悟。山門に架けられた釋空海作として名高い漢詩を説明し、一吟披露。「三寶鳥」と題がつけられているが、正確には「後夜仏法僧鳥を聞く」が正しい。御宝号を七遍唱えて打ち止めだ。納経の終わるのを待って帰路についたが、時間短縮のため、休憩回数を減らすことに。吉野川SA、淡路SAの2ヶ所にしてひたすら走る。ドライバーさんの頑張りで、生駒着21時15分。今回和尚は、買い物ツアーとなってしまった。「鮪のかぶと煮」「宗田鰹しょうゆ」「ダバダ火振り(栗焼酎)」「文旦」等々だ。合掌

 観自在寺にて  白や紅 梅見を兼ねる 遍路かな

 足摺岬にて   春風や 海原はるか 万次郎

金剛福寺の池

2015年2月13日金曜日

読売奈良 四国2回 7~11番 香芝SA

平成27年2月11日

切幡寺の紅梅
寒波の隙間の建国記念の日、気温は10度を超える予報だ。伊賀上野~名張~榛原等を経由するコース。桜井~八木のルートからも1台。和尚は添乗員と相談の上、香芝SAから合流することにした。そこで、お弁当を積み込み、トイレ休憩と云う。ネットで、SAに勤務する人達の出入り口を見つけ、早めに出発。少し道に迷ったが、散歩中の方に教えて貰い、余裕を持って到着。39名のお客様と四国へ向かう。車中で、勤行次第の内容の説明や作法の確認を行う。淡路島の緑PAでトイレ休憩中に、桜井組に先行されてしまったので、お参りの順番を変更、7番十楽寺を目指す。本堂と大師堂の間に「治眼疾目救歳地蔵」があるので、納め札の裏に「め」を歳の数だけ書いておくように薦める。「救済」でなく「救歳」としているのは、「歳」に関係なく救済する意味とか。愛染堂にも案内して、昼食を摂りながら11番藤井寺に向かう。臨済宗妙心寺派のお寺で、重文の薬師如来や本堂外陣天井の30畳敷の「雲龍図」で名高い。「白龍弁財天」も拝んで、10番切幡寺へ。「女人即身成仏の寺」だ。麓の金山商会からタクシーに分乗して境内近くまで進入。本堂前の紅梅が数輪花開いている。本堂、大師堂、はたきり観音、北向き観音(女人即身成仏の千手観音)と廻り、切幡の大塔(重文)に案内する。石段の途中にある不動堂で小休止、不動明王のご真言のお稽古だ。大塔まで上がると、眼下に吉野川の雄大な景色が広がる。二本の緑の平行線が堤防で、その中が川なのだが、溜池が続いているとしか見えないのが、面白い。金山商会でお茶の御接待、和尚は護摩用のお線香を購入。9番法輪寺の御本尊は涅槃釈迦像。お釈迦様の入滅時は、右脇を下にして、西を向き北枕だったと説明。門前の「あわじ庵」に電話を入れておいたので、名物の「草餅」や「芋餅」を取り置いてくれていた。売り切れを心配していたが、一安心。打ち止めは、8番熊谷寺。御詠歌の流れる中、多宝塔、中門の持国天、多聞天を説明して本堂へ。本尊千手観音のお写真と梵字のご真言が置いてある。石段を上って大師堂へ。丁度眼の高さに本堂の鬼瓦が迫る。2頭の龍が絡み合う鬼瓦を写真撮影する方も多い。打ち止めは16時前。阪神高速の神戸付近が大渋滞だ。ドライバーさんの判断で中国道に走る。これが大正解、スイスイと走れ香芝SAに19時前到着。2月22日の第3回での再会を約してお別れ。合掌

 切幡寺にて  紅梅の 匂ひ微かに 切幡寺

2015年2月9日月曜日

読売奈良 西国2回 2~4番  榛原発

平成27年2月6日

施福寺の弘法大師御髪堂
伊賀上野方面を経由して榛原駅から3ヶ寺を廻るコース。天気予報通り、朝からシトシトと小雨が降っている。和尚は、榛原から添乗。お客様は43名と満員だ。8時に出発し、4番施福寺に向かうが、香芝SAでトイレ休憩。和尚と四国で一緒だったと声をかけて下さる方も結構いらっしゃる。10時前に槇尾山の麓に到着。呉々も無理をしないように念を押し、杖をお借りして登り始める。雨で足元が不安なので、慎重にならざるを得ない。結局3名ほどが、途中で諦めてくれたようだ。先日来、本堂の改修工事がなされていたが、終了して本尊御開帳だ。お勤めの後、お薦めすると半数近くの方が、内拝することに。今までと違って、全ての仏様が厨子からお出ましで、その迫力にびっくり。
全身の和尚もお姿を拝見することはなかったので、説明をしながら和尚も大感動だった。正面に、大きな本尊弥勒菩薩、向かって左手に西国本尊千手菩薩、右手に文殊菩薩。さらに左手奥に大きな「方違観音」、右手奥に、今まで弥勒様と背中合わせだった「馬頭観音」の配置。立体曼陀羅だ。
さらに、伝教大師、弘法大師、不動明王等々。堪能させていただいた。(拝観料500円)
山を降りる頃には、小雨も上がりうっすらと空も青くなってきた。相変わらず、観光センターの「柿の葉ずし」が良く売れて、すぐ売り切れに。草餅も評判だ。納経に時間がかかり、出発できたのは12時。紀三井寺の麓にある昼食会場「はやし」まで1時間ほど、遅いお昼となってしまった。食事作法をし、お参り出発は14時と告げる。和尚や添乗員、乗務員の昼食は「カツカレー」。辛口のお味で、大満足。
紀三井寺の石段も結構きつい。紀伊国屋文左衛門のエピソードから「結縁坂」とも云われている。納経所を覗くと副住職の前田泰道師がいらっしゃるので、御挨拶。前田孝道貫主もお元気と伺った。もう10年ほどお目にかかっていない。お参りの後は、大観音に案内する。松本明慶作の12mほどの十一面千手観音だ。寄木造りの立像としては、最大級だ。御真言を唱え、奥の階段を登り、回廊へ。丁度、お顔の高さに円窓が三方にあり、正面と横顔を拝することができる。上天気になって新和歌の浦の景色も素晴らしい。最近は、拝観は無料となり、回廊に上がるのも100円となった。
15時頃、3番粉河寺に向かう。国道24号線が渋滞し、思ったより時間がかかってしまった。門前の駐車場に着くと、トイレが新築中で、今までの古くて旧式のトイレが生まれ変わっている。国体に合わせて、行政が公衆トイレの改善に取り組んでいるとのこと。月末から供用開始。広い境内を、案内をしながら本堂へ。御参り後、内拝希望を聞くと10名弱の方が手を上げたので、案内することに。本尊は絶対秘仏だが、左甚五郎の「野荒らしの虎」や「護摩壇」など見るべきものも多い。打ち止めは17時。1時間半程で榛原到着。ここで和尚は失礼させていただいた。合掌

 施福寺にて  春雨や 本尊開帳 有難し

2015年2月1日日曜日

高野山の名宝展

平成27年1月30日
孔雀明王(図録より)
図録の表紙

あべのハルカス美術館で始まっている「高野山の名宝展」に行ってきました。高野山開創1200年の企画で、目玉は運慶作「国宝・八大童子像」全て揃って拝観出来ること。お迎えは「萬日大師」、このお大師さまは、お顔を左に向けているのが特徴。16時過ぎに入場したのですが、思っていたより空いててゆっくり楽しませていただきました。空いていたのは、そのタイミングで高野山の僧侶による「声明」のパフォーマンスがあり、そちらに多くの人が引きつけられていた為かも知れません。3部構成で、1部は「大師の生涯と高野山」、2部は「高野山の密教諸尊」、3部は「多様な信仰と宝物」。快慶作の「孔雀明王像」など重文がぞろぞろという約50点、ぜひ足をお運びください。
3月8日まで開催。
高野山僧侶による声明