2014年9月25日木曜日

四国3回 12~15番 なんば発

平成26年9月23日

杖杉庵の弘法大師と衛門三郎像
なんばから44名のお客様と阿波路へ向かうのだが、遅刻された方がいて出発が少し遅れた。秋分の日とあってか、マイカーが多い。今回は、歩け歩けのコースだ。山登りではないが、駐車場から結構歩くのだ。車中で、早めの昼食と摂って頂き、12時より12番焼山寺へ向かう。麓の「へんろ駅」でマイクロ2台に分乗して、山登りを15分ほど。1km少し登ると「杖杉庵」がある。遍路の元祖と云われる衛門三郎終焉の地である。弘法大師が墓標として突き立てた金剛杖から根が生えて大きな杉に生長したところからの命名。現在の杉は2代目と云う。境内には、跪く衛門三郎の肩に手をかける弘法大師の像がある。焼山寺駐車場から境内まで、右手に十三仏と慈母観音像が立ち並ぶ。
その参道の入り口には、大きな布袋様が迎えてくれる。境内に入ると樹齢数百年の巨木が林立し、独特な雰囲気を醸し出している。正面に虚空蔵菩薩を祀る本堂、右手に大師堂そして左手に三面大黒天堂と云う配置だ。「へんろ駅」に戻り、「すだち館」でお菓子のご接待。和尚は、鳴門金時とすだちを求める。愛犬が、蒸し芋が大好きなのだ。14時15分、13番大日寺到着。韓国伝統舞踊の国宝級の踊り手が、ご住職だ。先代住職が逝去の後、一人息子が父の後を継ぎたいと云うので、成長するまで彼女が住職になる決心をして修行されたエピソードは、知る人ぞ知る。14番常楽寺の近くでバスを降りて、歩く。本堂前の「アララギ大師」にカメラを向ける方も多い。大師堂前に建てられた角塔婆の「不闕日々影向 処々検知遺跡」の言葉について説明、15番国分寺に向かう。この間800mは、全くの歩き遍路、途中にある「八祖大師堂」で皆の揃うのを待って、「真言八祖」について解説する。国分寺のご本尊は薬師如来、脇侍の日光・月光菩薩をたとえに「女性は太陽」の話をさせて頂く。大師堂は開創1,200年に合わせて新築されたもの。打ち止めは16時30分。
帰路の車中で「いろは歌」の説明と歌の練習。85番八栗寺のケーブルで、大合唱しようというのが和尚の魂胆なのだ。淡路HWOまで2時間少々、阪神高速は渋滞情報だ。ドライバーさんは、迂回して時間短縮を図ってくれた。梅田20時前、なんば20時15分過ぎ。お疲れ様でした。合掌

 焼山寺にて  秋の風 すだちの里や 焼山寺


西国1回 青岸渡寺 なんば発

平成26年9月22日

熊野那智大社 本殿
なんばから42名のお客様と青岸渡寺に向かう。飛び石連休の間なので、渋滞を心配したが、比較的順調に走ることができた。立ち寄り先の中田食品では、各種の梅酒や梅干しの試飲・試食のお薦めと共に、「ギャラリー梅園」を紹介する。那智かまぼこセンターで、御線香・蝋燭のpick upし、那智の滝へ。雨が降っていたとかで、石段が濡れているので滑り易い。「飛龍神社」と書いて「ひろうじんじゃ」と読ませるのも面白い。那智の滝の瀧口は三筋に分かれているのが特徴で、写真を見ればすぐ判る。いよいよ、青岸渡寺のお参り。杖を借りることを薦めて石段を登り、青岸渡寺と那智大社への分岐点で集合、青岸渡寺から那智大社と一方通行でのお参りの仕方を説明する。お参りの後、ご住職から法話をいただいて、45分後の出発と伝える。和尚は、那智大社もお参りして、バスへ戻り、観光センターで「黒飴ソフト」を頂く。これは、お薦めの逸品だ。15時15分に出発できた。「ちかつゆ」に着く前に夕べのお勤めを済ます。A-COOPもあるので、お酒類も売っているから、「精進落とし」を考えてのこと。和尚は、事前に予約していた「牛肉巻きずし」で夕食を摂る。紀ノ川SAで休憩して、なんば着20時半頃。お疲れさまでした。合掌

 那智の滝にて  秋高し 三筋の瀑布 那智の瀧

 青岸渡寺にて  秋風や 熊野古道 八咫烏

           秋風や ご詠歌流る 那智の山

2014年9月19日金曜日

四国52~60番+四国へんろ展+四国霊場先達大会

平成26年9月16~18日
泰山寺の宝冠不動明王

18日に松山にて四国霊場公認先達大会が開催されるのに参加するついでに、札所巡りと四国へんろ展(伊予)の見学もやってしまおうと、計画をたてた。先達仲間総勢4名、和尚の愛車で16日のフェリー利用。大阪南港22時出港、サロンで一杯と足を運ぶと、高野山の仲間とバッタリ。先達大会の前に札所巡りと考えは同じだ。仲間は日本酒、和尚は芋焼酎と歓談しながら痛飲。お風呂に入ってバタンキュー、着岸30分前のアナウンスで目覚めた。60番横峰寺に向かう途中で、鮭の朝定食。山道を登るが、降りてくる車が3~4台、和尚達より早くお参りを済ませた人達だ。納経所で、へんろ展の前売り券を購入。59番国分寺は手洗い場もトイレも新調され、見違えるばかりだ。58番仙遊寺は、2台のバス遍路で大賑わい。下山途中で、バスと遭遇。バスが少し下がれば離合できると合図するのだが無視され、やむなく延々とバックする羽目に。57番栄福寺、56番泰山寺と廻り55番南光坊へ。ここでもバス遍路と遭遇だ。54番延命寺を打って「得得うどん」で昼食、サービス定食の「親子丼+うどん」で500円也、しかもコーヒーは無料だ。今治から松山へ海岸線を走る。突然、左から軽自動車が飛び出し、一気に追い越し車線の和尚の前に。急ブレーキを踏んで、衝突は回避できた。ばつの悪そうな顔のドライバーは若い女性、危ない所だった。へんろ展の会場は松山市城山公園内の県立美術館、日頃和尚が説明はしているが、拝見したことのないお宝が、多く展示されている。浄土寺の空也上人像、太山寺の六人の天皇が即位に際し奉納した十一面観音の一つ、そして円明寺のマリア観音etc.堪能させていただいた。まだ時間があると53番太山寺に向かう。さらに52番円明寺へ。先に納経をお願いして、ゆっくりお参り。「いろは歌」で打ち止めして17時。お宿の道後温泉・宝荘へ。宿でホッと一息ついた。今日は、前述のように急ブレーキを踏むことが二度三度、いずれも女性ドライバー。どうも伊予の女性ドライバーと和尚の相性は良くないようだ。
夕食も、またまた鯛が中心だ。

 宝荘にて  秋風や 子規の詠みたる 三津の鯛

霊場会伊予部会の若手僧侶による和太鼓演奏
18日 信貴山千手院は先達大会の参加者にティッシュペーパーのご接待を毎回続けている。今回も7時半から行動開始。ところが和尚は、納経帖を円明寺に置き忘れたことに気がついた。慌てて車を走らせる。本堂、大師堂と見て回ったが、見つからない。納経所に尋ねると、チャンと保管してくれていた。冷や汗の一時だった。
ティッシュ配りを終え、久しぶりにお会いする先達仲間との交歓のあと、10時開会。慰霊法要、表彰式が午前中。午後の部の冒頭は、伊予部会若手僧侶の和太鼓演奏。これは、見事でした。良く練習されているようで、息もぴったり。お目当ての特別講演は豊山派管長、総本山長谷寺化主の加藤精一猊下、演題は弘法大師のおこころを慕うー「三教指帰」から「秘蔵宝鑰」へ。和尚は、千手院の「多聞会」に時間を頂いて話をさせていただいているのだが先日までは「三教指帰」を今は、「秘蔵宝鑰」をテーマにしている。我が意を得たりというところだ。24歳、処女作の「三教指帰」から57歳、空海思想の完成品という「秘蔵宝鑰」に共通した思想が流れ、若木が大木に生長するが如くという。また「比較思想体系=十住心思想」という解説や「弘法大師の教えには全てが含まれている」と老婦人が語ったという若い頃の思い出話など、時に会場を笑いに包み時間の経つのを忘れさせる講演だった。15時、会場を出発。ひたすら走りに走って、19時過ぎ難波。お疲れでした。合掌

2014年9月16日火曜日

高野山 お礼参り

平成26年9月15日
奥の院 無縁塚

信貴山千手院大阪分院を支えてくれている女性軍3人ともに、高野山に向かった。目的は大きくは二つ、26回目のお礼参りの納経と、こんにゃく祭りに使う材料を求めてのこと。まずは中腹の「こんにゃくの里」に立ち寄り、相談。ゆでたてのこんにゃくを試食、生芋100%手造りと云うだけあってこれはおいしい。10月18日のこんにゃく祭りに合わせて、50丁送ってもらうことにした。ゆず味噌もあったが、味噌はやはり讃岐から取り寄せることにした。連休とあって参道は車が数珠つなぎだ。奥の院に向かい、ゆっくりとお参り。いつもお世話になる「中本名玉堂」でお昼をいただき、護摩木を5座分購入する。車を預けて、金剛峯寺を内拝。仲間の二人が高野山参与会のメンバーなので、同伴者として拝観料無料の上に、御線香の記念品まで授かった。中本名玉堂に戻り、コーヒータイム。それから波切不動の南院へ。一人が、こちらにご供養をお願いしているのだ。内拝させていただいて、またまたお線香のご接待。有難いことです。バスに添乗してお客様と一緒にお参りする事は多いのだが、こんな風にマイペースでお参りできることはあまりない。充実した敬老の日となりました。合掌

       奥の院 車椅子押す 敬老日

西国1回  青岸渡寺 生駒発

平成26年9月14日

青岸渡寺の清浄水
今月からスタートする西国巡礼、連休の中日の出発。第1回なので、お客様は始めてお会いする方ばかりと思っていたが、昨年お四国でご一緒だったと云うご夫婦に声を掛けられた。2回目の西国巡礼に挑戦とか。阪急から6台出ている。生駒を8時20分集合にてまずは田辺の中田食品を目指す。紀ノ川SAまでは順調だったが、有田~広川は7kmの渋滞表示。中田食品到着は12時前となった。いろいろな梅酒の試飲も楽しんで頂き、「ギャラリー梅園」の見学もお薦めする。平山郁夫画伯の熊野古道の作品など展示、添乗員も知らなかったほど、知られていないが見事な物だ。2時間程中辺路を走り、那智山の麓にある「かまぼこセンター」へ。線香、蝋燭をpick upして、いよいよ那智の瀧だ。130段の石段を降りて記念撮影後、青岸渡寺に向かう。石段は465段。お寺から那智大社を廻るコースを説明して、本堂でお参り。ご住職にご挨拶、先日の先達研修会にもお顔を見せて頂いた。お参り後45分で集合の声を掛けて、駐車場へ。いつもの「黒飴ソフト」で一息、お客様にも人気だ。青岸渡寺を出発できたのは、16時40分頃、いつもより1時間遅れだ。中辺路の「ちかつゆ」で休憩だが18時をまわり「Aコープ」は既に閉店、開いているお店もあるので、不便は無い。それからの高速道路が大渋滞、いつも渋滞する所なのだが、今日は連休のせいもあって20km渋滞だ。休憩も、いつもより手前の湯浅SAとなる。添乗員が、生駒から各地への終電を確認するほどの遅い時間となった。生駒着22時55分、西大寺、JR奈良で有りるお客様も終電には間に合うそうだ。「これから何度かお供することになるでしょう」とお別れ。合掌

 青岸渡寺にて  子供らの 声がはじける 秋連休

 

2014年9月11日木曜日

四国9回 44~53番 生駒発

平成26年9月9~10日

岩屋寺の拝殿(後ろの岩山がご本尊不動明王)
生駒集合8時、24名のお客様と松山へ向かう。24名というのは、アシスタントが付くギリギリの人数。約半数ほどが和尚と一緒だった方だ。明石方面からもう一台だが、1時間ほど先行している。今回は10ヶ寺なので、行程的に悩ましいが、初日はやはり、45番岩屋寺と44番大寶寺のハードなところを打ってしまうことにする。松山郊外の砥部焼陶芸館を出発できたのが14時丁度、2ヶ寺まわるのがやっとという時間だ。バス遍路では最大の難所である岩屋寺は30分は登ってもらわなければならない。麓からの遥拝を選択する老婦人の納札とお賽銭を預かる。早稲田の先輩であるご住職を訪ねて納経所を覗いたが、残念ながらお出かけ中だった。麓の「一休館」でご接待を受け、出発できたのが16時。44番大寶寺も結構ハードなのだが、岩屋寺を済ませるとそうでもないと感じられるのが不思議で面白い。駐車場近くの「すごうさん」で一服、和尚の遍路本「ようおまいり」が4冊お買い上げ、「無財の七施 和顔施 沙門秀寛」と書かせていただいた。17時過ぎ、お宿の道後温泉・ホテルルナパークへ向かう。夕食は、鯛釜飯、かぶと煮、お刺身と鯛ずくし。それもそのはず、正岡子規の句に「秋風や 高井のていれぎ 三津の鯛」と詠まれるほど鯛は名高いのだ。ちなみに「ていれぎ」というのは、48番西林寺の前を流れる内川に自生する水草で、香りが高く、刺身のツマとして珍重されるものとか。夕食後、明石組の先達らに声を掛け、「坊っちゃん湯」近くの地ビールの店でじゃこ天を肴に歓談。
10日は、残り8ヶ寺。明石組と調整して、和尚らは53番圓明寺~52番太山寺~51番石手寺と打つことに。圓明寺は、左甚五郎の龍や大師堂の屋根瓦の意匠、マリア観音など見どころの多い札所、本堂の柱に掲げられた看板「即滅無量罪 現受無比楽」について解説する。52番太山寺は駐車場から500mほど登って本堂、豊後の真野長者が「一夜建立」してから3度目の建立で、鎌倉時代の国宝である。参道は、まるで森林浴だ。鬼ヤンマが眼の前をかすめびっくりさせられる。大師堂から聖徳太子堂とまわり、「一畑薬師」へ案内する。出雲から勧請した眼のお薬師さんだ。51番石手寺は、松山で最も有名な札所で、観光スポットでもある。国宝の仁王門をくぐり、重文の三重塔をバックに記念撮影。本堂~大師堂~宝物館~釈尊の庭と案内する。宝物館の目玉は「衛門三郎再来の石」、「安養寺」から「石手寺」と改名した縁の石なのだ。気がつくと11時前、慌てて47番八坂寺へバスを走らせる。お弁当屋さんと待ち合わせの時間だ。八坂寺と46番浄瑠璃寺を打って遅めの昼食。お客様から石手寺に菅笠を置き忘れたとの声、写真屋さんに電話をして探してもらい納経所で発見。打ち止めの50番繁多寺に届けてくれるという。感謝、感謝。48番西林寺、49番浄土寺、50番繁多寺とまわり、打ち止めは15時。繁多寺では、興教大師についてお話をする。「ハタダのお菓子館」に立ち寄り、石鎚山系の伏流水をペットボトルにいただく。
徳島道を走行中に、1時間ほど前を走っているはずの明石組のバスが路肩に停車し、交通整理がされているのに気がつい。何らかのトラブル発生の模様。電話で確認すると後続のバスに接触され、エンジントラブル。バスの乗り換えなど大変だった様子。幸い、怪我をされた方はいない。生駒着21時。さらに西大寺やJR奈良へ帰るお客様をお見送り、お疲れ様でした。合掌

  太山寺にて   太山寺 羽を光らせ 鬼ヤンマ

2014年9月8日月曜日

西国三十三所 第10回先達研修会 

平成26年9月8日

吉原忠雄氏の講演
新阪急ホテルにて、11時から第10回の西国先達研修会が開催された。今までは、札所会の先達委員会が取り仕切ってきたのだが、今回から云わば分会が交替で取り仕切ることになったとのこと。今回は1組、つまり1番から4番札所の担当と云うことらしい。札所会の会長も、1番から13番石山寺の鷲尾貫主に交替だ。開会のご法楽は2番紀三井寺の前田孝道貫主のご先導。和尚は、電通時代に何度もご縁を頂いていたので、杖を頼りにされている姿に時の流れをしみじみと感じさせられた。開会のご挨拶は、前会長の1番青岸渡寺のご住職。いつもご法話を頂いている。講演は、大阪大谷大学非常勤講師の吉原忠雄氏、美術史の専攻で大阪の仏像などの専門家だ。講演は、西国札所の内、大阪の4ヶ寺の本尊についてのお話だ。仏像の「材料、技法、美意識にも歴史あり」という言葉に妙に納得。4番施福寺、5番葛井寺、22番総持寺、23番勝尾寺の仏像について映像を駆使して、その素晴らしさを解説いただいた。仏像を美術品として調査、分析されている方なので、その視点が和尚には新鮮だった。後は、いつもの特任大先達への昇補状授与と記念品の福引。相変わらず和尚を含め、仲間には素通りだ。今回からの新機軸の一つが担当の1組の住職の一口法話、4番施福寺のご住職の法話だ。「妙法蓮華」慈悲の道は華の道という、観音様が持つ蓮華にまつわるお話だった。閉式後は、新阪急ホテルの豪華なお弁当を頂いて解散。久しぶりに顔を合わせた先達仲間と別れがたく、近くの関西文化サロンに誘って夕刻まで歓談。楽しい一時だった。平野の信貴山千手院大阪分院に戻ると、素晴らしい中秋の名月が迎えてくれました。合掌

 中秋の 月が微笑む 帰り道

2014年9月7日日曜日

信貴山 「やすらぎ会」

平成26年9月6日

第20回 信貴山やすらぎ会が、本山千手院で開催された。大阪分院に集う先達仲間5名と参加。王寺駅集合9時15分、和尚の車で登るため5名が定員一杯なのだ。講演の講師は、作家で高野山真言宗僧侶の家田荘子さん、「この世に生まれ、生きて、生かされて・・・・」あと一歩前へ踏み出したいあなたへーというタイトルの演題だ。彼女は、お四国の先達としても知られていて、今日のお話もその「歩き遍路」の実体験に基づくものだ。お話を聞いていて、さすが作家と感じたのは言葉の美しさだ。修飾語というのか、言の葉の妙と云うのか、真似は出来ない。歩き遍路でのエピソードを語りながら、弘法大師の教えを織り交ぜ、200人を超える参加者を惹きつける。和尚的に心に残った言葉は、「背暗向明」と「悟りは自らを知ること」。高野山真言宗の布教師として全国を飛び回っている彼女の主テーマだと感じた。山岳行者と云う一面もあり、「つなぎ歩き遍路」を9年、恐れ入りました。あっという間の90分、本堂に上がり大般若祈祷と戒壇めぐりの後、バイオリンの演奏。千手院で得度をした演奏者の笠井玉喜さんは、休日を利用してボランティア演奏を続けている。演奏会に足を運べない方達への出前演奏だ。これも素敵な菩薩行。昼食時もBGM演奏、至福の一時を過ごし下山。会場では、思いもかけぬ顔見知りの先達仲間にも遭遇、世の中本当に狭いものですね。さて、今日の仲間の一人が、いよいよ四度加行に入ります。真言宗の僧侶となるためには100日の行が必須なのです。和尚の如法衣(袈裟)を貸しました。その行中は身に着ける物の素材は純綿に限るのです。それは、和尚の高野山大学加行道場「大菩提院」で使用した物、再度の登板に喜んでくれているでしょう。合掌

2014年9月1日月曜日

読売奈良 西国7回 28~29番 大和八木発

平成26年8月31日

松尾寺(仁王門から本堂を望む)
先日の台風で中止となったお参りの代替とか。2台出ていて、和尚の1号車は伊賀上野~名張~榛原~八木という三重県コース。2号車は、八木~橿原神宮~大和高田~五位堂という奈良県コースだ。2号車の先達は、宇治在住の仲間、八木で出会ってびっくりだ。お客様は25名で、添乗員は一人。8時過ぎに出発し、西紀SAの休憩を経て成相寺麓のシーサイドセンターに11時過ぎに到着。早めの昼食だ。(なにしろ伊賀上野発が6時半なのだ)
28番成相寺への登山道は、ドライバーさんも此処くらいだと云うほどの急坂、一度停まったら、バックしてしまいそうだ。本堂の内陣には、釈迦涅槃図が掲げられていて、自由に拝観できる。御本尊は秘仏だが、御前立ちの聖観音様が迎えてくれる。また、外陣に掲げられた左甚五郎の「真向きの龍」も有名で、写真撮影もOK。本堂右のお堂には、孔雀明王と閻魔大王が祀られている。石段を少し降りれば、巡礼堂。西国33ヶ所のご本尊が一堂に祀られている。バスに戻って、納経が終わるまで、お念珠の話で繋ぐ。
小雨が降り始める中、29番松尾寺に向かう。本堂に上がっての勤行だが、4人の先客のお勤めが終わるのを待つ。熱心なお勤めで、観音経から般若心経、諸真言と見事なもの。我々の打ち止めは14時50分、出発の頃、2号車がやって来た。夏休み最後の日曜日なので、渋滞が心配されてが、時間が少し早かったせいかそれほどでもなく、八木に18時過ぎに到着。まだ先が長い。お客様をお見送りして無事を祈る。ちなみに2号車は渋滞に巻き込まれ八木着は2時間遅れとか。合掌

 成相寺にて  中秋や 天橋立 成相寺

 松尾寺にて  松尾寺 深き緑や 虫の聲