2012年12月23日日曜日

信貴山 大本山 千手院

平成24年12月23日
信貴山千手院大阪分院

信貴山千手院にて、毎月第3日曜日の「多聞会」で2時間お話をさせていただいてきました。テーマは、東寺に伝わる重文の「弘法大師絵伝」で6回シリーズでした。そんなご縁のお陰で、このほど「大阪分院」の院主を委嘱され、来年より本格的に活動することとなりました。千手院の一員となりましたので、早速12月2日の「大根炊き法会」では柴燈護摩のお手伝い、16日の「多聞会」でも柴燈護摩の導師を務めました。18日は、分院の托鉢日とかでお仲間に手伝っていただいて、南大阪線矢田駅の周辺の商店を廻りました。10数件の浄財は、20日に平野区役所にお届けしました。
大阪分院には、護摩堂がありますので、毎月第3土曜日の午後から護摩供を行います。ぜひお越し下さい。また、お披露目を兼ねて、1月26日(土)午後から法要の後「こんにゃく」をふるまいます。よろしければ、ご参加ください。最寄り駅の地下鉄谷町線「喜連瓜破」より徒歩15分、近鉄南大阪線「矢田」より徒歩25分のところにあります。千手院のご信者様がご寄付された平屋住宅を、改造したものです。合掌

大阪市平野区瓜破西3丁目6ー22 
信貴山千手院大阪分院
 院主 田尾秀寛
ご連絡は携帯に 090ー2351ー3927

読売奈良 高野山御礼参り 天理発

平成24年12月22日

金剛三昧院山門より本堂を望む
いつもは西大寺から乗車するのだが、今回はお礼参りとあって集客ルートが逆になる。東生駒~JR奈良~天理という訳だ。天理のお客様は、いつもと違ってスタートが遅いので、かえって感が狂っている様子。31名のお客様に聞くと29名の方が和尚と一緒だったことがあるとのこと、和気藹々とした雰囲気で8時10分に出発だ。9日の高野山は雪で大変だったので心配したが、問い合わせると雨で雪はないという。まずは一安心。バスは2台、和尚の1号車の方が、少し遅れて走っている。高野山中腹の花坂ドライブインまで、一気に走り10時頃到着。霧雨の中、記念撮影。
ガイドは、女性で声が良く通る。和尚は最後尾を歩く。御廟、地下法場とお参りし、一の橋観光センターでお買い物タイム。バス通りから昼食会場の金剛三昧院まで歩く。13時頃の昼食となる。森下商店の胡麻豆腐を求める人が多いので、集合場所を店頭近くにした。昼食後、お軸やお念珠の仕立てを済ませた方は、国宝の多宝塔や本堂の愛染明王をお参りし、集合地点へ。
濃霧に包まれ小雨の中の金剛峯寺、山門の屋根の下でお参り。一年間の四国遍路を思い起こしてか涙ぐむ方も。花坂ドライブインに立ち寄り、天理へ。天理で下車するお客様と、バスを見送る。お互いに手を振り感慨深かげだ。和尚と天理で降りた添乗員は、西大寺駅ナカの「豊祝」に向かう。2号車の先達と合流し、軽く打ち上げのためだ。満願の皆様1年間お疲れ様でした。合掌

 高野山にて  年の瀬に お礼参りの 笑顔かな

2012年12月15日土曜日

第7回 近畿三十六不動尊巡り

平成24年12月14日

安岡寺弘紹不動尊
伊賀・大和巡拝の会のお不動さん巡拝も七回目、天候にも恵まれて皆さん元気一杯だ。いつものように、和尚は最寄りのバス停から最後に合流させていただく。朝のお勤めを終えると、皆が持ち込んだ「おやつ」が分配される。まずは、23番醍醐寺に向かう。本来は上醍醐の五大堂にお参りするのが本筋だが、通常は金堂脇の不動堂にてのお参りだ。せっかくなので、真如堂や観音堂などの参拝をすすめる。観音堂はかっての大講堂で、焼失した上醍醐のお堂に変わって西国礼所となるもの。和尚も初めて拝観させていただいた。ついで、高槻の12番安岡寺へ。「やすおかじ」と発音するきらいがあるが「あんこうじ」と読む。本堂に上がってのお参り、本尊は如意輪観音で、左に不動尊、右に愛染明王の配置。境内に柴燈護摩の一角があり、不動尊石像が頭から滝のように水を注がれながら祀られている。遅めのお弁当をいただきながら、豊中の8番不動寺に向かう。住宅街の丘にあり、バスでは近くにいけないのだが、和尚は下見の時に「通行許可書」の写を頂いていたので、活用させていただいた。一見すると、3階建ての洋館だがこれが本堂。上がらせていただいてお参り。15時になっていたがもう一ヶ寺と、添乗員が生駒の29番寶山寺に電話すると、16時までだが待っていてくれると云う。近畿道~第2阪奈と走り、15時50分に駐車場にたどり着いた。石段を上がり本堂で片付け中の係りの方に尋ねると、「ロウソクも線香もどうぞ」と言っていただいた。「時間だから『運心』で火の気はやめましょう」と伝えていたので、皆大喜び。新春用か巨大なしめ縄が、境内にお披露目されている。なんだかんだで、少しづつ多めに廻ってきたので、2月分は済んだことになる。1月28日の初不動の日に大阪市内の5ヶ寺を廻ると3月の高野山2ヶ寺で結願となる。ありがたいことです。合掌

 寶山寺にて  しめ縄の 納められたり 暮れの寺

 

2012年12月13日木曜日

逆打ち7回 45~41番 守口発

平成24年12月11~12日

明石寺の夫婦杉
久しぶりに守口からの乗車、お客様は31名。8時20分過ぎに出発、近畿道~山陽道を経由して瀬戸大橋にて四国に入る。2回ほど休憩を取り、松山郊外の砥部焼陶芸館到着が13時40分。砥部焼の窯元が集まっての直売場というところか。いよいよ45番岩屋寺に挑戦。なにしろお四国のバス遍路では最大の難所で、30分は通常でも歩かなければならない。前日が今冬一番の冷え込みと聞いてはいたが、参道は全くのアイスバーン状態、足元が滑ってまともに歩くこともできない。手すりを頼りに登ってゆく。「無理をしないで!」といってはおいたのだが、お互いに助け合って、全員登りきった。納経所で、仏教稲門会の先輩である大西住職にご挨拶。お参り後の下り道が、上りより大変だった。麓の「一休館」で生姜湯のご接待を受けて温まる。予定より時間がかかってしまったので、44番大宝寺の納経時間が心配になってきた。いつもの進入路は、凍結の恐れがあり、国道から迂回する。駐車場に16時40分着、添乗員が納経所へ走る。お客様と山道に向かうが、やはりアイスバーン状態。手すりもないので、黒く地肌が覗く部分を選びながら、ソロソロと歩むが、日暮れと重なり危険極まりない。なんとかバスに全員が戻ったのは17時35分。冷や汗ものの一日だった。お宿はホテル奥道後、かけ流しの温泉で疲れを癒す。
12日、7時30分出発。松山道を南下するが、松山から大洲の間は強い雨。長いトンネルを抜けて西予に入ると一転して雪景色だ。西予宇和~宇和島北の間の高速道路は雪で通行止めとなった。43番明石寺は雪の中のお参り、新雪で凍るところまで行っていないので、まだ歩き易いのが救い。大師堂前の夫婦杉の下に集まり、雪を避けてのお参り。42番佛木寺に向かうのに、歯長峠越えをするのだが、危険というドライバーさんの判断で、国道56号線を南下する。雪は雨に変わり、宇和島に近づく頃には、晴れ間が顔を出した。42番佛木寺、41番龍光寺と打って12時15分打ち止め。龍光寺参道の「風月庵」のお饅頭が人気だった。昼食はハイウエイレストラン「宇和島」。石槌山、吉野川のハイウエイオアシスや淡路SAで休憩を取り、守口着20時前。とてもスムースに帰ってこれた。大した怪我もなくてホッと一安心。和尚もこんな天候は初めての経験、アイゼンを用意すべきだったと反省。合掌

 岩屋寺にて   凍る道 手すり頼りに 登る寺

 明石寺にて   新雪を 踏んで本堂 千手さま

         錫杖を 持つ手凍らす 師走雪

伊予路にて    雪や雨 のちの青空 伊予路かな


2012年12月10日月曜日

奈良読売 西国御礼参り 高野山

平成24年12月9日
金剛三昧院の多宝塔

桜井から八木、橿原神宮前などで集客して五位堂駅に至る和尚にとっては、ありがたいコース。
8時30分集合とあって朝もゆっくりだ。目覚めてみると、車の屋根に雪が積もっている。昨夜は、結構降ったらしい。駅の駐輪場のおじさんの話だと、奈良地方は例年より10日早い冠雪という。
42名のお客様と高野山へ向かう。山麓線から京奈和道というルートだが、御所を通過するあたりから雪が降りだした。だんだん激しくなり、視界も悪くなる。ドライバーさんは、チェーンを巻くタイミングを考えている。山の中腹の花坂ドライブインまで走り、降りてくるバス等を観察すると、なんとかチエーン無しで大丈夫との判断。しかし、ノーマルタイヤで立ち往生する乗用車も。奥の院前の駐車場にたどり着くと一面の銀世界。石畳の参道は、足元が不安定だ。御廟で参拝を済ませバスに戻るのに、1時間半ほど用した。一の橋観光センターで買い物を済ませ、ようやく昼食。会場の金剛三昧院への参道は、雪が積もりバスは危険とガイドの弁。やむなく、表通りから雪道を踏みしめながらゆっくり登ることに。金剛三昧院の国宝の多宝塔の雪景色が素晴らしい。本堂の愛染明王も拝ませていただいた。14時集合ということで、表通りの森下商店に生胡麻豆腐を買いに行く方も。点呼をして金剛峯寺まで歩く。雪が舞うので、山門の屋根の下でお勤め。山下りは、危ないとドライバーさんはチェーンを装着。気温はー3.4度。だが、下るに従って青空も見え、路面の雪も消えた。花坂ドライブインの休憩時にチェーンを外す。桜井まで帰るお客様のこともあって、当麻の道に駅でトイレ休憩、17時前に着いたので、お店も営業中。和尚は白のソックスを買い求めた。地元の特産なので、超格安なのだ。ご接待いただいたコンニャクのおでんも美味しかった。合掌

 奥の院にて   冠雪や 御礼参りの 奥の院

         満願の 雪踏みしめて 奥の院

 金剛三昧院にて 冠雪の 屋根輝けり 多宝塔

2012年12月6日木曜日

逆打ち11回 22番~12番 堺発

平成24年12月4~5日

平等寺本堂への男厄坂
逆打ちの11回目は、22番平等寺から12番焼山寺までの11ヶ寺を廻る。泉ヶ丘~三国ヶ丘~堺と集客するコースで、和尚は堺集合7時50分に合流。和尚とアシスタント及びお客様が6名乗車、お客様は総勢43名。スケジュール表では4ヶ寺だが、できればもう1ヶ寺廻っておきたいところだ。高速道路もスムースで、淡路島の室津PAまで1時間半ほどで到着した。徳島トクトクターミナルでお弁当をpick  up、22番平等寺には11時15分にたどり着いた。本堂まで男厄坂を一気にのぼり、お勤め。本堂にはかっての箱車などが置かれている。このお寺で御蔭をいただいて歩けるようになった遍路が使用していたもので、不要になって奉納したものだ。下りは、女厄坂を通って大師堂へ。白水の霊水を汲む方も。21番太龍寺に向う車中でお弁当、12時20分発のロープウエイで山頂へ。天気は良いが風が強いとあって、鉄塔を通過する際には徐行運転だ。昨年の台風6号の強風で折れた巨木が本堂を直撃し、修理中で仮本堂でのお参りとお客様に伝えていたが、なんと今月1日より使用開始とか。修理の跡も生々しい本堂で、久しぶりに声を張り上げる。13時20分発の下り便で山麓駅へ。20番鶴林寺へのルートは、道幅が狭く、何度もバスはバックしての離合を強いられる。「今日はついてない」とドライバーの声。39番延光寺で、笈摺の背に「亀」の朱印を頂いた方は、ここで「鶴」の朱印をいただく。縁起良く「鶴亀」がセットになる。19番立江寺の見所は「お髪堂」の黒髪だ。夫殺しの「お京」の黒髪が本堂の鉦に釣り上げられ、懺悔すると頭の表皮もろとも剥げ落ちたというものだ。大師堂に掲げられた「不闕日々影向 検知処々遺跡」の言葉と由縁について説明する。ここまでで16時10分、10番恩山寺には余裕を持って参拝できる。打ち止めは16時50分。お宿は、徳島駅前の「昴宿・よしの」、小ぢんまりとした和尚の好きな宿の一つ。数年ぶりの宿泊だ。
5日7時45分出発。8時出発で良いと添乗員は思っていたようだが、ドライバーさんの一言で早めに出た。これが大正解。我々が僅かの差で一番乗りで、終日順調に進行できることになったのだ。17番井戸寺は、弘法大師の「面影の井戸」で名高い。前日から、空きペットボトルを用意しておくように話しておいたので、皆さん用意万端だ。和尚も加持水としていただいた。16番観音寺からは、歩き中心のお参りとなる。15番国分寺近くの駐車場にバスを停め、国分寺へ。国分寺から14番常楽寺まで歩き、また駐車場まで戻ってくる。2ヶ寺のお参りに1時間半ほどかかった。13番大日寺も駐車場から歩く。本堂の柱に貼り付けられた「横綱大鵬」の千社札の文字が、だんだん読めなくなってきている。神山温泉の「ホテル四季の里」での昼食。寒い日とあって、暖かいお料理はお客様に大好評だ。打ち止めの12番焼山寺は「へんろ駅」から2台のマイクロに乗り換えて山頂の駐車場まで。途中に遍路の元祖と言われる「衛門三郎」の終焉の地「杖杉庵」がある。空海に詫びを入れようと追いかけて20周するもかなわず、逆打ちをしてようやく会えたのがこの地、今度生まれ変わるときは国司の家にとの言葉に、空海は「衛門三郎再来」と石に墨書し握らせて葬り、墓標に金剛杖を用いた。その杖から根が張り大木になったので「杖杉庵」というとか。その墓は石塔となり、杉の大木も2代目らしい。伊予国荏原庄の国司・河野家に男児誕生、握った手を開かないため、安養寺でご祈祷してもらうと、開いた手から件の石が転がり出た。この子が衛門三郎の再来と、その奇縁に安養寺は「石手寺」と改名。そんな伝説があるのだ。駐車場から本堂までの参道には、布袋さんが出迎え、十三佛の石像が居並ぶ。境内には、樹齢数百年の巨木が立ち並び、見事に霊域を演出する。「へんろ駅」に戻り、地元手づくりのお土産に群がる。和尚は、すだち酢と生椎茸だ。14時半、出発帰路につく。淡路SAで休憩して一気に堺へ。18時着、素晴らしく感激的にスムースだった。これも、朝15分早く出たお陰とドライバーさんに感謝。
翌6日の朝、和尚の携帯が鳴った。昨日のお客様のご婦人からだ。もともと海老のアレルギーがあって、長らく海老は食していなかったのだが、昨夜の夕食に出された海老フライを食べてしまい、アレルギー反応が出たという。歯茎が腫れてしまい、痛みと不快感で我慢できなくて、井戸寺の霊水を淡路SAで飲んだところ、帰宅する頃には、症状がすっかり消えてしまったというのだ。本当に霊験灼かと大喜び、和尚もびっくりだ。合掌 
南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

 阿波路にて  寒風の 吹き通るや 阿波の里

 鶴林寺にて  白鶴の 守りし地蔵 冬の寺

 井戸寺にて  ありがたや 弘法の水 冬遍路