2012年12月6日木曜日

逆打ち11回 22番~12番 堺発

平成24年12月4~5日

平等寺本堂への男厄坂
逆打ちの11回目は、22番平等寺から12番焼山寺までの11ヶ寺を廻る。泉ヶ丘~三国ヶ丘~堺と集客するコースで、和尚は堺集合7時50分に合流。和尚とアシスタント及びお客様が6名乗車、お客様は総勢43名。スケジュール表では4ヶ寺だが、できればもう1ヶ寺廻っておきたいところだ。高速道路もスムースで、淡路島の室津PAまで1時間半ほどで到着した。徳島トクトクターミナルでお弁当をpick  up、22番平等寺には11時15分にたどり着いた。本堂まで男厄坂を一気にのぼり、お勤め。本堂にはかっての箱車などが置かれている。このお寺で御蔭をいただいて歩けるようになった遍路が使用していたもので、不要になって奉納したものだ。下りは、女厄坂を通って大師堂へ。白水の霊水を汲む方も。21番太龍寺に向う車中でお弁当、12時20分発のロープウエイで山頂へ。天気は良いが風が強いとあって、鉄塔を通過する際には徐行運転だ。昨年の台風6号の強風で折れた巨木が本堂を直撃し、修理中で仮本堂でのお参りとお客様に伝えていたが、なんと今月1日より使用開始とか。修理の跡も生々しい本堂で、久しぶりに声を張り上げる。13時20分発の下り便で山麓駅へ。20番鶴林寺へのルートは、道幅が狭く、何度もバスはバックしての離合を強いられる。「今日はついてない」とドライバーの声。39番延光寺で、笈摺の背に「亀」の朱印を頂いた方は、ここで「鶴」の朱印をいただく。縁起良く「鶴亀」がセットになる。19番立江寺の見所は「お髪堂」の黒髪だ。夫殺しの「お京」の黒髪が本堂の鉦に釣り上げられ、懺悔すると頭の表皮もろとも剥げ落ちたというものだ。大師堂に掲げられた「不闕日々影向 検知処々遺跡」の言葉と由縁について説明する。ここまでで16時10分、10番恩山寺には余裕を持って参拝できる。打ち止めは16時50分。お宿は、徳島駅前の「昴宿・よしの」、小ぢんまりとした和尚の好きな宿の一つ。数年ぶりの宿泊だ。
5日7時45分出発。8時出発で良いと添乗員は思っていたようだが、ドライバーさんの一言で早めに出た。これが大正解。我々が僅かの差で一番乗りで、終日順調に進行できることになったのだ。17番井戸寺は、弘法大師の「面影の井戸」で名高い。前日から、空きペットボトルを用意しておくように話しておいたので、皆さん用意万端だ。和尚も加持水としていただいた。16番観音寺からは、歩き中心のお参りとなる。15番国分寺近くの駐車場にバスを停め、国分寺へ。国分寺から14番常楽寺まで歩き、また駐車場まで戻ってくる。2ヶ寺のお参りに1時間半ほどかかった。13番大日寺も駐車場から歩く。本堂の柱に貼り付けられた「横綱大鵬」の千社札の文字が、だんだん読めなくなってきている。神山温泉の「ホテル四季の里」での昼食。寒い日とあって、暖かいお料理はお客様に大好評だ。打ち止めの12番焼山寺は「へんろ駅」から2台のマイクロに乗り換えて山頂の駐車場まで。途中に遍路の元祖と言われる「衛門三郎」の終焉の地「杖杉庵」がある。空海に詫びを入れようと追いかけて20周するもかなわず、逆打ちをしてようやく会えたのがこの地、今度生まれ変わるときは国司の家にとの言葉に、空海は「衛門三郎再来」と石に墨書し握らせて葬り、墓標に金剛杖を用いた。その杖から根が張り大木になったので「杖杉庵」というとか。その墓は石塔となり、杉の大木も2代目らしい。伊予国荏原庄の国司・河野家に男児誕生、握った手を開かないため、安養寺でご祈祷してもらうと、開いた手から件の石が転がり出た。この子が衛門三郎の再来と、その奇縁に安養寺は「石手寺」と改名。そんな伝説があるのだ。駐車場から本堂までの参道には、布袋さんが出迎え、十三佛の石像が居並ぶ。境内には、樹齢数百年の巨木が立ち並び、見事に霊域を演出する。「へんろ駅」に戻り、地元手づくりのお土産に群がる。和尚は、すだち酢と生椎茸だ。14時半、出発帰路につく。淡路SAで休憩して一気に堺へ。18時着、素晴らしく感激的にスムースだった。これも、朝15分早く出たお陰とドライバーさんに感謝。
翌6日の朝、和尚の携帯が鳴った。昨日のお客様のご婦人からだ。もともと海老のアレルギーがあって、長らく海老は食していなかったのだが、昨夜の夕食に出された海老フライを食べてしまい、アレルギー反応が出たという。歯茎が腫れてしまい、痛みと不快感で我慢できなくて、井戸寺の霊水を淡路SAで飲んだところ、帰宅する頃には、症状がすっかり消えてしまったというのだ。本当に霊験灼かと大喜び、和尚もびっくりだ。合掌 
南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

 阿波路にて  寒風の 吹き通るや 阿波の里

 鶴林寺にて  白鶴の 守りし地蔵 冬の寺

 井戸寺にて  ありがたや 弘法の水 冬遍路

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