2012年10月25日木曜日

第5回 近畿三十六不動尊巡り<京都>

平成24年10月23日
蓮華寺の五智如来石像

朝から雨がしとしと降る中、伊賀・大和巡礼の会29名と京都方面の不動尊巡りに出発。我が家近くのバス停で8時50分に拾ってもらった。何しろ伊賀から乗車している方もいるわけで、香芝SAでトイレ休憩、予定では4ヶ寺だったができるだけ回ろういうことになった。西名阪~近畿道~第2京阪と乗り継ぎ13番大覺寺到着は11時15分。お堂をいくつも通り、一番奥の本堂(五大堂)でお勤め。20日の下見の時にお願いしておいたので、写経机を整理してお勤めの場を用意してくれていた。門跡寺院らしくお庭が素晴らしい。お弁当をいただきながら14番仁和寺へ。金堂左手にある「水掛不動」に備え付けの長い柄杓を使って、小さな石のお不動さんに順に水を掛ける。すぐ隣が、15番蓮華寺。境内に入ると石の堂々たる五智如来が目に飛び込んでくる。右から薬師如来、宝生如来、大日如来、阿弥陀如来、釈迦如来の順だ。お堂に上がり、太鼓も叩かせてもらっての般若心経。
追加で回ることにした19番青蓮院に向う。青不動で特に有名だが、ご本尊の裏手に掲げられたお軸は、デジタル模写とか。ついで20番智積院へ。先日の下見の時には、若い修行僧達が、落ち葉の掃除に励んでいたのだが、雨で落ち葉が増えている。金堂右手の不動堂に上がると、下見の時の堂守さんが椅子を並べて準備をしてくださった。これで打ち止めと思ったが、16時前なので、もう1ヶ寺と欲張り、22番北向き不動の不動院に電話を入れ、飛び込んだ。丁寧に対応していただき、打ち止めは16時半。いつもながら、朝からお菓子類が配られ、それは12~3種類にも及んだ。和気藹々と、楽しくお参りをするうちに雨も上がった。また来月が楽しみだ。合掌

 仁和寺にて  秋雨や 水掛不動 御室御所

智積院にて  修行僧 皆で集める 落葉かな

青蓮院にて  濡れ落ち葉 滑る参道 青不動

四国第1回 西大寺発

極楽寺の長命杉
平成24年10月22日

JR奈良~西大寺~生駒を回るルートに西大寺から乗車。初めてマイカーで、西大寺に行ってみた。駅前の駐車場が一日800円に値下げされ、試してみることにしたのだ。時間も早く、値段も安い。日帰りの場合は、これに限る。お客様は30名、生駒を8時20分に出発したが、東大阪線が渋滞、急遽中島PAでトイレ休憩せざるを得なくなった。従って、淡路島の休憩は緑PA、1番霊仙寺到着は11時半頃になってしまった。1週間前と同じ手順で2番極楽寺まで終えると、既に13時半を超えてしまった。大阪阪急から姫路、八木の2台、名古屋からも2台で結構輻輳しながらのお参りとなった。時間を気にしながらのお参りだったが、3番金泉寺に16時過ぎにたどり着き、「運心」をお願いすることもなくお参りできた。16時50分打ち止め。やれやれだ。阿波の里に立ち寄り、淡路HWOで休憩している間に、阪神高速の渋滞も緩和され、帰路はスムースに走れた。生駒20時40分、西大寺21時。マイカーで来ていて、良かったとしみじみ思った。合掌

 地蔵寺にて  門前の 鳴門金時 買う遍路

 極楽寺にて  天高く 長命杉や 秋日和

四国第1回 なんば発

平成24年10月15日

安楽寺の仁王さま
8時25分、難波から43名のお客様と出発、西宮、三田からもバスが出ていて合計3台。淡路SAで休憩の後、1番霊仙寺へ。初回なので、勤行次第からお参りの作法まで説明することが多い。しかし、この回にしっかり聞いていてくれれば、以後はうんと楽になるはずだ。霊仙寺では、まずは納経用品を買い求め、記念写真を撮って本堂で法話と授戒。そして大師堂をお参りして2番へ向う。本堂と大師堂の間に「抱き地蔵」がいらっしゃる。順に抱き上げ、御真言を唱え祈願してもらうのだ。お参りの後は、弘法大師お手植えの「長命杉」の霊気をいただく。ここから6番安楽寺への道中が、お弁当タイム。少しお昼が遅くなるが、辛抱していただいた。仁王門で松本明慶の作風について話をする。何しろ本尊薬師如来以外の仏様は全て彼の彫刻で、20代から60代までの30数体が揃っている。まるで明慶美術館なのだ。またご本尊が寄付されたエピソード、水谷夫妻の話もしておかねばならない。
5番地蔵寺、樹齢800年の大銀杏に銀杏の実が付いている。また、門前に鳴門金時が積んであり、大盛りのひと袋200円とあって主婦には大人気だ。4番大日寺では、大日如来のお姿について解説する。本堂から大師堂につながる回廊に、西国33観音が並んでいるのも壮観だ。3番金泉寺も説明ポイントの多いお寺、従って和尚は打ち止めの寺にさせて貰っている。時間を気にせず、説明が出来るからだ。打ち止めは16時20分、他のバスと輻輳することもなくスムースにお参りできた。合掌

 第1回目にて  長命の 杉や銀杏や 秋遍路

 吉野川にて   枯れすすき 夕陽の堤 吉野川

2012年10月14日日曜日

第8回 秀寛和尚と巡るお遍路の旅(讃岐)

70番本山寺の五重塔
平成24年10月14日

恒例のお四國一国巡りのスケジュールが決まりました。
今回は8回目讃岐の国の一国巡りです。
もっとも、前回伊予の国の残り6ヶ寺が付いてます。
春秋の4回で一周ですから2周目の最終回ということになります。
とはいえ、循環方式ですから、どの回からスタートしても同じことです。
お誘い合わせの上、ご参加ください。合掌

スケジュール
11月11日(日) 21時新大阪駅前 21時30分難波 集合 
            フェリーにて東予港へ
  12日(月) 60番横峰寺~69番観音寺  善通寺いろは会館泊
  13日(火) 70番香園寺~79番天皇寺  オークラホテル高松泊
  14日(水) 80番国分寺~88番大窪寺  
            新大阪駅20時30分帰着予定
参加費
  74000円(税込)一人部屋希望は別途追加料金
申し込み・お問い合わせ
  ハロートラベルサービス大阪(橋本)
        ☎ 06-6306-6411
  田尾秀寛  ☎ 090-2351-3927

尚、11月3~4日に小豆島八十八ヶ所の後半を回ります。
よろしければご参加を。

西国1回 青岸渡寺

平成24年10月13日

修復作業中の那智の滝
西大寺から38名のお客様と青岸渡寺に向けて7時45分出発。京都、姫路から各々2台。奈良も2台なので合計6台のバスが阪急から出ている。長距離になるので、ドライバーは二人体制だ。お参りが初めてという方が10人程いるので、丁寧に解説する。数年前にお四國で和尚と一緒だったご夫婦が同乗されていて懐かしいと喜んでいただいた。紀の川SAで休憩の後、南高梅の「中田食品」へ。お客様は、工場見学や試食、試飲をされてお買物だ。お弁当を配ると、朝が早いせいか和尚をはじめ皆さん早めの昼食。13時過ぎに那智山の麓の「かまぼこセンター」に到着、ここでロウソクと線香のセットをピックアップ。
まずは、那智の滝の見学から。130mの高さにちなんで石段も130段だ。記念写真を撮って自由行動。滝壺の修復作業が進んでいる。
那智観光センターにバスを停め、杖を借りていよいよ参拝だ。土曜日とあって、結構混雑している。467段の石段を登り、本堂でのお参りも順番待ち状態。それでも、ご住職に法話をお願いすると、快くお話をしていただけた。打ち止めは14時45分、45分後にバス集合として那智大社など自由に拝観してもらうことに。観光センターに戻って名物「黒飴ソフトクリーム」をいただく。バスで説明をしておいたので、お客様も次々注文する。評判は上々だ。「ちかつゆ」紀の川SAと休憩して西大寺へ。
ドライバーの話だと、走行距離は620km。西国では最長とのこと。西大寺到着は21時前、13時間を超える長旅だが、バスなればの日帰り。ありがたいことです。合掌

 那智の滝にて  秋風に 舞う飛沫や 那智の滝

 青岸渡寺にて  秋風に たなびく線香 那智の寺

         杖借りて 登る石段 那智の秋 

2012年10月11日木曜日

高野山 御礼参り

平成24年10月10日

j慈尊院多宝塔
近鉄奈良~JR奈良~近鉄西大寺と回るコース、和尚は西大寺から8時10分乗車。お客様は44名で満員の状況。同じ人数が梅田~なんばコースからも1台出ている。バスは、阪神高速~近畿道~南阪奈道~山麓線~京奈和道と走り、高野山中腹の花坂ドライブインで休憩。ここは「柿の葉寿司」が名物、お客様は、試食して予約、帰りにピックアップする。お礼参りは、まず奥の院から。高野山の公認ガイドが案内してくれるので、和尚は最後尾からついて行く。軽妙な説明に、笑いが起こる。御廟の前でお勤めだが、ここでは鳴り物禁止。皆で声を合わせる。
一の橋韓j光センターで買い物し、安養院で昼食とお軸や念珠のお仕立て承り。近くに、生胡麻豆腐で有名な「森下商店」があることを話すと、半分位の方が駆けつけた。歩いて金剛峯寺へ。内拝はオプションなのだが、43名が希望されたので、和尚が説明役で回ることに。説教会場である大広間に行くと、今日は「御詠歌」だ。折角なので、「弘法大師同行二人の御詠歌」をリクエストさせてもらった。15時過ぎにお山を出発、花坂ドライブインに立ち寄って、麓の慈尊院へ。修理中であった多宝塔が完成し、今度は大師堂が修理中だ。従ってお大師様への読経は境内奥の修行大師像前で行った。平成27年の開創1200年の記念事業なのだ。梅田組と合同で本堂に集まり、VTR、「案内犬ゴン」の話が中心だ。門前の農家が、名物の「種無し柿」の店を広げている。この時期の風物詩だ。試食すると、甘い。ご接待だと沢山いただいて、乗務員で分配。和尚は我が家のお大師さまにお供えだ。帰路も、順調に走り、19時前に西大寺到着。天気にも恵まれ、最高の御礼参りだった。合掌

 奥の院にて  秋晴れの 杉の木立や 奥の院

 慈尊院にて  秋夕日 色鮮やかに 多宝塔

戌年同行の会(さぬき市・地蔵寺・願興寺)

平成24年10月9日

願興寺聖観音レプリカ
戌年に堺からお四国を結願した方々のいわば同窓会。和尚は、例年2月の懇親会に参加し、6月の日帰りツアーの企画をさせていただいている。今回は、6月の台風襲来で延期していたものを復活させたのだ。和尚を含めて総勢25名、東三国と堺駅前の2箇所が集合ポイントとなっていた。和尚は、「堺駅前・竜神橋」の集合場所と思うところに行ったのだが、よく見ると橋の名前が違う。駅前の橋は、「勇橋」と「栄橋」だ。ウロウロ探したが見つからないので、幹事に連絡すると、どうも「勇橋」のことらしい。いざ出発という時になって、一人遅れているのに気がついた。地元に詳しい方なので、ご高齢とはいえ間違うことはない。幹事が、自宅に連絡すると、「橋の上で待っている」と電話があったという。幹事が走り回ってやっと遭遇できた。なんと少し離れたところに「竜神橋」は存在したのだ。幹事は、バス会社との打ち合わせで、「勇橋」を「龍神橋」と聞かされていたらしい。そんなバタバタをクリアーして、8時20分出発。淡路SAで休憩し、志度ICでさぬき市の櫻谷先達と合流、さぬきうどんの「池田家」に案内してもらう。おでんやお稲荷さんも置いてある典型的なさぬきうどんのお店だ。皆でおでんやお稲荷さんをパクパクやっていたが、なかなか注文の「釜揚げうどん」が出てこない。覗いてみると、4~5人分づつ順に茹で上げている。結局、和尚たちのテーブルにうどんが届いたのは、入店してから40分後だった。これにはまいった。しかし、お味は、流石に一級品だ。少し、遅れて地蔵寺へ。
地蔵寺は、四国霊場86番志度寺の奥の院で、歴史は志度寺より古い。日本廻国六十六体尊仏一堂に会していることでも著名な、稀有なお寺だ。中世に日本全国六十六ヶ国の神社仏閣を巡る日本一長い巡礼があったことにちなんだもの。栗峯弘文住職のお話を伺っていると、真言宗善通寺派管長・真言宗長者である樫原禅澄猊下が駆けつけてくださった。せめて、記念写真でもとのありがたいご配慮なのだ。地蔵寺のご子息栗峯澄明師が善通寺に勤務し、猊下の秘書役をされている。しかも彼は、高野山大学加行道場での和尚の修行仲間でもあるのだ。ご縁とはありがたいものだ。本堂でご法楽の後、ご住職の法話。廻国の本尊も二体が行方不明になっていたのが、不思議なご縁で戻ってこられたという。そのエピソードは不可思議としか言いようもない。
ついで、87番長尾寺の近くにある願興寺へ。奈良時代からの古刹で、重文の脱活乾漆造・聖観音像が残されている。木組みを作り、土を捏ねて型作り、布と漆を重ねる。乾燥したら土と木組みを取り出さし、新たに木組みで補強して、さらに幾度も漆を塗り重ね、細部を仕上げる。途方もなく手間と費用のかかる造仏法なので、現存するのは近畿地方が中心で、願興寺は最も西に位置する。
平成22年に落慶した本堂で、樫原典澄住職から寺の縁起を聞く。住職も和尚と同じく定年後に修行して寺を継がれた方だ。本堂の両界曼荼羅や真言八祖像は、日本画を良くする奥様の筆になるもの。2年掛りの大作で、金とプラチナで描かれた曼荼羅は、気品に満ち、荘厳さに魅入られてしまう。観音堂を特別に御開扉していただいて、順に拝観させていただく。奈良・興福寺の「阿修羅像」などと同じ流れを汲むようで、前に座ると優しさに包み込まれ、いつまでもそこにいたい感じがする。お茶をいただきながら、同じ手法で観音像を復元するVTRを見ると、改めて凄いと実感する。
ゆっくりと堪能して、帰路についた。堺着19時。さわやかな秋風のもと、満ちた足りた一日だった。合掌

 地蔵寺にて   廻国の 佛居並ぶ 秋の寺

 願興時にて   観音の 微笑み嬉し 秋の風