2014年8月28日木曜日

四国11回 60~65番 なんば発

平成26年8月25~26日

香園寺 山頭火句碑(内容は文末に)
伊予の国の最終コースで6ヵ寺を巡る。和尚は梅田~なんばのコースに添乗、お客様は35名。各地から4~5台のバスが出ているようだ。休憩を取りつつ、昼食会場の吉野川HWOに11時半頃到着。今日は難所の60番横峰寺と65番三角寺をお参りする。(あわよくばもう1ヵ寺)。三角寺の麓のタクシー乗り場に着くと、各地からのバスが集結して大混雑だ。タクシー会社に入れ込みの電話を入れた際に、混雑ぶりを言ってもらえれば、順番を入れ替えてお参りできたと思ったが、後の祭。ピストン運転のタクシーのドライバーさんも大混乱。山門前の急な石段を登ると、鐘楼門。皆、鐘を突いて境内に入ることになる。本堂の前には、小林一茶の句碑「これでこそ 登りかひあり 山桜」が山桜の古木の下に建っている。大師堂の右には弁天さんを祀る三角池、弘法大師が三角護摩壇を築いてご修法された遺跡である。
60番横峯寺へも山麓からマイクロバスで25分登る。京都からのバスと3台のマイクロに分乗して登り、京都組は本堂から、和尚達は大師堂からのお参り。本堂に移動するタイミングに次のバスの一行がやってきたので、合同で大合唱。駐車場は、境内から相当高い所に位置するので、綴れ折りの山道をひたすら登ることになる。バスに戻り、出発は16時45分、宿舎の道後温泉ホテルルナパークに18時着。
食後、いつも立ち寄る焼き鳥屋「番鳥」を訪ねると、6月末で店仕舞いの貼り纸。残念至極だ。
26日8時出発。昨夜半に強い雨が降ったというが、和尚は全く知らず。まずは、「ハタダのお菓子館」でお買い物、「石鎚山系の伏流水」を賞味することをおすすめした。残り4ヶ寺を逆打ちで回るのだが、路上駐車の関係で52番宝寿寺からスタートする。この寺は、四国霊場会から脱退して独自の道を歩んでいるので、何かとギクシャクするのは否めない。次いで、54番前神寺、真言宗石鎚派総本山だ。境内は奥行が深く、本堂前は柴燈護摩の道場となっている。財布に入れる小さい「黄金の猫」が人気で、お土産にといくつも買い求める方も。
53番吉祥寺は、霊場唯一の毘沙門天が本尊の札所、山門横の六角堂には、残りの六福神が祀られていて、七福神を一挙にお参りすることができる訳だ。打ち止めの寺は、51番香園寺、「子安大師」で名高く、御影も本尊大日如来と2体いただける。大聖堂には椅子席650、ゆったりと本尊大日如来の御姿について説明。弘法大師のお厨子の前で御宝号を七反唱えて打ち止め。(12時)
リンリンパークで昼食を摂り、帰路に。車中にて、般若心経の資料や「いろは歌」の解説。阪神高速が14kmの渋滞であったが、迂回ルートで、梅田18時20分、なんば19時前到着。お疲れ様でした。次回は、いよいよ讃岐の国涅槃の道場です。合掌

 道後にて  初秋や そぞろ歩きの 道後の湯


 香園寺の山頭火句碑  
    右  南無観世音 おん手 したたる水の 一すぢ

    左  秋の夜の 護摩のほのほの 燃えさかるなり

2014年8月23日土曜日

西国7回 20~23番 生駒発

平成26年8月20日

善峯寺 観音堂
生駒より43名のお客様と20番善峯寺に向かう。ほとんどのお客様が、和尚と一緒になったことがあるというので、アットホームな感じだ。京田辺で休憩後、20番善峯寺への急な山道を登るのだが、駐車場では、何とマムシのお出迎えだ。本堂に上がり込み、4台の扇風機を全開にする。パンフレットが新調されているのに気が付き、参考にいただく。お参り後は、「遊龍松」の見学をお薦めする。横枝は全長37m、正に龍が地を這う姿で天然記念物だ。
21番穴太寺の近くにある「豆屋黒兵衛」に立寄る。丹波の黒豆を加工して、いろいろなお菓子に変身させている。お昼が遅れそうなので、しっかり試食してくださいと送り出す。穴太寺の本尊は聖観音、なぜ「聖」がつくのか「変化観音」との対比で説明する。納経に時間が掛かっているようなので、和尚がお弁当係をかって出て、お茶と一緒に配布。丁度お昼時だった。山を越え、23番勝尾寺へ。スピーカーを通して流れてくる読経の声を聞きながら、石段を登る。勝尾寺は、かっては「勝王寺」。山門に掲げられた額には「勝王寺」とある。勝運の寺として「勝ち達磨」が有名だ。
22番総持寺は寺の近くまでバスは入れない。路上で下車して歩いて行くしかない。「山陰流包丁式」が有名で、板前さんの元祖が開基の山陰政朝中納言。4月16日には全国の板前さんが集まり、「山陰流包丁式」が公開される。納経が終わるまで、境内で散策してもらい、バスに連絡して下車地点で合流することとなる。打ち止めは何と15時丁度、大山崎から長岡京へ京都縦貫道が繋がったのが、時間短縮に貢献しているのだ。生駒着16時前、納経用品の返却や夕べのお勤めなど大慌て。こんなに早い帰着も、たまにはいいものだ。合掌

 善峯寺にて  善峯寺 マムシ迎える 残暑かな

          秋風や 頬撫で通る 山の寺

 勝尾寺にて  勝尾寺 読経流るる 残暑かな


2014年8月20日水曜日

四国3回 12~15番 生駒発

平成26年8月18日

国分寺本堂
奈良から2台、梅田~なんばから2台の4台が出ている。和尚は奈良の2号車で、お客様は22名、全員生駒からの乗車だ。お念珠のお仕立てについて相談にこられたご婦人の対応で、出発が少し遅れた。第2阪奈~近畿道~中国道経由にて淡路島SAに10時前に到着し休憩。和尚の2号車が、最後尾を走っているようだ。焼山寺へのマイクロバス「寄井タクシー」との交信では、午後から広島組の予約があるとのことで、直行して欲しいとのこと。12番からの順打ちに決定だ。天気は良いが、風が強く、鳴門大橋ではバスが蛇行することも。鳴門西PAでお弁当をpick upし、早めの昼食、12時半頃、焼山寺の麓に到着。焼山寺では、開創1200年の催しとして、本尊虚空蔵菩薩、大師像、三面大黒天について、ご開扉してライトアップ中。和尚も本尊と三面大黒天は初お目見えだ。
下山途中の「杖杉庵」の前で一時停車、車中よりの撮影会だ。麓の「すだち館」で種無しすだちのご接待、すだちの生ジュースである「すだち酢」が人気の的。冷蔵庫で保管すれば、一年は保つのだ。13番大日寺の本堂も開扉してライトアップ。正面に本尊十一面観音、向かって右に青面金剛、左に阿弥陀仏。霊場会発行の先達必携などの資料では、大日寺の元々の本尊は大日如来、明治の神仏分離令によって、一宮の本尊十一面観音が遷座し、大日如来が脇侍に回ったとある。その大日如来のことを聞こうと納経所におもむくと、「元々の本尊は十一面観音で、神仏分離令に際し、困った一宮が大日如来を持ち込んだ」という。「それはおかしいでしょ。寺名が大日寺なのだから。」と突っ込むと、「うるさい」とばかり追い出されてしまった。14番常楽寺へは、最寄りの交差点で下車して歩いていたのだが、地元からのクレームで国分寺の駐車場を起点に常楽寺に往復1km、国分寺へ往復600m歩くことになった。常楽寺では本堂前の「アララギ大師」や大師堂の前に立てられた角塔婆のお大師の言葉「不闕日々影向 検知処々遺跡」について説明する。15番国分寺では、本尊薬師如来の眷属につき解説、お錀の叩き方等説明、大師堂ではご宝号を7編唱えて打ち止め。(16時30分)淡路島を走行中に夕べのお勤め、「淡路HWOでは、アルコール類を販売しているので、男性軍のかっての要望に応えて、早目にお勤めするのです」と話したせいか、ご婦人から「淡路地ビールと竹輪」のご接待。これには恐縮した。帰路、「いろは歌」の解説とCD。「85番八栗寺のケーブルカーで大合唱しましょう」という魂胆なのだ。睡眠薬代わりにと河内屋菊水丸の河内音頭で綴る弘法大師一代記を流す。阪神高速が少し渋滞していたお陰で、全編聴き終えたところで、壱分IC.を降りて生駒へ。(20時30分)お天気にも恵まれて良いお参りでした。なにしろ打ち終えたところで雨が降りだしたのですから。「またご一緒しましょう」とお別れ。合掌

       初秋や 水と戯る 鮎喰川

2014年8月5日火曜日

西国11回 30~31番  生駒発

平成26年8月4日
高速船より都久夫須麻神社を望む

台風が熱帯低気圧となったが、怪しいお天気の中、8時30分生駒から添乗。お客様は42名、3割程はお馴染みのお客様だ。このコースは、琵琶湖の竹生島宝厳寺と808段の石段が待つ長命寺の2ヶ寺だが、歩くとなると結構ハードだ。長浜港からの高速船は、強風でしばしば欠航するので、それが一番の心配だった。車中で「西国巡礼のはじまり」という公式DVDを見てもらう。長浜港発11時30分、竹生島発13時20分という第3便でお参り。風は少しあるが、波は静かで湖上30分の船旅。島に上陸すると宝厳寺本堂まで167段の急な石段が待っている。本尊の弁天様に読経して、国宝の唐門から重文の観音堂へ。西国の本尊は千手観音様、やはり重文の船廊下を渡り、国宝の都久夫須麻神社本殿に至る。瓦投げに挑戦するご婦人方も。ゆっくりと案内したが、出港まで30分ある。和尚は、毎度お世話になる山本商店で一休み。もう少し吹くと欠航らしい。
長浜港から32番長命寺まで1時間、小雨が降ったり止んだりの状態。歩き組は10名、健脚ぞろいだ。蜩の声がが降り注ぐ中、石段を見つめひたすら登る。タクシー組も最後の100段は歩きだ。結局、ピストン運転のタクシー組を本堂で待つことに。梅田からの一行が、勤行中で丁度良かった。
予想通り、下りの石段は雨に濡れ滑りやすい。神経を集中させて下りと、先ずはアイス。和尚の法衣の下は、汗だくだ。1時間弱で草津SA、Tシャツに着替えて一息。生駒着18時。無事怪我もなく、
お参りの最中は傘を使うこともなく、良い一日でした。合掌

 長命寺にて  蜩の 声降る石段 八百余

牛久大仏

平成26年8月1~3日

和尚と牛久大仏
1日、伯父貴の三回忌法要と墓参りの為、千葉県柏市に向かった。一年振りの上京とあって、せっかくだから一献酌み交わそうと、電通時代の新人研修の仲間と新橋駅のSL広場で待ち合わせた。懐かしい顔三人と合流、ビールだ、焼酎だ、ワインだとしこたま頂いて、しかも仲間からご馳走になってしまった。ホテルではバタンキュー。
2日、総武線船橋から東武野田線に乗り換え「逆井」へ。事前に送っておいた荷物を解き、法要の準備。近くの蕎麦屋「無心庵」で昼食。叔母や従兄妹たちは18年振りというのに、親父さんも女将さんも良く覚えてくれていて、話が弾んだ。私を伯父貴と勘違いされそうになったのには閉口した。18年前は、ご近所で開業されていたという。今はすっかり有名店になっている。14時から身内が集まっての法要。夕食は、皆でお寿司屋さんでワイワイ。帰宅すると、遠くに花火が見える。恒例の花火大会という。
3日、墓参りに出発。茨城県牛久市にある牛久浄苑、浄土真宗東本願寺派本山東本願寺の経営だ。シンボルは、ギネスブックに世界最大の青銅製立像として登録されている「牛久大仏」。阿弥陀さんだ。墓参りの後、胎内拝観をさせていただく。和尚は三度目なのだが、拝観は初めてだ。高さ120m、総重量4400t、胎内の地上85m部までエレベーターで上がることができる。4、5階が「霊鷲山の間」で仏舎利が安置され、四方に窓があり東西南北を見渡せる。3階は「蓮華蔵世界」で約3400体の胎内仏に囲まれた金色の世界でいわば永代供養のゾーン。2階は「知恩報徳の世界」で写経空間、77席の写経席がある。1階は「光の世界」で、浄土の世界を観想する空間というところだ。上層部から順に拝観、大仏の親指の原寸大の模型や建築時の写真などもあり興味深かった。
帰路は、名物の「牛久沼の鰻」を食べようと、車を走らせる。なるほど、沼の周辺に鰻屋さんが散在している。飛び込んだ「伊勢屋」は、この辺で最も古いお店だった。これも大満足。
4日に西国の添乗があるため、午後から帰阪。夏休みとあって新幹線は家族連れのお客様が多い。
ちなみに、東本願寺派というのは、京都の浄土真宗大谷派(東本願寺)から分離し、西浅草の「東本願寺」を本山としている。

 遠花火 夜空彩り 音静か

 微笑みて 牛久大仏 盆まいり

 牛久沼 鰻味合う 残暑かな

 新幹線 子連れ家族や 夏休み