2014年3月18日火曜日

秀寛和尚と巡る伊予の国一国巡り 

平成26年3月9~12日
和尚と巡る一国巡りシリーズも今回で11回目となりました。参加者は、毎回少しづつ変わるのですが、今回も電通の元同僚で看護師資格を持つ女性が初参加です。総勢11名、和尚と添乗員、ドライバーを含め14名のいつもながらのアットホームなお参りです。今回は、前回土佐の国巡りで打ち残した38番金剛福寺から59番国分寺までの予定で、伊予の国の残りは、次回に持ち越すスケジュールです。
9日の集合は新大阪20時、なんば20時40分。大阪南港22時発のオレンジフェリーで東予港へ向かい、そこから足摺岬へ走る計画。船室は1等で4人が2段ベットの構造、和尚の部屋がたまたま一人使用となったので、ミーティング会場に変身。差し入れや持ち込みの焼酎でおつまみ、手作りの漬物を肴に、旧交を温めた。豪華だというお風呂に向かう人も。
八坂寺の紅梅
10日早朝5時半からのモーニングバイキングをいただき、6時過ぎに上陸。いよ小松ICから松山道経由足摺岬を目指す。8時過ぎに宇和島の「津島やすらぎの里」で小休止、売店も開いていたので、みかんを買い込みご接待。2時間ほど走り、「竜串」で休憩の後金剛福寺に11時過ぎに到着した。ありがたいことに、本堂ご開帳中で、ご住職が説明役として待っていてくださった。脇の外陣でお勤めの後、ご住職の丁寧な説明が有り、拝観。全員が一順したところ、照明を落とすから再度拝観をと促される。雰囲気が違うというのだ。(拝観料@500円、10名以上の団体は@400円、御影・銭亀・おみくじ付き)ちなみに和尚のおみくじは「大吉」だった。本堂裏手の諸仏群に案内して大師堂へ。整備が総て終了したお寺は、落ち着きがあって素晴らしい雰囲気だ。ここまで来ると、岬巡りをやらないわけにはいかない。ジョン万次郎の銅像から展望台、椿トンネルをくぐって亀寄せ場から灯台と一巡する。1時間半ほど費やしたが、やむを得ない。岬のたもとの黒潮市場で少し遅めの昼食、ここの名物は「まぐろのかぶと煮」だ。一番の売れ筋商品で、和尚も2箱購入、酒の肴としても最高なのだ。39番延光寺に向かい、初めての方には、道中着の背中に「亀の朱印」を押してもらうことをお薦めする。20番鶴林寺の「鶴の朱印」と合わせて、鶴亀のセットにするのだ。40番観自在寺が、本日の打ち止め、大師堂の周りのお砂踏みをし、平城天皇の遺髪塚を拝して宇和島グランドホテルへ。夕食は、お待ちかねの「ほづみ亭」の郷土料理フルコース。18時半にロビーに集合。山海の珍味の集積する宇和島とあって、魚、肉、鶏などの料理が次々と出て来る。皆の驚きは「鱧串」だ。半身の鱧を竹串に巻きつけて、タレをつけて焼きあげたもの。これは絶品、これをいただくために、ここに来ているというものだ。もうお腹一杯だというタイミングで、仕上げの鯛めし。釜飯タイプではなく、ご飯に鯛の切り身が添えられ、半熟卵の出し汁をかけてサラサラといただくタイプ。もう入らないと言っていた皆が、これは美味しいと流し込んでしまった。超満腹状態だ。
11日は41番龍光寺から49番浄土寺までの予定。7時45分出発、龍光寺門前のお饅頭屋さんに声を掛け、お参りに。本尊十一面観音は、彩色が施されて美しい。42番佛木寺の本堂は床が抜けたとかで、修理中。大師堂にご本尊が仮住い中だった。和尚は、携帯電話をホテルの洗面所に忘れたことに気がつき、電話で確認、高速道路に入るため宇和島に戻るから大丈夫と、ドライバーさんがホテルに戻ってくれた。なんと、本人の気がついていない忘れ物が発見されていて、怪我の功名というところ。お弁当をpick upするため「真珠会館」へ。ここの女性社長は、和尚の大学の同級生の高校の同級生ということで、心安くさせていただいている間柄。立ち寄る旨、連絡を入れておいたので、待っていてくれた。久しぶりにご挨拶でき、皆へのご接待をいただいて、有難かった。43番明石寺の山門には、弘法大師作「後夜仏法僧鳥を聞く」の漢詩が掲げらている。詩題は「三宝鳥」となっているのが、和尚はやや不満だが、一吟披露させていただいた。砥部焼陶芸館で休憩し、いよいよ最大の難所45番岩屋寺だ。雪解け道で歩きにくい状態だったが、無事本堂にたどり着き勤行。法華仙人の修行の場という洞穴に向けて長い梯子が掛かっている。まずは、初参加の看護師が挑戦、次になんと最長老の75歳女史が軽々とクリア。皆、唖然とする。お参り後、「独鈷の水」が湧く、洞窟を皆で拝観する。「懐中電灯を忘れた」とつぶやくと、「持っている」との声がいくつも上がる。これも時節柄か。帰路、仏教稲門会の先輩であるご住職にご挨拶をと、納経所に向かうと丁度出てこられるところ。麓まで降りて、「一休館」で生姜湯のご接待を受ける。14時を廻り、予定どうり回れるか、心配になる。44番大寶寺は、山の陰でいつも雪や氷で悩まされるが、今回も山門はアイスバーン状態だ。丁度お四国の真ん中になるので、「へそ寺」とも云われている。結構な登りなのだが、岩屋寺をクリアした後だと、そんなに苦にならないのが、不思議なところ。麓の「すごうさん」でトイレも借りて休憩し、松山市内に向かう。46番浄瑠璃寺の大師堂では、木彫りの「稚児大師像」を順に抱き上げてのご宝号。バスに戻ると添乗員は、次に向かって歩いて行ったと云う。47番八坂寺は、大型バスでは数百メートル手前の駐車場待機となるのだが、ドライバーさんは、小型バスだから大丈夫と寺の駐車場まで、突っ込んでくれた。どうも、先発の添乗員より速く着いたようだ。お勤めを終えて16時40分、せめてもう1ヶ寺と、48番西林寺に電話しお願いする。納経所にご挨拶に伺った時点で17時7分前、胸を撫で下ろす。打ち止めは17時18分。お宿は道後の「宝莊」。道後の夜は、割と遅くまで散策できるので、夕食後はフリータイムとし、和尚はいつもの「焼き鳥・番鳥」へ。行く先は、伝えてあったので、3人ほどが合流した。相変わらず旨い。
12日最終日なので、がんばって回らないと大変なことになる。今回で結願のご夫婦もいるのだ。7時45分出発、昨日打ち漏らした浄土寺から。50番繁多寺では、興教大師覚鑁像があるので、新義真言宗などにつき解説する。51番石手寺は見所が多く、時間もかかる。参道の「棕梠堂」の親父さんが久しぶりに店に出ていたので、声を掛けると「帰りに寄って」とのこと。宝物館から釈尊一代記のお庭と案内して戻ると、「開創1200年の記念です」と荒神箒大小 2本セットをくださった。護摩堂専用にさせてもらうことに決めた。同じ参道の「焼き餅」を人数分買い込んで、ご接待。52番太山寺に向かう車中で、納札に「め」を年の数だけ書くように伝える。昨夜、伝えておけばよかったのだが、眼の「一畑薬師」が勧請されているからだ。国宝の本堂では、ご本尊のお姿を拝することができた。大師堂で、「痔に困っている人は?」と尋ねると、電通の先輩が手を挙げた。礎石の柱穴なのだが、その穴をタワシでゴシゴシ洗うと、痔病に効くと云われているのだ。53番圓明寺では、左甚五郎の5mの龍の彫刻やキリシタン石塔、芸術的な屋根瓦など説明、食事を摂りながら今治に向け海岸線を走る。なんとか17時までには、回り切れそうなペースだ。54番延命寺、山門前の石畳で蹴つまずき、さらに山門の敷居に足を取られ、まるでヘッドスライディングのようにつんのめってしまった。網代笠のお陰で顔は上唇を少し切った程度、左手がかばい手となって掌から出血。こんな時に看護師がついているのは有り難い。応急手当をしてもらって、お勤めだ。55番南光坊の四天王像は、いつ見ても堂々として迫力がある。ついつい説明が長くなってしまう。56番泰山寺では、醍醐派なので、当山派修験の話をする。次は、58番仙遊寺の山登りを済ませてから57番栄福寺に回ることにする。どうも和尚の経験上、その方が動きがスムースに感じられるのだ。ご本尊はいつもご開扉されているのだが、前幕が邪魔になって胸から下からしか見えないのだ。いつも、賽銭箱の前に跪いて見れば、少しお顔が拝見できると説明している。残念なことです。山を下り、57番栄福寺へ。そしていよいよ打ち止めのお寺、59番国分寺へ。四国には国分寺は各県にあるのだが、この伊予の国分寺は、他県に比べれば、少し貧素かもしれない。境内工事中の狭い空間に、3グループが重なってしまって
芋の子洗い状態。打ち止めは16時35分、無事時間内にお参りできた。次の問題は、三重県白子まで帰るご夫婦の電車に間に合うかどうかだ。ネットで添乗員が調べると、近鉄なんば発21時30分の特急が最終便、ドライバーさんにプレッシャーが掛かることに。吉野川、淡路の休憩もそこそこにひた走る。21時15分到着、天候にも恵まれ良いお参りができました。次回は7月の讃岐巡りです。合掌

 太山寺にて 鶯の 声に誘われ ご開帳


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