2014年7月20日日曜日

和尚と行く讃岐一国巡り

平成26年7月13~16日

横峰寺・星供大師
和尚の一国巡りシリーズも今回で13回目となる。基本は春秋実施で、2年で一周ということなのだが、今年は四国霊場開創1200年で記念のスタンプが来年の5月まで。何とか期間中に回ろうと7月に追加した訳だ。参加者は和尚を含め10名。前回の伊予一国めぐりで回りきれなかった東予6ヵ寺と讃岐一国で29ヶ寺巡る計画。効率よく回るために、大阪南港からフェリーで東予港に上陸する。フェリーは空いていて、1等船室(4人部屋)を二人づつ使用。大浴場もホテル並みだ。朝5時半から朝食を摂り、60番横峯寺へ向かう。7時前に、麓に到着したが、山頂へのマイクロバスは、7時からということでしばらく待機、20分程登り駐車場へ。道は有料道路、森林組合の林道なのだ。今にも降りだしそうな天候なので、傘を手に駐車場から参道を下る。お参りを終えると、今度は急坂を登ることとなる。「行きは良い良い、帰りはなんとやら」だ。61番香園寺は、大講堂の中にご本尊大日如来、さらに弘法大師の御厨子が配置されている。先着の団体に声を掛け、合同でお参りさせていただく。講堂前の子安大師にもご挨拶して62番宝寿寺へ。宝寿寺は霊場会を脱会しているため、記念のお姿も無く前後のお寺でいただく。しかし、寺名抜きで梵字も霊場会共通のもだ。63番吉祥寺では、ご本尊毘沙門天、大師堂を拝したあと、六角堂へ。残りの六福神が祀られている。本尊とあわせ七福神を拝んだことになるのだ。63番前神寺は真言宗石鎚派本山と修験道の本山を兼ね、松平家の祈願所でもある。従って、葵のご紋が許されている。西条駅前でお弁当をPICK UP、食事を摂りながら、65番三角寺へ。麓で、タクシー3台に分乗して山門下へ。小林一茶が「是れでこそ登りかひあり山桜」と詠った古木が本堂前に。境内の雰囲気がしっとりと落ち着いていて、和尚の好きな寺の一つだ。ようやく東予を打ち終え、讃岐の国に入る。66番雲辺寺のロープウエイ、13時40分山麓発、14時40分山頂発でお参り。四国高野というだけあって、大師堂は高野山の奥の院と同じ仕様となっている。つまり、大師堂と見えるのは拝殿であり、その背後にお大師様は祀られているのだ。履物を脱いで拝殿を回り、ご宝前にて正座する。67番大興寺。大師お手植えの榧、楠の老木を右手に石段を登る。天台大師が本堂の右に、弘法大師が左に祀られている。かって、両宗の修行道場であった名残だ。一寺二札所の68番神恵院、69番観音寺では、時計を気にしながらのお参り、出来れば、もう1ヶ寺と思うからだ。16時40分に電話を入れてもらうと、待っていてくれるというので、急ぐ。10分で到着し、事なきを得た。「いろは歌」での打ち止めは17時15分。
宿泊は、善通寺いろは会館だが、夕食は割烹「藤の」。和尚の幼馴染の娘婿が開いたお店で、無理を言ったのだ。高野山大学修行道場の仲間、栗峯夫妻も同席し、美味しい料理を堪能する。さぬき市の櫻谷先達も顔を出してくれた。三々五々いろは会館に戻ったのだが、和尚は話が弾んで門限の21時に遅刻、携帯電話でメンバーに連絡しやっと入ることができた。
15日の朝は、5時半から御影堂にてお朝事。管長猊下の法話とお勤め、三国伝来の錫杖でお加持をいただく。戒壇巡りをしてから、猊下と記念写真を撮って朝食、本堂にお参りする。本尊薬師如来のお膝元で勤行、雨が降りだしたので、南大門前の「コトブキ」でモーニングコーヒーとした。主人は、和尚の高校の同級生、同窓会長も朝のジョギングの後のコーヒーを楽しんでいた。バスを門前に回してもらい、74番甲山寺へ。番号にちなんで、「病気や災難ナシの寺」と語呂合わせをしている。毘沙門天を祀る洞窟に案内、甲山寺の「甲」は毘沙門天の「兜」のこととか。71番弥谷寺は、最近、直営マイクロバスを運行し始めた。麓から大師堂までの登りのみ運行、いずれは本堂までの計画とか。しかしそれには20年はかかりそうだ。本堂までの170段は歩きだ。磨崖仏など紹介する。大師堂に戻ると、秘仏「弘法大師像」や「五鈷鈴」のご開帳。1200年記念のお陰だ。73番出釈迦寺までバスで運んでもらう。72番曼荼羅寺へは下りの参道を歩く。曼荼羅寺横の遍路宿「門先屋」が解体工事中、耐震工事に費用がかかるため廃業を決意とか。そのような話が随所にあるそうだ。跡地は、曼荼羅寺の駐車場になるらしい。76番金蔵寺前の「香の香」で釜揚げうどんの昼食、ちらし寿司がセットされ、メニューはそれだけだが、人気の店だ。金蔵寺は、天台寺門宗開祖・智証大師円珍のご誕生所、従って、大師堂の正面は智証大師、右に弘法大師、左に神変大菩薩と並ぶ。77番道隆寺は眼のお薬師として名高いので、納札に「め」を歳の数だけ書いておくように話しておいた。また日本初の眼科医「潜徳院殿」のご廟所もある。門前の「サンエイ」で眼に効くお茶をいただきながらお買い物、和尚は夏用の白作務衣を購入。78番郷照寺は一遍上人の時宗のお寺、「宇多津大師」や「踊念仏」で有名。門前近くに四国最大の「閻魔堂」もある。15時近くになったので、残りの時間で行く寺を相談する。結局、五色台の2ヶ寺81番白峰寺と82番根香寺を打つことにした。白峰寺には、崇徳上皇のご廟所もあり、今年は850年忌と開創1200年が重なることになる。干支のご本尊を全てお祀りしているので、各自探してもらう。和尚は戌年、「阿弥陀如来」、本堂の左手のお堂だ。2日目の打ち止めは、青峰山根香寺。春は桜、秋は紅葉、今は緑に満ち、和尚好みの寺。ゆっくりとお参りさせていただく。お宿は、丸亀ボートレース場前のオークラホテル丸亀。気持ち良く酔って、ウトウトしていたが、あまりの暑さに目が覚めた。良く見るとエアコンは暖房となっていた。
曼荼羅寺・笠松大師
16日 ホテルとあってバイキングの朝食は7時から。なんとか10分繰り上げてもらう。8時出発、今日は残り8ヶ寺。「崇徳天皇社」の別当寺であった天皇寺から。門前まで運んでもらい、迎えにも来てもらったが、地元の要望で付近は駐車禁止なのだ。国分寺は、四国の4国分寺の中でも素晴らしい。本堂、梵鐘など重文で、金堂や七重塔の礎石がその豪壮さを伺わせる。大師堂の拝殿は納経所を兼ねている。彩色されたお新しい不動明王がケースに入れられているのに気が付き、聞くと昨年の8月からという。和尚も久しぶりの参拝ということなのだ。83番一宮寺の大師堂では、一人一人に鐘を鳴らしてくれる。いつものことだが、有り難い。84番屋島寺の駐車場に着くと、阪急の京都からのバスが停まっている。早めの昼食のようだ。我々がお参りを終える頃に、帰ってきた。顔見知りの先達にご挨拶、長尾寺、大窪寺、霊山寺と廻って帰るという。屋島の麓でお弁当の到着を待って85番八栗寺へ。上りは12時15分発、「草餅」屋に電話を入れて、人数分を届けてもらう手配。「値段は上げていないからね」とは女将の声。ケーブルの中では、放送に合わせ、この時とばかりに大声で「いろは歌」を合唱する。下りは13時丁度。86番志度寺は、本尊のご開帳中。それも16、17日の2日間限り。なんとラッキーなことかと、500円の拝観料を払う。本堂内をゆっくりと拝観。海女の墓を訪れると、いつものお婆さんが「良く来てくれた」と涙を浮かべて喜んでくれた。なんと、今日が海女の命日だというのだ。87番長尾寺は、静御前の剃髪塚がある。母親の磯禅尼は讃岐出身なのだ。結願の88番大窪寺に行く途中に、「遍路交流サロン」がある。遍路資料の集積では、四国随意一だ。和尚も、師僧である東寺長者砂原秀遍猊下の書を寄贈させていただいたことがある。ちょっと立ち寄らせていただいた。いよいよ打ち止めの大窪寺だ。仁王門の方が、立派で大きいが、正面の二天門から入らせていただく。同行のご夫婦が「結願の証」を申し込まれた。もう結願なのかと、和尚の方がびっくりだ。打ち止めは16時25分、名物のこんにゃくを求める女性軍、男性軍はビールなど買い込み帰路に。淡路SAで休憩後なんばへ。
和尚は、今年の12月の研修で「大先達」に昇補予定。その申請書と霊場会発行の「銀色」の納札の申請書を納経所でいただく。大窪寺は和尚の推薦札所なのだ。合掌
 
 雲辺寺にて  雲海に 包まれ昇る 雲辺寺

 大窪寺にて  風薫る 結願嬉し 大窪寺



1 件のコメント:

  1. 第14回一国巡りは、発心の道場・阿波の国。
    11月10日~12日の2泊3日。
    お問い合わせは「ハロートラベルサービス大阪」
    ☎06-6306-6410~11

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