2010年1月27日水曜日

四国 1回 1番~6番(寝屋川発)


平成22年1月18日

このコースは、枚方~寝屋川~守口を廻るのだが、今回は守口集合はないとのことで、寝屋川市駅に向かう。7時40分集合なのだが、20分にはバスが到着した。お客様は総勢40名、添乗の伊藤女史、俣沢さん、商都交通の川節ドライバーとは、既にご一緒したこともある顔なじみだ。40人のうち遍路経験者は、6~7名、初めての方を中心にお経の唱え方やおまいりの作法などを詳しく説明していくと、アッというまに淡路SAに到着する。トイレ休憩の後も、遍路用品などについて説明すると、もう徳島県だ。快晴に恵まれ、風もない。鳴門大橋の風速表示が「風速0m」だったのには驚いた。
1番霊山寺では、まずは納経用品などの購入と受付、そして記念写真を撮る。
1年12回のお遍路で4回程の「団写」があるが、和尚は1番と88番大窪寺の2枚だけは、ぜひにとお勧めしている。冗談で「使用前・使用後」と言っているのだが、本当におまいり前と結願の時とでは、お顔が明らかに違うのだ。これは、和尚自身の実感でもある。
次に、本堂で副住職の授戒と法話、御開帳中の「仏舎利」も案内する。そして大師堂でお勤めをして2番極楽寺へ向かう。
2番極楽寺でのお勧めは「抱き地蔵」、本堂と大師堂の間にあり、小さな石の地蔵さんなのだが、抱っこして祈願することを勧めているのだ。4~5kgはあると思うが、皆、列をなして抱っこして祈願し、次の人に手渡していく。かわいらしさに、笑顔一杯だ。さらには、大師御手植えの「長命杉」、樹齢1200年を超える老樹である。鈴のついた紅白の紐が幹から結ばれ、その紐を振って鈴を鳴らし霊気をいただく。本堂からこの長命杉へと降りてゆく石段でズッコケタ人がいたが、幸い尻もちをついただけでセーフ、頭を打たなくてよかった。
和尚のいつものパターンは、2番から6番安楽寺に飛ぶこと、この間の20分ほどでお弁当をたべていただき、お寺の案内をすると、丁度門前という段取り。仁王門で松本明慶作の仁王様の解説をし、「大師身代わりのさか松」から本堂前の水盤にチョコンと正座する童天女像に案内する。正面からみても可愛らしいが、「お尻を見てください」と後ろへ誘導すると「まあ、可愛い」と感嘆の声が上がるのだ。
大師堂のお大師さんは、青年僧を思わせるたくましい風貌をされている。同じ明慶作でも和尚の念持仏である大師像とは、まったく表情が違う。門前の「しらかわ」でコーヒーをいただき5番地蔵寺へ。樹齢約800年の大銀杏が迎えてくれる。御本尊延命地蔵尊の胎内仏は、弘法大師作の勝軍地蔵尊だ、甲冑を身にまとい右手に錫杖、左手に如意宝珠を持ち、軍馬に跨った5.5cmほどのものとか。お前立ちとしてそのお姿の勝軍地蔵が安置されていて拝観できる。四国霊場唯一のもの。おまいりの後、希望者を羅漢堂(奥の院)に案内する。実名・実聞の二人の僧が、全国を行脚して集めた浄財で奉納したと伝えられ、今なお200躰は安置されている。中央に釈迦3尊、右に弘法大師、左に弥勒菩薩をまつる御堂があり、その間をつなぐ回廊に羅漢さんがまつられているという構造で、入口は弥勒堂だ。
本堂から羅漢堂にいたる参道には、梅が両側に植栽され、たくさんの蕾が春を待っている。「百薬に 優る遍路に 出にけり」と書かれた石碑の前で、「遍路」は旧暦弥生3月の季語であることなど説明する。
4番大日寺は、和尚と同門の東寺真言宗の寺だ。朱塗りの鐘楼門で、1階が角柱、2階が円柱という珍しい構造、本堂から大師堂にむかう回廊に西国33札所の観音様が並んでいる。宇宙の教主大日如来と西国札所が一挙にお参り出来る訳だ。お前立御本尊のお姿をよく観察してもらい、菩薩形の大日如来のお姿が、如来の中の如来である意であることを説明。大師堂脇に鎮座する「びんずる尊者」もお遍路さんの人気が高い。
本日打ち止めの寺・3番金泉寺は、見どころの多い寺、仁王門の吽形の仁王さんのお顔が、まるで「にらめっこ」をしているような表情で、とてもファニーだ。源平の屋島の戦いに進軍する義経一行が、小松島の恩山寺あたりに上陸し、途中この金泉寺で戦勝祈願したとか。その時、力自慢の弁慶が、持ちあげたという「弁慶の力石」が納経所の前庭にある。
大師堂が近年、改修され一新、お堂の中でお参りできるようになった。大師の御一代絵が掲げられているので、御誕生からご入定まで、1枚づつ物語る。
大師堂の右奥に、寺名のゆわれである大師が掘られた井戸があり、「黄金井(こがねい)」という。顔が写れば長命間違いなしとかで、皆顔を覗かせ、写る顔を確認して笑顔になる。その左手に「閻魔堂」、「あの世で会わなくて良いように、今のうちに胡麻をすっておきましょう。」というのが、和尚の決まり文句。
この後、「弁慶の力石」に案内して第1回目を終える。今日も、今日とて良いご縁をいただいた。合掌
(写真は、地蔵寺奥の院「羅漢堂」)

1 件のコメント:

  1. 1月は、第1回目に6回添乗したので、行程を詳しく書いてみました。

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