2013年5月22日水曜日

西国5回 12~15回 難波発

平成25年5月20日

園城寺(三井寺)観音堂
梅田経由難波発の最もメインのコースだが、和尚にとっては久しぶりの難波発だ。このところ奈良方面からの添乗が多い。お客様は39名、行程的に近いので、スタートも8時50分とユックリめ。先ずは12番岩間山正法寺、通称岩間寺。雷除けの観音様で知られるが、俳句に目覚めた和尚にとっては、とんでもないお寺。俳聖芭蕉が参籠して、新境地を開いたと伝えられ、「古池や蛙飛び込む水の音」の池は、本堂と不動堂の間の池というのだ。そんなことを説明しながら、ワイワイとお参り。13番石山寺は、紫式部が源氏物語の構想を練った寺であり、和尚が所属する東寺真言宗の大本山でもある。時間を多めに取って、昼食の時間まで散策していただく。お昼は門前の「洗心寮」、琵琶湖畔とあって「蜆づくし」だ。14番園城寺は、弘法大師の甥・智証大師円珍中興の名刹、通称「三井寺」で知られる。詩吟を学生時代から嗜む和尚としては、大江敬香の「近江八景」の一節が浮かんで来るというものだ。「堅田の落雁」「比良の雪」「矢走の渡」「粟津の洲」「唐崎松間の雨」「石山堂外の秋」「三井の晩鐘」「瀬田の夕べ」と詠われる内の二箇所を楽しめる訳だ。園城寺の観音堂に先ず登り、本堂に上がり込んでお参り。元気な方を案内して山内を巡る。塔頭の「微妙寺」を訪れると、わざわざ厨子を開けて重文の「十一面観音」を拝ませて下さった。お客様は「日頃の行いが良いせい」と自画自賛。金堂も内拝し、諸仏を解説する。「三井の晩鐘」は一突き300円。釈迦堂から山門を抜けて駐車場へ。丁度そこへ、加古川組が到着した。和尚のルートとは逆に、山門から巡って観音堂へ行くという。打ち止めの15番今熊野観音寺の前に、「井筒八つ橋本舗追分店」に立ち寄り京菓子の試食大会だ。和尚はコーヒ-タイム。今熊野は、今は泉涌寺の塔頭だが応仁の乱以前は、こちらの方が大きかったようだ。後白河法皇の頭痛治しで知られる。ここでも本堂に上がりお勤め、お寺の由緒など法話を聞いて打ち止め。16時前だ。「こんな日もあって良いですね」とは添乗員の声。本堂前の「五智水」を汲む方も。和尚は、お大師さまにご挨拶して失礼した。合掌

 今熊野にて  新緑や 五智水旨し 今熊野


1 件のコメント:

  1. 智証大師円珍は、弘法大師の甥とも姪の子とも伝わるが、三井寺のパンフでは、「姪の子」と。和尚は、甥説に立つ。お四国76番金倉寺がご誕生所である。

    返信削除