2011年9月1日木曜日

読売旅行(奈良) 四国9回 52番~59番 西大寺発


平成23年8月28~29日

西大寺から東生駒を経由して伊予路に向かう。お客様は34名、ほとんどが顔なじみだ。車中で昼食を摂り、59番国分寺を目指す。通過する讃岐路は、和尚のふるさとでもあるので、「讃岐富士」「象頭山」「善通寺」「捨身ヶ嶽」「本山寺五重塔」など車窓から見えるポイントを説明しながらの走行だ。国分寺では「握手修行大師」で列を作り「一言祈願」。仙遊寺からは「しまなみ海道」を遠望する。57番栄福寺山門を入って左に句碑がある。「四国路や 遍路道より 明けの□」の「□」の字が判読できなくて、皆でいろいろ考えたが結論が出ず。車中から寺に電話をすることに。答は「春」、やはり問い合わせがあるようで、「風ですか」との声もあるそうだ。和尚は、「遍路」が春の季語なので、「春」はあるまいと思ってしまっていた。初日の打ち止めは56番泰山寺。お堂の瓦に丸の中に「太」と入っている。それはなぜかと疑問を持ったお客様がいて、一緒にh納経所に確認に行った。すると寺の名の由来である「女人泰産」の「泰」は、古は「太」であったという。「太産」→「泰産」→「泰山」と変化したというのだ。なるほどと感じ入った。16時前に打ち止めして、道後温泉に。しかし「ホテル・ルナパーク」24名、「葛城」10名と分宿、道後温泉も盛況のようだ。夕食後の温泉街の散策では、いつもの「番鳥」(焼鳥)に顔をだす。2日目の出発は7時40分、52番太山寺から。駐車場から数100m登って行くのだが、森林浴風で朝一番にふさわしいお寺だ。本堂は「一夜建立の御堂」として名高い国宝。6代の天皇が即位に際して十一面観音を奉納していて、行基菩薩作の本尊と合わせて7体の観音様が並んでいる。御厨子に入っているので、拝見できないのが残念だ。前回のお参りの時、修復中であった大師堂は工事も終わり、お堂の前に拝殿が新設されていた。53番円明寺は「左甚五郎の龍」「キリシタン石塔」など見所も多いが、何といっても大師堂の鬼瓦が芸術品だ。「即滅無量罪」「現受無比楽」という本堂前の看板の意味を説明すると、皆から「ホー」という声が。54番延命寺には、開基の行基菩薩の供養塔がある。行基菩薩開基の寺は少なくないが、供養塔はあまり見かけない。機知に富み、村人を飢饉から救った庄屋・越智孫兵衛の墓や真念の道標も境内にある。55番南光坊で打ち止め。地元の仏師77歳時の大門の四天王が堂々として素晴らしい。12時前に打ち止めし、石鎚HOの「りんりんパーク」で昼食。帰路は、瀬戸大橋を通り与島で休憩。立ち寄った「与島フィシャマンズワーフ」は往年の面影はなく、電通時代に開通記念博覧会の新聞企画を担当した和尚としては愕然とした思いだった。中国道が事故渋滞というので阪神高速に迂回するが、こちらも自然渋滞、西大寺到着は20時過ぎ。9回目とあってお客様は皆顔馴染み、ワイワイと楽しいお参りでした。お疲れ様。合掌 
  
  太山寺にて  一畑の 薬師に祈る 夏遍路

  円明寺にて  夏の陽に 竜虎が光る 大師堂 

(写真は、修復した太山寺大師堂)

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