2011年11月2日水曜日

ダライ・ラマ法王14世 大阪特別講演


平成23年10月30日

高野山大学創立125周年の記念事業として招聘したもの。大阪と高野山とで講演が行われたが和尚は、スケジュール的に大阪会場を選んだ。折角なので、お近くで拝聴しようとSS席を申し込んだ。前から5列目の47番、中央からやや右手の良い席だった。会場は舞洲アリーナ、広い会場はほぼ満員の状況、韓国から沢山の方が来られているのが目についた。午前の1部は、「般若心経を語るー空から慈悲へー」。宗教概論から説き始め、20世紀は「暴力の世紀」であったが、21世紀は「暴力のない平和を構築する時代」、個人の心に平和がなければ世界平和につながらない。心の中に平和を創りだす努力をしよう。そのためには、愛や慈悲の心をはぐくんでいく必要がある。愛と慈悲の心を高めるということは全ての宗教の根本であると。そして釈尊の初転法輪、第2法輪、第3法輪の展開から密教を「菩提心と空の教え」とし、懇切丁寧に「空」を説かれた。午後の2部は「人生の困難を生き抜く力」。冒頭に会場からの質問を受け付けたが、熱心な質問と判りやすい回答に感動を覚えた。「知識、教養は高まっているのだから、今こそ心の中の資質を高める教育が必要。思いやりの心を高めることが、世界平和につながる」と強調された。和尚は、記念に「般若心経入門」と「ダライ・ラマ希望のことば」の2冊を購入した。特に前書は、1部の講演の中身に等しい。今度、お四国では、チベット語訳「般若心経」の和訳をお配りしようと思う。我々が唱えている心経は「小本」でチベット語訳は「大本」といわれ、小本の後に成立とされているが、中々興味深い。合掌

 法王のことばー人生の本当の意味ー
 
 私たちはこの惑星の一時滞在者です。
 私たちがここにいるのは
 せいぜい90年か100年に過ぎません。
 その間に私たちは、自分の人生によって、
 何か善いこと、役に立つことをしようと努めなければなりません。
 もしもあなたが他の人々の幸福に寄与するならば、
 あなたは本当のゴールを見つけるでしょう。
 それが人生の本当の意味なのです。

(写真は、ダライ・ラマ14世ー講演会パンフからー)

1 件のコメント:

  1. ダライ・ラマ14世
    1935年7月6日チベット東北部アムド地方生まれ、2歳でダライ・ラマ捜索隊に見出され、5歳でダライ・ラマ14世として即位。歴代ダライ・ラマは観音の化身としてチベット仏教徒に尊宗されてきた。1959年チベット動乱中にインドに亡命、北インド・ダラムサラに亡命政府樹立以来、世界中で仏教思想に基ずく人類愛と非暴力を説き続けている。
    1989年ノーベル平和賞受賞。来日は1967年を最初に今回で17回目を数える。

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