2011年2月11日金曜日

四国8回 44~51番 西大寺発


平成23年2月7~8日

西大寺から35名のお客様と出発。まずは「中札所」とも云われる44番大寶寺を目指す。道中が長いので、時間もたっぷりある。車中で、勤行次第の意味を解説し、瀬戸大橋から讃岐路に入るや、讃岐富士、象頭山、善通寺、出釈迦寺奥の院等、車窓から望める景色や札所を案内しながら走る。何しろ、善通寺の境内が子供の頃の遊び場であった和尚にとっては、なつかしい風景なので、ついつい力が入るというもの。お弁当を車中でいただいて、14時前に「砥部焼陶芸館」にたどりついた。35の窯元直営の展示即売場だ。ついつい和尚も衝動買いをしてしまう。今回も、少し長めの酒器を買い求めた。焼酎のお湯割りやビール用にもぴったりだ。大寶寺を御参りして、「すごうさん」でお茶をいただく。「かりんと」や「のど飴」などの御接待を受けて、最大の難所45番岩屋寺に。先般は雪で登れなかったと聞いていたので、事前に電話で確認すると、大丈夫とのことで安心していたが、参道は雪が凍りつきアイスバーン状態。その半分、人が歩けるだけの幅を除雪してくれている。確かに、大丈夫だが、すれ違う時が問題、どちらかが凍雪に逃れなければならない。その時に滑ってひっくり返ることに。初めから、登れませんと辞退する方もいたが、なんとかお参りを終えて、「一休館」で暖かい生姜湯の御接待を受ける。全員が下りてくるまで、ゆっくりさせていただいた。宿は、ホテル奥道後。館内が広く、迷子になりやすい。翌朝の出発時に、朝風呂からの帰りに迷子になった方がいて、スタートは15分遅れ。逆打ちで、51番石手寺からまわる。霊宝館で、「衛門三郎再来の石」などを拝観(200円)し、名物「やきもち」を賞味する。50番繁多寺は、一遍上人ゆかりの寺でもあるが、すっきりとした境内は松山市内が一望できるポイントでもある。
49番浄土寺は、京都の六波羅密寺と同様の「空也上人像」(康勝作)でも有名だ。句碑に 「お遍路や 杖を大師と たのみつつ」 白象 とある。「遍路」は旧暦弥生3月の季語であることを説明。48番西林寺で「伊予の名水」を味わい、47番八坂寺へ。バスが入れないので、参道を歩くことになるが、地元のミカンが無人スタンドで売られている。3箇100円とあって大人気。境内の句碑「お遍路の 誰もが持てる 不仕合せ」も浄土寺と同じ「白象」作だ。聞けば地元では高名な僧侶の雅号という。「衛門三郎の里」で休憩の後、打ち止めの46番浄瑠璃寺に。門前の句碑に「永き日や 衛門三郎 浄瑠璃寺 子規」とある。大師堂の「稚児大師像」を交替で抱き上げご縁を頂く。帰路、阪神高速神戸線の事故渋滞の表示を見て、中国道から近畿道ルートに変更。これがドライバーさんの好判断で、すいすい走れ20時半に西大寺着。久しぶりに、「すごうさん」や「一休館」の皆さまとお会いできました。ありがとうございました。合掌

  岩屋寺にて  凍り道 岩屋寺登る 白き息

  石手寺にて  やきもちの 香りや甘し 石手の冬

  八坂寺にて  伊予柑を かかえて戻る バス遍路

  浄瑠璃寺にて 稚児大師 抱くや二月の 浄瑠璃寺

(写真は重文の岩屋寺大師堂)

1 件のコメント:

  1. 岩屋寺の納経所が改築工事中だ。お遍路さんが増えたせいか、各札所の改築などが盛んのように思う。まずは、トイレから良くなっている様に感じる。女性遍路にとっては有難いことだ。

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