2018年6月10日日曜日

佐渡島遍路 後半 51~88番 

平成30年6月3~6日 昨秋の前半に続く後半のお参り。新いメンバーも二人増えて総勢8名のツアー。伊丹から新潟空港へ飛び、ジェットフォイル(最高時速80km)で佐渡の両津港へ14時頃到着。3番真楽寺の三浦住職のご案内でお参り開始。初日は、51番慶宮寺から54番宝蔵寺までの4ヶ寺。その内3ヶ寺のご本尊が大日如来。それぞれこだわりがあり、金胎の区別を表示している。53番玉林寺は、胎蔵界で珍しい。お宿は両津の湖畔の宿・吉田家。新潟港でのポスターで、佐渡は薪能のシーズンが始まることを見つけ、なんと今夜は、最大の大膳神社の薪能があると云うではないか。お友達が訪ねてくるという方を置いて、7人で見物に行こうとジャンボタクシーを手配。(3時間の貸切で24900円) 大膳神社能舞台は、佐渡の宝生流大夫家である潟上本間家が建立した由緒あるもの。最も古い能番組の記録では、文化年間のもの。高校生の仕舞、鷺流狂言「人か杭か」、能「葛城」を楽しむ。佐渡には、能舞台が現在でも36あると云い、日本の能舞台の3割以上だ。お宿に戻ると、地元の「しぐれ会」の皆さんによる踊りのパフォーマンス。両津甚句、相川音頭、佐渡おけさなど堪能。「おけさ」とは?と中居さんに尋ねると「蕎麦屋さんに飼われていた猫の名前で、傾いたお店を立て直そうと、娘に変身して客寄せに踊りを披露したと云う。あの独特の笠は、顔を隠すためと云うのだ。」猫の恩返しと云う訳だ。                                     佐渡の初夏 大膳神社 薪能                                4日 8時出発、今日の予定は20ヶ寺、55番長谷寺から74番観音寺まで。ご案内は59番管明寺の松山住職。長谷寺は、寺名の通り豊山派だが「ちょうこくじ」と発音する。本山同様牡丹の名所で、当寺の牡丹の花片を活用して、「北雪酒造」がお酒を作っていると云う。59番管明寺では、ご接待に預かった。61番善光寺のご本尊は信州の善光寺のご本尊と整容一体で、空海の開山と伝わる。打ち止めと云う74番観音寺の近くで、朱鷺を発見、一日の疲れを吹き飛ばしてくれた。その優美な姿に反し、鳴き声は「ギャー、ギャー」と酷いものだ。お陰ですぐわかる。お宿は、吉田家の連泊。                                  夏近し 朱鷺の舞ひ鳴く 佐渡の里                                5日 8時出発、75番文殊院から83番如意輪寺の10ヶ寺の予定だが、前回訪れていない「佐渡の金山」を見学したいところ。ご案内は75番文殊院の山本住職。両津から400m級の山を越え下ると文殊院に。赤玉という地名の通り、赤玉石の産地。お菓子のセットやよもぎ餅のご接待に預かる。この手造りのよもぎ餅は絶品だった。77番平泉寺では珍しい「しだれ杉」が。78番光林坊の本堂に上がると、正面に十三仏のお軸が掛けられているが、良く見ると中心はご本尊の十一面観音、これは特注ものに違いない。ご住職は、元麻薬Gメンで画家、剣道5段とか多彩なお方だ。79番禅長寺は、本堂の大屋根の瓦の掛け替え中。北雪酒造を見つけ、飛び込む。長谷寺のぼたん酒など試飲させて頂く。ぼたん酒は、リキュールで少し甘め、ソーダ割りがうまいという。焼酎を3種類ほど試飲して、「黄金波」を選ぶと、おほめの言葉をいただいた。それとぼたん酒を2本づつ送ってもらうことに。82番宮本寺は、ご本尊が地蔵菩薩と阿弥陀如来のダブル。四国の岩本寺を思い出した。84番弘仁寺のお庭には5つの池があるが、佐渡が島を模った池は、どう工事しても水がたまらない不思議な池で結局、枯山水の池に。なんとか「佐渡の金山」を見学する時間を確保できた。(900円)お宿は、宿根木の「花の木」。和風のロッジ風の閑静なお宿。沢山のお刺身が夕食に出たが食べきれない。朝食時にお煮付けにとお願いする。                                 初夏の風 佐渡島遍路 しだれ杉                                6日 朝食後、おかみさんの勧めで、近くを散策。ギネスブックに最大の地蔵立像と載る「しあわせ地蔵」や「岩屋の摩崖佛」だ。今日は86番称光寺から88番蓮華峰寺の残り4ヶ寺とお礼参りの1番国分寺。ご案内は87番阿弥陀院の野俣住職。85番海潮寺は曹洞宗のお寺、順徳天皇のお手植えと伝わる御所桜は一重と八重と白花が混ざり咲く匂桜で佐渡おけさに「小木の岬の四所御所桜、枝は越後に葉は佐渡に」と歌われる。阿弥陀院に多宝塔や七重塔などいくつもの大きな模型が置かれている。地元の大工さんの作で、寄贈されたもの88番蓮華峰寺は、京都御所の鬼門に当たるところから比叡山にならって小比叡山と称され、空海が帰朝の際に投げた独鈷杵が3つに分かれ大和・室生寺と高野・金剛峰寺とここ佐渡・蓮華峰寺に届いたという。結願証を授かる。(1000円)和尚は、ご住職から「独鈷」と名付けた清酒や手ぬぐいをお土産に頂いた。1番国分寺に戻り、お礼参り。またまた朱鷺に出会う。毎年の2回の放鳥を続け、今、島に300羽ほど生息中とか。放鳥しても半分は、天敵のテンの餌食になるという。14時発のジェットフォイルまで時間が作れたので、「トキの森公園」へ朱鷺に会いに行く。資料展示館を抜け、ふれあいプラザへ。つがいと子供の3羽の朱鷺が間近で観察できる。観察窓は、朱鷺からは我々が見えない細工がなされている。丁度、好物のどじょうが与えられた時間で、どじょうを啄ばむ姿を見ることが出来た。3泊4日、天気に恵まれたが、大阪に帰ると大雨が迎えてくれた。合掌                                   梅雨入りや どじょう啄ばむ 朱鷺三羽                                佐渡へんろも好評につき、継続します。第3回は、11月4日~7日(3泊4日)の予定。お問い合わせは、和尚090-2351-3927 またはハロートラベルサービス大阪(橋本)06-6306-6410まで。

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