2015年3月14日土曜日

第14回 一国巡り 土佐の国

平成27年3月9~11日

和尚と巡る一国参りシリーズも今回で14回目となる。いつものメンバー5人で廻ることとなり、検討の結果、7人乗りのレンタカーを借り、運転をタクシードライバーに託すことにした。
新大阪駅8時、なんば8時半と廻り、ひたすら24番最御崎寺を目指す。1時間ほどで淡路島室津PAに。先達仲間の乗ったバスがやってくる。阪急から8回と12回が出ているらしい。お昼前に日和佐に到着、低気圧の接近で大雨だ。ここでベンチを借りてのお弁当タイム。室戸岬の御蔵洞に13時半、やれやれだ。弘法大師の修行地とされ、洞の中からは空と海しか望めないので「空海」という名前が閃いたという。中に入って見ると、その通りだ。しかし、最近の地元の学説では、平安時代

清滝寺の雪割り桜
の御蔵洞は、正に海面の高さで、修行など出来るはずがない。「三教指帰」に書かれた「土州室戸岬に勤念す。」は、行当岬の「不動厳」だと云うのだ。最御崎寺(西寺)を御参りして、25番津照寺へ。雨の石段は滑り易い。中程にある鐘楼門で鐘を突いて本堂でお参りし、注意しながら石段を下り大師堂。初日の打ち止めは26番金剛頂寺(東寺)、ここの宿坊にお世話になるのだ。本堂は、本尊薬師如来に脇侍の日光菩薩・月光菩薩そして十二神将と眷族が揃い、不動明王、愛染明王とお手本にしたいほどの堂々としたもの。打ち止めは16時。ここの食事がまた素晴らしいのだ。
10日 6時より護摩堂で朝のお勤め。住職は豊山派の宗務総長として東京なので、副住職が勤め、法話付きだ。食堂から御来光が拝めるというのも、高台にある寺の特徴。7時半に出発し、「不動厳」へ。波切不動を祀る不動堂、大師堂のある境内の海側に不動厳はある。海面から40m、雨は上がったが風が強く荒波だ。海に向かって二つの洞窟が開らき、西の窟はかなり広い。弘法大師修行の御座石も確認して27番神峯寺へ向かう。一気に境内まで上がり、御霊水をペットボトルに。
28番大日寺も山門まで車で上がれる。バスと違って時間が短縮できるのが有難い。29番国分寺は土佐の苔寺、門前の扇屋商店で網代笠を求める。信貴山の清水師に頼まれた物だが、今は竹笠が中心で網代笠は、特注だという。製作をお願いして、手付けとして2万円置いてくる。大分値上がりしているとのこと。お昼時になったが、30番善楽寺を打ってからと思い、食事会場の「土佐市場」に電話し了解してもらう。梅見地蔵の紅梅が美しい。昼食のメニューは「タタキ定食」、これも結構でした。食後は、二手に別れ、「フルーツトマト」組と「ダバダ火振」組で買い物だ。和尚は、商店街の端にある酒屋へ。「ダバダ火振」900mlを1900円で購入。店に依って値段が違うことを後で知った。
1000円近く高い店もあるほどだ。31番竹林寺。境内は、四季折々に美しく爽やかで、和尚は土佐でNO.1だと思う。32番禅師峰寺、33番雪蹊寺と打って17時前、お宿は龍温泉・三陽荘。黄金大師にご挨拶だ。
 不動厳にて   春の海 波砕け散る 不動厳
 国分寺にて   枝垂れ梅 苔に散り敷く 国分寺
 善楽寺にて   梅地蔵 千二百年の 善楽寺
11日 朝一番に36番青龍寺の石段を登る。朝青龍関が明徳義塾時代に兎跳びで登ったと云うが、こちらはゼイゼイだ。爽やかな空気に鶯の声が聞こえる。下りはスロープを使い「恵果阿闍梨」を祀るお堂に出る。34番種間寺、35番清滝寺と廻る。清滝寺は、山頂まで細い山道を登る。初めてと云うドライバーさんも慎重だ。大師堂の前に満開の木がある。梅だ、桜だと結論がでない。納経所で聞けば「雪割り桜」で例年より1週間ほど遅いとのこと。薬師如来立像の台座を戒壇巡りして打ち止めの37番岩本寺へ向かう。山門をくぐると粉雪が舞っている。本坊で奥の院の本尊「矢負い地蔵」がご開張中とのことで、拝観する。雛飾りが展示している奥に、美しく修復された地蔵菩薩が祀られている。役行者作の秘仏だが、修復を終えたところなので、特別開帳。これはラッキーでした。
お昼前に打ち止め出来て、昼食は「ゆういんぐ四万十」でうどん定食。仁井田米の産地で、お米が美味しいところ。夜食にとおにぎりを三つほど握ってもらった。2ヶ所で休憩を取り、なんば着17時半。極めて快適なお参りでした。
合掌
 三陽荘にて  春の朝 龍温泉の かけ流し
 青龍寺にて  朝空に 鶯の声 爽やかに
          青龍寺 遍路迎える 沈丁花
 清滝寺にて  雲ひとつ 雪割り桜 清滝寺
 岩本寺にて  東風に 粉雪舞ふや 岩本寺
          雛飾り 矢負い地蔵の 色直し

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