2016年3月25日金曜日

西国 全周 7泊8日

平成28年3月12日~19日

阪急東日本の恒例の西国全周、名古屋駅に9時17分着のひかり503号で37名がやってくる。和尚は近鉄特急に大和八木から乗車し、名古屋に向かう。アシスタントも同じ特急に難波から乗っているはずだ。9時40分に予定通り出発、初日は1番青岸渡寺のみだ。那智の滝と那智大社も参拝コースに入っている。初めての方がほとんどなので、お話しすることが沢山ある。1時間半ほど走って休憩、お弁当を配る。名古屋名物「天むす」だ。包装紙に「一食啓上にて候」と書いてあるのも楽しい。お客様は東日本一円から集まっているようで、青森や山形からの参加者もいる。那智の滝を参拝してから、記念写真を撮り、465段の参道を上る。青岸渡寺の本堂で読経の後、那智大社の参拝もお薦めして解散。和尚は、駐車場に戻り「那智黒ソフト」を舐めながら御帰りを待つ。このソフトクリームは一番人気。お宿の南部ロイヤルホテルに18時15分到着。中国や台湾の団体バスが10台ほど、日本人の団体は、我々のみのようだ。

13日 8時出発予定が、杖を忘れたという方が居て10分ほど遅れてスタート。3番粉河寺へ。説明するポイントの多い寺のひとつで、今回は内拝付き。1時間半近くかけてのお参りとなった。2番紀三井寺では、231段の結縁坂を上り、本堂から新仏殿へ。松本明慶の12mの千手十一面観音をお拝み、展望回廊から和歌の浦を遠望したり、観音様のお顔を間近に見たりと一周する。「はやし」の昼食で初の「食事作法」。4番施福寺は、バス巡拝の最大の難所。途中で戻った方が7人。登りきった方に内拝を薦め、本堂内で読経し、堂内を解説して廻る。(拝観料500円)全員が山を下り、柿の葉すしや草餅を買い込んで、出発できたのが16時20分。5番葛井寺は、時間切れと思ったが、添乗員のお願いに、待っていてくれるという。おまけに、門前の「葛井餅」まで待っていてくれた。18時にホテル日航姫路向け出発。20時前に、ようやく到着。夕食は21時半までと、大忙しだ。

一乗寺の三重塔
14日 7時半に出発。8時に到着するも、27番圓教寺のロープウエイの始発は8時半。これには参った。お小雨の中、皆さんに山内バスに乗って貰い(500円)本堂に。有り難い事に、本尊は3月一杯ご開帳中(500円)。三つ堂に案内し、食堂2階の宝物殿へ。縁起絵巻も展示中だが、五大力尊が素晴らしく圧倒された。「杵屋」で買い物をして、26番一乗寺へ。国宝の三重塔を本堂から撮影する方が多い。お弁当を頂きながら、25番幡州清水寺へ。本堂手前の薬師堂の十二神将が楽しい。お顔が干支になっていて漫画チックなのだ(東京芸大薮内佐斗司教授作)。番外花山院は、急坂だが、タクシーのピストンで切り抜ける。法皇堂で膝寄せ合わせて読経、写経は納経所へとのことで、ご住職が一人づつ祈願者の名前の読み方を確認するのだ。仏前で読み上げる時に、間違うといけないでしょとおっしゃる。ご丁寧な御方だ。前もって連絡があれば、納経所の人を増やしておいたのにと言われていたらしい。29番松尾寺には、間に合いそうもないと、諦めかけたが、電話を入れてひた走ると、かろうじて17時前に滑り込めた。17時25分に打ち止めて、宮津ロイヤルホテルへ。
  圓教寺にて  鶯の 声聞き参る 圓教寺
  松尾寺にて  紅白の 梅咲き競ふ 松尾寺

15 日 7時45分に出発し、バスがバックするのではないかと疑うほど急な坂を上り、成相寺へ。事前の連絡のなかった納経所は、突然の団体の襲来に大慌てお一人で大奮闘。お参りを終えて諸堂を拝観しようとしたが、そんな事態で扉も開いていない。和尚が鍵を預かって、孔雀明王や閻魔大王のお堂、三十三観音のお堂など開けさせて頂く。お陰でお側で拝観できた。本部の作成した巡拝順にドライバーも首を傾げ、一部変更。善峰~中山~総持~勝尾~穴水に変更することに。京都縦貫道をひた走り、20番の善峯寺へ。桂昌院お手植えの「遊龍の松」で名高いお寺だが、急な参道が待っている。本堂に上がりお参りし、散策をして貰って1時間後に出発できた。既にお昼前、昼食会場の宝塚ワシントンホテル内の「島屋」に13時前に到着。部屋を取って頂いていたので、食事作法ができた。24番中山寺は、安産祈願の腹帯のメッカ、西国的には、開祖の徳道上人がこの寺の石館に33個の宝印を納めたとされる名刹だ。五重塔の再建工事中だが、エスカレーターなど気くばりが行き届いている。22番総持寺は、バス近づけない為、離れた所から添乗員を先頭に和尚が最後尾について結構な距離を歩く。帰りも納経が終わるまで諸堂を拝観頂いて、揃ってバスへ戻る。16時10分となり、23番勝尾寺は納経時間厳守なので、間に会いそうにない。21番穴太寺は、時間内に入れば対応して頂ける。しかし21番穴太寺到着も17時10分前、勝尾寺は翌朝1番にお参りする事にして、お宿の京都東急ホテルに18時過ぎ到着。
西尾の八橋

16日 本来ならば9時出発でのんびりして頂く予定が、7時30分出発。広い境内の23番勝尾寺は、本堂ゾーンは一方通行、帰路はお土産ゾーンを通らないと外に出れない憎い構造となっている。
番外元慶寺は花山法皇の落飾の寺。ご本尊は薬師如来だ。ここでも、15分ほどは歩いて行かねばならない。和尚が最後尾について歩く。今日も順番を入れ替えて、次は16番六波羅密寺。空也上人のゆかりの寺。納経に時間がかかると感じ、折角だからと宝物館にご案内。小ぶりだが、とても充実しているのだ。昼食は、青蓮院近くの「西尾八橋の里」・京都銘菓「八橋」発祥の老舗だ。「おばんざい」料理に堪能し、お庭の散策、お買物と充実した時間。19番革堂から18番六角堂と廻る。いずれもかっての「町堂」である。16番清水寺は外人客や修学旅行生で駐車場は満杯状態だ。本堂までは一気に登り、御勤めの後は集合時間まで各自動いて頂く。和尚のかっての会社の先輩のお店を紹介し、先輩にいつものように割引をお願いする。お客様にも喜んで頂けたようだ。聞けば、昨日から一気にお客様が増えたようだ。打ち止めは15番今熊野観音寺、16時17分に入れ、17時打ち止め。今回初の快挙だ。お宿は橿原ロイヤルホテル、18時頃。

 西尾八橋の里にて  春うらら 八橋の里 おばんざい

17 日 ホテルは橿原神宮の線路を挟んですぐそばにある。6時が開門というので、参拝に出かけた。お客様にもお薦めしておいたので、三々五々来られている。今年の4月3日が神武天皇二千六百年大祭ということで、天皇陛下もご参拝のご予定だ。7時半に出発して8番長谷寺・番外法起院に向かう。長谷寺は9時からだが、法起院は8時半というからだ。法起院に着くと、門が閉まっている。
表示を見るとこちらも9時から。そこをお願いして開門していただく。なぜ事前に連絡しないと叱られる。長谷寺の登廊をあきらめる方もいて、納札をお預かりする。本堂、御影堂、元長谷寺、五重塔と案内して下山、7番岡寺へ。3月までは、厄除け法要の期間で内拝はできないが、大きなご本尊はガラス越しにしっかりと拝める。龍蓋池、大師堂とまわる。門前の無人スタンドの八朔は4つで100円也。6番壺阪寺は、見所の多い寺。説明したいことも多くあり、1時間近くの時間をいただいたが、それでも時間切れで大観音様の近くまでは行けなかった。橿原神宮近くまで戻り、遅めの昼食は、「ヤマトの柿の葉すし」。関東の方は、結構楽しみにしていたようだ。9番興福寺南円堂に14時過ぎに着き、ゆっくり参拝していただこうと思っていたが、打ち止めの10番三室戸寺は、16時閉門で15時30分までに来ないと納経は受け付けないとのこと。そうそうに切り上げて、三室戸寺に向かう。ぎりぎりにたどり着き難を逃れた。花の寺として有名だが、この時期はオフシーズンだ。相変わらず、閉門15分前、10分前に、場内放送で退出を促がされる。京都東急ホテル17時頃到着。

 岡寺にて  春明日香 厄除け観音 龍蓋寺

18日 ホテル発8時、11番醍醐寺に8時半着いたが、納経は9時から。受付で、お願いして納経所には9時に入るので他のお堂を先に拝ませてもらう。納経所は一人体制で時間がかった。12番岩間寺へ。本堂内でのお参り後、不動堂に案内。本堂と不動堂の間にある池が「古池や 蛙飛び込む 水の音」で有名な池だ。13番石山寺は勅封ご本尊の御開帳法要日、勅使と僧によって開封され、三笠宮彬子様もご参拝。境内にSPが多く見かけたのは、そのためだ。まず境内の諸堂を案内して、外陣からご本尊を拝ませていただく。法要中なので、我々は読経できない。門前の洗心寮で「蜆ご飯」の昼食。14番三井寺では、観音堂、金堂、三井の晩鐘、釈迦堂とまわる。1打300円の梵鐘を数人の方が突く。さすがに重々しく、いい音色だ。31番長命寺へは、タクシーに乗り替えるが、残り100段の石段が待っている。打ち終えて15時45分、打ち止めの32番観音正寺への林道は有料で16時半まで。和尚は、諦めて明日に回そうと思ってが、タクシーが、裏道を走れば間に合うと、先導してくれる。寺や料金所、タクシーなどの了承も得られ、40分かかるという行程を20分で走破、何とか間に合った。松本明慶作の白檀の千手観音に心ゆくまで手を合わせ、17時に寺を後にする。お宿は、長浜ロイヤルホテル。

 石山寺にて  梅開き 勅封観音 ご開帳
 三井寺にて  静かさや 三井の晩鐘 春湖畔

19日 竹生島行きの琵琶湖汽船の始発は9時なので、今朝はゆっくりしていただける。急な石段を登り、30番宝厳寺本堂の大弁天様で読経。宝物館で、「面向不背」の珠を鑑賞。四国の志度寺縁起で名高いものだが、興福寺に奉納された後、どういう訳でこの寺に伝わったかは不明という。観音堂、神社と廻り、かわら投げに挑戦する方も。10時50分発で戻り、長浜ホテルの「皇帝」で中華昼食。打ち止めの33番華厳寺へ向かう。1時間半ほどで到着、長い参道を歩き本堂、笈摺堂、満願堂と廻って満願。「満願の証」を求める方も多い。参道に「谷汲みさくらまつり」の幟が立っているが、桜はまだ蕾だ。15時打ち止め。近くの「谷汲みあられの里」に立ち寄り、岐阜羽島へ。17時頃到着、皆さまとはここでお別れし、和尚は名古屋経由近鉄特急で帰路に。7泊8日の旅、お疲れ様でした。合掌

 華厳寺にて 谷汲みの さくらまつりや まだ蕾

 

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