2009年6月14日日曜日

お遍路さんの作法(3) お遍路さんの姿

平成21年6月14日

今回は、作法というより、お遍路さんのお姿について書かせていただきます。基本のスタイルは、白衣(道中衣)に菅笠、金剛杖。(和尚は遍路の3点セットといいます。)それに輪袈裟です。
このスタイルの意味するところは何でしょうか?ずばり、死に装束です。
「私が行き倒れになったら、着の身着のままで道端に埋めてください。すでに死に装束の白衣を身に付けています。」「できた土饅頭に菅笠を乗せてください。始めから葬送の道具である笠をかぶって歩いています。」
笠には、4行の偈がかかれていますね。『迷故三界城 悟故十方空 本来無東西 何故有南北』本来この偈を書いた笠を棺桶に乗せて死出の旅立ちの道具としたのです。
「そしてその土饅頭に金剛杖を突き立ててください。墓標を杖として歩いて来たのです。」
金剛杖の上部に袱紗がかかっていますね。あれは手の滑り止めではありません。中に五輪の塔が刻んであるので、守っているのです。下部から「地・水・火・風・空」、つまり角卒塔婆です。
そして、輪袈裟は、我々僧侶が法要の際に身につける袈裟を折りたたんだものといえます。ですから尊いものです。従ってトイレに行くときや、食事の時には外しなさいと指導されるでしょう。
最近のお遍路さんは、3点セット+輪袈裟というスタイルの方が少なくなりました。残念なことです。合掌

2 件のコメント:

  1. *やっと、訪問できました。うれしいです!!
    *最後に/を入れました。
    *先達の件 丁寧に説明いただきありがとうございます。
    *今後楽しみにして読みます。

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  2. はじめまして、毎月楽しみに致しております。

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