石仙大菩薩の幟が立つ横峰寺 |
読売からはもう1台、奈良から出ている。それには仲間の先達が添乗だ。室津SAに着くと、阪急のバスも2台、方向は違うのもあるが顔なじみの面々とご挨拶。65番三角寺には12時半頃到着。先着の団体が本堂や大師堂でお勤め中、三重組はそれを待って本堂からお参り。続いて奈良組がやってきた。寺名は、弘法大師が三角の護摩壇を築いてご修法されたに由来する。今は三角形の池となり弁財天が祀られている。64番前神寺は、真言宗石鎚派の総本山で石鎚山修験道の本山でもある。奥行きの深い寺で、本堂の前には柴燈護摩の道場があり、本堂からの回廊で見物する仕組みだ。小さな金の招き猫のお守りが名物で財布に入れる、一個50円。紹介すると人気を呼び、10個まとめ買いをして知り合いに配るのだと云う方も。63番吉祥寺のご本尊は四国霊場唯一の毘沙門天、山門脇のお堂に残りの六福神が祀られていて、ここで一気に七福神詣でが出来るのだ。62番宝寿寺に行くと、旧本堂の前にプレハブ風の建物が工事中。察するに納経所のようだ。先日、工事が始まりそうだったので、ようやく本堂の修復かと思ったのは、和尚の早とちりだったようだ。初日の打ち止めは、61番香園寺、本堂に上がると、法要の習礼中で、中曲の理趣経で堂々巡りの真最中。般若心経一卷で終わりますからというので、待つことに。大太鼓4台に、締め太鼓、法螺貝も吹き鳴らし、見事なもの。お客様もびっくりの大喜びだ。静かになったところでお勤め、大日如来について解説をさせていただく。お宿は、休暇村瀬戸内東予、休暇村なるものに初めて泊まったが、環境庁所管のもので、立派なホテル。瀬戸内海を望み、石鎚山も遠望できる風光明媚なところだ。
説明書を見ると、スタンダードコースでも12000円とか。お遍路さんには少し高すぎる感じ。夕食も朝食もバイキングだ。
二日目は、60番横峯寺からだ。7時半に出発したが、マイクロバス乗り場には、既にバスが3台。マイクロが出払って、1台しか残っていない。半分残して先発したが、2台目がなかなかやってこない。
境内で待つこと30分、ようやく揃ってお勤め。名物の石楠花も遠眼にはきれいだが、近くで見ると枯れかかっている。数本の「石仙大菩薩」の幟がはためいている。石仙大菩薩は石鎚山の興隆者、脳病に霊験あるとされ、本尊大日如来の脇侍である。山を下るのが一苦労、土曜日とあってマイカー族が次々と登ってくるので、離合に手間取ってしまった。駐車場の出発が10時半過ぎ、何ということか。しかし、最後尾近くになったようで、以後は他の団体と鉢合わせせずに済んだ。59番は握手大師の待つ国分寺、お参り後は、届いたお弁当で昼食。58番仙遊寺は、先日泊めてもらったお寺。お砂踏みでお大師像を一周し、御自慢のトイレを使わせて頂く。山を下りれば、57番栄福寺。古い馴染みの先達さんにバッタリ。遍路大好きのお母さんの近況を尋ねると、満100歳に到達したという。98歳まではバス遍路に参加していたという。お元気で何よりだ。「四国路の遍路道より明けの春」という句碑が入り口に建っている。「道」と「春」が崩し文字で、和尚はクイズ風に問うのだが、良く考えると「季語」がダブっている。「遍路」も春の季語なので、さてどうしたものか。打ち止めは、56番泰山寺。木陰がほとんどないので、これからのお遍路さんは大変だ。醍醐派の寺らしく、お不動さんの石像の脇侍は、理源大師聖宝と神変大菩薩だ。その横に弘法大師。15時半打ち止め。
和尚はいつものように、般若心経の資料を回覧し、コピーの希望者に名前と部数を書いてもらっていた。いつもより少ないかなとの思いもあったが、ホテルでコピーをして貰っていた。配ってみると、半数程が、貰っていないと云う。和尚は、メモの裏面しか見ていなかった訳だ。慌てて、休憩の吉野川HWOのインフォメーションに飛び込みコピーを依頼。何とか間に合って事なきを得た。冷や汗ものだった。バスは、渋滞を避けて、山陽道から近畿道ルートを走り、香芝SA着20時。和尚は、一足お先に失礼させていただきました。風爽やかな2日間で、とてもよいお参り日和でした。合掌
休暇村にて 石鎚の 山なみ遥か 五月晴れ
栄福寺にて 五月風 畑を通り 寺抜けて
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